3D+2Dハイブリッドアニメーション制作【雑記】
3Dモデル進捗です!
3Dモデルの体がだいぶ出来ました!
おー、次はお顔ですね。
いえ、顔は作りません。
は?
んだば重工、3Dモデルの顔作らないってよ
なんですか急に首無し死体に欲情するようになったんですか?
いやいやネクロフィリアじゃねーですよ。
今回顔は3DじゃなくてLIVE2Dで作ります。
顔だけLIVE2D?ずいぶんトリッキーな作り方しますね。。なんでわざわざそんな作り方するんです?
まず今作の3Dモデルの用途ですね。前も少し触れましたが、3Dモデル自体をゲームに組み込むわけじゃなく、アニメーションとして書き出してそのアニメーションをゲーム内に読み込む、という手法をとります。
うーん、そうだとしてもわざわざ顔だけLIVE2Dにする理由にはならないんじゃ?
顔だけLIVE2Dにするその理由とは、、、ズバリ、、
(ズバリって久しぶりに聞いたな
可愛いからです!!
とってもシンプルな理由だった!!
LIVE2D=かわいい かわいい=正義
もう少し詳しく説明すると、3Dモデルは「マンガ的な表情を再現しづらい」ということです。
うーん、どういうこと?
そうですね、例えば・・・
後ろを向いてにやついているクレヨンしんちゃん的なイラストです。
これがなにか?
絵だと違和感なく見えますけど、これを3Dモデルで表現するのってとっても難しいんです。「目が見えない後ろ向きの角度なのに口が見えてる状態」を立体で作ると、他の角度から見たら確実に破綻してるものになっちゃうんですね。
確かにクレヨンしんちゃんの正面顔って見たことないですね。。
オラ夏のしんのすけ3Dモデルも正面に向く瞬間逆サイドにスイッチしますからね。まあこれは一例なんですけど、3Dモデルは立体であるが故に、マンガ的な「表現の嘘」をつくことが難しいんです。
つまり要約すると、LIVE2Dで顔を作ることによって、生き生きとした表情が表現できるってこと?
そういうことです!
顔だけLIVE2D作戦・前例は?
正直あまり前例がないので、実験的な挑戦になりますね。
話だけ聞くとなるほどって思うんですけど、どうしてこのやり方は浸透してないんですか?
うーん、使い道が限定的になるから、全然実用的でない点ですかね。
3Dのゲームだったら「3Dでキャラを自由に動かすこと」が大前提になりますし、ソシャゲのLIVE2Dアバターは一枚絵としての完成度が求められるから身体だけ3Dにする必要があまりないですね。作業工程鬼ほど増えますし。
つまりこの表現が活きるのは、
・3Dモデル自体を動かす作品ではない
・一人のキャラクターに対してアニメーションのパターンがたくさん必要
・かわいい表情を見せたいコンテンツ
・実験的な表現手法が許される現場
というシチュエーションに限ると、、
そう、同人エロゲなのです!!!!
幻のソフト「LIVE2D Euclid」がやろうとしていたこと
実はLIVE2D社がこのシステムを実現しようとしてたんですよ。
ええ!?
LIVE2Dって昔はcubism(キュビズム)とeuclid(ユークリッド)という2種類あったんです。今みんなが使ってるのはcubismのほうです。
cubismが平面を立体的に動かすことが目的なのに対して、euclidは平面から3Dモデル自体を作ることを目指してました。
何が違うんだろう…?
んー、cubismは立体に見えるけどあくまでも平面。euclidはそもそも立体にする、ということです。
なるほど?
しかし残念ながらeuclidは2018年に開発中止となりました。。
どうして開発中止になったんでしょうか?
私もLIVE2D社の人間じゃないし、euclidは体験版でちょっと触ったくらいなので憶測ですが、当時のLIVE2D市場とニーズがかみ合わなかったんじゃないかと思います。
cubismは正面顔さえあればとりあえず動くのに対して、euclidは前後左右上のパーツを用意しなくちゃいけなかった記憶があります。
すごく手間がかかるんですね、、
まあそれでも3Dに触れたことがない人が1から3Dモデルを作るよりはお手軽だったんじゃないかと。だけど3Dを作れる人はそもそも3Dで作ったほうが早いし汎用性があるし、LIVE2Dメインで使う人は上向きや後ろ向きまで動かせるモデルを必要としてなかったんじゃないかなあ。
ふむふむ
あと、ここ数年で劇的に3Dの2D的表現が進化してるのもありますね。ギルティギアとかウマ娘とかほんとやばい。あとブルプロ楽しみ。
編集後記
開発終了して失われた技術を参考にするってロマンありますよね。気分はヅダ乗りです。
その機体爆発しますよ…?