Palette Enterprise 2021/10/01 21:04

【文章/イラストあり】退魔師美琴 VS媚薬工場編


 退魔師美琴媚薬工場編です。
 挿入無し、媚薬責めのみでどこまでやれるかの実験シリーズです。途中で終わってますが違うシチュエーションでまた媚薬まみれになると思います。
 
(追記)無料でもさわりだけ読めるようにしました。

 都内某所、高層ビル内に設けられた禾生高等学園。彼女はそこに通うどこにでもいるような目立たない女子高生だ。
 野暮ったく伸ばされた黒髪、顔の大部分を覆う大きな丸フレームの眼鏡、そして前髪。いつもにこやかではあるが人とは話さない。挨拶をされればされ返す。運動神経は並、授業態度やテストの成績も平均。
 同級生の誰に尋ねても「神屋さん? ……ああ、あの目立たない子?」という返事が返ってくる。どこにでもいる平凡な女子高生。それが『神屋美琴』という人物だ。
 ――だが放課後になると彼女は変わる。
 日本全国各地の学園を渡り歩き、女性、場合によっては男性を襲い、精を根こそぎ吸い上げる怪異である『淫魔』を退治する『退魔師』が彼女の職業であった。

 禾生学園で異常が起こり始めたのは一週間前のこと。複数名の男女が突如『異常な発情』を起こしたのだ。目撃者の話によると女子生徒はいきなり倒れたかと思うと全身から汗を大量に吹き出し、股間からはおびただしい量の愛液を噴出させて失神したらしい。
 男性は突如勃起が収まらなくなり気を失うまで射精を続け、それでもなお精を吐き出し続けていたという。
 病院での診察では常時絶頂状態になっており、それが止まらなくなっているとの結果が出た。
 その後も絶頂が止まらなくなる男女が続出。10組を超えたところで学園は退魔師協会へと調査と事態の収拾を依頼してきたというわけだ。

「全く、苦労させてくれるわ……」
 美琴はふうっと息を吐くとそうつぶやいた。薄暗い廊下一面に触手の残骸、そして粘液のような物がが散らばっている。

 依頼を受けてから美琴は男女が連続絶頂状態になった場所を丹念に調査した。触手や肉塊、粘液など淫魔関連の事件ではお定まりの物は発見できなかったが、空調設備にかすかな損傷があるのを発見。学園当局に問い合わせたところ、定期メンテナンスではそのような物がなかった、という回答が来た。
 そこで美琴はビル高層階にある空調設備室に目星を付け、その階に足を踏み入れた途端触手達の熱烈な歓迎を受けた、というわけだ。

「でも当たり、かな」
 そういいながら美琴は手袋を反対の手でキュッとはめ直す。
 廊下一面を生物の内臓と見まごうばかりにへばりついていた触手や肉塊達だったが、美琴の敵ではなかった。
 いつもの地味な学生服姿からは想像も付かないような戦闘衣装に身を纏っていた。
 身体にフィットしたボディースーツを基調にシャツ、そしてホットパンツ、それから編み上げのロングブーツに身を包んでいる。
 着痩せするたちなのか、美琴の胸は密着したスーツ越しにたっぷりとした質感を見せつけている。
 ゆっくりと廊下を進むだけなのに胸が上下に蠱惑的に揺れた。おそらくDカップは余裕で超えているだろう巨乳だが、全く垂れることなくツンと上を向いた若々しい生気に満ちた乳房だ。
 腹部は鍛えられているのかうっすらと腹筋が浮き出ている。だがゴリラのような硬い筋肉ではなく、アスリートの様なしなやかさを思わせる。激しい戦闘にもかかわらず呼吸は乱れておらず、息をする度に縦長のおへそが上下する。
 その下に目をやれば、動きやすさを重視してチョイスされた黒のホットパンツが見える。引き締まった美尻を包み込む布地はぱっと見競泳水着のようだが、見た目とは裏腹に頑丈だ。
 そして両手にはめられた自分の手よりも一回り大きいグローブ。これが彼女の最大の武器である退魔用格闘グローブだ。美琴は武器などを使わない格闘戦タイプの退魔師だ。中距離以遠の戦闘は不得意だが、こういった室内戦では誰にも負けないという自負を持っている。
 周囲を警戒しながら進むが、新手の影は見当たらない。しばらく進むと、空調のメインコントロールルームの扉が見えた。いたずら防止のためなのか、鉄製でかなり頑丈そうだ。
「さあ、何が出てくるかな……?」
 美琴は一瞬息を整えると、かっと目を見開いてストレートパンチを扉にたたきつける。
 ドグァッシャ! ドアは蝶つがいもろとも粉砕されて室内へすっ飛んでいく。

 脳みそのような巨大な肉塊は、真ん中でガバぁっと割れた。その中から無数の肉でできたボールのような物がふよふよと意志を持っているかのように美琴めがけて飛来してくる。
「遅いっ!」
 常人には猛スピードかも知れないが、美琴には止まっているかのように遅く見える。ひらりと身をかわしながらジャブを繰り出し、肉ボールをすべて迎撃した。
 ボフッ! ボフボフボフッ!
「!?」
(軽い?)
 手応えがなさ過ぎる。まるで風船を殴っているような――。その通りだった。美琴の拳が肉ボールを粉砕した瞬間、中に詰まっていた気体が一気に噴き出した。辺り一面が桃色に霞むほどの、これは。
(しまった、媚薬ガスか!)
 美琴は反射的に手で鼻と口を覆おうとしたが、遅かった。
「……あっっっあっっっっあっっっああああああああああっっっっっっ!?」

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