妹は甘えんぼ1
いつも温かいご支援ありがとうございます。
身内にコロナ陽性者が出たり、父の一周忌と落ち着かない日々が続いていましたが、少しずつ日常に戻ってきました。
今日は久しぶりに同人誌の既刊を更新したいと思います。
♯ 1章目 おはようはおむつにエプロン!
「お兄ちゃん、朝だよ。起きてよー」
小さな手のひらに、ゆっさゆっさと、ゆったりと身体を揺すられる。
気持ちよくて余計に眠たくなってしまいそうだ。
だけどここで再び眠りにつくわけにはいかない。
なにしろ可愛い妹が起こしにきてくれているのだから。
「……ん、おはよ、絵(え)馬(ま)」
「おはよ、お兄ちゃん。もうすぐ朝ご飯できるから、顔を洗ってスッキリしてきちゃってね」
「ああ……」
短い返事をすると、絵馬はスリッパをパタパタと言わせながら部屋を出ていく。
いつも俺……天(あま)川(かわ)浩(ひろ)喜(き)にはできすぎた妹だと思う。
妹である絵馬は、いつも朝ご飯を作って起こしにきてくれる。
思春期を迎えたばかりだというのに、本当によくできた妹だ。
(それもこれも、親がずーっと家を空けてるからなんだけどなぁ)
浩喜と絵馬の父親は海外赴任中で、母もサポートするために父について行ってるのだ。
だから浩喜たちは、ここ数年は兄妹だけで生活している。
最初は寂しく感じていたけど、今となってはすっかり慣れたし、家事の役割分担もしっかり決めている。
料理は絵馬がいつも作ってくれて、浩喜は洗濯やゴミ捨てに風呂場洗いなどを担当している。
最初は料理をする手つきもおぼつかなかった絵馬だけど、最近ではすっかり料理上手になっていた。
「さて、今日も一日頑張っていくか!」
洗面所で顔を洗ってスッキリすると、リビングへと向かう。
リビングと繋がっているキッチンからは、ジュージューと香ばしい香りが漂ってきている。
どうやら今朝のメニューは玉子焼きとトーストのようだ。
「レタスは千切って盛り付けてー、玉子は半熟でトロッと焼いてあげましょう~♪」
鼻歌交じりでキッチンに向かってる妹。
思春期を迎えて身体つきはふっくらと柔らかくなり、身長は140センチほどだというのに胸は大きく膨らんでいる。
そしてお尻もプリッと大きく膨らんでいるはずだが――、
しかしそのお尻を覆っているのはショーツではなかった。
「今日もたっぷり出たみたいだな」
「あ、お兄ちゃん……。うん……おねしょ、たくさん出ちゃったの」
「朝飯食ったら交換してやるからな」
「うんっ」
料理をつくなりがら、嬉しそうに頷く絵馬。
そんなよくできた妹のお尻を覆っているのは……紙おむつだった。
分厚いテープタイプの紙おむつで、白地の入道雲のようなもこもこおむつ。
ただし白かった部分は、絵馬のおねしょによって鮮やかなレモン色に染め上げられている。
仰向けのままおねしょをしたのか、背中のほうまでおしっこに染まっていた。
(しかし、目の毒、だよなぁ……)
キッチンに立つ妹の後ろ姿を眺めながら、浩喜はしみじみと思う。
絵馬は白のブラジャーにたわわに実った乳房を包み、それでいてお尻を覆うのは大きく膨らんだ紙おむつ。
その姿にエプロンをして朝食の準備をしているもんだから、兄としては目のやり場に困ることこの上ない。
だけど妹である絵馬は、兄の悩みなど知るはずもなく、
「ぁ、あぁぁ……」
玉子焼きを焼いている絵馬が、ほんの小さな声で呻く。
それはよほど注意してないとわからないほどの声だが……その直後だった。
しょわわわわわわわ……。
妹の充てている紙おむつからくぐもった水音が聞こえてくると、既に膨らみきっている吸水ポリマーが、更にモコモコと膨らんでいく。
どうやら朝のおしっこはまだだったようだ。
レモン色に染まっていた紙おむつが、濃厚な黄色へと変色していった。
だけど恥ずかしい匂いは、紙おむつが覆い隠してくれている。
ここは気づかない振りをしてあげるのが、兄としての優しさなのだろう。
しばらくすると、
「はい、朝ご飯できたっと。しっかり食べて今日も一日元気でいこう、ね!」
「あ、ああ。そうだな!」
おむつエプロンという、あまりにも無防備な姿を晒している妹にドキドキしつつ、浩喜は朝の食卓につくのだった。
今日のメニューはトーストに香草を添えた玉子焼き、それにとヨーグルトと実に彩り豊かだ。
この小説は、同人誌『妹は甘えんぼ!』として発表しています。
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