近況10/24 恐れ入谷の鬼子母神

 FGO二次創作エル・アマルナの第三節を粛々と進めております。
 オリジナルでっち上げサーヴァントを出すとなると、どうしても大なり小なり歴史解説みたいなパートを入れざるを得なくて、エッチシーンにたどり着くまで長いのが玉に瑕。まぁ書いてる私は楽しいんですがね。
 例によって、興味ないところは飛ばしていただければ概ねOKです。エロシーン以外の歴史ウンチクなんて、お刺身にのってる食用菊とか、ハンバーグプレートについてるパセリみたいなものなんでね……w

 さて、以下は原神のイベント感想などを適当に。
 原神プレイヤーでない方はまた来週、という感じです。ではでは。






 モブNPCにこんなに愛着感じるゲーム、私の中では滅多にないんで、今回も「良かったなぁ……良かったなぁ……」って言いながらやってました。清泉町の泉に立ってるお爺ちゃん、ローンチ当初からずっと居たんだもんねぇ。ようやく本懐を遂げられたんで良かった。
 璃月のデイリー任務で、毎回「剣を探して」って依頼してくるんだけど全然見つからずに同じミッションが堂々巡りで繰り返される、嵐姉というモブがいるんですが、いつの間にかデイリーに続きが実装されてたらしくて、先日何気なく受けたら手がかりとか見つかり始めて「マジか!? ついに見つかりそうなの!? そしたら絶対見つけようぜ姉さん!」って熱くなってたりするんですけどw
 ドラスパのジョエル君とかも、雪山の厳しさを印象付けるためのダークな設定ボーイかと思ってたから、その後世界任務で父親生還した時めっちゃ感動したんだよね……。そういうNPCのドラマが進行していくの、原神のすっごい好きなところです。
 ……まぁ、ジョエル君に関しては、バーバラの二次創作エッチ小説書く時にダシに使ってしまったお前が言うな、って感じでもありますがね……ごめんなジョエル……w

 とりあえず、登場する時は高いところに出ないと死んでしまう呪いにでもかかってるのか、と疑ってしまいそうなぼくらの魈くん、今回もおいしいデレありがとうございます。イベントストーリー全部見たあと、銅雀のお寺近くに魈くんいるから忘れずに様子を見に行こう!

 引越の手伝いに来て欲しい原神キャラランキング第一位ことノエル、行秋から「女侠」とか呼ばれてて笑ってしまった。何往復したのか分からんけど、テーブル2台イス8脚をモンドから石門まで運んできた様子見せられたら、そら言うわ。枕玉先生、次回作は怪力女侠ものでどうですか。
 ていうかノエルが未だに正式な騎士に叙任されてないのが分からぬな……心意気も実力も十分そうだけどねぇ。岩さえ砕く実力のどこが不足なのかw ……まぁジン団長の仕事を見るに、モンドにおける西風騎士は警護や治安維持だけじゃなく統治者でもあって、ファデュイとの外交とかの政治もやらなきゃいかんから、ってことなのかな。

 詩歌大会、私自身がわりと日ごろから「散文は分かるけど、詩ってよく分からん……」みたいに思ってるせいで無駄にドキドキしてたんですが、皆さん楽しまれていたようで何より。
 ……それはいいんだけど、モンドで天賦本「詩文」を使う人がほとんど参加してなかった気がするが何なんだ?w まぁウェンティはいたけど……。ていうかまぁロサリアさんとかいてもそれはそれでビビるけどさ……w
 飛び入り審査員鍾離先生で笑ってしまった。この詩歌大会、なんかどんどん参加のハードル上がっていってる気がするけど大丈夫? ってなった。鍾離先生の目の前で自作の詩披露するの、学会発表で「素人質問で恐縮ですが」って挙手されるくらい緊張するでしょ……w

 個人的に、胡桃のプロフィールで詩が得意、って言われてたのがイマイチピンと来てなかったんだけど、なるほど俳諧とか狂歌みたいな方向性なのか、と今回納得できました。滑稽や諧謔、ナンセンス詩みたいなのが得意なのかもね。
 なんか俗世間的に、真面目で格調高く風流な、みたいな詩に比べて、滑稽でふざけた詩や文芸って低く見られがちですけど、そういうのだって立派な芸術だからね? むしろテーマや意味に寄り過ぎず、あえてナンセンスな言葉を選びながら語感や語調のシンクロ具合を合わせていくのって詩の本質の一端だと思う。リズムや韻を踏んでこその詩でもあるんだろうし。まぁ私は門外漢なんで「多分」って話なんですけど。
 胡桃はだから、江戸時代の戯作者や狂歌師みたいなスタイルのキャラなのだろうと思うと、ようやくイメージがくっきり腑に落ちる気がする。
 まぁ中国の漢詩の歴史にそういう、日本の狂歌や連歌に相当するものがあるのかどうかは不勉強で知らないんですけどもね。
 ホヨバはやっぱりそういう、文化的なものに対する見識が柔軟でさすがだなぁと思いますな。文学に疎い人ほど、文学ってなんか真面目で高尚で「人を感動させる」ものだとかって思ってしまう。実作品をいろいろ見ていけば、悪ふざけな作品とか、皮肉に満ちた作品とか、ひっどい(良い意味で)作品とかいっぱいあるんだけどね。

 江戸時代の狂歌師に太田南畝って人がいてさ。四方赤良(よものあから)、蜀山人(しょくさんじん)ともいうんだけど。私、その人がすっごい大好きなのよ。
 平安時代の和歌に「かくばかり 経がたく見ゆる 世の中に うらやましくも 澄める月かな」っていう歌があるんですよ。「この過ごしにくい世の中で、お月さんだけは悩み事もなさそうに空に浮かんでて羨ましいなぁ」っていう歌。
 これを太田南畝は「かくばかり めでたく見ゆる 世の中を うらやましくや のぞく月影」(俺たちの過ごす世の中があんまりめでたく賑やかなんで、お月様さえ羨ましそうにこっちをのぞいてらぁ)ってパロディして見せるんだよね。私、この歌すごい好きなの。
 狂歌師とか戯作者ってのは派手で賑やかなのが好きでね。しょっちゅうどんちゃん騒ぎの飲み会とかやってるんですよ。五日間ぶっ通しの観月会、つまりお月見とか開催して飲み明かしたりね。あるいは、わざと礼服で着飾って、適当なガラクタに「これはこのような来歴のある由緒正しい品物」と来歴をでっち上げて、いかに貴重なものに見せかけられるか遊ぶ会、とかやってるのw まぁ基本、バカなんだよな。
 そうやって大騒ぎ、バカ騒ぎすることで自分たちの生きる時代を「めでたい」ものにしてさ、あえて世界を肯定していく心意気だと思うんだよね。世を憂いて月のことさえ羨ましがるような暗い歌を、逆にお月さんが羨ましがるくらい俺らの住む世の中の方が楽しいぜ、って覆してのける。その心意気が好きなんだよね。
 滑稽、諧謔、悪ふざけ、バカ騒ぎにはそういうパワーがあると私は思ってて。だからただ真面目くさって深刻な顔をしてるだけじゃダメだよな、と思うわけです。笑いのパワーって、もっと世の中で肯定されて良いと思う。

 太田南畝は辞世の句も残してるんだけど、これがまた、私のお気に入りでね。
「今までは 人のことだと思ふたに 俺が死ぬとは こいつはたまらん」
 っていうのw 最初に読んだ時は死ぬほど笑ったね。もう最高なんだよな。
 私が知る限り世界最高の辞世の句だと思ってます。自分が死ぬ時はこれを口にしながら死にたいw
 思わず笑っちゃうくらいふざけてるけど、でも自分の死って、もうどうしようもなく自分一人で受け止めなきゃいけなくてさ。そのことをこれ以上ないくらい言い当ててるよね。どれほど大勢の人や、愛する家族に看取られたとしても、自分の死を誰かと分担することはできない、究極的に孤独なイベントであることも確かなんで。
 これは深刻に言い始めたらドツボにハマる命題です。だからこそ、笑っちゃうような滑稽で言い表すのは、すごく高度で上手い。人生の最期までそれを徹底できたって、すごいことだと思うな。

 原神の胡桃も、葬儀屋という人間の生のやり切れなさにとことん向き合う仕事であればこそ、それを狂歌風の滑稽で受け止めようとするキャラ、ということなのかもなぁと、まぁそんな飛躍交じりの連想をしながら見ておりました。

 胡桃かわいいよな。でもなぜか、他の原神キャラと比べても胡桃のエッチシーンっていまいち思い描けないんだよな……(せっかく良い話してたのに急にエロの話をするな


 そんなところで。
 いい加減、ゲームの期間限定イベントに追われてせかせかする生活から抜け出したい。現代人には余暇時間がもっと必要だよね!


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