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2021年 07月の記事 (3)

貧弱兄貴 2021/07/30 21:30

「男攻め」を楽しむ 0:男攻めとはなにか

 こんにちは。サークル「貧弱兄貴」です。
 当サークルは(2021/7/24現在)未だ広く浸透したジャンル名のない「男キャラ×男性コンテンツ消費者」というジャンルも愛好し、便宜上『男攻め』と呼称しております。
 そこでジャンル布教の一環として、『男攻め』を楽しむために役立つ情報を連載していけたらと存じます。


What is 男攻め?

しかしその前に、当サークルの言う『男攻め』とは何なのかを少しはっきりさせておきましょう。

 上記のとおり、「男キャラ×男性コンテンツ消費者」が基本的な定義です。既にジャンルとして確立されている男の娘・ショタ・各種ゲイ向けジャンルは含まないことが多いですが、広義には含んでおります。
 当サークルはあまりこの言い方を好まないのですが、「俺たちが受けになるBL」と言うこともできるでしょう。
 名前の由来ですが、「女攻め」の男版というだけです。なぜ男性向け界隈での言い方「女性上位」から流用してこなかったのかと言いますと、「男性上位」だといまいち男キャラに責められる感じが出なかったからですね。

 あらかじめ申し上げておきますと、このジャンル自体は当サークル発足以前から存在しております。しかしジャンル名が存在しないため検索性が悪く、「腐男子向け」「ネコになって聴く女性向けBLシチュエーションボイス」などと書かれた状態で数多のBL作品に埋もれていることがほとんどです。


「男攻め」の魅力とは

 当サークルはある意味男攻め布教サークルでもあるので、男攻めの魅力もお伝えいたしましょう。
 ざっくり言えば、「意外性」や「男だからこその特別感」こそが大きな要素であり、分かりやすい魅力でしょうか。

 「ギャップ萌え」という言葉があります。キャラクターの見た目や属性から連想しにくい要素を付与してやることで、キャラクターの魅力が増すと言われています。
 男攻めは全自動ギャップ萌え発生システムと言っても過言ではありません。最近のソーシャルゲームでは減ってきているものの、男キャラには多かれ少なかれ女キャラを意識するシーンが存在したものでした。そしてそれがない男キャラは「ストイックなので女性にかまける暇がない」「まだ子供なので恋愛が分からない」などの理由づけがされてきました。そんな時代を生きてきた我々にとって、男キャラが我々(以降男性と想定します)に振り向いてくれるとはなかなか考えにくいのです。ですから、男キャラがこちらに深い好意を見せてくれるだけでもギャップ萌えとして認識することができます。
 そして恋愛関係や性的関係にまで至ることを許すほどに好意が深ければ、そのギャップはさらに大きくなります。男キャラの方から積極的なアプローチをかけてくれるのであれば尚更です。

 現代の子供向け番組における風潮などから考えると、男キャラが我々を受け入れてくれることに対する「意外性」が薄れていくことは容易に予測できます。しかし、そのキャラクターが男であることは変わりません。女キャラとは見た目のみならず匂いや触感もまた違うことでしょう。「男キャラにしかない何か」は確かに存在します。それが何なのかはまだ言語化できておりませんが、当サークルの作品からそれを感じ取っていただけたのであれば、それはとても嬉しいことです。


「結局のところ全部ホモでは?」の問いに対して

 これは男の娘ジャンルでも発生した現象なのですが、「要するにこのジャンルって男同士の恋愛・性的関係を取り扱ってるわけじゃん? それを愛好してるって男としてどうなの?」と外部から言われているような気がしてしまい、愛好し続けることにためらいが生じる場合があります。
 この外部の声(実際にそう言う人がいるかどうかは不明ですが)を「このジャンルは異性愛者男性が愛好するのに妥当であるか?」という問いとして単純化するとき、当サークルは3つの理由から「コメントのしようがない」とお答えすることしかできません。



 1つ目の理由は「男の娘ジャンルがまだ己のスタンスを確立していない以上、それに倣って判断するわけにもいかないこと」。
 男の娘ジャンルのメイン層は異性愛者自認の男性(として振る舞う人々)であり、キャラクターは『女らしさ』が強い男キャラです。最近では男性的な特徴があればなおよしとする人々も存在しています。時々「男の娘ジャンル愛好者はホモか否か」という話も持ち上がりますが、どの要因に注目するかで結論が変わってしまい、結論を出す必要性についてはさておき今に至るまでひとつの結論には辿り着けていません。
 かろうじてジャンル支持者のうちでは「女性的な要素に魅力を見出しているのでホモじゃない」、つまり「ジャンル愛好者はまだ異性愛者の範疇に留まる」という一定の了解が形成されているようです。しかし前述の通り男性的特徴に魅力を感じる人も一定数存在し、全員が全員そう認識しているとも言い難いのが現状です。
 まとめると、「男の娘ジャンルですら異性愛者向けなのか同性愛者向けなのか、あるいは腐向けなのかハッキリしない」ということですね。

 ここで男攻めを見てみましょう。メイン層は異性愛者の男性(を想定)、キャラクターは男性。このジャンルの愛好者を外では見かけないので当サークル内の話になりますが、「男キャラが我々を受け入れてくれるというレアなシチュエーション」に魅力を覚える人が多いです。
 メイン層にのみ注目するのであれば、これは立派な異性愛者向けです。どこに魅力を感じるかについても、男性的な特徴を二の次にしている以上、男の娘ジャンルと同じような立ち位置と言うことも可能です。その結果、キャラクターは紛うことなき男性でありながら異性愛者男性向けであるという、感覚的には納得しがたい結論を導くことができてしまいます。
 しかし、納得しがたい結論というのは男の娘ジャンルも一緒です。キャラクターが身体的には男であるにもかかわらず、今のところは異性愛者男性向けとしてカウントされます。男の娘ジャンルはなぜ異性愛者男性向けとみなされるのか? そもそも異性愛者男性向けと分類することは妥当なのか? そこが未だにはっきりしないのです。そのため男攻めもまた、男の娘ジャンルに倣った分類ができない以上、とりあえず異性愛者男性向けとするほかありません。ですが、この結論は直感に反するものであり、明確な理屈によって導き出されたものでもありません。
 結果、異性愛者男性が男攻めジャンルを愛好することが妥当か否かを判断することはできなくなります。



 2つ目の理由は「このジャンルが100%異性愛者男性向けではないこと」。
 当サークルが考える男攻めの定義は「男キャラ×男性コンテンツ消費者」と先程申し上げました。しかしこれは作品分類としての定義であり、愛好者の性別はジャンル定義に無関係です。いわゆる成人男性向けジャンルを女性が愛好するように、男攻めもまた男性以外の方が愛好しうるジャンルです。
 ですから、このジャンルは「『男』として男キャラと何らかの関係性を持ちたい人」向けと言った方が適切でしょう。『男』になるひとときが欲しい方もまた、このジャンルの愛好者として想定されます。つまり全ての男性にこのジャンルをおすすめするのは不適切であり、逆に異性愛者女性が男攻めジャンルの愛好者になる可能性も存在します。
 これは当サークルの意見なのですが、男攻めはTLや腐など「女性向け」と呼ばれる界隈から様々なテンプレートを借りてきた分派と考えることが可能です。そのため、完全に男性向けと言い切ることは難しいところがあります。
 このように男攻めコミュニティは男性以外のメンバー・男性向け以外の要素をそれなりに含むことが想定されるため、異性愛者男性がこのジャンルを愛好することに対して当たり前であるとは言い切れませんし、絶対にありえないとも言えません。



 3つ目の理由は「このジャンルが男性向け・ゲイ向け・腐向けそれぞれに求められる作風からこぼれ落ちていること」。
 当サークルの処女作『淫魔青年将校が貴男に淫語とチンポとラブをブチ込む音声』は暫定的にゲイ向けとして登録しておりましたが、女性向けとして登録する運びとなりました。なかなか妙な話ではありますが、どちらにせよDLsiteがるまにBLの売り場からお求めいただく形となっておりますので皆様にはあまり関係ない話かもしれません。
 しかし当サークルはこの決定に100%納得したわけではございません。BL作品の定石を離れ、制作側も腐向けとは認識していない今作を女性向け作品として登録させていただくことについては、従来のBL作品を愛好する方々に対して申し訳なく思っております。この場を借りてお詫び申し上げます。
 先程も申し上げたとおり最初はゲイ向け区分に登録していたわけですが、当サークルにゲイ自認はおらず、キャラクターも「男が考える『男らしさ』」からは離れた造形で、この区分に置くのも不適切だと考えておりました。
 女性向け(その中でも「乙女向け」「BL」「その他」に振り分けられます)として登録することも選択肢にはありましたが、「当サークルに腐自認がいない」「いわゆる『壁になって聴く』ことを考慮せず、聞き手に直接語りかける手法を取っている」という理由から当初は却下されました。
 男性向けで登録することも検討したものの、元腐アンチのサークルメンバーによる「知識のない人が見たら腐としか認識されないものを男性向け売り場に置くのは許しがたい」の鶴の一声で却下されております。


 要するに、男攻めはどの区分にも置きにくいジャンルなのです。男性向けに置くには男らしさが強く、ゲイ向けに置くには男らしさが足りず、TLとはターゲットが異なり、腐向けの理念とは真っ向から対立する。100歩譲って男臭いキャラクターがメインであればゲイ向けに分類できますが、そうなると「ゲイ向け」というジャンルに吸収されてしまいます。
 今後ゲイ向けまたは男性向けの範囲が拡大し、線の細い少女漫画的なイケメンまで含むようになるそのときまで、男攻めジャンルはTL腐問わず女性向け区分の隣人として存在することになるでしょう。裏返せば、その日が来るまでこのジャンルはその3つの区分のどこにも所属できないと考えられます。
 したがって、このジャンルは異性愛者男性向けと言い切れませんが、同性愛者男性向けとも女性向けとも言えません。また、異性愛者男性が愛好するのに妥当なジャンルでもあるかどうかも判断できません。



 このように、定義を明確にする緊急性がないと判断された分類が多く存在する以上、当サークルも男攻めジャンルを異性愛者男性が愛好することの妥当性について曖昧な答えかたをせざるを得ないのです。
 感情的なことを言えば「男がこういうの好きでも別にいいだろ!」の一言に尽きます。



おわりに

 男攻めは当サークルが取り扱うよりも前から、細々と断続的に存在し続けました。しかしその数の少なさゆえに、「新しいジャンル」として認識されることが多いです。知らなかったジャンルなのですから、そう認識するのはおかしなことではありません。
 当サークルはそのジャンルに「広く浸透した呼び名」をつけることで検索性やミュートしやすさを上げ、コミュニティを活性化し、ゆくゆくは男攻め作品がさらに増えることを狙っております。時代が下り人口が増えればさらなる問題点が見つかることでしょう。しかしそれと同時に、当サークルが予想していなかった・当サークルには作れなかった新しい「男攻め」が生まれてくるはずです。

 そんな希望に満ちた未来を夢見て、当サークルからのお話を締めくくらせていただきます。
 ありがとうございました。そしてこれから、男攻めをどうぞよろしくお願いいたします。

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貧弱兄貴 2021/07/23 21:17

サムネイルもすごいぞ『淫魔青年将校が貴男に淫語とチンポとラブをブチ込む音声』!

 こんにちは! サークル「貧弱兄貴」です。作品予告のお気に入り登録やCi-enのフォローなど、皆様からのご支援ご注目を沢山いただけて誠に感謝しております。
 今回は先日予告が掲載されました『淫魔青年将校が貴男に淫語とチンポとラブをブチ込む音声』のサムネイルについてのお話です。今後「男キャラをメインとした男性向け作品」を作ろうとする方々の参考になれば幸いです。

 本音を言えば、予想以上の完成品をいただけたので多くの方にぜひ見ていただきたいというのがこの記事を書いた一番の理由です。


 さっそくサムネイルを見ていきましょう。

 このタイプのサムネイルは「イラスト」「ロゴ」「サムネイルデザイン」「タイトル」の4要素に分解できます。順番にお話しいたしましょう。
 なお、今回はイラストを目隠490様(Twitter)、ロゴとサムネイルデザインを野谷トオル様(Twitter)にお願いいたしました。本当にありがとうございます。



イラスト

 真偽のほどは定かではありませんが、男性向けは女性向けに比べて視覚情報の重要度が高いと聞きます。DLsiteの男性向け売り場では「褐色/日焼け」タグのついた音声作品が10作以上あるそうです(音声作品でどのように褐色要素を表現しているのかご存知の方はぜひ教えてください)。ということで、依頼先の検討やオーダーにはかなりこだわっております。

 まず、乙女向け・BL作品のみならず成人男性向け作品の実績があるイラストレーターさんにお願いいたしました。これは主観に過ぎないのですが、男性向けと女性向けには使われている線の太さなど絵柄にも差があるように思うのです。実績を確認させていただいて、確かに男性向け作品っぽい絵柄が描ける方なのだなと判断したうえでお願いしております。念のために、絵柄の参考資料として男性向け同人誌の表紙や男の娘系エロゲのジャケットなども挙げさせていただきました。

 次に、参考資料として「服装」「髪型」「部屋の内装」それぞれ2〜3枚、「キャラ全体のイメージ」「構図のイメージラフ」1枚の参考画像を提出しております。
 とはいえ、全て版権キャラクターやフリー素材(キャラ名や引用元のURLも一応送っております)から出しておりますので当サークルで描いたのはパースの概念すら放棄した構図ラフだけです。アレからここまで読み取っていただけるのかと当サークル一同感謝の念に堪えません。
 これはある意味裏ワザなのですが、男性キャラクターの参考資料に女性キャラクターを使うという手もあります。実際、服装の参考資料にシン○リル○ルフが「上半身の服のみ参考にしてください」の注とともに紛れております。

 最後に、線画の時点でも修正をお願いいたしました。アオリ構図なので面長に見えやすい、という理由もありましたが、漫画は『こち亀』くらいしかまともに読んでいない当サークルメンバーによる「もう少し顎削れませんかね?(要約)」が繰り返されること数回。「削ってみたら違和感ありませんでした」のご返答を信じ、塗りに移行していただいて完成品を無事にいただけました。何度も申し上げますが本当にありがとうございます。



 完成品がこちら。「ビジュアルが好み」との声を何度かお聞きしております。当サークルメンバーもそう思います。

ロゴ・サムネイルデザイン

 先程も申し上げたとおり、音声作品であっても視覚情報にはこだわるべきだと当サークルは考えました。そこで、サムネイルについても成人男性向け作品の実績がある方にお願いしております。
 経験談として書いておきますと、もし今後ロゴを作ってくれる人を探す際、ロゴデザイナーさんの男性向け作品実績だけが直接お願いしないと閲覧できない状況でもサボることなくお取り寄せすることをオススメします。女性向け作品実績と『空気』が違う人が確かにいらっしゃいます。これはマジです。

 今回のオーダーでは
・「男性向け作品のロゴのような丸み」が少ないフォント(英語フォントで例えるならブラックレターなど)
・「聞き手を男と想定している」「淫語メイン」「男キャラに攻められる純愛系」であることが分かりやすいロゴ(タイトルの該当部分を強調するなど?)
・「これは男性に聞いてもらいたい音声作品である」という作品のねらいを知った上での作成
をお願いいたしました。

 その結果、「男性の特性を考慮して彩度高めコントラストキツめにしました(要約)」の解説とともに2案をいただけました。そのうちのひとつが今回採用させていただいたサムネイルです。先程載せたやつですね。



 そして今回、採用しなかった案につきましても掲載許可をいただけたのでこれも載せてしまいましょう。このジャンル規模だと前例は多いに越したことはありません。のちにこのような作品を作るであろう方々の参考になれば重畳の至りです。



 解説によると「男性クライアントが指定傾向にあるカラーリングと構図を採用」とのことで、確かにそういうサムネイルあるわ〜、となりました。おそらくSM系軍人モノでDLsite男性向け売り場を探せば、こんな感じのサムネイルをした作品が見つかるのではないでしょうか。

 ここからは当サークルが今回下した判断の話なので、別の作品や別のサークルではもしかしたらこのような案を採用しているかもしれません。それを踏まえた上でお読みください。


 では、なぜもう一方の案が採用されたのか。簡単に言うと、当サークルは今回の採用案の方が「成人男性向け『男攻め』作品」により相応しいと考えたからです。

 聞き飽きた方もいらっしゃるかもしれませんが、当サークルは「男キャラ×男性コンテンツ消費者」というジャンルを便宜上『男攻め』と呼称しております。そして今作は当サークルの考える『男攻め』の王道がぎっしりと詰め込まれており、それゆえエロシーンには女っ気がございません。

 ここでもう一度2つの案を見比べてみましょう。大きな違いは「イラストの構図」と「メインの色」、「フォントの数」であることが分かっていただけるかと思います。その3点において、左の案を選んだ理由がそれぞれにありました。

 まずはイラストの構図から。左の案は顔がメイン、右の案は脚もしっかり見せる構図です。もし女攻めの男性向け作品、特に脚コキを売りにする作品であれば迷わず右の構図を選んでいました。
 しかし今作は『男攻め』作品。男の娘モノの延長線上のさらにその先にあるジャンルであり、聞き手は異性愛者男性をメインに想定しております。そして、男の娘以上野郎系以下に『男』という概念に振り切って制作しております。そのため脚で性的欲求を煽るよりも、顔で『男攻め』特有の特別感(人によっては背徳感かもしれません)を煽った方が有効かと当サークルは考えました。
 さらに今作はSM要素のないノーマル寄り作品です。脚を利用したプレイは本編中にございません。男性向け作品界隈で「巨乳キャラをサムネイルに据えるなら乳を使ったプレイを入れないと期待を裏切ることになる」という話を聞きましたので、見当違いな期待をさせてしまうことを防ぐ必要がありました。
 よって、脚を見せるメリットよりも顔を見せるメリットの方が上だと判断したわけです。


 次に色とフォントの話です。左の案は黄色、右の案は赤がメイン。そして右の案の方が、素人目にも様々なフォントが使われているのが分かりますます。
 従来の男性向け作品に慣れた初心者の方々には、このジャンルは男を取り扱う以上エロさを感じにくいかもしれません。また今作のシナリオ担当は、「タチに淫語を吐かせるのはネコより難しい」「みさくら語まで行くと男攻めの雰囲気じゃなくなる」と語っています。
 つまり、今作はこれまでのふたなり作品と比べると直接的なエロさで負けてしまうところが原理的に存在するわけです。その赤字を男キャラのカッコよさで補填するという女性向け的な手法を取り入れているのですが、女性的な要素が薄い男キャラでは男性の聞き手に対してかなり不利といえます。
 ですから、あまりエロ方面で期待させすぎると期待外れになってしまいます。そのため相手が『男』であるという特別性を売り出し、そこから「この作品、予想以上に実用性が高いな?」と思っていただくのが聞き手にとって一番いいのではないかと当サークルは考えております。よって、右の案は本編のエロ要素を食ってしまうと判断致しました。とはいえ、この案は男性向け女性上位作品ロゴのお手本と形容させていただきたいレベルのものなので、もしSM系の作品でお願いする機会がありましたらおそらくこんな感じでオーダーすることでしょう。

 そして左の案ですが、右の案と比べて『カッコよさ』が押し出されており、当サークル内で「女要素のない男性向けエロはこんな感じでは? というイメージにかなり合致する」と意見が一致いたしました。
 あからさまな禁断感はないものの、これまでの男性向け作品とは毛色が違うぞと認識させる。かといって女性向け作品のテンプレ(実際にはそうでもないロゴが多いことを最近知ったばかりです)のような水色ピンク淡紫ぽわぽわ系でもなく、キャラクター1人を大写しで配置している。しかしその一方で、ゴシックロリータを思わせるような装飾過多なところがある。でもタイトルは適度に長く語彙がド直球で、語呂やテンポも意識されている。結局、これは男性向けか女性向けか。女性向け作品界隈への勝手な思い込みが強ければ強いほど、この深みに嵌まることになるでしょう。
 もうマジで素晴らしい。ありがとうございます。



 なお、この採用案は出していただいたものを一発採用したものだったりします。


タイトル

 これは当サークルで考えたものなので手前味噌にはなりますが、発案者と改良に携わったメンバーを讃えるということで解説させていただきます。
 当サークルは立ち上げたばかりの駆け出しサークルであり、まだ有名ではありません。ですから洒落たタイトルをつけたところで誰も見向きもしてくれませんし、女性向けだと勘違いされて本来のターゲットである「『男』として男キャラに愛されたい人」にスルーされてしまうのは悲しいことです。そしてなにより、当サークルメンバーは火の玉ストレートなド直球タイトルが大好きでした。結果、今作のセールスポイントがギュッと詰まったタイトルをつけることになったのです。

 まずは男性向け作品の様式に従い、タイトルの最初に相手役となるキャラの要素「淫魔青年将校」を入れてみる。長いタイトルになって省略されることは目に見えているので、今作の特色として男性聞き手を想定していることを示す「貴男」を次に。そして語呂とテンポがよくなるように、なおかつ品のない語彙を交えて「淫語とチンポとラブをブチ込む」と並べる。
 ここがかなりのミソで、音数と助詞と最後の母音だけ見ればアニメ『ポケットモンスター』シリーズのロケット団の口上の一部「愛と真実の悪を貫く」とほぼ同一になります。つまり、一部の世代に染み付いた完成済のテンポを借用しているわけです。なおかつ、淫語とチンポで母音が完全一致しているのでさらにテンポがよくなります。その結果生まれたのがこのタイトルという次第です。


 ロゴ含めたサムネイル完成品を受け取った段階になって他の女性向け作品が直接的な単語を伏せ字にしていることに気づき、このままでは修正する必要があるかもしれないとサークル内がざわついていたところ、普通に予約公開の申請が通って「なんで他サークルは伏せ字にしてたんだろう……?」と怪訝な空気になったりもしていました。作品の特色上ゲイ向け区分を間借りしているからだと思われます。

追記:DLsiteさんから「これボーイズラブ区分の方がええんちゃう?(要約)」というメッセージを頂いたので区分を変更いたしました。しかし修正はされていないようです。ナンデ?




 そんなこんなで仕上がったのがこのサムネイルというわけです。だからこそ、各所でご好評いただくたびに感じる嬉しさが増します。
 しかし忘れてはいけません。今作が『音声作品』であることを。そして我々が、これまで全くボイスの話をしていないことを。
 今回は出雲颯人様(Twitter)にボイスをお願いしております!! サンプルボイスの時点でもう最高だった声で!! 淫語と! 囁きと! 焦らしと! 愛を! ドカ盛りにした今作に命を吹き込んでいただきます!! よろしくお願いします!!

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貧弱兄貴 2021/07/16 10:28

ここがすごいぞ『淫魔青年将校が貴男に淫語とチンポとラブをブチ込む音声』!

 皆様はじめまして! サークル「貧弱兄貴」です。
 今回予告が発表されました当サークル処女作『淫魔青年将校が貴男に淫語とチンポとラブをブチ込む音声』。予告ページではお伝えしきれなかったセールスポイントやこだわりポイントを、この記事でじっくり解説させていただきます。

今作のサムネイル。これ一枚にも非常にこだわっております。

 

その1:「『男』として乙女向け的な美青年に抱かれる作品」であること

 今作最大のセールスポイントにして、最大のこだわりポイントがこれです。壁や観葉植物ではなく当事者として、メス堕ちや強○ホモではなく『男』としての意思をもって、男らしさという概念から少し離れているもののやはりかっこいい男キャラとイチャイチャする。全てのこだわりがこれに由来するため、これこそが今作の一貫したコンセプトと言えるでしょう。
 これを叶える作品にうまく出会えなかった人間が作る作品なので、ガチ度が違います。その結果メンバーはこのジャンルの素晴らしさを当然のものとして捉えている節があり、うまくプレゼンできないのがもどかしいところです。なので一度今作に触れて、当サークルメンバーがこのジャンルを愛する理由を直接感じ取っていただけますと幸いです。


その2:聞き手を『男』として尊重し続けること

 女攻めなど、男をネコに据える作品はしばしば「『男』であることを一時的にやめることで解放感や安心感を得る」ことを描きます。それがSM要素を含むのであればなおさら、メスなど新しい定義を与えられ『男』であることを放棄します。
 しかし今作は、聞き手を『男』として認識し、その『男』らしさを全肯定します。例えば、今作は聞き手のことを「可愛い」と形容しません。これはシナリオ担当が「可愛い」と評価されることを一種の侮辱と捉えていたことに由来します。可愛い男性が存在することはおかしくないと分かっていても、やはり可愛いと言われるのはむず痒い……聞き手がそう考えることを見越して、異なるさまざまな言い回しを使い、可愛がる構成になっております。可愛がる、をさらに言い換えるなら「とにかく大事にする」でしょうか。
 他にも聞き手の体における男性的な特徴を肯定的に捉えたり、女性ではなく男性に使うことがほとんどである単語を積極的に使用したり、勃起力の強さを褒めたりと、あなたが『男』であることを尊重したシナリオとなっております。


その3:「男だから」を強調しすぎないこと

 先程のセールスポイントと矛盾するように見えますが、これもまた今作の重要な要素です。
 浅学のため実際そのようなセリフがどれだけ使われているのかは存じ上げませんが、男の娘ジャンルのテンプレ「ボク、男だけどいいの……?」はあまりにも有名でしょう。男同士ということに対する葛藤や背徳感、特別感の重要性を端的に示したセリフといえます。
 今作に「男だけど」「男だから」という葛藤や背徳はありません。美青年性癖を持つ者はその性癖に気づいた瞬間から、苦悩や葛藤を抱えます。実際には単なる想像上のものでしかないのですが、生きていく中で散々その手の展開は味わってきているのです。
 そのため今作は彼を受け入れる意思を持ってお聞きいただければ、そのままスルッとアプローチが始まり、何の障害もなく最も濃厚な本番ナマ挿入まで至ることができます。その最中に焦らし責めこそありますが、ある意味幸せなつらさなのでノーカウントとさせていただきます。


その4:用途をアナニーに限定しないこと

 この手の作品制作に関わっていると忘れがちなのですが、アナルで感じるようになるまでにはさまざまな障害が存在します。開発していない人などざらにいますし、体質や住環境の問題から開発が不可能な人、そもそも前立腺がない人も存在します。
 今作はアナニー用というよりは、贅沢なじっくり遅コキ用として制作されております。これはこれで乙なものだと考えておりますので、ぜひお試しください。


その5:男性向け基準の作品構成であること

 最近ではそうでもなくなってきているようですが、男性向け作品と女性向け作品では盛り上がり具合が異なると言われます。その最たる例がプレイの激しさ、そしてエロシーン中のセリフ回しでしょう。
 今作はとにかくセリフが多めです。120分前後になると思われる本編において、吐息またはキスオンリーのシーンは合計してもおそらく2分ほどになるでしょう。それ以外の約118分、そこから非エロパートを除いた全ての時間、言語化済のドスケベ情報をひたすら両耳に流し込まれることになります。
 なおかつ最終トラックは淫語濃度が跳ね上がります。おちんぽおまんこどころの騒ぎではありません。形容詞+形容詞+名詞+形容詞+名詞などという盛りに盛った構成の淫語まで使用されています。その結果全編通して見ると、男性器を指す表現が10種類以上使われるというすさまじい結果を見せつけているわけです。
 正確に計ったわけではありませんが、精液を指す表現はおそらく5種類ほどあったように思われます。盛り上がりの上限も高めに設置しており、聞き手(ネコ)の精液だったとしてもとにかく濃いめに描写されています。


その6:ノーマル寄りのプレイであること

 今作で取り上げるジャンルには多くの人に広く通じる明確な名前が存在しない(便宜上「男攻め」と呼んでおります)ので、大多数の人々にとっては新しいジャンルとして認識されていることでしょう。
 そのため今作は必要以上に奇をてらわず、最終的には両思いに落ち着くオーソドックスなシチュエーションと王道のプレイを基本として構成されています。言い換えますと、この作品には当サークルが考える男性向け男攻め作品の基本的なエッセンスがこれでもかと詰め込まれているわけです。
 よって今作にSM要素はありません。とはいえ、このシチュエーションを「さも当然のように男に愛されながら掘られる」と捉えるのであれば、この作品は究極のM向けなのかもしれません。


その7:とにかく聞き手を安心させるつくりであること

 何度も申し上げるようですが、今作は多くの人にとって初めての男攻め作品になると思われます。この前例がほぼないシチュエーションに慣れていただき、愛をもって抱かれる感覚を深く味わっていただくためにも、一般的な男性向け作品に比べて導入や前戯が少し長めになっております。
 硬く大きな体に包まれ、長く密着する感覚。時間をかけて慈しまれ、ゆっくり穏やかに心と体のガードを下ろしたくなってくる感覚。体じゅうの力が抜けて、体内にじんわり幸せが広がる感覚。男攻めの醍醐味と言っても過言ではないこの感覚を存分に味わっていただくために、終始優しさを忘れない責めと囁きが組み込まれています。



 以上が現段階でお伝えできるセールスポイントとなっております。というのも、この記事を書いている段階ではボイス音源が当サークルに届いていないのです。音声作品の肝心要であるはずのボイスが手元にない状態でも、ここまでセールスポイントが存在します!
 ボイスがついたなら、以上に述べたセールスポイントはもっともっと魅力的になることでしょう。そして今作が完成し本登録を終えましたら、その時はどうか当サークルの作品の購入をご検討いただけると幸いです。

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