水木しげる先生の「わたしの日々」を急に読み返したくなる

水木しげる先生の作品に「わたしの日々」というエッセイがあります。
水木しげる先生が齢90を越えてからの日々を綴った痛快な漫画なのですが、その中でも特に私が好きなやりとりがある。
水木しげる全集を編集中の京極夏彦さんたちに「水木センセイはご自分の作品で一番好きなモノはなんでしょうか？」と訊かれる水木しげる先生。その返答は……
「アンタ……そんなこと言ってたら、今まで描いてきた作品に殴られますよッ！」
「ワカル？水木サンの漫画は全部面白いんです。」
というものでした。
漫画を描こうというものにとって一番大事なんじゃないかと思うやりとりです。
私なぞは劣等感の塊だから、なかなか自分の描いた作品を好きになんてなれないけど、自分自身が自分の作品のファンになることが一番大事なのかもしれませんね。