体育の時間 4時間目の断末魔

ある学校の体育の時間。今日からはじまる授業は「護身術」なんだけど、ちょっと特殊な手法で行われるの。基本は生徒の自主性に任せられるもので、私たち教師は主に安全確保と“備品”の管理、点検がお仕事になる。生徒たちの相手をしてくれる“備品”とは物ではなく人間なんだけど、ここでは物として扱われることになる。

この授業が導入されたのには理由（ワケ）があるんだけど、取り敢えず私、先生視点での体験談を見てみてもらえればだいたい分かると思うよ。授業風景を覗いてみてもらうだけでも抑止に繋がるだろうし、いつか“備品”が調達できなくなってこの授業自体がなくなってくれたらお互いもっと幸せになれるかも知れない。

あ、予鈴が鳴ってる。

「はい、次は体育館に移動ですよー」

もうすぐ4時間目がはじまるから私はここで失礼します。
男性にとってはちょっとだけ怖い体験になると思うけど、勇気を持って覗いてみてね。

次の時間、体育館で待っています。