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ショタおじの記事 (9)

鶯命丹 2024/02/19 20:00

DomSubもの 元奴○ショタDom×ガチムチおっさんSub【全文8000文字】

【試し読み】


続き物③

 前回上げたDomSubユニバースもの
 元奴○のショタDom攻め×武人おっさんSub受け
 今回もエロなし・続き物
 DomSubの名称を変えてたりするので、そういうややこしくて厨二っぽいのが苦手な方はご注意ください。
 
 【あらすじ】
 保護された元奴○のマリ(Domのショタ)に「自分を雇ってくれ」と交渉されるアノンデア(Subのおっさん)。
 おっさん初めてのドムサブプレイを味わう回。

 
 

 
 ――――――――――――――――――――――――――――――――――

  血の性(サガ)、性質、特性……
 そんな風に言われる病のような症状がある。
 主人の血としもべの血を持つ者は、互いに惹きあう。両者は互いが必要で、番えない者はその性(サガ)に苦しめられるという。
 この世界に生きる種族であるなら、どんな種族にも発現する可能性のある不思議な性質だった。
 発現に規則性は見当たらず、人だろうが巨人だろうが獣人だろうが発現する者はするし、しない者は死ぬまでしない。
 おおよそ思春期と言われる頃に発現する者が多いが、もっと早く出る者も、逆に遅く出る者もいる。
 遺伝的要因も今のところ無い。親がそうでも、子は違う場合もあれば、何代かに渡って特性が発現する家系もあるらしい。
 認知はされているが何しろ数が少なく、研究が進まない。
 それが更に世間の視線を冷たくさせていた。
 主人の血の気質を持つ者は、野蛮な危険人物として扱われることが多い。
 主人の血はしもべを屈服させ支配することを是とし、それが満たされないと心身が病んでいく。
 主人の血の気質を上手く緩和できず攻撃的になり暴力事件を○す者が多いと思われている。その世間の偏見や不理解が、主人の血の特性を持つ者を孤立させ、犯罪率を上げてしまう悪循環に陥りやすい。
 しもべの血の気質を持つ者は、身近な人物に蔑まれることになる場合が多い。
 しもべの血は、主人に尽くすことで満たされる。気質の出方によってはかなり暴力的な扱いを好む者や、激しい独占欲を露わにする者もいて、主人を見つけられずに病んだしもべの者は、その気質を近しい友人や恋人に向けてしまいがちになる。その結果大切な人間を傷つけ、失ってしまい、孤独が更にしもべの血を持つ者を追い詰めてしまう。
 絶対数の少ない気質を持つ者同士が巡り合うこと自体が難しく、しもべの血の者は、友人や恋人に執着して犯罪沙汰になるのが現状だった。
 罪を○す者が居れば偏見が強まる。
 実数としては血の性質に縛られない者の犯罪行為の方が圧倒的に多いはずだが、大衆の印象を変えるのは難しい。
 
 
 アノンデアは、しもべの血の気質を持っていた。
 発現は思春期の頃。
 医師に診断された時にはあまり実感が湧かなかった。
 対処療法として胸の内に迫る焦燥感と苛立ちを抑える作用のある薬草を煎じた物を飲むことになった。
 薬師と呼ばれる老婆に診断されて出されたやたらと苦い薬は、確かにアノンデアの心に平穏をもたらしてくれた。
 しかし一時しのぎにしか過ぎない。アノンデアは血が目覚めてからずっと満たされない乾きにじりじりと炙られるような苦しみに苛まれていた。
 アノンデアの心身が悲鳴を上げ、堪えきれない乾きに追い立てられた時には、口の硬い娼館で買った娼婦に犬のように扱ってくれと頼んだこともある。
 乾いた土に数滴水が落ちた程度の潤いが得られ、それだけでもアノンデアは衝動が満たされ歓喜に震えた。
 
 地位のある者の定めとして、アノンデアには決められた結婚相手がいた。
 上手く伝えられれば、妻となった彼女に主人の真似事を頼むことが出来たかもしれないが、結局それも叶わなずに終わってしまった。
 アノンデアは戦士としては勇猛だったが、ひとりの男としては臆病であり、政略として結ばれた結婚相手には、ついぞ己の特殊な性(サガ)を告白できなかった。
 ただでさえアノンデアの姿形に怯えていた新妻に、世間に偏見を持たれる性質を打ち明けるのは酷だと思った。
 それでも長く連れ添っていれば白状する機会もあったかもしれないが、妻は嫁いで一年後身ごもるが、産後の肥立ちが悪く、数ヶ月で亡くなってしまった。
 屋敷の使用人や、乳母のおかげで産まれた息子は今やいっぱしの若者に育ったが、アノンデアは後添えを持つこともなく、独り身のままこの地をより良くする事業に没頭していた。



 硬い口調で訥々と語るアノンデアは、マリから視線を逸らし、きつく拳を握りしめていた。傷の残る険しい顔をきつく噛み締め、様相は恐ろしい鬼神と大差ない。
 マリは、恐ろしく強張ったアノンデアを見てますます笑みを深くすると、色形の良い唇を開いて鈴のような声で言った。
「まぁまぁそんなガチガチになるなって。ほら“こっちへおいで”」
 マリの言葉に、アノンデアの身体がビクッと揺れた。
 思考が真っ白になり、固まっていた身体中の筋肉がゆるく滑らかに動く。アノンデアは無心で歩き出していた。
 マリの目の前に立ってようやく、自分が自分の足で歩き、ここまで来た事に気づく。
 意識を取り戻し、目を見開いたアノンデアに向けてマリの命令は続く。
「“ここに座って”」
 告げられた言葉と指差された床。それに従って、アノンデアの膝は流れるように床に着く。
 マリの座る椅子の足元に跪く自分の動きにアノンデアは言葉も出ないほど驚き、目を白黒させている。
「“こっちを見ろ”」
 下された命令は、抵抗する必要など感じさせないほど自然にアノンデアの脳を心地よく揺らす。
 顔を上げ、目線の会った少年の顔は満足そうに美しい黒い瞳を細め、笑っている。
 その顔を見た瞬間、アノンデアの胸は強烈な感動と喜びに支配された。
「あ……ま、て……」
 掠れた声で静止を願うアノンデア。
 戦場で勇ましく戦う姿を知る部下が見たら目をむいて卒倒するかもしれないほど、弱々しい声であった。
 ――逃げたい……今、逃げなければ……
 怯え、警告を鳴らす理性とは裏腹に、膝は床に着いたまま、視線すら逸らせず震える唇を噛みしめ、アノンデアはじっとマリを見つめ続ける。
 そんなアノンデアの顎を両手ですくうように触れ、短く刈り揃えた髭をさわさわと撫でる、細いマリの手のひら。
 にんまりと蠱惑的に細められた瞳でアノンデアを見下ろし、マリは言った。
「ほら、この眼。ご主人様を見る従順な犬の目。俺の大好きな目だ“いい子だなぁ、アノンデア”」
 アノンデアの脳が、ぐらぐらと揺れた。脊椎が、ぞくぞくと歓喜で震える。
「あ、ぅ……」
 アノンデアの心の内は甘い感動に支配され、喜びに嗚咽が漏れる。視界が潤んだと自覚したとき、マリの手がアノンデアの頬を撫でた。ひや、濡れた感触に自分が涙を流していることに気づく。
「泣くなって! 首長様」
 マリは破顔している。
 その笑顔は、アノンデアの心身を恍惚で支配する。
 なんてことのない。ただ、とある事件で間接的に救う事になっただけの、被害者のひとりだ。
 アノンデアとの面識は他の被害者と同じく、ほぼない。
 今までの人生に関わりなど無かった他人。
 それなのに、目の前の少年が笑っているとアノンデアの胸には言いしれぬ多幸感が込み上げる。
 ――なんだ、この感覚は……この、激しい感情は、なんだ?
 強烈な歓喜に痺れた脳で自問して気づいた。
 ――ああ、そうか……これが、戯れるということか。ずっと飢えていた血の欲求が満たされた喜びだ……
 アノンデアは思わずマリの膝に顔を埋めて目を閉じた。
 まるで母の膝に甘える幼子のように、マリの細く若い膝に、アノンデアは自身の顔を擦り付ける。
「う、ぅ゛……ふっ、ぅ……」
 情けない嗚咽で、喉が震えていた。
「持つモン同士で遊ぶのは、すげえイイよなぁ」
 マリは歌うような声音で自分の膝に伏せたアノンデアの後ろ髪を梳いた。
 その柔らかい手つきは強過ぎる喜びの波に翻弄されるアノンデアを更に惑わせ、蕩かせる。
「……ずっと飢えていた……こんな、満たされた心地は初めてだ……」
 ぽつぽつと語るアノンデアの言葉を、マリは上体を寄せ、うん、うん、と鷹揚に頷いている。
「だよな。俺もだよ……これがずっと満たされてたら嬉しいだろ?」
 マリの言葉に、アノンデアはこくりと頷いた。


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鶯命丹 2024/01/31 18:20

DomSubユニバースもの 元奴○少年×武人おっさん

【試し読み】 Dom育ちの悪い少年×Sub武人のおっさん 【全文は1万文字】


 DomSubユニバースもの・コマンドあり(“”で囲って日本語指示)・受け絶頂我慢・受け拘束・疑似親子(養子×養父)・ハート、濁点喘ぎ
 DomSubユニバースものをなにか勘違いしてるので、ソフトSM程度の内容になってます

 Domは元奴○の少年 マリ 
  Subの武人のおっさんの養子になってる。黒髪黒目の上品な美少年だが見た目だけ。取り繕ってるが口が悪いのが抜けない。

 Subは武人のおっさん アノンデア
  巨人族のおっさん。めちゃつよで山みたいな大きい武人。赤茶色の髪に傷だらけの巨漢。片目が義眼で顔にグロめの傷がある。マリの養父。

 続き物。
 出会い編とかちまちま書いてる。今回はエロシーンのみ。まさにやおい
 DomSubを書いてみたかった
 

世界観に合わせて、DomやSubなどの単語を改変しております。
不明瞭な点が増えておりますので、お読みになる際はそういうのが気にならない方のみよろしくお願いいたします。
 Dom――主人の血
 Sub――しもべの血
 プレイ――戯れ
 コマンド――命令
 Subスペース――しもべの法悦


 



夜の少年、巨人を飼う
 

 
  灯りを落とした暗い寝室に、浮かぶのは一対の瞳。
 夜の空のような瞳は美しく、見るもの虜にさせる強い光を放っている。
 その瞳の持ち主は、美しい少年だった。
 闇色の髪を持ち、すらりとした白い手足。
 バラ色の頬に、通った鼻筋、華奢で薄い肉体は少年と青年のほんのわずかなあわいにいる、美しい少年だった。
 彼は形の良い薄桃色の唇に、あわく笑みを乗せて機嫌よく何かを見ていた。
 夜空のような黒い瞳が見下ろす先にいるのは、巨躯を持つ男だった。
 武神の彫刻か、人型のモンスターと言われた方がしっくりくるような筋肉にまみれた巨体の男は、一糸纏わぬ裸であった。
 ボコボコと隆起した筋肉は傷が多い。むしろ傷のないところを探す方が早いほど。
 その傷の多さが、男を戦場で生きる者だと言うことを知らせていた。
 傷だらけの大男は後ろ手で拘束され、身体を丸めて跪いていた。拘束具は艶めくスカーフである。
 うずくまる姿はまるで大岩のような男が、たかがスカーフ一枚で太く筋張った手首の自由を奪われるとは考えづらい……だがしかし、男は少年の足元に跪き、ほっそりと白いつま先にそっと額を寄せている。
「アノンデア」
 鈴の鳴るような声で、少年は男の名を呼んだ。
 アノンデアと呼ばれた大男はのっそりと顔を持ち上げて少年を見上げる。
 その瞳は少年とは真逆の金の色をしている。
 瞳だけでなく、容貌も美しい少年とは真逆だった。
 輝く星色の瞳を閉じ込めるのは肉食獣のような凶暴な形の眼窩であり、あまつさえ片側のこめかみから顎にかけて抉ったような傷痕が走っており、男の恐ろしさに拍車をかけている。
 無造作に切っただけの髪は赤茶けており、傷だらけの肌も日に焼けて赤黒くなっている。
 体毛が濃く、赤い肌の上に同系色の体毛が生えていた。
 男というより、獣の雄といった風貌の男は、甘ったれの犬が大好きな飼い主を見るのと同じ瞳で少年を見ている。
 少年は手を伸ばしてアノンデアの髪をわしゃわしゃと撫でてやる。
 アノンデアはうっとりと目を閉じて少年の手のひらに顔を寄せた。
 
 二人は主人としもべの関係であった。
 この国では珍しい主人の血を持つマリと、しもべの血を持つアノンデアは、互いの身体を蝕む性分を解消するために結んだ主従関係にある。
 
「かわいいかわいいアノンデア」
 歌うように囁く少年の言葉にアノンデアは瞼を開け、じっとりと少年を見上げる。しかし、傷痕のある方の瞳はあらぬ方向を見つめたままだった。
「アノンデアったら、目がズレてんぞ」
 少年の細い指がアノンデアの義眼に伸びて、ツゥ、とその向きを正してやる。
「あ、ありがとう……マリ……」
 アノンデアははにかむような声色で低く呟くと、再びアノンデアの手に顔を擦り寄せた。
 もっと撫でろと主張する犬猫のようで、少年マリは苦笑しながらも、男のたっぷりとした髪を撫で梳く。
「う、う……」
 髪を梳き、耳殻にかけて短い髭の生える屈強な顎を指先でくすぐると、アノンデアは低く唸る。
 金色の隻眼が、マリをじっと見つめていた。
 その瞳は、マリの許可を待っている。
「アノンデアどうした? 私の顔を伺って。何かおねだりがあんのか?」
「う……あ、マリに触れたい……頼む、許可を……」
 マリの問いかけに、アノンデアは潤んだ隻眼をうろうろと彷徨わせた後、吐息混じりにおずおずと応えた。
 ねだるアノンデアのいじらしさにマリの口角が上がる。
「いいよ”おいで”」
 マリが両手を広げてアノンデアを呼ぶ。
 その言葉にアノンデアの鋭い目が見開かれ、きらきらと光った。
 巨体をのっそりと膝立ちに立ち上がらせ、マリににじり寄ると少年の薄い肩に額を擦り付け、華奢な首筋に唇を落とした。
 ちゅっ、と小さな音を立ててアノンデアはマリのほっそりとした首筋を吸う。
「んっ♡あっ♡ははっ髭、くすぐった♡」
 甘く蕩けた嬌声が薄桃色の可憐な唇から漏れ、マリは首をすくませた。
 アノンデアの唇は、首筋から小さな顎へと移り、薔薇色の弾力のある頬を楽しむように啄ばみ、とうとうその男らしく分厚い唇が、マリの小さく淡い色の唇へたどり着いた。
「ん♡ぅう♡」
 マリの唇がかすかに開き、甘く掠れた吐息が漏れる。
 それはアノンデアの欲望を煽り、更に口付けを深くさせた。
 薄く小さな唇を吸い、開かれた赤い口内へ、アノンデアは長い舌を差し入れた。
 白く小ぶりな歯列を舐り柔らかい舌に男の舌を絡めるとくちゅ♡といやらしい水音が立った。
「はぅ♡んっ♡……あっ♡アノンデア♡」
 蕩けた声で囁くマリに、貪るように口付けるうちにアノンデアの巨体がマリの身体を押し倒した。
 マリは啄まれる唇を笑みの形にしながらベッドに倒れ込み、アノンデアの屈強な首に腕を回す。たっぷりとした髪を梳き、傷の多い顔を撫でると「ぐ、ぅぅ……ん♡」と獣じみた吐息が舌に絡むので、マリはますます機嫌を良くした。
 しかし、微笑みの形に引かれた唇から呟かれたのは「ご主人様の上に乗る悪ぃ子だなぁ、アノンデア」と男を叱る言葉だった。
「あっ! ……う……す、すまない……」
 謝るアノンデアが慌てて上体を起こす。後ろ手に拘束された状態で素早く動くのはアノンデアの身体が鍛え上げられた筋肉に覆われているからできる芸当だった。
 そんな巨漢は、目の前に座る小柄な少年の言葉に慌てふためき、許しを乞う媚びた視線を注いでいる。
「あ〜あ〜……アノンデアは悪い子だからお仕置きが必要だなぁ。ほらここにうつ伏せに寝て、お尻ぺんぺんだ”おいで”」
 マリが身体を起こしベッドに座った自身の膝をポンと叩く。アノンデアは凛々しい眉を情けなく下げて恐る恐るマリの膝の上にうつ伏せに横たわった。
 巨体はマリの膝に腹を乗せるようにうずくまる。
「ほら尻をちゃんと上げろ!」
「うっ! ごめん……ごめんなさい、マリ」
 早速ぺちんと裸の尻を叩かれてアノンデアは小さく謝罪しつつ、尻を上げた。後ろ手に拘束されている手が、腰のあたりでもじもじと指同士を絡めて握ったり、広げたりと落ち着きなく蠢いていた。
 ぱちん、ぺちん、ぺちん……
「うぅっ! くっ、んっ♡」
「アノンデア、どうしてお尻ぺんぺんされてんのかわかってるか? ”話してみろ”」
 ぺちんッとひときわ大きく、肌を打つ音が鳴る。
 叩かれたアノンデアは身体を痙攣させ、熱っぽい息を吐きながら仕置きの理由を語り出す。
「ひぐっ! うぅ……ま、マリの、あっ♡ご主人様の許しなく上に乗ったから、あ゛♡んッ♡」
「お仕置きの理由だってわかってるのに、お尻ぺんぺんでそんな風に媚びた鳴き声を上げてんの? お前は」
 嘲笑うマリの声に、アノンデアは拘束された手をぎゅっと握り締めている。 
「あっ♡ご、めん゛ッ♡マリごめんなさい♡マリとキス気持ちよくて……あうっ、う、嬉しくて……」
「お尻ぺんぺんが?」
「う……違う……マリと、一緒にいられるのが……“戯れ“ができるのが、嬉しくて……」
 
 ――主人の血と、しもべの血を持つ者同士が、互いの主従関係を確かめる行為を当事者たちは”戯れ”と呼んだ。
 互いの性分を埋め合う”戯れ“はこの血を持つ者にとって何よりも大切であり、それを行う事は深い快楽を得る事が出来た――
 
 涙声で白状するアノンデアは叱られた犬と同じ目でマリを振り返って見ている。
 哀れを誘う濡れた金の瞳に、マリはほっそりとした背を悦楽で震わせた。
「そっかぁ……私も、アノンデアと一緒にプレイ出来て嬉しいよ。じゃあお仕置きはこれくらいにしよう。”よくがんばりました。いい子だねアノンデア”」
 マリはにっこりと微笑むと、アノンデアの赤く丸い尻を優しく撫でた。
「うっ♡マリ♡あぁ、嬉しい♡もっと撫でてほしい♡」
「よしよし♡いい子いい子。かわいい奴め。いい子のアノンデアの大好きなところよしよししてやるからな♡」
 マリはかたわらに置いておいた潤滑油を取り出し、たっぷりと指に取るとアノンデアの高く上げた尻の穴にそっと擦り込んだ。
「んぉ♡おぉ♡マリの指♡う、嬉しい……好きだ♡あっ♡」
 マリの指先に翻弄され、身体をぶるぶると震わせるアノンデア。
「知ってるよ。大好きな私の指たっぷり味わえよ♡」
 ぬるぬると溶けて広がるクリームを惜しげもなく尻穴に塗りたくり、ちゅぷ♡ちゅぷ♡と少しずつ指先を出し入れする。
「うぉ♡お♡マリ♡マリ♡ん゛ぉ゛ッ♡おぉっ♡」
 高く上げたアノンデアの尻がビクッ♡ビクッ♡と卑猥に跳ねる。
 少しずつ入る量が増えていくマリの指。ぬるぬると奥へ進んでいき、ぬちゅ♡くちゅ♡と腸壁を捏ね、ちゅぷぷぷ……と抜けていく。
「おっ♡おっ♡おぉぉ〜♡んっ♡ひッ♡いぃぃ♡」
 だらしなく蕩けた声が、ベッドに顔を埋めていることでくぐもって聞こえる。
「ふふっ恥ずかしい声。アノンデア気持ちいいか?」
「いいっ♡いい♡マリ♡好きだ♡あ゛ッ♡それ♡それすき♡」
 赤茶けた髪をばらばらと振り乱し、アノンデアは蕩けた吠え声を上げている。手足の指がきゅッと丸まり、快感の強さを主人に伝えていた。
「どれ? どれがイイ? アノンデア。”教えて”」
「あ゛♡あ゛あ゛っ♡ゆび、指でっ♡、腹側擦られるやつ♡すごい♡すごッ♡おぉ♡い゛い゛い゛♡」
「あとは? お腹側ぐりぐりだけでいいのか?」
「お゛っ♡お゛ッ♡ううぅぅッ♡ゆっ、くり♡ゆっくりぬぽぬぽ好きだッ♡あ゛ッ♡あぁッ♡奥っ♡おくも、ぐりぐり好きッ♡あッ♡あッ♡イク♡マリの指でイク♡イキたいッ♡マリッ♡許可をっ、許可をください゛っ♡」
 アノンデアの鍛え上げられた丸い尻がヘコヘコ♡ヘコヘコ♡と揺れている。
 丸太よりも太く、逞しい筋肉の隆起した太ももが快感にぶるぶると痙攣していた。
 尻穴を穿られ、粘膜を捏ねられる事による絶頂を得るために、アノンデアは必死に主人へ懇願する。
「“良いよ”“イッていい“俺にイクとこ見せて」
 自分の思い通りに動く巨体を見下ろし、マリは美しく微笑んで許可を与えた。
 その瞬間、魔物の遠吠えのような、発情した悪魔のような低く甘い唸り声が上がる。
「ぐお゛ッ♡オ゛ッ♡ほオ゛ォ゛ォ゛ォ゛ォ゛ッ♡」
 アノンデアは顔をベッドに擦りつけ、甘くくぐもった吠え声を上げて絶頂した。
 絶頂した尻穴はぎゅうぎゅうとマリの指に吸い付くように収縮している。
 マリの指先に触れる前立腺と、周囲の腸壁が絶頂のためにぎゅむ、ぎゅむ♡と痙攣して、マリの膝を跨ぐように渡っているアノンデアの胴体が快感に翻弄されるように淫猥にくねっていた。
「おお〜! ちゃんとイけたなアノンデア♡“いい子だ”びくびくしててかわいい♡」
 マリはうねり縋る尻穴からゆっくり指を抜きクリームを足すと、更に指を増やしてちゅぷちゅぷと尻穴を広げるために抽送を繰り返す。




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鶯命丹 2023/11/18 11:32

ハロウィンの夜に

【試し読み】


【あらすじ】
 ハロウィンの夜に人外吸血鬼ショタに食われながら抱かれるスキンヘッドの小太りのおっさんの話。
 
【傾向】
 ショタ攻め×おっさん受け、吸血鬼、美少年攻め、デブ受け、吸血行為、カニバリズム、尻舐め、濁点喘ぎ、汚喘ぎ、ハート喘ぎ


 吸血鬼ショタ咲夜君とペットの子豚ちゃん厚司おじさんがハロウィンにかこつけていつも通り食ったり食われたりしながらやってるだけのやおい話。
 全文15000文字は支援者様限定


 ――――――――――――――――――

  吹き抜ける山の空気がひんやりと冷えてきた。
 小さな山ではあるが、秋の訪れが街よりも早く、既に木々が色づき始めている。
 夏の頃には濃い緑色をした葉が、徐々に赤や黄色に染まっていく景色を見るともなしに見て、厚司はもう秋になるのかとぼんやり思った。
 ついこの間までは土いじりにしても、屋敷の掃除にしても、すぐ汗だくになっていた気候が今は半袖では涼し過ぎるくらいだった。
 吹き抜ける風に混じって甘い金木犀の匂いがする。
 学も風雅も解さない厚司でも分かる、匂いの強い黄色い花をつける樹木を思い浮かべていると、ゴロゴロと台車の転がる音が聞こえてきた。
 振り向けばそこには台車を押す門真と、その横に着いて歩く咲夜の姿があった。
 厚司の視線に気づいた咲夜が手を振る。
 作業を止めて台車の方へ近づくと主従はにこやかに厚司を迎えた。
「見て! もうすぐハロウィンだからカボチャいっぱい持ってきたの」
 はしゃいだ咲夜が腕に飛びつく。しかし、厚司の視線は台車に注がれたままだ。
「これ、食えるやつですか?」
 鮮やかなオレンジ色をしたカボチャを指差すと門真は優雅に首を振る。
「いいえ、これは食用ではなく飾り用です」
「一緒にランタン掘ろうよ」
 そう言って咲夜は厚司の腕を掴み屋敷の玄関前へと座り込む。
 門真が続いて、懐から取り出したのは小さなナイフだった。
「お願いします」
「ああ、はい」
 差し出されたナイフを受け取って厚司は目の前のカボチャたちに目と鼻と口を入れるため、オレンジ色の皮に刃を突き立てた。
 
 掘り始めは、ハロウィンの夜にふさわし過ぎる不気味でグロテスクなジャック・オ・ランタンを生成していたが、三つ目にもなると、なかなかの出来映えになったかぼちゃを見て、厚司はひとり小さく頷く。
「上手になってる」
「なかなか良いだろ?」
 覗き込む咲夜が、にっこりと笑って言った。
 そうして量産したジャック・オ・ランタンたちを玄関やリビングなどに飾っていく。
 季節のイベントごとなど縁のない人生を送ってきた厚司だが、やってみると案外楽しい。テーブルの上にドンと居座るランタンをぽんぽんと叩いて、口元を綻ばせた。
 真似るように小さな白い手を伸ばしぽんとランタンを叩く咲夜が「今日ね、かぼちゃのポタージュだって」と嬉しげに言う。
「へぇ、そんな洒落たもん食ったことないな」
「楽しみだね」
「お前も食うのか」
「ううん、食べないけど」
 咲夜は、人間の食事をあまり食べない。
 食べなくても問題ないし、食べてもほんのり味の付いたガムや砂を食うような味気なさを感じるのであんまり。とは咲夜の弁だ。
 自分には関係のない他人事を楽しみだと笑う咲夜を見下ろして「食べないのかよ」と、厚司は笑う。
「うん。子豚ちゃんが美味しい物食べてるのを見るのが好きだからね」
 恥ずかしげもなく言って笑う咲夜の存在は、厚司をどうにもむず痒い気持ちにさせる。
 うろうろと視線を彷徨わせた。
「ふぅん、そうか」
 まっすぐに向けられる気持ちに対応しきれず、不自然な物言いをしてしまう厚司を見て、咲夜は更に相好を崩した。

 
  薄暗い部屋で本をめくっていた厚司の元にコツコツ、とノックの音が響く。
 厚司が返事をする前に、部屋の中にかぼちゃのランタンを持って咲夜が入ってきた。
「見て! ほんとにランタンにしたの。かわいいでしょ」
 ろうそくと、かぼちゃの橙色に照らされた咲夜はにこにこと機嫌良く笑っている。
「かぼちゃのランタンて、重くないか?」
 吊るすのではなく腕で抱えるように光るかぼちゃを持っている咲夜を見て、厚司も笑った。
 暖かそうな色に照らされ、背後のドアに咲夜の影がうつり、厚司は一瞬固まった。
 咲夜の影の形がおかしい。
 妙にいびつで、不自然に盛り上がったり、凹んだりしている。
 まるで咲夜がこの世のモノではないのを知らせるように、人とは違うの姿をした影がドアから壁に伸び、ろうそくのゆらめきにしては大きく、脈打つように蠢いていた。
 厚司は影から目を離せず、震える息をか細く吐きながら大きくなる影を見上げている。
 そこに――
「子豚ちゃん」
 呼ばれた声にハッとして視線を下へ向ける。
「おわっ! き、急に、ちけぇよ……驚かすな……」
 ドアの前にいた咲夜は、いつのまにか厚司の目の前に移動していた。
「子豚ちゃんがよそ見してるからだよ。ね、こっち見て」
 咲夜はおもむろにかぼちゃをテーブルに置くと、ソファーに膝をつき、厚司の膝を跨ぐ。
 小さな白い手が厚司の顔や頭を撫で、まるであやすように顔中にキスを降らせてくる。
「やめ、ぉむっ」
 やめろという前に唇で塞がれ、出かけた言葉ごと食いつかれた。
 ぬるりと侵入してくる舌に、舌さえ絡め取られたが、厚司は抵抗しなかった。
 ただ、横から当たる橙色の灯りに炙り出された影は今どうなっているのか、それが少し気がかりだった。
 じゅっ! と強く舌を吸われる。
「ゔ、ぐ」
 痛みに呻く厚司を笑う軽やかな吐息。
 笑われた腹立ち紛れに、厚司は咲夜の細い顎を掴むと、お返しに舌を絡め、吸い、唇を唇で喰み引っ張った。
「ふふっ、はははっやめて子豚ちゃん! 唇引っ張らないで」
 咲夜は破顔し、頭を振って厚司から逃げた。
 仕返しに成功した厚司は、追撃に手を伸ばして咲夜の髪をくしゃくしゃに混ぜた。
 
 
 夜。
 部屋で一人でいるとノック音がする。
 いつもなら間髪入れずに入室してくる相手が、入ってこない。
「どうした?」
 不信がりつつ扉を開けると、やはり相手は咲夜だった。
 気に入ったのかまたランタンを抱えてにこにこと笑みを浮かべている。
「お菓子をくれなきゃいたずらするぞ」
 淡い色の唇が開き、咲夜はハロウィンの常套句を呟く。
「お菓子なんかねぇよ」
 そう答える厚司の脇を抜け、勝手に入室する咲夜。
 厚司はその後を追ってドアを閉めた。
 咲夜は我がモノ顔で、室内を歩くと枕元にランタンを置き、くるりと振り返る。
 ランタンの光で逆光となった少年が、影の濃く落ちた顔でにやりと笑った。
「あるじゃない。こんなおいしそうなお菓子が」
 橙の光に照らされた白い手が差し伸べられる。白く、細い子どもの手に映る、揺れるろうそくの光。
 その手の意味を理解する前に、厚司の手は反射的にそれを掴んだ。
 ふっと笑いを含んだ吐息が漏れ聞こえる。
 柔らかく引かれた手に従って、厚司の身体がベッドへ、ストンと腰掛けた途端、咲夜はするりと膝の上に乗り上げてきた。
 ほの暗いランタンの灯に浮かぶ、咲夜の蠱惑的な微笑みが迫る。
 しなやかな腕が首に回され、笑んだ唇がそっと触れた。
「ん……」
 柔らかく小さな感触に慣れず、思わず身体が揺れた。
 そんな厚司の反応に、咲夜は「ふふふ♡」と笑い、そのゆるく開いた唇で喰むように口付けが深くなる。
 小さな唇がちゅ、ちゅぅ、と唇を喰み吸う。
「ん、う……あ♡」
 舌先がつぅ、と歯列をなぞる刺激に厚司の喉から甘ったるい声が漏れた。
「はっ……ふ、ぅん♡」
 咲夜の小さな唇からでろり、とはみ出る舌は、人間ではあり得ないほど長く太い。
 異形である咲夜の大きな舌に、口内がいっぱいになる。
 限界まで頬張った口内を異形の舌がぬるぬる、ぞりぞりと舐っていく。粘膜をくすぐられる感覚に厚司の背すじがぞくぞくと粟立った。
「ん゛♡ふっ……はぁ、あ゛っ♡ぅう♡」
 這い回る咲夜の舌が口内を征服している。大人の男が苦しむほど頬張ることになる舌の質量が、目の前の小ぶりな顔のどこに入っているのか不思議で、厚司は咲夜の両頬を包み弾力のある柔肉をむにゅと揉んだ。
 薄く閉じた瞼の隙間から咲夜の目がニンマリと細まるのが見えたその時――
 ブヂュッ
「あ゛がぁ゛ッ! あ゛ッ! はあ゛あ゛ッ」
 厚司は濁った悲鳴を上げる。
 ずる、じゅる、と吸い出された厚司の舌の真ん中には大きな穴が開いている。
 どぷ、どぷ、と脈拍に合わせて血が穴から盛り上がり、舌先に伝わり垂れる寸前に咲夜が食い付いた。
 じゅっ、ずる、ずるる
 体液を啜る、不快な音がろうそくの光に揺れる部屋に響く。
 反射的に身体を丸め俯く厚司の顔を、細い指が捕えて離さない。溜まった唾液と血液を舌ごと啜られ厚司が呻いた。
「うぐっ、ぉ゛お゛……ん゛、ふっ……お♡」
 苦痛に満ちていた呻き声が徐々に甘さを含んだ嬌声に変わっていく。
 吸血鬼の体液に含まれる淫毒が痛覚を鈍らせ、代わりに快感を強く感じるように獲物の感覚を作り変える。
 顔を掴んでいた咲夜の指が淫靡さを滲ませて厚司の猪首を撫でた。
 首筋を撫で降りて行った咲夜の手が服越しに尖った乳首をいじくる。
「ん、う♡ふ……あ♡はぁ、あっ♡」
「乳首、勃ってる♡」
 両胸の乳首をかりかり、すりすり、と指先で優しく愛撫され、血の垂れる舌を強く吸われると厚司の肉体にはえも言われぬほどの甘い痺れが広がっていく。
「あっ♡あぅ゛っ♡うぅ、ふ♡ぐっ、ゔぅッ♡」
 舌を吸い出し、ちゅぷ♡と音を立てて離すと、出血はすでに止まっていた。
 次の血を求め、咲夜の唇がちゅっちゅっと頬に、鼻に、瞼にと、落ちてくる。
 捕食のための品定めとわかっていても、厚司の身体は口付けの度にぞくぞくと甘く痺れ、甘美な期待に熱っぽい息を吐いた。
「ふぅ♡……あ♡」
「やっぱりここかなぁ。すごくドクドクしてる」
 咲夜の唇が顎を辿り、太い首へと下がっていくと脈打つ首筋を見つけた。形の良い唇を美しい笑みの形にして、咲夜はちゅっ♡ちゅぅ♡と厚司の首筋を吸い、長い舌で、れぇ♡、と舐めた。
「はぁ♡かわいい♡美味しそう……はぁ♡好き♡食べちゃいたい♡」
「うっ……あ゛ぁ゛ッ♡」
 熱い息を吐き、首筋に吸い付いていた咲夜の牙が、厚司の肌を噛んだ。
 ずるッ、じゅぶ、じゅる、と傷口にむしゃぶり付き、血を啜る振動が厚司の肉体に快感として認識される。
「い゛ッ♡ひぃ♡はっ、はっ♡はぅ♡ン゛ッ♡ん♡あ゛あ゛っ♡」
 咲夜の唇が更に大きく開き、がつ、がつ、と肉を齧り取る。
 生きたまま少しずつ喰われる経験など恐怖と苦痛しかない筈が、厚司のだらしなく開いたままの唇から溢れるのは低く蕩けた喜悦の声に他ならない。
 じゅる、ずる、ずるる
「あ゛あ゛うッ♡ん゛っ♡……はぁっ♡はぁ♡あ゛あ゛あ゛〜ッ」
 強く吸われる振動が、傷口を抉る舌が、肉を噛む牙が、厚司の脳を、快楽で焼き尽くす。
「はぁ〜……♡おいし♡」
 傷口から顔を上げた咲夜の口の周りが血だらけだった。
 長い舌を伸ばし、ぺろりと血まみれの唇を舐める咲夜の顔が、オレンジ色にぼんやりと浮かび上がる。
「まだこんなにたくさんあるなぁ……僕のお菓子♡」
 咲夜がにんまりと厚司を見下ろす。
 丸い腹を撫で、やわやわと胸を揉む。
「うぅ♡ふ、ぅ♡……は、ぁ♡」
 厚司は眉をひそめ、かすかに肉体をよじらせている。
 咲夜の小さな白い手が、分厚い肩を優しく押す。
 その手に従って厚司はごろりとベッドの上に寝転がった。
 咲夜は艶然と微笑みながらお気に入りのお菓子のラッピングを解く。
 裸に剥いた厚司の胸には、ツンと乳輪から尖った乳首を貫通するピアスがわずかな光を反射して瞬いている。
「かわいい乳首♡いつ見てもかわいい♡ずっと興奮できる♡」
 咲夜の唇が祝福のように優しく、尖った乳首に降り注ぐ。
 何度も何度も触れるだけの柔らかい口付け。
 厚司の胸が、口付けの度に反り、何かをねだるように卑猥にくねった。
「あっ♡咲夜……ふぅ♡うぅ♡……咲夜♡頼む、乳首♡乳首吸ってくれ♡乳首、噛まれたい♡頼む♡」
 とうとう口に出してねだる厚司の顔は剃り上げた頭まで真っ赤に染まっている。
「乳首噛んで欲しい? ここ、ガリッて噛んで赤ちゃんみたいに吸っていいの?」
 咲夜は細く小ぶりな指で両の乳首を摘むと、弾力を楽しむように潰したり、ひねったりともてあそんだ。
「あ゛っ♡うぅ♡そう、だ♡咲夜に噛まれて、乳首、吸われるの好きだ、から……頼む♡」
 厚司は太く毛深い腕で顔を隠すと、欲望を吐露した。
 鎖骨まで赤くなり、血の止まったはずの首筋からつぅ……と血が垂れる。
 垂れた血を、長い舌でべろりと舐め取って咲夜はにっこりと無垢な子どもの顔で微笑んだ。
「僕も子豚ちゃんの雄っぱい吸うの好き♡」

 
「んっ♡んん゛ッ♡ふ、ぅ……♡うっ♡」
 ちゅっちゅっ♡ちゅくっちゅくっ♡
 可愛らしい吸引音がランタンの揺れる灯りに照らされる部屋に響く。
 咲夜はうっとりと、安らかに目を閉じて厚司の胸に顔を埋めて乳を吸っている。
 片方の乳首は、手なぐさみにいじくり回している。
「ん゛ッ♡んお゛っ♡おっ♡おん゛ッ♡」
 赤く腫れあがった乳首を強く吸い、牙を立てる。
 ぶちゅっ、と肉を噛み破る感触に咲夜の唇がほころび、こぼれ落ちる血が咲夜の口内を赤黒く染めた。
 舌で乳首を転がすとコロコロ、コロコロと当たるピアスの固さが咲夜を楽しませた。
「ん゛ん゛っ♡うぅ♡おッ♡」
 ちゅっ♡ぢゅっ♡ちゅくっ♡
 短く強く吸うたびに厚司の喉から短く低い呻きが漏れる。
 その声を聞くたびに、咲夜は自身の胸に愛と欲が湧き上がるのを感じていた。
 快感に喘ぐ目の前の男を噛み締めて、肉を食い破り、甘い血を飲み干してめちゃくちゃにしたい。
 全部食べて飲み込んで自分のものにしたい。
「あッ♡さくや゛ッ♡あっ♡あぁッ♡」
 欲望のままに強く乳首を吸うと、厚司はひときわ大きく吠え、太い腕で咲夜の頭を掻き抱いた。
 ぢゅる♡ぢゅっ♡ちゅく♡
 強く吸うたび鮮血が溢れ、ぷるぷると弾力のある乳首が舌で踊る。カチカチ、とピアスを歯で噛み鳴らす。
「ひっ♡うぅ♡う……ん゛ぅ゛ッ♡」
 厚司の反応を見るたびに、尖らせた乳輪を貫くピアスを見るたびに、咲夜の脳は愛着に蕩けて顔がゆるんでしまうのだ。
 強い愛しさを感じていつも、乳首を吸って欲しいと言うようにしむけて、そして思惑通りにねだる厚司が愛おしかった。
 ちゅぷっ♡
 血の止まった乳首を唇から解放する。ぷっくりと腫れて扇状的になったそこへ軽く口付けをすると仰向けで喘ぐ厚司をころりと転がしてうつ伏せにした。
「今日は後ろからしよ? 子豚ちゃんの雄尻後ろから食べたい♡」
 淫毒と快楽に犯された厚司の唇は動く事なく、ぽっかりと開いたまま、荒い息をこぼしている。
 咲夜はじっとりと汗ばんだ広い背を見下ろした。むっちりとした尻たぶをわし掴むとむにぃと形を替えるそれに、咲夜はバラ色の頬を綻ばせる。
「ふふふ、子豚ちゃんの雄尻かわいいね♡」
 咲夜が機嫌良く呟き尻たぶを揉みしだくと、厚司の腰がびくっ♡びくっ♡と跳ねた。
「いつも僕のこと気持ちよくしてくれるかわいい穴も見たいなぁ♡」
 細い指に力を込めてぐっ、と尻たぶを広げると、ひくつく窄まりが暗いオレンジの光にかすかに見える。
「いた♡かわいい穴にキスしてあげる♡」
 にんまりと、喜色満面に微笑む咲夜が尻肉に顔を埋め、長い舌で、窄まりをれぇ♡と舐めた。
「んぉ♡おっ♡おぉ♡おぉん♡んっ♡んんっ♡」
 ずる、ずるる
 はしたない音を立てて、舌は窄まりを舐め回す。
 平たくした舌で広く舐り、尖らせた舌先で窄まりの中心を突くと、招くように口を開けて舌を飲み込んだ。
「あ゛ッ♡あぁッ♡ケツ♡ケツすごッ♡お゛ッ♡お゛ッ♡ナカ♡あ゛っ♡あ゛っ♡い゛い゛ぃ゛ッ♡」
 敏感な粘膜を、ぬめる唾液をまとった長大な舌に容赦なく舐め回され、強烈な快楽が厚司の脳を燃やしていた。
「お゛ッ♡お゛ッ♡お゛ほッ♡オ゛ォ゛ッ♡ひッぃ゛ン゛ッ♡い゛い゛ぃ゛ぃ゛ッ♡」
 厚司の脚はいつのまにか開き、はしたないガニ股になっていた。
 肉厚の尻がカク♡カク♡と卑猥に揺れて自身の弱点を咲夜にさらけ出し、擦り付けている。
 肉の快楽に正直に動く肉厚の身体を撫でながら咲夜はほくそ笑む。
「あ゛っ♡あ゛っ♡あ゛ッ♡ぁ゛ぁ゛ぁ゛〜〜ッ♡」
 枕に埋まった厚司の口から、だらしなく蕩けきった遠吠えが漏れた。
 緩んだ口元から血の混じったうす赤色の唾液が垂れる。
 ヘコッ♡ヘコッ♡と揺れる太い腰は、快感に正直にベッドへ勃起肉を擦り付け、雄膣の気持ちいいところを咲夜の舌に押し付けていた。
 それに気づいているのは咲夜だけ。
 ぢゅぷッ♡ぢゅっ♡ぐちゅッ♡
 きつく収縮する雄膣を舐りながら、咲夜はにんまりと目を細めて乱れる厚司を見つめている。
 ずる、ずるる、ぢゅっぽッ♡
 「お゛、あ゛ぁ゛ン゛ッ♡」
 ゆっくりと窮屈になった肉壺から抜けていく異形の舌。
「はぁ……♡おいし♡……美味しい子豚ちゃんのナカ、今度はおちんちんで食べさせてね♡」
 うっとりと妖艶な笑みを浮かべる咲夜が、うつ伏せの厚司の肉体に乗り上げ、じっとりと汗の滲んだ後頭部を優しく撫でながら、子どもの身体には不釣り合いの、勃起した巨根で豊満な尻肉を掻き分けた。
「あっ♡んぅ♡子豚ちゃんの雄尻のお肉、気持ちいい♡むちむちお肉でおちんちん挟むの♡好きぃ♡」
「あ゛ッ♡あぁ♡はぁ♡あっ♡」
 尻肉に擦り付けられる熱い肉塊を、厚司の尻がヘコヘコ♡と扱くように動く。
 挿入を待ち侘び、媚びる腰振りに咲夜の頬が艶笑を浮かべた。
「子豚ちゃん、おちんちんおねだり上手だねぇ♡あっ……♡ん♡はぁっ入った♡……入っちゃったぁ♡あふっ♡ふふ……雄尻、きゅう♡きゅう♡って僕のおちんちんおしゃぶりしちゃってるねぇ♡」
「ン゛ッ♡お゛お゛〜ッ♡お゛ッ♡ほ♡ぉおッん♡」
 擦り付け合っていた互いの秘所が、ぐぢゅっ♡と音を立ててひとつになった。
 亀頭を舐るように収縮する尻穴の淵を突き抜け、ずるずると濡れた体内へ張り詰めた巨根を挿入していく咲夜。
 厚司は弱々しく震えた遠吠えを上げ肉体をビクッ♡ビクッ♡くねらせている。
 ……ぱちゅ♡……ぱちゅっ♡……くちゅ♡
「お゛♡、ほぉぉ〜♡おんっ♡ん゛ッ♡ほぉ゛ぉ゛〜ッ♡」
 ゆるやかに刺突する咲夜の勃起肉。ゆっくりと引く肉棒に吸い付く雄膣はその口をはしたなく壺口に伸ばしている。
 カリ首に引っかかりめくれかけた尻の淵を、今度はゆっくりと押し戻していく。咲夜の薄い下腹が厚司の肉厚の尻肉に触れるまでゆっくりと腸壁をくすぐり続ける巨根。
「ひ……ぉ♡おぉぉ♡ンッ……ほ、ぉ゛ぉ゛〜ン゛ッ♡」
 既に前後不覚に陥り、淫獣の如く快楽に媚びた吠え声を上げている厚司を見下ろし、咲夜はあえて話しかけた。
「ねえ、ゆっくりピストン気持ちいい?」
 ……ぬぢゅっ♡……くちゅっ♡ずぷぷぷ……ぐちゅっ♡
「あ? ……え? ン゛ン゛♡……あ゛ぁ〜♡ひっ♡ふうう〜ッ♡う?」
 淫毒に侵された厚司の脳は、咲夜の問いかけに応えることが出来なかった。
 かろうじて問いかけられていることはわかったらしく、疑問符を浮かべただらしない嬌声が開きっぱなしの唇から漏れた。
「僕もゆっくりピストン好きだよ♡でも子豚ちゃんの奥におちんちんの先っぽ、くちゅくちゅするのも好き♡」
 咲夜は突っ張っていた腕を曲げて厚司の背にぴったりと身体を預けると、肉の詰まった腹に腕を巻きつけ小さな尻をぐりぐりと回すように動かした。
「あ゛ぉ゛♡お゛♡お゛ほ♡ぉ゛お゛ん゛ッ♡」
「あははっ♡ぐりぐりするたび気持ちいい声出ちゃうねぇ♡」
 パンパンに張り詰めた亀頭で結腸口を捏ねられ、バッキバキに充血した巨茎で前立腺を揺すられて、厚司の腸壁はうねうね♡ぐにぐに♡と、激しく収縮し続けている。
 射精を伴わない雌の絶頂が止むことなく厚司の肉体に降りかかっていた。
「お゛ゔッ♡ゔッ♡っ……ぅぐっ♡……ッゔゔゔッ〜〜ッ♡」
「はぁ〜♡むちむちしてて気持ちいい♡パンパンに詰まった肉袋ちゃん♡かわいい♡パンッて破裂させたい♡」
 うつ伏せの厚司の上に身体預けきって分厚い身体をきつく抱き締めると、咲夜は欲望のままに激しい抽送を繰り出した。
「あっ♡あっ♡子豚ちゃん♡かわいい♡お肉の中に出す♡あっ♡ンッ♡あったかお肉にぶっかけるの好き♡はぁっ♡アッ♡イくッ♡」
 咲夜はひときわ深くに勃起した巨根を突き刺すと、華奢な腰をくねらせ、射精した。
「あ゛ッ♡あ゛づ、い゛♡お゛ぐ♡ひぎ♡……グッ♡グる゛ッ♡……ッ、イ゛ィ゛ィ゛ッ♡♡」
 組み敷かれ、体内に種付けされた肉袋たる厚司は尻穴で咲夜の勃起肉の収縮と、最奥にじんわりと広がる熱い温度に一瞬、身体をぎゅっと緊張させ、すぐに体内の肉膜をぐにッ♡ぐにゅ♡、と蠢かせた。
 ビクッ♡ビクッ♡と痙攣する背中にはじんわりと汗が滲んでいる。濡れた背中を長い舌でれぇ♡と舐って小さな口いっぱいに肉を吸う。
「ひッ……ぐぅッ♡」
 肉を吸われたことにより、厚司の雄膣をぎゅぅ♡と狭まり、背中が跳ねる。
 その反応が可愛らしく咲夜は口いっぱいに頬張った肉に思いっきり牙を突き立て噛み締めた。



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鶯命丹 2023/09/16 22:00

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