充希ママ~クリスマスイヴ前夜~
//HONEY-BAYシリーズ
控えめで甘え下手、だけどそんなところが堪らなく愛しい奥さんの提案を断れますか?と問われれば答えはNOなわけでーー……。
クリスマス、一緒にケーキを作りたいんだけどと持ち掛けられて頷いたのは、その理由につきる。
台所に立ってオーブンの具合を確認している彼女の隣で、クリームを泡立てていると難しそうな顔でこちらを見てくる。
どうしたの、と首を傾げれば彼女は首を横にふるふる。どうやらオーブンが不調を訴えているようだ。
ここまでの過程を経て二人の共同作業が形にならないと知った絶望感たるや否や……
その気持ちが受け入れられないのか瞳が潤んで今にも泣き出しそうに。
思わず出たのは習慣から元気のおまじないのようになり始めた言葉だった。
「よしよし、大丈夫だよ。バブちゃん。ママが知り合いに頼んで見てもらえるようにするからね」
その言葉に彼女……バブちゃんは喉をヒクヒクさせながら頷いて勢いよく抱きついてきた。
そう、片手に抱かれた生クリームの入ったボールの存在を忘れて……
ひっくり返ったボールの生クリームが胸にかかる。
「……っ」
二人で目を丸くしてからしばらく、バブちゃんが泣き出しそうに鼻に掛かった声をあげた。
「ミルクの時間にしょっか」
そう言うと、察しのいいバブちゃんは恐る恐る頬についたクリームを舐めてくる。
怒っていないか、機嫌を確認するようなそれに胸が切なくなってしまう。
大丈夫だからね、失敗はだれにでもあるの、しっかりボールを抱きしめてなかったママのせいだからね、そんな意味を込めて満面の笑みを向ける。
「大丈夫だよ、ママはどんなバブちゃんでも大好きなんだから」
控えめで甘え下手、だけどそんなところが堪らなく愛しい俺の奥さん兼バブちゃんは今日もママにNOとは言わせない無敵さであった。
//END
~聖母旦那とばぶばぶハネムーン~/三橋渡様
限界社畜OLである貴女は、詰めた仕事を無事に終え充希と新婚旅行へバリ島にやって来る。
しかし納期明けでクタクタの貴女は、移動中にすっかりスヤスヤと眠ってしまってしまう。
貴女が目を覚ますとベビードール姿の充希がおり、バブちゃん扱いしてきて……
ベビードールのメンズママ×全裸スタイのバブちゃんのばぶエロハネムーン!!