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いや~んポロリの記事 (10)

恵夢字状/荒湯制作所 2024/03/26 19:45

そうそうフリーレン

『有志を募る』
エルフの森を焼くならば、エルフが卑怯で姑息な生き物であらねばならない。
人に扱えぬ魔法を用いて、人心を掌握する不届き者なのだ。
人々が幸運を感じる神経を狂わせる麻薬を密造するエルフを野放しにして良いわけがない。

『融資に憤る』
銀行を爆破するなら、金貸しが卑劣で姑息な生業であらねばならない。
弱者に返せぬ金を貸し、人生を搾取する月給取りだ。
人々の生き甲斐を狂わせて、負債と失格の烙印を量産する破滅の入口を解放していて良いはずがない。

正しい夢を見た者に挑戦の機会を与える者たち。勇敢な男を導いただけのエルフはそうやって荼毘に臥した。

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くどい

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恵夢字状/荒湯制作所 2024/03/05 07:12

パンドラの密瓶(5/)

 脱線した話をするのなら、ハヤトの行動は無駄足が多かった。そして、足を掬われることになる。
 逆に言うなら、現代は効率化を全面に打ち立てた焦りによって狂っているのだ。子供達が駆け回る砂利道は舗装され忙しそうにエコカーが往来している。時代の変化に取り残された者が路肩に車輪を取られリタイアしている。ミミズが運悪くアスファルトの上で干からびている。
「バカじゃないのか?」
 昭和が終わり、平成も終わり。令和が始まったといえども、社会は依然として真新しさに憧れる田舎人の行進で成り立っている。義父の云う「バカ」とは現実に戸惑いや疑念を感じる生き方への叱咤であった。それが、社会人が持つべき自身の価値を構築するための分担作業を黙々とこなす処世術の答えだった。
 頭が良ければ、大金を稼げるような職場で業務をこなして生計を立てられるはずだ。鼻を利かせて人付き合いに苦労したり、干されたり、急かされたりしない。本当の安定職に就けるはずだ。
 昭和の農民漁民の憧れ。平成の箱モノ市民の憧れ、令和のデジタルネットワーカーの憧れ。いくら社会が重要だと資金を注ぎ込んでも、家族を満足に養えない苦悩が存在し続けているのだった。
 人や土地や資金の貸し出す融通が効く側が勝者で、競争を強いられる側は敗けの挽回すらリスクの高い伸び代の乏しい将来を同業者同士で奪い合っている。
 汚れた環境を受け入れる度胸が必要なのか、環境改善に熱意を注ぐ誇りが必要なのか。バカに成りきれない愚か者がハヤトの実態だった。

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キラキラ

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吹きすさぶ風

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恵夢字状/荒湯制作所 2024/02/25 01:15

パンドラの密瓶(4/)

 ゲームで人との交流を繰り広げて、何か成果は得られるのだろうか。相手の癖や特徴や基本方針を知って相手の心地よい雰囲気を共感したり拡張したりする。
 わずかに増強されるストレステストの繰り返しが成長には必要なプロセスなのかもしれない。

 ストレステスト。医療保護入院で収容された独房の生活はストレスの嵩む環境だった。初日から十日間風呂もシャワーも浴びれず。隣の部屋の君が代熱唱や、壁を叩く音を聞く時間。耐えられぬのは人を病人扱いして言動を受け止めぬ空気だった。
 仕事、遊び、交友関係すべての予定が崩壊した後に、
「ハヤトさん入院時より大分落ち着いて来ました」
「落ち着いた。そうじゃない。すべての予定が壊されてやり場がないんだわ。これを落ち着くというのか」
 感情を逆撫でする。怒りと諦めを繰り返す日々が続いた。

 製薬会社、警察署、病院。互いの利害が一致した上で、他者を拘束する口実が見つかれば良い環境。選択肢を与えられぬ経済動物には、ストレスしか募らなかった。
 食事の質も低く。脳が委縮するような不満を抱くほどだった。

 ハヤトのゴールデンウィークに向けた様々な準備。母の死を乗り越えて挑戦する意気込みを壊滅させる拘束が続いた。

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蜜箱の発覚

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空っぽの巣窟

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恵夢字状/荒湯制作所 2024/02/19 07:00

パンドラの密瓶(3/)

 長い一日は桜の見頃を知らせる風情すらなく、ジリジリと進む太陽の示すに従って過ぎていた。
「興奮して声が大きかったから薬が出ただけで、量は少ないです。早ければ三週間もあれば出れますよ」
 勤勉な看護師の助言だった。検査が終われば退院出来る。逆にいうなれば、不要な検査の為に足元を掬われてしまったのだ。

 ハヤトは帰郷してから不自由な生活を余儀なくされた。離職による不自由以外の不自由がその身にはかかっていた。
 亡き母が二十年来信仰した新興宗教が、イベント企画を嗜みにする趣味人と相性が悪かったのだ。好きなこと、楽しいこと、愉快なこと。心の拠り所にする活動を一つ一つ畳んでいかねばならなかった。
 しかし、小規模なイベント企画を主催する根底には母の影響があった。まだ宗教にのめり込む前、ケーキ作りや毛糸のマフラーを編むそういう豆さが残っていた時期。
 他所の家でおやつをご馳走になったと聞けば、手作りのベークドチーズケーキを持って行くように手渡された思い出。
 小学生が数人集まってテレビゲームに夢中になる。そういう交流が家毎の躾の違いを知るきっかけにもなっていた経験。

 三つ子の魂百までとの諺があるが、人生の指針に悩む時、経験が道導になる場合もある。
 
 大人の階段を登るように。ゲームで遊ぶなんて事をしなくなった社会人が生活の速度を落としたのは、ハンドル操作を誤ったからなのかもしれない。将来が見通せなくなった。それは社長が変わった環境の変化だったのかもしれない。型に嵌った出世コースがあった訳ではないが、自身の持っていた信条や、自信が揺らぐ変化が青臭い高卒五年目程度のハヤトに訪れたのだった。
 魔が差して続ける気力がなくなった。そういう衝動で動けるのが、配偶者を持たぬ独り暮らしの身勝手さだった。結果、食品工場と新聞配達を掛け持ちしつつ、著述業に挑戦する。どこにでもいる傾奇者になった。現代カルチャーを知るためにアニメや映画を嗜む。その生活にゲームが戻って来たのは、偶然、職場の先輩が声優業を行っていたからだった。
「今の若者は、昔に比べて十年も夢を諦めるのが早くなっている」
 二十代中旬で諦めるご時世を憂いつつ、演者同士の交友関係を深めるツールとして携帯ゲームを嗜んでいる話をしていた。
 年齢を超えて楽しめる話題、達成感や自己肯定感に直結するプログラム。ゲームを再び購入したのは、抜けているピースを補うためだった。

 メタ的な発言をするなれば、サラリーマン的に働いている時に、上司と先輩が某ロボットアニメの話で盛り上がっていた際に、ハヤトは疎外感を抱いたのだ。アニメとして観ていない。それだけで蚊帳の外にいるのだ。それは、パチンコや、タバコや、女遊びでも同様に経歴が無いだけで話が合わない場合はあるだろう。言語が違えば、話の輪に入れない不満はマッハで増えるという実演を受けた事すらある。
 世の中の情報が多様化すればするほど基礎的な知識の程度が変わってくる。退屈する時間も多くなる。周囲の話を理解する為の素養に新聞程度の読解が必要になるのかもしれないが、現存する市場が縮小の一途を辿っているのだから、国民の共通認識を提供するスタンスは揺らいでしまった。原因が何であれ、ハヤトには貪欲な意思があり、知識の吸収と定めた期間、思いっきり映画やアニメに没頭したのだった。
 その流れで、ゲームに手を出して、初めての通信対戦を遊んだのだった。

 遊ぶのが好きな少年時代を過ごしていた。自身の思い描く面白い遊びを考えて提供していた。そういうワンシーンが攻略本を読み込んだり、コマンドを覚えるといった正攻法ではない。敗北実況を催した。ハヤト少年自身が持ち合わせていないゲームをコントローラーだけ持って遊びに行く。立ち位置として永遠の素人が道化を演じていたのだった。
 ぐにゃぐにゃ考えても埒が明かない時、とりあえず、刺激的な対戦の中で、自身が目指す目標をどこまで低く構えられるか。
「ゲームを辞めたキッカケは攻略動画を観た時に虚しい気持ちになったから」
 社会人同士の会話の記憶がハヤトにとっては不安要素だった。プログラムを淡々と熟すだけのプレーヤーに成ってはいけない。求める答えを探して仲間を募って対戦会を始めた。

 試行錯誤の末で、レギュレーション付きの対戦会を毎週開催するようになったのだった。しかし、ハヤトは携帯ゲームをただ楽しむのではなく。対戦動画を配信したいと考えた。特別変わった考えではなく。前例がないわけでもない。動画配信サイトにジャンルが出来上がるように世間に存在する行動のひとつだった。

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愛情とは相手を信じる気持ちなのかもしれない。

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愛情とは相手を長生きさせる気遣いなのかもしれない。

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恵夢字状/荒湯制作所 2024/02/12 06:28

パンドラの密瓶(マイナスワン)

 この物語は、バツイチ同士の再婚家庭の船出と同時に物心がついた三歳児が辿ったノンフィクションである。
 三歳年上の姉は小学校入学と同時にに知恵遅れと診断された。家族は引っ越しを繰り返し、六歳下の妹の誕生の後に新中古の一軒家に定住した。その土地で小学生男児は尻穴を掘られ、エイズ啓発運動に怯えて恋愛を否定した。
 救いのない人生に救いを見いだすまでの備忘録は、母の死後にアスペルガー症候群を理由に強○入院をされた三十四歳の男にとっては世間に叫ばないと伝わらない。良いように掻き消される不都合な後付けだった。
 男の心象は先天的な病で良かったのか、後天的な病なのか、はたまた、ただの誤診か。推理してみてはいかがでしょうか。

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非効率の言い訳

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リコールの効かない人生観

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