政 -まつりごと- 2021/11/08 18:40

四方山 ~乗算レイヤ~


ネネカの分身体を生成したときに用いました乗算レイヤ.他の合成モードもそうなんですがやっぱり直感的な動作はあるとしてしっかり内部処理も把握すると使用幅が広がるかもなぁとうまるつふりです.基本的にはAEオフの動画が親切すぎてメモしておきたいなぁっていうつもりの四方山.記事が短すぎるのと概観の意識も少しかわってくるかと思いわかりやすい計算の乗算モードだけピックアップをばしていこうかなと.

画素のデータ

 さて,画像を構成する表示最小単位であるところの画素カラーデータは#FFFFFF等で表されるようにひとつの画素に対して(r,g,b)(ただし,0≦r,g,b<256)という感じになっとりまして,例えば真っ赤とかは(255,0,0)真っ青は(0,0,255)とかになります.変数のデータ型がどうなってるかは知らないのであくまで表面の話ということで......
 それに対し乗算レイヤーというのはその名の通りそれぞれの数値に乗算つまり掛け算を行う処理となっております.

乗算レイヤーの処理

 それでは具体的にどういう計算になるのかというと,
画素p1(r1,g1,b1)に対して画素p2(r2,g2,b2)で乗算レイヤをかける場合,
( r1 × r2/255, g1 × g2/255, b1 × b2/255)が出力されることになります.r2/255,g2/255,b2/255はそれぞれ1以下なので必ず元の画素p1の数値以下となって出力されます.
 これにより(255,255,255)以外で乗算レイヤをかけると明度が低くなるというわけです.

内部処理を知ることで生まれる視点

 それではこれを知ったことで何になるのかというと,乗算レイヤは暗くなって色が乗るという使用感覚に,乗算レイヤの色に応じて画素値が削られているという一歩踏み込んだ視点が加わります.例えば赤いレイヤを乗算レイヤにする場合,「赤い色が乗る」の内容が「赤い色はあまり減らされず青と緑が大きく減らされている」からだということがわかる感じです.
 この視点が加わると,ある画像Pに対して(255,0,0)で塗りつぶした真っ赤な乗算レイヤをかけると画像Pの画素の赤要素以外が0になる(P_rn × 255/255,P_gn × 0/255,P_bn × 0/255)ので画像Pの赤いチャンネルだけ抜き出した画像が出力されるという上記動画の導入がすごく良い例だなぁとなるので合成モードに対する興味を深めるためには是非とも見ましょうという推し動画への誘導でした.悪しからず...

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