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近況11/6 宇宙キター!

https://www.youtube.com/watch?v=cR-umS6Gazg&list=PL5kWuTIo0lwsix_-XWfKIG7cV07oM1PhQ

 マイクラ実況で有名な方が、宇宙論の解説動画とか出してたので試しに見てみたら、めちゃくちゃ分かりやすくて面白くて、つい見続けてしまったり。
 そんなこんなで脱稿後のフリーな時間をいろいろ雑学漁りにあてておりました。
 相対性理論とかもこの動画シリーズでようやく「あぁ、そういうことか」ってちょっと腑に落ちた感じ。説明が上手い人ってすごいよなー。
 まぁさすがに相対性理論を応用したエロシーンとか無理なのでw また使う機会のない知識を蓄えたってだけなんですがね。
 ……光速に近い速さで移動しながらエロ○問されることで、一人だけ地獄のような陵○時間を経験してから浦島効果で元の日常に戻されるヒロイン、とかか……?(無理やり使おうとするな

※追記 それだと逆だね。光速で移動した方が時間を短く感じるんだった。スマヌ。
 ……つまり、ヒロイン以外の全員が光速で移動して、ヒロインだけがエロ責めされた後に光速移動してた仲間と合流するのか(どんな状況だ


 あとはまぁ、こんなのも。

 恐竜が出てくるエロシーンを書く予定もございませんw
 多分、FGOの2部7章で恐竜出てきたので、そういえば恐竜は全然通らないまま大人になってしまったなぁ、と思ったんで引っかかったんでしょうな。たまたま書店で見かけて、興味がわいたから買ってしまった。
 まぁでも、使う予定のない知識をこそ、余裕のある時に溜め込んでおかないと、どんどん視野狭窄になっていくからね。それに、ノルマとかになってない、ただ興味関心の向くまま好き勝手にする読書こそ一番の楽しみでもあります。
 とりあえず、現在知られている中で最大の翼竜・ケツァルコアトルスの頭デカすぎてヤバかったw みんなもGoogleで画像検索してみな、ビビるぜ。

 読書時間、もっと取りたいんだよねぇ。現状だと自分の好奇心に読書スピードが全然追いつかないんで。でも執筆の合間、時間がある時に限ってソシャゲの期間限定シナリオが嫌というほど押し寄せてくるからそっちを読んでしまう……w 困ったものです。



 さて、今月の支援者さん向けですが、

 

 僅差でしたがルリのクリトリス淫紋でやりたいと思います。
 ちょっといつもと違う構成の話にできるかな? まぁ書いてみてのお楽しみですね。頑張ります。

 淫紋ネタも何度かやってますけど、一番スタンダードな下腹部に出るヤツをまだやってないという捻くれ具合でございますね……w いつかそれもやるかなぁ。いつになるやら。
 まぁ、一番怖いのはネタ切れでございます。「まだやってないネタ」があるっていうのは、そういう意味では良いことよね。ガツガツ書いていきましょう。

 ではでは。


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近況11/1 残酷に神を支配する

第3節 エウリュアレ魔女審問

 昨日、日付が変わるギリギリの時間にこちらを投稿いたしました。どうにか月一更新をキープ。
 と言ってもこのペースだとFGO二次創作で半年かかるペースなので当初予定より長引いてしまうという。困りものです。4か月くらいで済ますって言ったの誰だっけ? 私だ。
 まぁ始めちまったもんはしょうがねぇ。きっちり最後まで書ききってから次へ行きますさ。

 エロシチュのバリエーションをいろいろ考えていると、ちょっとソフトリョナとかSMチックなネタも出てくるわけですが、あんまり痛々しいネタをルリやルナに使うのはどうかなぁみたいな躊躇がわりとありまして。
 その点、FGOのサーヴァントならまぁ、ちょっとくらいハードに責めても大丈夫じゃろ設定的に、みたいな基準でその手の責めアイディアをFGO二次創作の方へ割り振る傾向がありますね……w SMの王道たる鞭打ちもね、ルリとかにやったら可哀そうだもんな!(マシュなら良いんかい

 まぁでも、ウチはあくまで快楽責めオンリーを看板に掲げて営業してる感じなので、針責めとは言いつつあんまり痛々しい感じにならんように意識して書いてみました。どんなもんですかね。もし許容範囲外だったらスマン。
 針で快楽責めってどっちかっていうと東洋に多いネタなんですよね。鍼灸で快楽のツボを突くみたいな。OVA『淫獣学園』でも巫女しゃまの忍術もとい淫術として出てきてたし……私も当初、針ネタやるならそういう味付けにしようかと思ってたんですけど、紆余曲折の末にああなりました。
 次回はエレシュキガルとマシュですね。引き続きエッチな展開になるよう頑張ります。


 発売から2カ月が経過しました、同人電子書籍版『ルリとルナ』第一話ですけれど、こちらもDLSiteの方で売り上げ500本を超えて大変ご好評をいただいております。
 https://www.dlsite.com/maniax/work/=/product_id/RJ01095681.html
 販売数もですけど、発売から2カ月経過してるのに「お気に入り」数が増加傾向にあるという現象が起きております。わりと珍しいのでは。
 DLSiteで知っていただいた方がpixivや各支援サイトの作品も読みに来てくださったり、逆もありますし、良い感じの相乗効果があるようで、手ごたえ感じておりまして嬉しいですね。まぁその分、作品執筆を余計に頑張らないとなんだけど。無償公開分と支援サイト分と同人販売書き下ろし分を全部同時並行でやってるってかなり無謀ですからね……w
 第二話電子版の原稿も、FGO二次創作や支援者さん向け作品の合間にちまちま進めてはおりますが、まあやはり片手間仕事なので目覚ましい進捗というわけにはいきませんね。いずれこっちのためにまとまった時間を取らねばならんでしょう。
 やりたいこといっぱいあって大変だ。まぁでも、楽しいからね。だから続いてるんで。これからも自分がまず楽しめる内容であることを大事に、やっていければなーと思っております。

 さて、今月は支援者さん向けを月の前半で、FGO二次創作を月の後半で、というスケジュールで引き続き進めていきます。
 2023年も残り2カ月。来年にはまた新しい試みをいろいろやっていきたいし、そのための仕込みをね、いろいろやりながら年末まで駆け抜けていきましょう。
 ではでは。


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近況10/24 恐れ入谷の鬼子母神

 FGO二次創作エル・アマルナの第三節を粛々と進めております。
 オリジナルでっち上げサーヴァントを出すとなると、どうしても大なり小なり歴史解説みたいなパートを入れざるを得なくて、エッチシーンにたどり着くまで長いのが玉に瑕。まぁ書いてる私は楽しいんですがね。
 例によって、興味ないところは飛ばしていただければ概ねOKです。エロシーン以外の歴史ウンチクなんて、お刺身にのってる食用菊とか、ハンバーグプレートについてるパセリみたいなものなんでね……w

 さて、以下は原神のイベント感想などを適当に。
 原神プレイヤーでない方はまた来週、という感じです。ではでは。






 モブNPCにこんなに愛着感じるゲーム、私の中では滅多にないんで、今回も「良かったなぁ……良かったなぁ……」って言いながらやってました。清泉町の泉に立ってるお爺ちゃん、ローンチ当初からずっと居たんだもんねぇ。ようやく本懐を遂げられたんで良かった。
 璃月のデイリー任務で、毎回「剣を探して」って依頼してくるんだけど全然見つからずに同じミッションが堂々巡りで繰り返される、嵐姉というモブがいるんですが、いつの間にかデイリーに続きが実装されてたらしくて、先日何気なく受けたら手がかりとか見つかり始めて「マジか!? ついに見つかりそうなの!? そしたら絶対見つけようぜ姉さん!」って熱くなってたりするんですけどw
 ドラスパのジョエル君とかも、雪山の厳しさを印象付けるためのダークな設定ボーイかと思ってたから、その後世界任務で父親生還した時めっちゃ感動したんだよね……。そういうNPCのドラマが進行していくの、原神のすっごい好きなところです。
 ……まぁ、ジョエル君に関しては、バーバラの二次創作エッチ小説書く時にダシに使ってしまったお前が言うな、って感じでもありますがね……ごめんなジョエル……w

 とりあえず、登場する時は高いところに出ないと死んでしまう呪いにでもかかってるのか、と疑ってしまいそうなぼくらの魈くん、今回もおいしいデレありがとうございます。イベントストーリー全部見たあと、銅雀のお寺近くに魈くんいるから忘れずに様子を見に行こう!

 引越の手伝いに来て欲しい原神キャラランキング第一位ことノエル、行秋から「女侠」とか呼ばれてて笑ってしまった。何往復したのか分からんけど、テーブル2台イス8脚をモンドから石門まで運んできた様子見せられたら、そら言うわ。枕玉先生、次回作は怪力女侠ものでどうですか。
 ていうかノエルが未だに正式な騎士に叙任されてないのが分からぬな……心意気も実力も十分そうだけどねぇ。岩さえ砕く実力のどこが不足なのかw ……まぁジン団長の仕事を見るに、モンドにおける西風騎士は警護や治安維持だけじゃなく統治者でもあって、ファデュイとの外交とかの政治もやらなきゃいかんから、ってことなのかな。

 詩歌大会、私自身がわりと日ごろから「散文は分かるけど、詩ってよく分からん……」みたいに思ってるせいで無駄にドキドキしてたんですが、皆さん楽しまれていたようで何より。
 ……それはいいんだけど、モンドで天賦本「詩文」を使う人がほとんど参加してなかった気がするが何なんだ?w まぁウェンティはいたけど……。ていうかまぁロサリアさんとかいてもそれはそれでビビるけどさ……w
 飛び入り審査員鍾離先生で笑ってしまった。この詩歌大会、なんかどんどん参加のハードル上がっていってる気がするけど大丈夫? ってなった。鍾離先生の目の前で自作の詩披露するの、学会発表で「素人質問で恐縮ですが」って挙手されるくらい緊張するでしょ……w

 個人的に、胡桃のプロフィールで詩が得意、って言われてたのがイマイチピンと来てなかったんだけど、なるほど俳諧とか狂歌みたいな方向性なのか、と今回納得できました。滑稽や諧謔、ナンセンス詩みたいなのが得意なのかもね。
 なんか俗世間的に、真面目で格調高く風流な、みたいな詩に比べて、滑稽でふざけた詩や文芸って低く見られがちですけど、そういうのだって立派な芸術だからね? むしろテーマや意味に寄り過ぎず、あえてナンセンスな言葉を選びながら語感や語調のシンクロ具合を合わせていくのって詩の本質の一端だと思う。リズムや韻を踏んでこその詩でもあるんだろうし。まぁ私は門外漢なんで「多分」って話なんですけど。
 胡桃はだから、江戸時代の戯作者や狂歌師みたいなスタイルのキャラなのだろうと思うと、ようやくイメージがくっきり腑に落ちる気がする。
 まぁ中国の漢詩の歴史にそういう、日本の狂歌や連歌に相当するものがあるのかどうかは不勉強で知らないんですけどもね。
 ホヨバはやっぱりそういう、文化的なものに対する見識が柔軟でさすがだなぁと思いますな。文学に疎い人ほど、文学ってなんか真面目で高尚で「人を感動させる」ものだとかって思ってしまう。実作品をいろいろ見ていけば、悪ふざけな作品とか、皮肉に満ちた作品とか、ひっどい(良い意味で)作品とかいっぱいあるんだけどね。

 江戸時代の狂歌師に太田南畝って人がいてさ。四方赤良(よものあから)、蜀山人(しょくさんじん)ともいうんだけど。私、その人がすっごい大好きなのよ。
 平安時代の和歌に「かくばかり 経がたく見ゆる 世の中に うらやましくも 澄める月かな」っていう歌があるんですよ。「この過ごしにくい世の中で、お月さんだけは悩み事もなさそうに空に浮かんでて羨ましいなぁ」っていう歌。
 これを太田南畝は「かくばかり めでたく見ゆる 世の中を うらやましくや のぞく月影」(俺たちの過ごす世の中があんまりめでたく賑やかなんで、お月様さえ羨ましそうにこっちをのぞいてらぁ)ってパロディして見せるんだよね。私、この歌すごい好きなの。
 狂歌師とか戯作者ってのは派手で賑やかなのが好きでね。しょっちゅうどんちゃん騒ぎの飲み会とかやってるんですよ。五日間ぶっ通しの観月会、つまりお月見とか開催して飲み明かしたりね。あるいは、わざと礼服で着飾って、適当なガラクタに「これはこのような来歴のある由緒正しい品物」と来歴をでっち上げて、いかに貴重なものに見せかけられるか遊ぶ会、とかやってるのw まぁ基本、バカなんだよな。
 そうやって大騒ぎ、バカ騒ぎすることで自分たちの生きる時代を「めでたい」ものにしてさ、あえて世界を肯定していく心意気だと思うんだよね。世を憂いて月のことさえ羨ましがるような暗い歌を、逆にお月さんが羨ましがるくらい俺らの住む世の中の方が楽しいぜ、って覆してのける。その心意気が好きなんだよね。
 滑稽、諧謔、悪ふざけ、バカ騒ぎにはそういうパワーがあると私は思ってて。だからただ真面目くさって深刻な顔をしてるだけじゃダメだよな、と思うわけです。笑いのパワーって、もっと世の中で肯定されて良いと思う。

 太田南畝は辞世の句も残してるんだけど、これがまた、私のお気に入りでね。
「今までは 人のことだと思ふたに 俺が死ぬとは こいつはたまらん」
 っていうのw 最初に読んだ時は死ぬほど笑ったね。もう最高なんだよな。
 私が知る限り世界最高の辞世の句だと思ってます。自分が死ぬ時はこれを口にしながら死にたいw
 思わず笑っちゃうくらいふざけてるけど、でも自分の死って、もうどうしようもなく自分一人で受け止めなきゃいけなくてさ。そのことをこれ以上ないくらい言い当ててるよね。どれほど大勢の人や、愛する家族に看取られたとしても、自分の死を誰かと分担することはできない、究極的に孤独なイベントであることも確かなんで。
 これは深刻に言い始めたらドツボにハマる命題です。だからこそ、笑っちゃうような滑稽で言い表すのは、すごく高度で上手い。人生の最期までそれを徹底できたって、すごいことだと思うな。

 原神の胡桃も、葬儀屋という人間の生のやり切れなさにとことん向き合う仕事であればこそ、それを狂歌風の滑稽で受け止めようとするキャラ、ということなのかもなぁと、まぁそんな飛躍交じりの連想をしながら見ておりました。

 胡桃かわいいよな。でもなぜか、他の原神キャラと比べても胡桃のエッチシーンっていまいち思い描けないんだよな……(せっかく良い話してたのに急にエロの話をするな


 そんなところで。
 いい加減、ゲームの期間限定イベントに追われてせかせかする生活から抜け出したい。現代人には余暇時間がもっと必要だよね!


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近況10/17 僕はウナギだ

全校朝礼で――スカートたくし上げ敗北宣言

 昨日、今月の100円コース向けSSを投稿しました。
 敵の術にかかって、言われるまま生徒たちの前でスカートを自らたくし上げ、マイクに向かって敗北を宣言してしまうルナたち、というお話。
 すごい能力を持ったヒロインが、超自然的な異形の敵にヤられちゃうのも良いけど、ちゃちなアダルトグッズに屈しちゃうのも良いよね! 力が発揮できなかった無念さと無様感が高まる。

 今回登場させた敵、まだ本編未登場なんで分かりにくかったらスミマセンっていう感じなんですが。いちおう、次の次の次にやるシリーズ辺りで登場させようかなーという新しい種別の敵です。pixivやノクターンでの本編連載で正式に登場するのは……うーん、何年後になるかな……w
 まぁ、マンネリを避けつつ、長く続けようとすると、ヒロインをピンチに陥らせる手管にもいろいろと変化球を用意した方が良いよな、というのがありまして、タイプの異なる敵を構想していたりします。前々から言っているようにヒロインも徐々に増やしていきたいのでー。
 いろんなタイプのヒロインがクロスオーバー的に共闘する、みたいなところにいつか辿り着きたいんスよね。この進行スピードじゃあいつになるやら、って感じではあるんだけど。
 だってさ、いっぱいヒロインがいた方が、全滅した時の絶望感がよりたっぷり味わえるだろ!?(最悪だ

 まぁでも、大勢登場させるためには、その一人一人に特徴と強みを設定しなきゃいけないし、そのヒロインの特長が映える敵も用意しなきゃいけないのでね。思い入れのないヒロインがピンチになっても私自身がまず興奮できないので、ちょっとずつやっていくんだ。気長な話になるけど、頑張るから着いてきてほしい。

 来月の支援者さん向けSSを決めるアンケートも設置してます。


 今月後半はFGO二次創作エル・アマルナの続きを書いていきます。
 後が詰まってるんだから、こっちもさっさと進めないとね。あー忙しい(忙しくしてるのは自分なんだけど



 さて、現在は久しぶりに、方向性をあまり決めずに雑学を貯め込むフェイズに移ろうかなー、などと思っています。
 何か特定の調べ物のために、決まったジャンルを深堀りするのも大事ですが、小説書きは雑学を蓄えてナンボでございます。
 数学者になりたいなら数学のことだけ学んでいれば良いけど、数学者が登場する小説を書きたかったら数学の知識だけじゃなく大学の組織運営とか、その数学者が使ってるPCソフトを描くためにパソコンの知識も必要になるかも知れないし、その人が好きな食べ物とかを描写するために食べものの知識も必要かも知れない。
 極論すれば森羅万象あらゆる知識が「あるに越したことはない」みたいな感じになるんじゃよね……w なので、まぁ可能な限り手広く情報を拾って歩くわけです。
 というわけで今読んでいるのがこんな本。

 タイトルで気になって衝動買いした。
 あいまいな会話というの、小説のセリフにスピード感を出すのに非常に重要な要素なんですよな。前にTwitterで呟いたけれど、

   テンポの悪い会話
「なぁ、腹減らねぇ?」
「ああ、なんか腹減ったなぁ」

   テンポの良い会話
「なぁ、腹減らねぇ?」
「お、じゃあなんか食べに行きますか」

 人の発話には表面上の意味と、そこに含ませた裏の意図があって。
「なぁ、腹減らねぇ?」と口にした時、別に対話相手が空腹状態なのかどうかを確認したいわけではなく、そう言うことで「何か食べようぜ」と暗に誘ってるわけですよな。
 なので、表面上の問いに対して「ああ腹減ったなぁ」と律義に答えさせているとテンポが悪くなる。いきなり発言の真意である「何か食べようぜ」の方に応えるセリフを言わせることで、スムーズに会話文が進むわけです。
 私たちの日常会話にはこういう飛躍がいっぱいあるのだけど、小説を書くために改めて会話文を組み立てようとすると、えてして表面上の言葉だけで組み立ててしまったりするのですよな。
 特に緊迫した場面での会話は、むしろ噛み合わない応酬になってるくらいの方が緊張感出るんですよね。お互いに腹の探り合いしてると、相手の問いに素直に答えたりしないもんね。
 ……なお、これをやり過ぎると富野セリフになりますw カミーユ、お前は俺の……!

 
 リアルな会話のあいまいさって、およそ教科書通りにはなかなかいかないものなのですよな。
 高校時代の国語の先生が、『「ボクハウナギダ」の文法』という本の話をしてくれたことがあって、今でも覚えてるんですよ。
 「僕はウナギだ」って、この文章単独だと「I'm an eel」みたいな意味でおかしく見えるんだけど、会話の中でだと特に不自然でもなく登場することがある。

「お前、何注文する? 俺はカツ丼」
「じゃあ、僕はウナギだ」

 みたいなことですね。会話の流れ、文脈によって「僕(が注文するの)はウナギだ」のカッコの中が省略できるということで。
 我々が日常会話で行っているやり取りって、英語の教科書に載っているような模範的で分かりやすく、一意的に解釈できるものとは限らない。でも、通じている以上はそこに「文法」はあるんだよね。

 私はだから、「日本語の乱れ」みたいな言い方が嫌いなんですよな。今まさに話され、大多数の人たちに普通に通じる言い回しなのであればそれが現在進行形の日本語の生態なのであって、間違ってるもヘチマもないだろ、って思う。
 カモノハシに対して「哺乳類のくせに卵を産むなんておかしい、生物学的分類から逸脱している哺乳類の乱れだ、間違っている」とか言ったってしょうがないでしょ、現にカモノハシって動物はいるんだからw 同様に、それが通じているなら通じている言葉こそが「日本語」なんで、それを観察して分析する立場の学者が「間違ってる」とか言うのは越権だろ、とか思ってるわけですw

 先月何度か名前を出した京極夏彦先生が、インタビューで冗談めかしながら怒ってたことがあってね。「携帯電話をケータイと略すのはおかしい!」と。「電話」という肝心な部分を落として「携帯」の部分だけ残したら、それはもう「携える(持ち歩く)」という行為の意味しか残ってないわけで、「携電」とか略すならともかく「ケータイ」は変だ、とw
 でも、いくら意味的におかしいって言っても、抗議しても、「ケータイ」で定着してしまったものは変えられないわけです。それが言葉というものだからね。常に変化し移り変わるのが言語ってものなんで。
 ついでながら、「性癖」って言葉に「好きなエッチシチュの傾向」という意味は本当はなくて、国語辞典には「生まれつきの性質、くせ」という意味しか載ってないんですけど。それは知ってるんだけど、他に「好きなエッチシチュの傾向」という意味で便利に使える言葉はないし、確信犯的にその意味で「性癖」って言葉を使っていますねw(というこの「確信犯」の使い方も本当は誤用なのだ


 なので私は、極論すれば「間違っている言葉なんてない」みたいな現状追認過激派なんだけどw ただ小説として文を綴る時に、どうしても一意的に伝わってくれなきゃ困る場面というのはありますよね。意味深に、多義的に解釈できる方が味があるシーンもあるけど、ここは誰が読んでも一通りの意味で伝わってくれなきゃ困るってことはあるんで。
 そういう意味で、「あいまいさ」のコントロールは小説書きにとって死活問題なわけです。
 まぁ、科学エッセイみたいなものを読んで、小説執筆の実践にただちに結びつくようなものでもないんだけど。どうせ森羅万象あらゆる知見が役に立つ(こともある)わけですからな……w

 そんな感じで、まぁせっかくなので気楽な読書を楽しみたいと思います。
 ほかにも読みたい本いっぱいあるんだよなー。


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【締め切りました】支援者限定アンケート11月

 毎月恒例の、来月の限定読み切り小説の内容を決める300円コース支援者さん向けアンケートです。

 票の多かったものを採用します。
 300円以上ご支援の方はこの機会にぜひご参加ください。

 しばらくまた、前月残った選択肢を引き継ぐ形式。

11/3締め切りました。結果は以下の通り

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