M.C.制作話(8回目)
初めましての方、読んでくださっている方、ありがとうございます。
M.C.制作話も、8回目です。
今回、書いたことで終わりが見えました。区切りも良いので全10回という形で、M.C.制作話は終わろうと思っています。
……終わる、はずです。
さて、終わった後はどうしようか。今はそんなことも考えています。
無計画にCi-enを始めたので、色々と後手後手に回っている感じがすごいですね。
今は、ASMRの新作を制作しているというのに、そちらの宣伝さえもだいぶ疎かですし。
ゲーム制作の時からずっと言われているように、宣伝ベタなのは変わっていません。
とはいえ、何をすればいいのか、どうすればいいのか、そのあたりはこれから模索していくしかないでしょう。
……真っ暗闇で出口のない洞窟に突っ込むことになりそうですが。
とりあえず、ASMR
「義理の姉になった彼女(わたし)と、親に内緒で恋人同士になる方法」
4月9日発売です(宣伝)
有料プランには、お得なクーポンもありますので、ご一考ください。
よろしくお願いいたします。
そして、実はASMRの3作目も制作中です。
ASMR制作話とかは、興味のある方はいますかね?
……話をするにしても、あちらは2、3回で終わってしまいそうですが。
ということで、毎回、きままに適当にやっている前置きはこれくらいで、M.C.制作話の8回目となります。
ゲーム制作は順調(?)に進んでいましたが、コミケまでの残り時間も減り、10日くらいしかありません。
この頃には、ざくそん氏の協力もあって、M.C.を制作していることや、コミケで頒布する、という告知もしていました。
初めての制作、初めての参加、初めての販売。
となれば、100本も用意すれば十分だろう。
たとえ、目についた人達が買ってくれることを期待しても、300本まではいかないはず。
制作本数は、そんな予想の元に動いていました。
しかし、ネットなどの反応を見ると、どうやらもうちょっとくらい多くしても、全てが捌けそうだと、手応えがありました。
となれば、制作数のアップです。
たくさんの本数の売りさばき、うっはうはの、左うちわだぜと、取らぬ狸の皮算用です。
まあ、実際に同人をやったことのある方々は、よくわかっていると思います。
ネットの反応を信じると、痛い目に遭う、ということを。
しかもdefineは初参加(※注1)です。
だというのに、なんとなく行けるという感覚のまま、当初予定を上回る頒布本数を用意することになりました。
数を作ることを決めたまではいいのですが、CD(※注2)の枚数を増やすには、プレス会社に依頼する必要があります。
そうです。この時点まで、CDのプレスってデータを納品してから数日もあればできるんでしょう?
……などと、甘いことを考えていたのです。
すでに皆さんはお気づきでしょう。
コミケまで、プレスが間に合うはずもないことを。
そうです。当時のdefineのスタッフは、誰一人としてCDのプレス生産にかかる時間がどれくらいなのか知りませんでした。
そんなことを知りもせず、さっそく依頼できそうな会社を探しだして連絡をいれます。
そして、当然のように全てに断わられます。
これでは、完成しても、購入を考えてくださっている方々の数分の1(※注3)にしか売れません。
プレスできないのであれば、手焼き(※注4)をするしかないない、という状況に陥ります。
1枚作成するに要する時間は○○分、となると○○○枚を作成するとなると――。
ここで、再びHAREの前に「時間がない」ことの壁が立ち塞がりました。
さらに「え……?」と思われるかもしれませんが、そもそも、まだこの時点でゲームは完成していません。
プレスとか、枚数を増やすとかの前に、完成の心配をしろよ、という感じですね。
原画は完了しました。
彩色も(統括はしていませんが)完了しました。
シナリオも、問題というか状況の変化(※注5)はありましたが、終わりが見えていました
ゲームのほうは、基本動作はできそうです。
他の素材も揃ってきていました。
ここまできたら、次の作業は「スクリプト(※注6)」です。
幸い、defineのスタッフは、そっち系の作業には馴染みがありました。
やっと、自分達のスキルが十全に役立つ時がきたのです!
4人がかりで手分けして、サクサクと進めることができます。
……何も問題がなければ。
そして、他作業もあって、結果的に実際に組んでいたのは2名だけとなります。
ある意味予想通りの展開ですね。
この時点でスクリプト作業が、予定していた倍の時間がかかることになりました。
さらには、実際にゲームを組み上げてくると、細かい問題がたくさん出てきます。
「このシーン、服装が合わない」
「この前で服を脱いでいるのに、次のところでまた着ている」
「ここの指定の背景の画像がない」
そんなものが、ぼろぼろと出てきます。
時に素材を増やし、時におくとぱす氏に書き直してもらい、どうにか形を整えていきます。
ギリギリになって、こんなことができるのは、ボイスがなっかった(※注7)からですね。
しかし、その裏側ではプレスができなかったことで新たに発生した作業が。
それはどのようなものだったのか、そのあたりは次回に。
※注1 しかも、自サークルの参加ではなく、知り合いのところのみの委託です。
※注2 当時はゲームのメディアは、主にCDでした。だいぶ安くはなっていましたが、50枚で2,3000円~くらいはしていたはずです。
※注3 勝手にこれくらいの人が購入してくれる、と予想していた数の数分の1です。まったく根拠のない数字ですね。
※注4 CDにデータを保存することを「CDに焼く」、1枚ずつCDを手ずから作成することを「手焼き」などと呼称していました(自分の周りだけかもしれません
※注5 実は、シナリオの分量が当初予定を大幅に上回り、倍くらいになっていました。
当然、増えた分ところでおくとぱす氏は余裕ですが、片方のルートだけ、短くさくっと終わるのは体裁が悪いので、HAREも合わせて加筆していました。
自分のルートのテキストだけが終わってないという、胃の痛い日々が続いていました。
※注6 スクリプト、正式な意味や、他での使い方は違うかもしれませんが、ゲームにおいては、ここで立ち絵を出す。ここで立ち絵を消す。ここで表情を変える。ここで音楽を流す。というような命令をいれていく作業であると考えてください。
※注7 声がついてしまえば、修正は難しくなります。他作品ですが、とあるライターさんが、渾身の一言、そのセリフをヒロインに言わせるために話を積み上げたのに、収録し忘れ、泣く泣く文章を修正をした、という話もあります。
また、取り忘れた一言のために○○万円をかけて、収録し直すことになり、ゲームの発売がずれた、という話もあります。