母の浮気/80
母の、張り出した乳房、ふっくらとした太もも、その見事な肢体を見ていると、良太は、もうすぐにでも、体を交えたいという気持ちになった。肉棒は既に硬くなっている。
「はい、良太、コーラ」
良太は、母からグラスを受け取ると、ぐいっと飲み干した。炭酸が、汗を掻いた体に心地よく染みていく。
「たまに飲むと美味しいわね」
母も、グラスに何度か口をつけて、コーラを飲み干した。白い喉がゴクゴクと鳴るたびに、良太は、欲望のエネルギーがさらに充填されるのが分かった。
「もうそんなに元気になっちゃってるの?」
グラスを置いた母が、からかうような声を出した。
良太は、グラスを盆に置くと、母の手を取って、ベッドへと導いた。
「あんっ」
愛らしい声を上げて隣に腰を下ろす彼女に、すぐにキスを与え、舌で口内を探るようにすると、良太は、母の手が肉棒へと伸びてくるのを感じた。そのなめらかな手が、勃起をゆっくりとしごくようにする。
ーーうっ……。
良太は、気持ちよさに内心でうめき声を上げながら、キスを続けた。
母は肉棒をこする手をいったん放すと、息子の手をとって、自分の秘所へと導いた。良太は、指先に、湿り気を感じた。さきほどのものなのか、あるいは、今まさに溢れ出しているものなのか分からないが、いずれにしても、母のそこも準備を整えているようである。
良太は、少しの間、母と一緒に、互いの性器をいじりあいながらキスを続けた。
肉棒はこれ以上無いほど硬くなって、四度目の交わりの準備が完全に整ったときに、良太は、唇を離した。
「はあっ……」
母が、甘い吐息を落とすのを聞きながら、良太は、母の秘所からも手を離した。そうして、少し瞳をとろけさせている母に向かって、
「母さん、これから、おれ以外の誰ともしないでほしい」
とはっきりと伝えた。自分以外の誰ともセックスしないように言うなど、愛の告白のようなものである。こんなことを言う日がくるとは思ってもいなかったが、言ってみれば、呆気ないものだった。
母は、うん、とうなずいた。
良太は、自分の言葉がちゃんと聞こえていたかどうか気になった。自分が言い出したことながら、そんなに簡単にOKできることではないだろう。そもそも父がいるだろうし、浮気の件もある。良太としては、母にOKさせるために、浮気現場を覗いていたことも言う覚悟があったのである。それをこうも簡単にOKするとは、つまりは、ちゃんと聞こえていなかったのだ、何か別の願いと聞き間違えたか、適当にうなずいただけだと、良太は結論づけた。
「これから、おれとだけエッチするようにしてもらいたいって言ったんだけど」
「ええ、ちゃんと聞こえていたわ」
聞こえていたようである。
「いいの?」
母は、こくりと首をうなずかせた。
良太は、あまりにスムーズに事が運ぶので、嬉しさというよりは、やはり疑念を抱いた。この場を流すための出任せではないかと疑ったのである。しかし、あんまり疑いすぎるのも、そんなに疑わしい女をどうして手に入れたいのかということになってしまって、うまくない。良太は、とりあえず、母のことを、信じることにした。