ルアーヴォ会長国

アインスラー大陸に存在する国家。

西大陸の南東に位置する、都市連合国家である。東はゴロ帝国、北は亜人領域と接しており、南は広く海に面している。
首都はダンサストゥラ。歴史は浅く、大陸に存在する国家としては二番目に若い。

『悪魂入りのカティ』の舞台となるティッセル市は、このルアーヴォ会長国に属する都市である。

成り立ち

海洋国家ルアーヴォの歴史は、四十年ほど前にルアーヴォ商会と名乗る船乗りたち（実態は海賊みたいなものだった）が小さな漁村に漂着したことから始まる。

ぼろぼろになった二隻の船には、王都でのみ取り引きされる品々が数多く積み込まれていた。これは彼らが東大陸から南回りで航海してきたことを示しており、住人たちを大いに驚かせた。

気難しい海流に天候不順、何より南岸地域は魔物が支配しており、補給や休息もままならない。安定した航海は不可能というのがそれまでの常識であった。

住人たちと馬が合ったのか、船乗りたちはそのまま漁村に居を構える。住民の協力を得て作られた新たな船により、ほどなく南回り航路の開拓に成功。

これが莫大な利益を生んだ。

拠点たる漁村ダンサストゥラはみるみる内に発展し、西大陸有数の港町へと変貌。人口も爆発的に増え、ルアーヴォ商会も巨大化し、やがて彼らは『自分たちは商会にして国家である』と宣言。近隣に点在していた都市国家と協定を結び、連合国家の樹立に至った。