nod 2023/07/17 10:31

「AI生成作品」の理想と現実

DetonatioN 恫喝 Me事件でLJLを観なくなったので、少し時間に余裕ができました。
しかしその時間でオクトパストラベラーをやり始めたので、今月も同人ゲームは追っているだけでやっていません。
同人ゲームの話とはやや逸れますが、ILLUSIONの新規開発終了がとても悲しいです。
「ジンコウガクエン」と「コイカツ!」には大変お世話になりました。今までありがとう。

今回は先月の記事で書きたいと言っていたAI生成作品についての話。

AIによる絵の生成技術が出てきたときに、最初に抱いたのは
「問題は出てくるだろうけれど、これによってR18、非R18問わず、同人ゲームが作りやすくなるだろう」という印象でした。
絵を自分で描けない、外部に依頼する予算も心許ない人でもゲーム作りに参入できることで、
埋もれた原石が見つかればいいなと思っていました。

それからしばらく経ち現在、個人の技術が無許可で学習に利用されてしまうといった著作権的な問題や、
倫理的なボーダーラインのスレスレを狙う、あるいは一線を越えるようなAI絵などのネガティブなイメージがついて回るようになっています。

では、同人ゲーム制作においてはどうなったのかと言えば、こちらもあまりよい状態とは言えないようです。

参入障壁が下がったことに起因する恩恵より、粗製乱造が目立つというのが現在のAI生成作品を眺めたときの素直な感想です。
AIが生成した絵は最低限見られる状態ではあるものの、ストアページでサンプルを見た段階で
「ただゲームの見た目をしているだけ」だろうな、ということが想像できる作品ばかり目につきます。

Drill Drill Drill !!の「ダンジョン&ダークネス 大穴と自由の街エルバーン」はプレイし、
レビューもしました(https://ci-en.dlsite.com/creator/18090/article/842065)が、
「これはAI生成で発掘されたクリエイターなのではないか」と期待していた作品がこのクオリティとなると、
正直言って今後も期待はできそうにないなと思わざるを得ません。

おそらく「本当にいい同人ゲームを作りたい!」という熱意を持っている人は、
そもそも自分で絵を描けたり、身を削って外部に発注するなりして既にゲーム作りに着手しているのだろうということに思い至り、
となると結局、「AI生成作品」とは、新たなクリエイターを創出する機会にはなっておらず、
低コストで小遣い稼ぎを狙うような、ノイズとなる作品を増やす結果になってしまっているな、と悲しい気持ちになりました。

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