猪熊夜離 2023/02/17 00:30

アティ先生を媚薬温泉とエロマッサージで堕としてイチャイチャ夫婦生活(アティ/サモンナイト3)

Skebより

https://skeb.jp/@inokuma_yoga/works/76

原作:サモンナイト3
キャラ:アティ(女主人公)
シチュ:いつの間にか異世界に転移していたアティ。冒険者として働き出した彼女は実力だけでなく見た目の美しさや優しさでも評判に。

そんな彼女を狙う悪い男がひとり。彼の名前はヒロ。やはり彼も異世界転移者なのだが戦闘経験のないヒロは冒険者として大成しなかった。路頭に迷っていたところを老夫婦に拾われ温泉旅館で働き出す。

それから数年して老夫婦は亡くなり、旅館はヒロがひとりで切り盛りしている。かつては人気旅館だったが現在では客足も途絶え寂しい限り。彼は山で採取した薬草を冒険者ギルドに収め幾ばくかの収入を得ながら宿を維持していた。

そんなとき彼はアティの姿を遠くから見て一目惚れ。彼女を旅館周りのモンスター討伐依頼を口実におびき寄せると、媚薬成分のある薬草を沈めた媚薬温泉でアティを快楽漬けにしようとする。

本文

媚薬温泉

温泉旅館の朝は早い。誰もいない朝風呂に入るのが温泉で一番の楽しみというお客様のため、まだ陽も昇ってない時間から風呂掃除を始める。風呂場は温泉の顔。汚れが残っていると他の仕事も手抜きをしているんじゃないかと厳しい目を向けられる。そのため風呂場の掃除は他に仕事を抱えているときでも気が抜けない。

 お客様に喜んでもらうためですから。つらい時もありますけど、お客様の笑顔を見ると、この仕事やってて良かったなと思うんですよね。

「……なーんてね、しばらく客なんか来てないけど」

 俺は山で摘んできた植物を乾燥させ、袋に詰めた特性の入浴剤を風呂に沈めながら呟く。もちろん当旅館の温泉は天然掛け流しなので入浴剤など必要ない。本来の用途であれば。これは俺が今夜のお愉しみに向けて仕込んでおく罠だ。

「今日は久しぶりの客。それも上玉だからな」

 袋を湯に沈めると最初はブクブクと泡が出る。袋内の空気が抜けきると静かに底へ沈んでいった。

 これは俺が特別に調合した媚薬温泉の素だ。事前にテストしたところ温泉に入りに来た猿が媚薬温泉に浸かると、雄も雌も関係なく盛り、そこらで交尾を始めた。

 爺さんの日記に書いてあった配合どおりに素材を準備し、混ぜ合わせただけの俺は予想以上の効果に戦慄した。

 爺さんは俺を拾ってくれた温泉旅館の元主人だ。婆さんと夫婦仲良く旅館を経営していたが子宝に恵まれず、自分たちの代で畳まなければならないと落胆していたころ、こっちの世界に流れ着いた俺を拾った。

 少し不穏なワードが出てきたところで補足説明すると、俺は元々この世界の人間ではなった。ある日、気がつくと全然知らないこちら側の世界に落ちてきていて、変える手段も分からず途方に暮れているところを老夫婦に助けられたのだ。

 その恩を返すため俺は数年間を彼らと一緒に過ごした。温泉旅館の仕事などしたことなかったが、もともと要領は悪くないタチだったので爺さんの後に続き覚えた。

 全く知らない世界に落ちてくるというハプニングがあったにしては、この数年間の人生は悪くないものだったと思う。しかし、俺を拾ってくれた老夫婦が昨年亡くなると、温泉旅館に来ていた客足がパタッと途絶えた。なぜだと俺は自問する。やり方は爺さんたちの方法から変えてないはずだ。それなのになぜ。

 思うに。

 この宿を訪れる人間の動機には少なからず老夫婦の存在があったのだ。彼らの人望や夫婦が互いに寄り添って作る旅館の雰囲気が好きだったのだろう。それは俺一人では再現できなかった。

 俺は寂れた旅館を守り続けているが、それもいつまで続くやら。旅館の赤字を補填するため俺は山で採った薬草を素材採集名目で冒険者ギルドに納品し始めた。

 この世界に流れ着いたとき、俺は最初に冒険者として一旗揚げようとした。俺が元居た世界では、俺のような境遇の人間はだいたい神様の依怙贔屓としか思えない能力を与えられていて、新しい世界で冒険者として名を馳せていくことになる物語が流行っていた。それにこの世界では、たまに他の世界から流れてきた人間が英雄的な活躍をして名が残ることもあったらしい。ならば、その筋書きに沿った生き方を俺もしようと考えた。

 だが間もなく俺は現実にうちのめされる。

 俺に人より優れた特殊な能力はなかった。俺は俺だった。たとえ異世界に転移しても俺は普通の人よりチンポがデカいことと、一晩で八回射精した記録を持っているだけのつまらない男だった。

 俺の腰から上には他人に誇れるようなエピソードなど、ひとつもなかった。

 すぐに冒険者家業は行き詰まる。冒険者ランクは最下級から上がらず、新人冒険者の小遣い稼ぎと呼ばれる雑魚モンスターでさえ、死闘の末にやっと一匹仕留められるかどうかだった。

 だから老夫婦が拾ってくれなければ俺は、縁もゆかりもない異世界で野垂れ死に必至だった。その恩に報いるためにも彼らが大事にしていた旅館を守りたいのだが、やはり俺では力不足だったか。

 無力感に打ちのめされながら冒険者ギルドへ薬草を納品しに行ったのが一カ月前。そこで俺は見知らぬ美女と出会った。

 彼女は赤毛のロングヘアーをなびかせ、腰に剣を佩いていた。温和な顔立ちだが身のこなしに隙はない。相当な場数を踏んできていると匂わせた。着ているものはリブ生地のワンピースっぽい服。それは彼女の体にぴったりと貼り付くサイズで艶めかしいボディラインを際立たせている。顔は大人しそうなのに体つきは男を誘うスケベな体型だった。大きな胸から、くびれた腰、そして引き締まった尻へと流麗な曲線が描かれる。しかもワンピースはミニスカート程度の丈しかない。太ももまで隠れるサイハイブーツを履いているため肌の露出は抑えられているが、座っている彼女を正面から見たら魅惑の三角地帯が拝めそうだった。防具らしいものは身に着けていなかった。

 彼女がギルド内を歩いているだけで男たちの視線が集まる。その視線は主に胸に向かっていた。

「いい女だな」

「ああ、ありゃあ相当な美人だぜ」

「彼氏とかいるのかな?」

「やめとけ。あれが最近売り出し中のアティだぜ。そこらの新人冒険者と同じつもりでちょっかいをかけたら痛い目を見るぜ」

「マジかよ……」

 彼女の存在は噂になっていた。なんでも最近ふらっとこの街に現れ破竹の勢いで顔と名前を売っている凄腕の冒険者だとか。ただ強いだけでなく見た目どおり優しく、情に篤い性格のため普通の冒険者なら報酬と仕事内容が見合わないと断ってしまうようなクエストでも、依頼人の窮状に耳を傾け力を貸すらしい。

 そのため彼女の評判はうなぎ登りで今や引く手あまただそうだ。俺には関係ない話だ。俺はそんな凄い冒険者に相手にされるほど大した人間じゃない。きっと彼女のような男を堕とすのは、アティと並んでも恥ずかしくない凄腕の冒険者だろう。俺なんかお呼びじゃない。そう思っていた。

 だが、その日、宿に帰ってからも俺の頭にはアティの立ち姿が焼き付いて離れなかった。彼女の大きな胸に飛び込み顔を埋めたい。彼女を四つん這いにして大きな尻にキスし、揉み、反対の手はおまんこをクチュクチュ掻き混ぜてあげたい。あの掴みやすそうな柳腰を押さえ込み、俺のほうに引き寄せて二人の恥骨が触れ合うまで深く俺のチンポをアティのマンコに挿れたい。

 そして、最後は彼女の膣内に射精して、俺から離れたくても離れられなくなる愛の結晶を作りたい。

 その夜は妄想とオナニーばかりが捗った。

 次の日も朝から悶々としていた。このままでは仕事に差し支えるので頭を冷やすために、まだ日が昇り切らない早朝のうちに山に入った。山の空気を吸いながら無心になろうとしたが、昨日見たアティの美しい姿態が頭から離れず煩悩は消え去らなかった。

 仕方なく山菜採りを兼ね、いつもより眺めに山の中を散策することにした。お客様が宿泊中ならできない突発的な予定変更。誰も泊まってないからできたことだが経営者としては頭が痛い。

 そうして歩いていると山中で見覚えのある植物を見つけた。それは爺さんが媚薬温泉の素材に挙げていた薬草の一種だった。

 本来の用途は使用者の血流を促すことで冷え性の手足を温めるために使う薬草だ。軟膏に加工されたものが市販されている。だが、いくつかの素材と混ぜ合わせ効能がアップしたものを体内に取り込むと催淫効果のある興奮剤になるらしい。俺の養父である爺さんは一時期、温泉を子宝の湯として売り出そうと計画したようだ。そのために夫婦の夜が盛り上がるような仕掛けをいくつか考案。そのひとつに媚薬温泉があった。

 山で豊富に採れる薬草を利用できれば経費は抑えられる。薬学は素人ながらも手当たり次第に試した奮闘の日々が日記には残っていた。

 ただし、爺さんの日記によれば、婆さんと試した結果あまりにも効果が強すぎて怖じ気づき、実際には使わなかったのだとか。その時の赤裸々な夫婦性活も日記には克明に書き記されていた。それは前いた世界で読んだセックス体験告白手記にも劣らないエロエロな内容で……。

「爺さんなに書いてんだよ!」と思わず俺は日記を放り投げてしまった。

 俺が知りたかったのは温泉旅館再興のヒントだ。そのために若かりしころの爺さん婆さんが、どうやってこの旅館を人気の宿にしていったか知ろうとして、彼の日記を読んだのだ。まさか第二の両親とも慕った人たちの夫婦性活を数十年越しに読まされるとは。

 しかも爺さんの文章がまた無駄に上手い。情感たっぷりに媚薬で発情した婆さんを押し倒したときの心持ちやら、プレイ内容やらが書かれており――。

「だからなに書いてんだよ爺さん! 俺が読みたかったのはサクセスストーリーであって、セックスストーリーじゃねぇーんだよなー」

 と言いつつ一晩中その日記を読んでしまった俺は、爺さんの読みやすいかつ美麗な文章の力もあって内容をバッチリ記憶した。

 山で一人になった俺は、目の前に生える薬草を取っかかりにして、記憶の中にあった媚薬温泉の素材を思い出す。どれも山に自生している植物を加工すれば間に合いそうだ。

 周りに誰もいない山中で俺は悪い考えに取り憑かれた。

 もし爺さんの日記が本当にあったことで――あそこだけ妄想日記というのも考えにくいが――媚薬温泉は女をメロメロにするなら、アティだって発情させられるのではないか。

 人間の息づかいがやけに煩く聞こえて俺は振り返る。山の中には誰もいない。俺は自分の興奮した息づかいにビビっていたのだ。後ろめたい考えを持った人間はそうなる。

 その日から俺は来るべき日に備えて準備を開始した。爺さんの日記を元に素材を集め、加工し、媚薬温泉の素を作り出す。実験には温泉に入りに来る猿を使った。人の気配がしなくなったのを良いことに最近は週三ペースで勝手に湯を使うエテ公どもだ。入湯料代わりに協力させたとて罰は当たるまい。

 実験は大成功。発情した猿どもはそこらで交尾を始めた。一晩中喧しい獣どもの交尾に悩まされたが、いずれ猿の咆哮がアティの喘ぎ声に変わると思えば楽しい時間でもあった。

 媚薬温泉の準備が完了した俺は冒険者ギルドに依頼を出した。温泉旅館の周辺にモンスターが出没して困っている。このままでは客足が途絶え、亡き養父から受け継いだ宿を続けていくことができない。経営が苦しいため心ばかりの寸志と滞在中は宿泊費を無料にすることでしかお返しできないが助けてもらいたい。

 ――と、まあ、そんな感じの依頼文を哀れっぽい調子でつらつら並べ立てた。最後に依頼金を書き添える。これは相場を大きく下回る金額にした。まともな冒険者に応募されては困るのだ。アティのような強いのに慈善事業も同然のタダ働きしてくれる人間に来てもらわないと。

 果たして応募してきたのはアティ一人だった。実に好都合である。

 彼女にはモンスター討伐まで一番良い部屋に滞在してもらうつもりで準備した。これは実質、俺とアティのハネムーンでもあるのだ。綺麗な思い出を残したやりたいじゃないか。

 そして今に至る。


エロマッサージ堕ちするアティ


「ふー、やっぱりここの温泉は気持ちいいですね」

 朝から旅館周辺のモンスターを討伐して来たアティは、汗を流すために一風呂浴びに来た。彼女は全裸になるとタオル一枚を手に浴場に入る。そのまま洗い場に向かい体を洗ったあと、湯舟に入った。

 肩まで浸かると山中を歩き回った体に温泉はよく染みた。軽くストレッチするように手足を伸ばす。

「はぁ~極楽です」

 露天風呂からの眺めも良い。山の木々の隙間から見える空には雲ひとつなく、澄んだ青空が広がっていた。鳥の鳴き声も聞こえてくる。爽やかな風が吹くたびに木の葉擦れの音が耳に届いた。

 この地域は夜よりも昼が長いらしい。時間的には夕方と夜の中間といったところだが、まだ闇の気配は感じられない。この空を見ていると自分は本当に違う世界へ来てしまったのだと感じる。

 気づくとアティは元居た世界を離れ、この世界にやって来ていた。なぜと心配するより先に彼女は行動を移していた。理由は腰を落ち着けてからでも考えられる。なにを置いてもまずは生活の基盤を確立するのが先だ。

 幸いにして言葉は通じる。万が一そこから不可能では見知らぬ世界で赤ん坊も同然だった。

 すぐにアティは自分の身分や能力なら冒険者が適していると判断した。冒険者になればギルドを通じて身分証が発行されるし、戦う力ならアティは持っている。特定の国や地域に縛られず広域で活動できることも魅力だった。いずれ元の世界に戻りたいアティからしてみると、冒険者は生活費のための仕事と帰還のための情報収集を一度にできる都合が良い職業だったのだ。

 彼女は普通の冒険者なら報酬が安すぎると言って渋る仕事も率先して引き受けた。それはアティ生来の優しい性格ゆえでもあったし、少しでも多くの人と接することにより些細な民間伝承でも構わないから異世界転移に関する情報を得たい考えもあった。

 そうやって今回のアティは温泉旅館にやって来た。

「そろそろ上がりますかね」

 長湯をしてしまった。

 立ち上がると火照った体から湯が流れ落ちる。

 湯気で煙る浴場を進むと、脱衣所に出た。浴衣というらしい館内着に着替える。布を体に巻いて帯という紐で縛るだけのシンプルな構造にアティは慣れない。昨日この宿で初めて浴衣を体験した。部屋にある説明書きを読みながら自分一人で着てみようとしたのだが、どうにも綺麗に決まらない。

「ちゃんと着られるようにならないといけませんよね」

 無理して浴衣で過ごす必要もない。着慣れた服に着替えれば事足りるのだが、せっかく知らない文化を体験できるのに素通りは勿体ない気がした。

 手早く身支度を済ませて、脱衣所を出る。受付カウンターの前を通ったとき、ちょうど中から人が出てきた。相手も脱衣所から出てきたアティに気づき、声をかける。

「あ、アティさん!」

「こんにちはヒロさん。もう今晩はかな?」

 彼は宿の経営者にして唯一の従業員でもあるヒロ。年齢は三十歳の少し手前くらいで背格好は標準的。アティは彼も自分と同じ異世界転移者だったと聞き親近感が湧いた。この仕事を受けた理由にも同じ境遇の人間と同病相憐む気持ちがなかった訳ではない。

 この宿の仕事ぶりを見ていれば分かる。彼は真面目で働き者で気遣いもでき、なによりも誠実だ。そういう人間が困っている状況を見捨てられるはずがない。たとえ自分が損をするとしても。それがアティの性格であった。

 その優しさゆえに騙されたり利用されたりすることも度々あった。なにも知らない異世界転移者を言いくるめ、危険な仕事をさせる組織というのもあるのだ。

「お疲れさまでした。宿の周りの様子はどうでしたか」

 ヒロの質問にアティは首に掛けたタオルで汗を拭いながら答えた。

「まだ初日だけど、モンスターが襲って来ることは一度もありませんでしたよ」と、思い出すように語る。

「それにお猿さんも元気でしたよ。今日は五匹くらい見かけました」

「そうですか」

 ヒロはホッと安堵したように胸を撫で下ろす。

 最近は山の中でモンスターが出没し、客が安心して過ごせないため心配していたようだ。せっかく良い旅館なのに客が自分しかいないのもモンスター被害のせいだろうとアティは思った。

 討伐のため腕利きの冒険者を雇おうとしたものの討伐依頼は高額になりがちだ。たとえ相手が低級モンスターだとしても思わぬ不覚を取る可能性は常にある。依頼内容が討伐だと冒険者たちは危険手当込みの金額を期待する。

 もともとはヒロも冒険者だったらしい。だが彼の場合は戦うことに向いていなかったようで、途方に暮れていたところを先代の経営者だった老夫婦に拾われたのだとか。だから自分で討伐するという考えはなく、さりとて現在の財政状況では高額な依頼料も捻出できないと嘆いていたところにアティが現れたというわけだ。

 我ながら損な性分だとアティ自身も思うが、困っている人を見て見ぬ振りして通り過ぎるくらいなら、自分から進んで泥を被る。それがアティという人間だった。

 ヒロと別れ部屋に戻ったアティは、座椅子に座り一息ついた。床で生活するスタイルも彼女は知らない独特な風習だった。こちらの世界でもメジャーなものではなく、一部の地域でだけ続いている生活様式らしい。

 そうやって静かにしていると、突如として彼女の下腹部に疼きが生じた。

「あうっ」

 ずきんと疝痛にも似た感覚が彼女の生殖器官の奥――子を成すための場所から生まれる。その感覚に彼女は心当たりがあった。アティとて大人の女である。性欲の高まりや自慰行為による発散くらいはしたことがあった。しかし今の疼き方は今までのそれとは違う気がする。体の内側から突き上げてくるような衝動。こんな高まり方は経験したことがなかった。

「疲れているのでしょうか。そこまで激しい運動をした覚えはないのに」

 男性は極度の疲労状態に達すると体が子孫を残すため、本能的に性衝動が高まると聞いたことがあった。まさか自分もそれなんだろうかとアティは考えたのだった。

「失礼します」

 ヒロの声がしてドアをノックされた。返事をすればヒロが入って来る。彼の手には湯飲み茶碗を載せたお盆があった。中身は温かいお茶だ。それをテーブルの上に置きながら尋ねた。

「お茶をどうぞ」

「ありがとうございます」

 アティの礼を聞きながらヒロは自分の分を用意し始める。それから座椅子を引き腰掛けると湯飲みを手に取った。

「あの……」

 なんの用件で来たのだろう。このまま居座るつもりだろうか。そんな疑問を込め、アティは恐る恐る口を開く。

「……なんでしょう?」

 一方のヒロは、自分がここにいるのは当然だとばかりの態度でアティの困惑には頓着せず、にこやかに言った。

「アティさんはこれからどうなさるおつもりですか?」

「……と、言いますと?」

意図を掴みかねる質問に困惑する。なにを聞かれているのかよく分からなかった。

「モンスター討伐の件です。お恥ずかしながら僕は冒険者としては三流どころか五流の人間だったので、ほとんど討伐依頼というものを受けたことがないんです。それで一流冒険者の人たちは、どんな手順で仕事するのか気になって」

「一流だなんて。恐れ多いです」

 謙遜ではなく本当にそう思っているのだと分かる声音で彼女は言う。

「えっと……そうですね。まずは対象を探すところから始めます」

「探す? どうやってですか」

「やはり基本は足ですね。今日も宿の周りは隈なく探しましたが、明日からはもっと範囲を広げて捜索します」

 答える最中にもアティの息は次第に上がっていく。話す最中に「んっ♡」「あっ♡」と艶めかしい吐息が混ざってしまうのを聞かれてしまっただろうか。ヒロに気づいた素振りはないが、客商売だと客の不都合なことは無視する癖がついているのかも知れなかった。

 アティは内股を擦り合わせながら会話を続ける。

「なにか手がかりはあるんですか?」

「いいえ、まだありません」

「それじゃあ、手掛かりを探して歩き回る必要がありますね」

 そのときだった。股間部に甘い衝撃が走った。今まで感じたことのない感覚。腰が砕けそうになるほどの強烈な快楽に、思わず前のめりになって倒れそうになる。どうにか両手を前に突き出して堪えるも、顔は赤く紅潮していた。

「お疲れでしたら、マッサージなんてどうです? 明日のこともありますし体をほぐしておいたほうがいいんじゃないでしょうか。実はモンスターの討伐が完了したら新しいサービスに組み込もうと思って練習していたんです。ぜひ披露させてください」

「マッサージ、ですか?」

 ヒロの提案にアティは逡巡した。今の状況で体に触れられて大丈夫だろうか。とても敏感になっている。彼の前で恥ずかしい姿を見せてしまうのでは。それでも、この異常が疲れからきているなら癒やしは必要だ。真面目そうなヒロなら変なことはしないだろうという思いもあった。それに彼は冒険者を挫折するくらい腕っ節には自信がないようだ。もし変な風に触ってきたら全力で抵抗すればいいだけ。そう判断してアティは答えた。

「分かりました。お願いします」

「それではすぐに準備を始めますね」

 アティの返事を待ってヒロが寝室に手早く蒲団を敷く。

 ここに寝てくださいと言う彼の招きに従って蒲団に俯せで倒れ込んだ。その背後に回り込んだヒロの手が背中を撫でるように動く。

「では、始めていきますね」

「……ッ!」

 それだけで、びくりとアティの体は震えた。すでに全身の皮膚感覚が鋭敏化しているのが分かる。肩甲骨の内側、脇の下、そして背骨に沿ってなぞるように指先が這っていくだけで、ぞくぞくとした快感がこみ上げてきた。

「うぁ……ふぅぅ……ンンッ……」

 鼻にかかった声が漏れ出る。明らかに感じてしまっている声だった。羞恥と戸惑いがない交ぜになり顔が熱くなる。せめてもの救いはまだ理性が残っていることだが、だからこそ羞恥を感じる。

(これしきのことでこんなに感じてしまうなんて)

 これではまるで発情期の動物だ。そう思っていても体の反応は止められない。むしろ意識するほどますます高まっていくようだった。乳房の先端がツンと上を向いて硬くなっているのがわかる。そこをいじって欲しいと思ってしまうほど切なさを感じた。

(どうして、こんなときに……)

 体が熱い。熱病に罹ったかのように火照っている。心臓の鼓動が速まるにつれ呼吸が荒くなる。頭がぼんやりとして意識が霞み始めていた。体の奥から止めどなく湧き出す愛液が秘所を濡らしているのが分かった。それは下着を濡らしても止まらず、浴衣の布地まで浸透している。この分だと蒲団にまで染み出ているかもしれない。それが恥ずかしくて堪らないのに、どうしようもなかった。

「どうかしましたか?」

 彼が耳元に顔を寄せ囁くように聞いてくる。彼の声が空気を震わせると、アティの背中も波打つように震えた。酷く発熱したときに聞くように音が頭の中で、ぐわぁんぐわぁんと鈍く反響している。

「いえ……なんでも……ありません」

 選択を間違えてしまったかもしれない。今さら気づいた。しかし、もはや手遅れだった。

「ああぁ♡ そこぉ♡」

 彼の手が太もも裏の太い筋肉を掌底で押す。ただでさえ一日歩き通しだった脚には開放感と多少のくすぐったさを与えるマッサージ。今はその刺激さえ快楽に変換されるほどアティの肉体は雌悦に貪欲だった。

「ここから少し手を上に移動させます。失礼しますね」

 上という言葉の意味を理解するよりも先にヒロの手が尻に触れてくる。日々の運動で引き締まっているが適度に肉が付き、女性らしい丸みもあるアティの尻。そこをヒロが掌底や肘を使って押し込む。

 ギューッと大臀筋に圧をかけられ、アティの背筋が弓なりに仰け反った。彼の体重も加わり股間が蒲団に押しつけられると、じんわりと温かいものが広がった。

 その感触すら気持ちよく、彼女は恍惚の表情を浮かべる。もう我慢できない。はしたない声を漏らす。

「あんっ、やんっ……お尻っ、ダメぇっ」

「我慢してください。ここをほぐすとお尻だけでなく腰や背中も楽になりますからね」

 彼の口調は至って真面目だ。それはそう。だってここまで彼は真面目なマッサージしかしてないのだから。それに反応して気持ち良くなってしまっているのは私の体だ。私の体が勝手に発情してなんてことのないマッサージまで、まるで男の人がアレのときにする愛撫と同様に受け取ってしまうのだとアティは己の浅ましさを恥じた。

 だけど世の中には手当という言葉もあるように、人間が人間に触れられるだけで癒される、痛みが和らいで気持ち良く感じる現象があるじゃないか。老人が痛む背中や腰を子供や孫に摩ってもらうだけで楽な気分になるように。私が感じているのはそれの強烈なバージョンだとアティは自分の感触を正当化しようとする。

 けれど現実は変わらない。私が彼のマッサージで感じているのは癒やしの感覚より、性的な興奮に近い感覚だと認められるようになるまで、然程時間はかからなかった。お腹の下のほうが疼いて切ないほどに熱い液体が溢れてくる。孫に腰を摩られて濡らす祖母がいるだろうか?

 それを知られたくなくて、どうにか堪えようとしていると、ふと彼の手が止まった。

 ほっと安堵の息をつくも、どこか名残惜しい気持ちが芽生えてしまう。その感情の意味を自覚して頬が熱くなった。

「次はここを刺激していきますね」

 そう言って彼はお尻の割れ目の上端――少し出っ張った骨を今度は掌底ではなく、手のひら全体で包み込むように押した。そして円を描くように巧みに動かしながら優しく揉んでいく。決して強い刺激ではないのに神経が鋭敏になった状態でそこを押し回されると、下半身全体の力が緩んで失禁しそうになった。

「ここは古くから不思議な力が宿る場所とされているんです。温めながらマッサージしてあげることで女性の機能が活性化するとも言われているんですよ」

 どうですか、と尋ねてくるヒロの質問にも答えられない。アティは枕を強く抱きしめ、そこに顔を押しつけると声を抑えた。そうしなければ獣のような嬌声が漏れてしまう気がしたからだ。

 彼女の反応から返答を聞くまでもなく理解したのだろう。彼はさらに力を込めて丹念に凝り固まった部位を刺激する。そのたびに、ぴくん、ぴくんと体を震わせた。

(ダメ、なのに……このままじゃ……)

 そんな思いに反して体のほうは従順に快楽を受け入れていた。

「んっ♡ あぅっ♡ もう許して♡」

 涙混じりの声になりながら懇願する。それでも手は止まらない。

「我慢してください。もう少しですからね」

 ヒロの声は心なしか楽しんでいるように聞こえた。気のせいだろうと思いつつ小憎たらしく感じてしまう。やはり女を自分の手で感じさせているときの男は、増長してしまうものなのだろうか。

「少し違う刺激も入れておきましょうか」

 言うなり彼は中指と薬指の先端で先ほどまで揉みほぐしていた骨を叩き始めた。力任せに叩くのではなく、手首のスナップを利かせリズミカルに一定のテンポで弾くような殴打を繰り返す。そうすると衝撃がアティの骨盤全体に響いた。さらに腰を叩かれているはずの衝撃が前に回って子宮まで浸透する。

「ヒグッ! ングゥ……ングゥ……!」

「ここの骨は靱帯で子宮とも繋がってるんですよ。だから刺激してあげると子宮も活発化するんですね」

「おッ! おほぉぉおおぉっ♡♡♡」

 一際強く叩き込まれると、アティは甲高い嬌声を上げて体を反らせた。ビクンッと腰が跳ね上がるほどの快感に一瞬意識が飛びかける。目の前が白く染まり、思考が霧散して何も考えられなくなるほど気持ちよかった。

(あ……これ、駄目……イっちゃう)

 秘所の肉ビラが激しく収縮するのが分かった。股間から溢れてくる蜜液が下着を濡らした。

 だらしなく半開きになった口で枕をよだれだらけにしながら「おほっ♡ おほっ♡」と下品極まりない喘ぎ声を上げ続けた。そんな姿を晒しても、もう恥ずかしいとは思わなかった。ただ絶頂への渇望だけが高まる一方だ。

 しかし彼は、なかなか果てさせてくれない。絶妙の力加減で指を動かし、アティがイキそうになると少しポイントをずらして叩く。まるで○問のように辛い時間だった。一度イカせてもらえたほうが楽になるかもしれないのにと思ってしまう。

 昨日今日の付き合いでしかない男の手で絶頂を迎えたいと考えてしまうことに、違和感は覚えなかった。それよりもイク寸前でお預けされることのほうが苦痛なのだ。早く楽になりたいという思いが強い。そのためならば何でもしてしまいたくなるくらいに。その考えを見透かされたのか、彼が口を開いた。

「だいぶお苦しいようですね。どうしましょうか? まだ続けますか?」

 このまま終わるわけがないでしょう、という言葉を飲み込む代わりに頷いた。彼のほうを見るのが恥ずかしくて顔は枕に押しつけたままだった。

 だというのにヒロときたら「続けるなら次は仰向けですね」などと言う。

 だらしなく蕩けきってるであろう顔に浴衣の下で尖る乳首、もう下着が下着の役割を果たさないくらい濡れてしまっている下半身、まるで子供が寝小便したように濡らしてしまっている蒲団。それら全てを見られてしまう。

 全身が燃え上がって灰になってしまいそうなくらい恥ずかしい。羞恥心が内側からアティの肉体を焼く。だがその一方で肉体はその熱量を求めているようだった。期待していると言ってもいいかもしれない。その証拠にアティは抵抗らしい抵抗もせず仰向けに横たわった。その動きを彼女自身も制御できない。気がついたときには、自ら脚を左右に広げ、秘所がよく見えるようにさえしてみせていた。

 遅れて自分の格好に気づき、慌てて閉じようとする。だが、それより先に彼の手が伸びてきて太ももを押さえられた。そのまま膝を立てた状態で大きく広げられてしまう。これでは脚を閉じることができない。それどころか腰の位置も変えられず、恥部を彼の目の前に晒したまま固定されてしまった。

 羞恥に頭がクラクラする。顔から火が出そう。今すぐ逃げ出してしまいたい。それなのに屈辱的なポーズを取らされることが嬉しい。自分を気持ち良くしてくれた男の人に、彼の素晴らしい手戯の成果を見せてあげる。

 彼は何も言わないまま再びマッサージを始めた。今度は下腹部だ。へその下を指先で触れる程度の優しい力で圧迫される度に、ビリビリともゾクゾクとも表現できる快感が込み上げてくる。

 アティは自分の呼吸が大きく乱れていくのを感じた。

「はぁ♡ んっ♡ んぅぅうう~~~~っ♡♡」

 吐息に混じる声は艶っぽく湿っている。まるで発情期の雌だと言われても否定はできない。それくらい彼女の体はすっかり昂ぶっていた。

 お腹を撫で回されているだけなのに、どうして自分はこんなにも感じているのだろうか。疑問が浮かぶがすぐに消え去った。彼の指先が動くたびに意識せず腰が跳ねるのだ。そのたびに、お腹の奥から幸せが生まれて全身を駆け巡る。脳髄を痺れさせるそれはアティの理性を奪っていった。

「あっ♡ ん♡ あふぅ♡ くぅううぅうっ!」

 彼の掌にお腹の肉を掴まれると、それだけで頭の中が真っ白になる。

「ここは先ほどトントンした骨の真裏にある位置でして。場所的には女性の子宮がある辺りですね。ここを外から刺激されるととても気持ちがいいでしょう?」

 言いながら彼は掌全体で撫でまわすように動かした。途端に体が痙攣する。それが快楽によるものだと気づくより早く次の波が押し寄せてくる。また同じ場所を押し回され、甘い声を上げてしまった。

「あっ♡ あっ♡ やっ♡ い、い、イイ、です、あっ、あっ♡ ひあっ♡ こし、うごいちゃっ♡ ああっ、ま、また、また♡ ああっ♡」

 もう限界だった。いや、とっくに限界なんて越えてしまっていたのかもしれない。それでも、さっきまでは我慢しなくてはいけない、恥ずかしい姿を見せてはダメだと思うだけの意地があった。しかしそれも、もう無理だった。

(気持ちいいっ! こんなに気持ちよくなったこと、今までないっ!)

 もっとしてほしい、もっともっと気持ち良くしてほしいと、欲望が次から次へと湧いて出てくる。

「あ゛ーっ! そこぉっ、きちゃうっ! すごいのキちゃぅうううっ♡♡♡」

 子宮の上を優しく叩かれると同時にアティの体が大きく跳ねた。それと同時にプシャァっと勢いよく潮吹きしてしまう。あまりの気持ちよさに涎を垂らしながら絶頂を迎えた。


初夜


 俺の目の前でピクピクとアティが痙攣している。この日のために練習してきた仙骨マッサージと体外式ポルチオマッサージの組み合わせ。それになにより媚薬温泉の効能が強い女冒険者を男に犯され待ちの発情雌に変えてしまった。

「すごっ……」

 だらしなく開いた彼女の股間に目をやれば、下着は愛液で透け透けベチョベチョ、おまんこに貼り付いて彼女の淫らな部分の形を浮かび上がらせている。蒲団も染みだらけ、枕なんかもう凄いことになっていた。俺は今とんでもない痴態を目撃しているに違いない。

「ああ、綺麗だよアティさん」

 アティは俺のほうに視線を向けると、蕩けきった表情で微笑む。その表情はとても可愛らしく見えた。とても昨日会ったばかりの男に性感マッサージを受けイッてしまった直後には見えない。

 筋肉と一緒に彼女の心のガードも緩んでしまったようだ。

 ゴクリと生唾を飲み込んだ俺は彼女の浴衣の帯に手を掛ける。

「ダメ、です……見ないで……」

 さすがに浴衣の前を開くとアティは抵抗した。だが悦楽に浸りきった震える体で見上げられると、かえってこの抵抗ごと彼女を抱きしめ蹂躙してやりたくなる。強い女の弱っている姿って、なんでこんなに興奮するんだろう?

「汚れてしまったので脱ぎましょうね」

 抵抗を無視して浴衣を剥ぎ取る。アティの真っ白な肢体が露になった。女性らしさに満ちた乳房とくびれたウエストに肉感のあるお尻、それら全てを惜しげもなく晒してくれるのだから堪らない。

「あぁ、それはダメ。本当にそこは……恥ずかしい」

 下着に手を掛ける。閉じようとする彼女の脚を押さえて脱がせた。

「はいはい。ここまできたら観念しましょうね。もう分かってますよね」

 とっくに用を成してなかったとはいえ下着は下着。布一枚隔てるのと直接おまんこを見られるのとは羞恥の度合いが違うようだ。彼女は全身をピンク色に染め、今度こそ泣きそうな顔でプルプルと哀れっぽく震えてしまう。雨に打たれて慈悲を請う捨て猫の如き姿だった。

 そんな顔で見るなよ、興奮してきちゃうだろ。

 俺は自分も服を脱ぎ、陰茎をさらす。バキバキに勃起したチンポが、ぶるんっと音を立てて飛び出すと、アティの口から「ひゃっ!」と可愛らしい悲鳴が上がった。

「うそ……そんな、おおきい……こわれちゃう」

 彼女の感嘆セリフに反応して俺の暴れん棒がビキビキ音を立てて伸びる。亀頭の先端からは先走り液が溢れ出し始めていた。それを塗りたくるように上下に扱く。ぬちゅっぐちゅっといういやらしい水音が鳴った。その音だけで興奮したのかアティの顔が真っ赤に染まっていく。

 俺はアティに覆い被さった。その小さな耳に唇を近づけ、ふぅっと息を吹きかける。するとビクンッと肩が跳ね上がると同時に甘い声を漏らしてくれた。どうやら耳が弱いらしい。ならば耳の穴にも舌を入れ舐めしゃぶってやろう。そう思ったところで彼女の手が俺の胸を押してくる。

「だ、ダメですよ……こんなこと、やっぱり良くないです」

 今さらなにを言ってるんだか。そんな顔真っ赤にしちゃって説得力皆無だってば!

「じゃあ止めます?」

 そう言って手を止めればホッとした顔を見せたあとに悲しそうな表情を見せる。セックスは免れて安堵したのも本音なら、気が狂いそうなほど発情してるのにチンポ挿れてもらえなくて残念と感じているのも彼女の本音。全部余さず顔に出てしまっている。本当に可愛いなぁ、ちくしょう! もう我慢できん! ということで、俺は強引に唇を奪った。ついでに舌を突っ込んでやる。

「んぅっ! んんんんんっ♡」

 アティは最初こそ驚きに目を見開いていたが、すぐにうっとりと目尻を下げる。

 歯茎をなぞったり上顎を擽ったりする度に、面白いように体を跳ねさせるので実に楽しい。媚薬温泉の効能だけではない。恐らく彼女の体は元から敏感なのだ。

 息継ぎの合間に漏れる喘ぎ声は俺の興奮を高めてくれる最高の音楽。おかげでもう我慢ならんとばかりに股間の息子はギンギン。愚息なんて謙遜した言い方はしない。どこに出しても恥ずかしくない我が家ご自慢の息子だ。そいつを軽く手で擦って準備万端にする。さてお待ちかねの時間だ!

「あっ、だめっ!」

 制止する声を聞こえないフリして俺は秘所へと狙いを定める。アティの白い太ももの付け根では、ピンク色の秘所が物欲しそうにヒクついていた。その奥にある膣口は、たっぷりと愛蜜を湛えて糸を引いている。これだけ濡れていれば俺のモノがデカくても入りそうだ。俺にヤラれるために自分で潤滑油を準備してくれてありがとう。

 遠慮なく使わせてもらうからな。

 腰を突き出し挿入を開始した瞬間だった。

「――ぬぐっ! なんて甘々とろとろほかほかマンコだ」

 思わず感想を口に出してしまうほど彼女の性器は絶品だった。持ち主の性格を反映するかのようにアティのマンコは、どこまでも優しく柔らかで温かく包み込むように締め付けてくる。

 まったり刺激を長く楽しみながら、女とイチャイチャラブラブ楽しみたい男にとっては、まさしく名器と評すべき逸品だった。とにかく素晴らしい抱擁力、具合、温もりに俺の息子はすっかり満足していた。これだったらずっと入っていられる気がする。というか永遠に入っていたくなるぞ。腰を振ることすら勿体ない。根本まで埋め込んだチンポを彼女のマン肉にハグされながら、上半身では俺がアティの体を抱きしめてやる。そうしていると彼女の柔らかさや体温が伝わってきて、媚薬温泉に浸かってないはずの俺まで気が狂いそうな幸せを感じてしまった。

 だが一方で肉欲も抑えがたい。

 アティの膣内で動きたい、もっと彼女のマンコを味わい尽くしたい、そう強く願ってしまう。

 しかし我慢だ我慢しろ。ここで本能に負けて激しく動こうものなら早漏だと馬鹿にされるだろう。

「あぁ♡ そんな、おく♡ おくっ♡ おしつけるようにぃ♡ おっ♡ ほっ♡ おしつけるように、こきざみにされたらぁ♡ わたし、こまっちゃいます♡♡ あつい♡ ああっ♡ ああぁっ♡♡♡ ヒロさんのおちんちんあつい♡♡」

 こっちの我慢なんか露知らずアティが煽るようなことを言ってくる。彼女としたら自分がされていること、それでどう感じるかを熱に浮かされて口走ってしまっただけなのだが、男からしたら「あなたのおちんちんが気持ちいい」と言われて我慢なんかできるはずなかった。

 男のプライドなんか糞喰らえだ。そんなことよりも今は目の前の雌穴を堪能するんだ。俺はアティの膣奥に押しつけるだけでなく、腰を引いて少しずつストロークの幅を広げていく。彼女の膣内は狭い。あまり使ったことがないのかも知れない。ゆっくりと揺らしながらじっくり慣らしていく。幸いにも媚薬温泉のおかげで滑りはいい。抽送自体は苦じゃないようだ。焦らずにいこう。アティの肉体を内側から俺専用に作り変えるつもりで動く。

「ふぐっ♡ おぅっ♡ おっ、おっほぉ♡ おぅっ♡ おぉおお゛♡ んっほぉぉお゛♡ んほぉっ♡ おっほぉぉぉおお゛♡」

「ああ……いいよ、すごくイイよ、アティのおまんこ最高だよ。俺のチンポ咥えて悦んじゃってるんだ。嬉しそうに膣内で肉の壁がモグモグ動いてるよ」

 興奮で口調を取り繕うのも忘れてしまう。俺は素の喋り方でアティに話しかけた。

「そんな、わたひっ、わたしはっ、そんなつもりじゃぁっ♡ あああぁぁあああ♡♡♡」

 否定の言葉は快楽によって遮られた。彼女は自分の体に起こったことを理解できていないのだろう。それでも体は素直だった。アティのマンコは俺の肉棒をキュンキュン締め上げて、子種汁を欲しているのが分かるほどだ。

(そろそろ俺も本気を出すとするかな)

 これまで以上に力を込めて腰を振っていく。ずぼっ、ぐちゅっという淫猥な音に合わせて、ぱんっぱんぱちゅっと肌を打つ音も大きくなった。子宮口を亀頭がノックして、そのたびにアティはビクビク体を震わせる。俺はさらに彼女の足を左右に広げて体をくの字に曲げさせた。そうすると結合部が丸見えになるわけで、より深く挿入できるうえに女の羞恥心も煽れる。

「見てよアティ。俺たちが繋がってるところ。アティが誰のチンポ挿れて悦んでるか丸見えだよね」

 俺の声につられて彼女も目を向ける。そうしてようやく自分の格好を自覚したのか顔を真っ赤にしていた。でもその反応すら可愛らしい。恥ずかしそうな顔とは裏腹に、下半身のほうはキュウっと締まりを強くしているのだから、まったくいやらしい女である。そのギャップも実にいい。

 そうやってしばらくの間ピストンを続ける。もちろん俺の一突き一突きでアティを喘がせることを忘れない。そして時折休憩を入れ、インターバルを挟みつつ、ペースを保って責め続ける。

 彼女のほうからも求めてくるのを待ちつつねちねちと攻めていった。

 待望の瞬間が訪れるまで時間はかからなかった。媚薬温泉の影響で感度が増していたうえに、度重なる軽イキの連続でアティの身体も理性も限界に達していたのだ。何度目か数えることもできないくらいアクメを決めたあと、彼女はとうとう耐えきれなくなったらしい。自分から俺のほうに手を伸ばし抱きついてきた。彼女の魅力的な脚が俺の腰に回る。いわゆるだいしゅきホールドってやつだね。

「アティも俺を受け入れてくれたようで嬉しいよ。それじゃ二人で一緒にイクとしよう」

 耳元で囁き、彼女を抱き締め返す。そしてそのまま一気にスパートを掛けた。パンパンパンと小気味良い音を響かせて、彼女の奥を目指して一心不乱に腰を振りたくる。

 種付けプレスの体勢で真上から彼女の膣奥を叩く。ハンマーを振り下ろすような重い一撃を連続でアティの子宮に叩き込み続けた。

「ああ♡ すごいです♡ おちんちんがなかでうごいて♡ ああ♡ そこぉ♡ そんなにはげしくつかれては♡ もう、たえられなくなっちゃう♡ おねがいします♡ もうイカせて♡ もうイかせてぇええぇ♡♡♡」

 いよいよ辛抱たまらなくなったのか、それとも待ちきれなくなったのか、ついに彼女が屈服してしまった。俺に懇願して、自分から俺の腰に絡めた脚をぎゅっと締める。それに応えるように俺は力強く腰をぶつけ、ラストスパートへと突入した。もはや気遣いなんかできないほどに激しいストロークを繰り返す。肉槍で穿つ度にアティの口から艶やかな声が上がり、同時にマンコのほうも締め付けを強めてくれる。精巣ごと吸い出されるんじゃないかと不安になってしまうほど強烈な搾り上げだ。

 このセックスで感動するほどの悦びを得ているのは俺も一緒だった。アティの中はとても居心地がいい。まるで最初から一つになることを目的に作られたようなフィット感があり、そこにたっぷり詰まった蜜液は粘っこく絡みついてくる。こんなのを味わってしまえば一発で虜になってしまう。

「んっぐッ――♡ ん゛ん゛ん゛ん゛♡ ん゛ん゛ン゛ン゛ん゛ん゛ッ! ん゛んん゛ん゛ン゛ッ♡♡♡」

 官能が喉に詰まったアティは嬌声すら上げられず、くぐもった声で限界の近さを訴える。絶頂寸前なので膣肉の動きが凄いことになっていた。ヒダヒダが細かく蠢きまくって俺の竿を刺激するだけじゃなく、精液を欲しがるようにギュギュッと根本を締めつけてきて離さない。

 これはたまらん! 俺もそろそろ我慢できなくなってきた。格好つける余裕もなく馬鹿みたいに腰を振りたくった。

 射精したいという気持ちでいっぱいになって頭の中身がアティ可愛い、アティ好き、アティに俺の子を孕ませる、この女に有責任ナカ出しする絶対にしか考えられなくなった。我慢なんかしないぞ。このままナカに出してやる。一滴残らず全部ぶちまけてやるからな。孕ませてやるからな、アティ!

「出すぞ! 精子ぶちまけるぞ!」

 俺は宣言と同時に最奥部に突き刺した状態で勢いよく欲望を爆発させた。

 ビュルルルルー! そんな音が聞こえてきそうなほど大量の白濁液が尿道を駆け抜けて、亀頭の先っぽから解き放たれる。どびゅーっ、どびゅーっと凄まじい勢いで撃ち出された子種が子宮口を叩きながら膣内を満たしていった。

フォロワー以上限定無料

無料プラン限定特典を受け取ることができます

無料

この記事が良かったらチップを贈って支援しましょう!

チップを贈るにはユーザー登録が必要です。チップについてはこちら

月別アーカイブ

記事を検索