ということで今回も引き続き『片道勇者2』開発です! というのと、チャットAIの検証ついでに片道勇者の小説動画作ったよーという話です。
◆片道勇者2 ミニマップ搭載!
ということで『片道勇者2』にようやくミニマップ機能を搭載しました。
ミニマップは2では常時表示されないようにしたかったので、実装の優先度は実は低めでした。
というのも、ミニマップが出てると基本的にずっとミニマップに注目してればよくなりがち、という問題があったので、今回は「特別な状況でだけミニマップを見られる」ようにしてありがたみを増す方向性を考えていたのです。
『片道勇者2』でのミニマップ、ないし全体的なマップ構成の方針としては以下の通り!
●ミニマップは通常時は表示されない。地図アイテムの使用や、妖精のクールタイムあり能力によって一時的に表示される。
●ミニマップが出てない状態でも、今作は『施設の場所が遠くからでも分かる』。
→ 何の施設かは分からないが木造か石レンガ造りか、大きいか小さいか、女神像の場所か、などは分かる。
●『細かいイベント発生ポイント』の全位置はミニマップがないと分からない。
●地形単体の過酷さを前作より少しゆるめに。超でっかい山脈の壁などは作られないように。
→ 敵と地形が相乗効果を発生させると危険になって頭をひねらないとマズい、くらいが目標です。
という感じで、前作よりはミニマップがなくても地形に阻まれたりしにくくなるけど、あったらあったで色んなイベントポイントを回ったり敵を回避しやすい広い道や細い道を選ぶ助けになるよ、という感じを目指したいつもりです。
まあそうは言いつつ、山岳地帯は運次第で相変わらず山がいっぱいになるかもしれませんが! 何らかのアルゴリズムで、どんなにひどくても必ず縦列のうちの何マス分かくらいは通り道ができるようにはしたいですよね。その辺りも考えていこうと思います。
◆大量のアイテムデータ調整作業! アイテム処理の専用化
そしてこちらは地味なデータ調整作業! かつてアイテム紹介のときに、
「アイテムはほとんどターン消費なしで使えるよ!」
などと言ってましたが、実はすでに作ってあったアイテムは全部「ターン消費する」仕様で作ったままだったので、今回はそれらをターン消費しないように大量に修正していました。
が、それが意外に大変! これまではアイテムが「スキルと同じ処理」で動いてたのを、全部アイテム専用処理に1個1個作り直すはめになったので予想外に苦労しました。
ですが、おかげで「移動の足を止めずに『投げナイフ』や『エルザイト爆弾』をシュッと投げて包囲網に穴を空けながらそのまま走り抜ける」なんてことができるようになり、これまでよりも面白くなってきました。魔王に追われてる状況下でも選択肢の択が多い!
普通にアイテム使用でターン消費するよりも圧倒的に思考の幅が広がって面白くなったので、「ターン消費なしアイテム」はかなりアリだと思います。アイテム周りに関してはこれを最終仕様として、完成まで進めていきたいと思います。
◆チャットAIの検証ついでに『片道勇者』の小説動画作ったよ!
さて、こちらはChatGPT-4を使って『片道勇者』の小説を書いてもらったぞー! というお話!
チャットAIの性能検証としてやってみたんですが、普通に指示や設定を理解してストーリーを作ってくれて優秀でした。特に、チャットAIは「関連性の高さ」で情報を引っ張り出してくるので王道展開に強そう!
https://youtu.be/DuW_e1m-BT0
ちなみに上の動画、性に厳しいChatGPT-4さんに許される程度のお色気方針で作っており、情熱的なネムリが勇者と仲良くなっていくついでに魔王が倒される物語となっております!
ネムリが初対面で敏感なしっぽの根元を勇者に触って欲しそうにしてたり、しっぽの根元を触ると勇者がパワーアップしたり、勇者とネムリを宿の同じ部屋に放り込んでみたらしっぽお触りタイムが始まったりする感じでした。しっぽの話ばっかり!
チャットAIの感想としては、
●シチュエーションを指定しただけで指定通りの展開を書いてくれるのは強力
→ 自分では経験不足で想像が付きにくいシーンでも何らかの解は出してくれます。
●先の展開に困ったらアイデアを出させて選ぶことができる!
ちゃんとそれまでの文脈に沿ったアイデアが出てきててすごい。
●何も指示しなければ普通の描写力ですが、ときどき「おっ」と思ういい描写をしてくれる! それを狙って出せればもっと力を引き出せるんでしょうけれども!
→ 動画内だと、特にネムリが森にいるシーンの言葉づかいが上手でしたね、「ナユタの実の香りはネムリにとって切ない誘惑になっていました」みたいな文は私だと相当考えないと出ないです。
●「楽屋裏シーンを作ってください」と言うと、それまでのキャラが楽屋裏モードになってものすごくちゃんとした楽屋裏っぽい会話を作ってくれて驚く。
といった感じで、「え、そんなことできるの!?」という可能性を今も発掘できているので、チャットAIによる小説作りも使い手の能力次第でもう一段階くらい上を目指せそうな感じはありました。
味のある描写もがんばったらやってくれそうなのですが、まだまだ指示の方法が不透明です。
一方で、アイデア出しとして『片道勇者2』開発でも地帯ごとの施設のネタ出しやありがちな組織の例を出してもらうことには使えているので、すでに私は実用レベルで取り入れています。ChatGPT-3だとまだ不満な性能だったんですが、ChatGPT-4さんの方は本当に賢いです。
また、(これはChatGPT-3でも強いかもですが)プログラミングにおいてエラーメッセージを貼り付けるだけでほぼ正確な対応方法が出てくるのがあまりにすばらしい! これまで直し方がよく分からなかったことも具体的に教えてくれたりして、私の残り寿命を稼ぐのに役立っています。
ということで、引き続き使えるものは全部使って、やるべきことを進めていきます!
今はウディタ3の大規模改修によって、非公開の大きなプログラミング作業が発生してしまっているので大慌てで頑張り中です。いずれみなさまにお見せできるときも来ると思いますのでお楽しみに!