プレゼント企画・製作記!

たくさんのご応募ありがとうございます!

先日発売いたしましたフタナリレズARPG「体あたりセックスよろしくお願いします」ですが、ご好評頂き、たくさんの方にご購入、プレイしていただけましたこと、篤く御礼申し上げます!
ありがたや~!
発売記念のキャンペーンとして発売から28日間20%オフセールレビューを投稿してくださった応募者の方に主演声優さんのサイン入りレザートレイを抽選でプレゼントというキャンペーンをしております!
すでにレビューもたくさんいただき、応募も集まってきております!
これは一つ、力を入れてレザートレイを製作せねば!
そうです。プレゼントのレザートレイはハンドメイド品です……!
本日は、その製作過程を記した記事となります!
たまには気分を変えてゲーム記事ではなく、レザークラフト記事でも読んでみてはいかがでしょうか。あなたの知らない未知の世界が見えてくるかも!?
解説文が長い? 写真だけでも見てってください!

レビューキャンペーンは3月31日まで応募可能ですので、気になった方は是非、応募してみてくださいませ~



製作開始! 生地の切り出しと床面処理

今回作るレザートレイの生地は2種類。
トレイ本体はクロム鞣しの牛革。
サインが入る絵面パーツはタンニン鞣しの牛のヌメ革。
早速よくわからない用語が出ました。
クロム鞣し、タンニン鞣し……
初めは私もさっぱりでした。鞣す(なめす)とは動物の皮を加工して人間が程よく使えるように処理することです。
クロム鞣しとは化学薬品を使った処理で、タンニン鞣しとは植物を使用した昔ながらの処理となります。
クロム鞣しの方が大量生産向きで、安価になります。世界の牛革の8割くらいはクロム鞣しだと聞いたこともあります。
大量生産で安い方が品質が悪いのか、といえばそういうわけでもなく、それぞれ特徴があり、その特徴にあった使い方をするのが一番です。
今回作るレザートレイの本体をクロム鞣しにしたのは、手持ちの革でシボが入っているのがこのクロム鞣しの牛革だけだったからです。
シボ、とは革の表面に細かく入っているシワシワのことです。
何度もモノを置いたり取り上げたりして、レザートレイの表面は傷が入りがち。
シボが入っていることで、その傷が目立ちにくいという利点があります。長く使えることが革製品のいいところ。ご当選なさった方、長く使っていただけると嬉しいです!

と、言うわけで、このクロム鞣しの革をおおざっぱに切り出します!



そして、革の裏側、床面と呼ばれる方にニスを塗りたくります!

まさかのニス! 皆さんも小学校の頃に図画工作の授業で使ったことがあるんじゃないでしょうか?
革の床面は繊維が立っていて、良い革でも長く触れていると毛羽立ってきて触り心地がよくありません。そこで薬剤を使って繊維の毛羽立ちをおさえるのです。

左が未処理、右がニスで固めた後の床面です。
未処理の方は毛羽立っていることがおわかりいただけるでしょうか? 写真撮るのがへたですね。すみません。

床面処理するための専用薬剤があるのですが、今回のクロム鞣しの革はそれでは追っつかないほど毛羽立っています。そこでより強力に固まるニスを使用しています。
そう、ニスを使うことで革が硬くなるのです。
クロム鞣しの特徴として、タンニン鞣しの革よりも柔らかいことがあげられます。もうフニャフニャです。
その柔らかさを補うため、ニスで革を固めます。
ただしニスの強度が高すぎるとトレイの形に折り曲げる際に、パキパキと薄い板がガラスが折れるような感触がしてよろしくありません。
種々試しましたが、ダイソーの水性ニスが一番しっくりきました。最近のダイソーはなんでもありますね。



芯材とギボシをとりつけて、裏表貼り付け!

ニスが乾いて2日ほど放置して臭いを取ったら、作業再開です。
芯材……読んで字の如く、革と革の間に挟む芯となる材を切り出します。

紙と樹脂で作られた芯材の堅さは、牛乳パックよりちょっと硬いくらいでしょうか。
この芯材をまず、トレイの表側の革の床面に貼り付けます。
いくらニスで固めたとはいえ、トレイとして使うにはちょっと強度が心許ない……なのでこの芯材でトレイとしての強度を作ります。

芯材を張り終えたら、続いてギボシという金具を取り付けます。

ギボシとは、革製品をつけたり外したりするための金具……言葉ではちょっと伝わりづらいですね。
革に穴を開け、そこにこのギボシを引っかけることで固定するボタンみたいなものです。
ポンチをハンマーでぶっ叩いて芯材ごと穴を開けて、ネジ式のギボシを取り付けます。
この段階でギボシを取り付けることで、表と裏の革の間にギボシの取り付け面を隠せます。
トレイを裏から見ても綺麗に真っ平らになります。
というわけで、表と裏の革の床面にボンドを塗りつけて貼り合わせます。

このボンドにも種類がありますが、そこまで解説すると流石に野暮ったいので今回は割愛です。
ただ一言言えるのは、シンナー臭い! 換気必須!



型紙に沿って切り出し!

表と裏の革を貼り合わせたら、型紙に沿って切り出します。

おお! なんとなくトレイの形が見えてきましたね!
切り出す刃物もこれまた何種類もあります。
革包丁、別立ち、カッター、デザインナイフ、レザーナイフ……
革包丁なんて職人っぽくて格好良いですが、使うたびに研がないと使い物になりません。そして、良く切れる包丁はお高い!
というわけで私は文房具屋さんでよく見るOLFAのカッターです。良く切れる黒刃です。ちょっと切れ味が悪くなったらパキパキ折りまくります。
切り出すついでにトレイの四隅を留めるためのホック用の穴をあけてしまいます。


縫い穴開けと、コバ処理

トレイの形が見えたら、端から4ミリの位置に線を引いて、縫い糸を通すための穴をあけます。
菱目打ちというフォークみたいな金具をハンマーでぶっ叩いて穴をあけます。
机の上でやろうモノなら下の階にガンガン響いて苦情も鳴り響きます。
膝の上に板を敷いて、背中を丸めながらコツコツ穴を開けていきます。
ただ穴を開けるだけなのですが、これがまた手間がかかります。菱目打ちが斜めになっていると穴も斜めにあきます。
こうなるとどんなに綺麗に縫っても縫い目が右へ左へ寄れて不格好に……
注意してまっすぐ穴をコツコツコツコツ開けていきます。

そして穴を開け終えたら、続いて縫って……はいきません。
先に革の断面、コバの処理をしてしまいます。
普通は先に縫ってからコバの処理をするのですが、今回は後回しです。その理由も後ほど。
コバ処理とは、要は革の断面を切りっぱなしにしておくとかっこうわるいし、そこから汚れていくから綺麗に整えることです。
今回する処理は磨き処理です。
薬剤を塗りつけて繊維を固め、磨いて削って断面をつるっとした状態にするのです。
ここでもまたクロム鞣しとタンニン鞣しで、それぞれに特徴が出て磨き方にも違いが出てきます。
質の良いタンニン鞣しはただただ硬い棒で擦るだけで艶が出てきます。ちょっと薬剤をつけて擦ってやればそれだけでオッケーという革もあります。
対してクロム鞣しの革はいっくら棒で擦ってもさっぱり艶は出ませんし、固まりません。
この違いはタンニン鞣しが可塑性をもっており、クロム鞣しにはそれがないから、という推察文を読んだことがありますが、その真偽の程は私にはわかりません。
私にわかることといえば、その処理の仕方くらいです。

クロム鞣しを磨き処理するためには、まず樹脂製薬剤で繊維を固めてしまします。
その名もカタメール(透明)!
冗談みたいな名前ですが、これがいい感じです! 流石にニスだと荒くなりすぎ、たまにニスの結晶みたいなのも混じったりしますので、ここは専用薬剤を使います。
カタメールで固めたら、ヘリ落としをかけます。
直角だった断面のヘリを、こう、斜めに切り落とします。要は断面に丸みをもたせるんです。
ヘリ落としした断面がこちら!

なんかボロボロやん!
シボが、革の表面にシワが入っているため、綺麗に削ぎ落とせません……磨いて、固めて、なるべく綺麗にします!

ヘリ落としした箇所にまたカタメールを塗り込んで乾かし、そしたらエッジコートという艶が出る染料を塗りつけます。
革の表面にはみ出さないように慎重に塗ります。
そしたら、スリッカーと呼ばれる硬い棒で擦って表面を均します。
均すと言っても、一回で綺麗にはなりません。
紙やすりで表面を削って平らにして、またエッジコートを塗ってスリッカーで擦って、紙やすりで削って……
1個に付き何時間もかければピッカピカに磨き上げることもできますが、今回は時間と相談してそこそこで仕上げます。
最後はトコノールという薬剤をつけて、布で磨きます。イイ感じの光沢がでます。
これでも1時間以上磨いた末の出来なのです。どうかご容赦ください。



縫う!

コバ処理を終えたら縫います。
本来は縫ったらコバ処理という順が多いですが、今回は白い糸を使うため、後でコバを磨くと布に移った黒い染料が更に白い糸に移って灰色に……
暗い茶色の糸とかだと気にならないんですが、流石に真っ白の糸が灰色がかってくると気になります。
ので、今回は後に縫うこととなりました。
糸がコバに引っかかってせっかく磨いたコバの輝きが損なわれたりしますが、そこはあとからちょろっと磨き直せば問題なしです!
というわけで縫います。

糸の長さは縫う箇所の3~4倍の長さと言われます。
今回は約2.5メートル!
腕を縦横無尽に振り回して踊るように縫います。
糸の両端に針を通して、一つの穴の中で糸がクロスするようにして縫い、どっちか片方の糸が切れてもすぐにはバラバラにほどけないようにします。
糸自体も蝋を塗りつけて強度を増してあります。
糸を通す順番、糸の上下を間違わないように、次に作るゲームのことなんか考えながらチクチク縫います。
一個に付きおよそ1時間半。しんどい!
手縫いには手縫いの利点というものがあったりしますが、こういった平面をまっすぐに縫う時はミシンが欲しくなりますね。しっかりと革を縫えるミシンはでかい! 高い! 音が響く! という三重苦なので我が家にはありません。おつらい。
さて、縫い終わったモノがこちら!


ちょっとばかり縫い目に乱れがありますが、おおむねヨシ!


ジャンパーホックを取り付けたら……

最後のトレイの四隅を留めるためのホックを取り付けます。
ホックの種類はジャンパーホック。
かなりしっかりと留まるホックです。そう簡単には外れません。
これまたハンマーでガンガンぶっ叩いて取り付けます。
何を隠そう私はこのホックの取り付けが下手で……めっちゃ緊張しながら取り付けます。

どうにかこうにかホックを取り付け終えたら……完成です!



やったー! 完成だー!

このように多くの行程を経て完成したレザートレイ……
そこになんと、主演声優である天知遥さん秋山はるるさんサイン入りの絵面パーツを取り付けて完成です!

やったー! 完成だー!
長い長い記事を読んでくださってありがとうございます!
お疲れになったでしょう! 私も記事を書くだけで疲れました! もっと伝えたいポイントはたくさんありましたが、もう割愛!
あと一息、最後までお付き合いください!

絵面パーツは、穴がギボシにはまっているだけですので簡単に取り外せます!
サインを綺麗に残しておきたい場合は取り外してご使用いただけます!
机の上で文房具を置くもヨシ! 玄関先でキーケースを置くもヨシ! 枕元でメガネを置くもヨシ!
お好きに使っちゃってください!

ほぉら、あなたも段々このレザートレイが欲しくなってくーる、欲しくなってく~る!

このサイン入りレザートレイが欲しくなった方は、どうぞこちらの記事( https://ci-en.dlsite.com/creator/10548/article/820193 )を参照しつつ、レビューを書いてキャンペーンに応募しましょう!
キャンペーン応募は3月31日までです!
この機会を逃せば二度とは手に入らないでしょう!
是非、お見逃しなく! よろしくお願いします!

この記事が良かったらチップを贈って支援しましょう!

チップを贈るにはユーザー登録が必要です。チップについてはこちら

月別アーカイブ

記事を検索