【雑記】作品のカテゴリーについて

作品の販売カテゴリーにまつわる話

 しばらく前に、(具体的にサークル名を出すことは控えますが)ある同人エロゲーサークル様が作品販売カテゴリーの選択に不備があったということで炎上するという悲しい出来事がありました。ご本人のお話を聞くと特に悪気はなかったそうなので、意図せずして起きた不幸な事故であるように個人的には感じました。 

 というのも、そのサークル様はゲーム内で使用する絵の一部をAIイラストを下敷きにしたトレースでまかなってはいたものの、塗りは全て人力であることから手描き作品のカテゴリーで販売してもよいだろうと判断なさったとのことですが、dlsiteの運営からAI一部利用のカテゴリーに変更してくれと通達を出されたことにより、今回のような炎上に至ったようです。要するにポーズや構図はAIに任せているが線画を整えたり着彩をしたりする工程を全て人力でまかなっている場合、それをAIイラストであると見なすか否かが人によって見解が分かれるということなのだろうと思いました。

 これは正直に言うかどうかかなり迷ったのですが僕の作品も実際のところ、手描きカテゴリーではなくAI一部利用カテゴリーで販売するのが適切かなと最近は考えています。もちろん大部分(9割以上)が手描きではあるのですが、作画スピードを速める補助的な役割としてAIイラストを活用しているイラストも一部あることは事実なので、「てんうぃ」をもし手描きカテゴリーで販売したら、前述のサークル様と同じように大バッシングを受けそうだなと思ったので、実態を正直にカミングアウトすることにしました。この話を聞いてガッカリされた方は、僕のアカウントをフォロー外したり、ブロックしたりしてもらってかまいませんし、それについて何か僕から抗議したり文句を言ったりすることもございません。仮にそうなったとしても自分の責任です。今まで黙っていたのは、正直に喋れば叩かれるのではないかという恐怖から保身に走っていたというのが真相であり、事実を隠蔽すること自体が目的ではありませんでした。

 聞いたところによると、dlsiteのAI作品カテゴリーではCG枚数が500枚を越える作品は販売が禁止されているそうなので、通常の販売は中止しなければいけません。それでも作品をみなさんのお手元にお届けすることを諦めたくはないので、作品の本体はフリーゲームとして無料配布しつつ、それでもお金を出して作品を支援したい、という方のみ別売りの1499円のファンブックをお布施としてご購入いただく、というような販売形式も検討中です。不幸中の幸いにも僕は障害基礎年金を毎月もらっていて祖父の遺産などもあるので、ゲームの売上が0円になったとしても野垂れ死にすることはありませんから、売れなくても平気と言えば平気なのですが、自分の作品を有料販売するチャンスを失う可能性が高いことについては少し残念に思うのは確かです。

 ただのファンブック1冊の価格が1499円というのはいささか高すぎるように思われるかもしれませんが、ファンブック自体の値段がこう、というよりはゲームの方への対価だと考えていただきたいです。

 例えば、鮫島夏凛ちゃんやコルネリアちゃんなどといった一部の強力なキャラクターが、お金を払って製品版を購入した場合のみアンロックされるというユニークなアイデアも、作品の販売自体を禁止されてしまうと、完全に諦めるとまではいかずともやり方にかなり工夫をしなければいけなくなると思います。例えば、ソシャゲなんかですとよくあるやり方なのですが、ソシャゲに関連するアニメのBlu-rayを購入するとそのおまけにソシャゲの強力な超レアキャラクターやレアカードなどのシリアルコードが付属しており、そのコードをソシャゲの方に打ち込むとレアキャラ・レアカードが手に入るっていう商法ですね。これと同じことを1499円のファンブックでやれば、ファンブックも単なるお布施のためだけの飾りではなく、ちゃんとお金を払ってご購入いただくメリットが出てくるのかなと思います。

 キャラクターをアンロックできるパスワードみたいなものを「てんうぃ」に実装できないかどうか、プログラマーさんに一度相談してみます。パスワードなんて設定してもどうせ無料で盗み取ろうとする不届き者は絶対に出てくるのですが、背に腹は代えられないですね。

 もちろんファンブックも単なるお布施のためだけに内容のないゴミを押し付けるというわけではなく、ちゃんと同人作品としてそれなりの商品価値がある気合いの入ったものを、心を込めて丁寧に制作させていただきます

余談

 例えばこういうの↓はAIで無理に出そうとするよりも手描きで描いた方が早いので、全て手描きでやっています。AIイラストは人間の女の子のキャラクターなどの複雑なものを出力するのは得意ですが、アイコンやロゴマークみたいにシンプルなものほど逆に出力が苦手な傾向があるため、この分野においては手描きの方が早いようです。

 あとは、動物・植物・背景などもAI生成に頼るメリットが薄いので完全手描きでやります。人間のキャラクターについても、GIFアニメやオープニングアニメーション映像などの「動くアニメーション」に関しては、現在のAIイラストツールでは自動生成できないため、100%純粋な手描きをするしかないと思います。

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