正確なステータス計測によってスムーズな登録が可能です
#794
冒険者を目指す女の子が色々勘違いしちゃうお話
~第6話~
検査員「えっと…先ほどスタッフから説明を受けたと思いますが、これから冒険者に必要な能力の検査をさせていただきます。」
エネ「なるほどね…この測定の結果次第でギルドランクが決まるってことよね…
頑張っていい成績を残して最初から高ランクに認定されたいわね…」
検査員(何か勘違いしてる…?検査結果関係なしに最初は最低ランクで冒険者認定されるんだけど…でも黙っていたほうが)「そうですね…協力的にしていただければスムーズに検査が終わりますのでこちらとしても助かりますね…」
エネ「それで…どうやってステータスを計測するの…?体力測定みたいな…でもこんな狭い部屋で測るには狭いんじゃない?」
エネは検査のことをスポーツテストのようなものと思っていた。
検査員「あー…昔はそういった方法で計測してたんですがね、今は便利なマジックアイテムがありますので…」
そう言いながら小さな端末を取り出す
検査員「このステータスチェッカーを使えば、使用者のステータスを項目ごとに数値化できるとても便利なマジックアイテムなんですよ。これのおかげでわざわざ外で適性検査のために…みたいな事はしないで済むようになったんですよ。これをかざすだけでOKなんです。」
エネ「へー…そうなんだ。だったら早く始めちゃってよ!ずっと待たされて早くダンジョン攻略したくてうずうずしているのよね♪」
検査員「それでは…検査機にかけますので上着を一旦脱いでもらえますか?」
エネ「あ、このローブは脱がないといけないのね…」
検査員「脱いだものは此方の籠に入れてください。一旦こちらでお預かりしますので。」
やっと始まったっと、留め具を外しローブ状の外套を脱ぎ捨てる。
外套の下には露出度の高めなタンクトップのお陰で、彼女を健康的な肢体が現れた。
厚い生地の上着を着ていたせいで、まだ暑い時期だった事もあり汗のせいでしっとりと生地が張り付いていた。
エネ「はいはい。ん…よいしょ…っと。これでいいの?
え…これも脱ぐの!えー…これ本当に検査に必要なの…?」
検査機「すいません、検査機による正確なデータを取るためには極力衣服を着けていない状態でないといけないので…」
検査員の言う通りにしないと登録は進まないので、少し恥ずかしいなと思いながらも指示に従っていくしかないので…言われた通りに着けている衣服脱いでいった。
エネ「…流石にこれは…脱げないよ…?(ああ…適当な下着選んでなくてよかった…てかせめてスタッフの人選考えてよ…もう…)ちょっと、あんまりこっち見ないでくれない…?」
下着だけの姿になったエネだが、検査員の視線が気になってもじもじと体を両手で隠そうとする。
検査員「これも規則でして…他の冒険者登録された方も皆さんやられている事ですから…
それでは手を…はい…横にして頂いて…そのままの姿勢でお願いします…」
エネ「変な事は絶対しないでよね…」
検査員はというと、慣れた仕事なのか彼女の下着姿を見ても一切表情を変えず観察しながら手元の記入用紙にデータを書き込んでいた。
ギルドの職員のポーカーフェイス能力は一流だった。