Atelier FUSO@山城京 2023/05/10 00:14

【シナリオ書き方講座】ASMRに使用される台本の書き方(声優様向け)【第一回】

通常、ASMRに用いられる台本は、声優様に向けた、
・演技指定
・距離指定(位置指定)

の二つが最低限書かれている必要があります。

演技指定については読んで字のごとく、ここのシーンは「悲しそうにしている演技でお願いします!」など、作成者が声優様にどのような演技をしてほしいかを指定するものです。

他にも、いちいちこんな感じで演技してくださいと指定するのが面倒だったら、別途「発注指示書」というものを用意して、そこに「基本演技」というものを記載しておくと楽です。

仕様書関連は台本よりも遥かに作成するのが大変で、相応に講座も長くなってしまうのでここでは詳しく触れませんが、今後発表していきますので、興味のある方は公開されたらご覧ください。

さて、問題は「距離指定(位置指定)」です。
声優様によっては、いわゆる魔法陣と呼ばれるバイノーラルマイクの周囲に番号を振ったマットに書かれた番号での指定を受けている人もいるようですが、ほとんど見かけたことがありません。
そのため、マイクの「どの位置から」なのか、「どれくらいの距離」で話してほしいのか、を台本に書く必要があります。

例えば、右耳、耳元長至近距離で吐息が入るように収録してほしい場合、

右耳、至近距離、吐息を意識して

などといった書き方になります。
その際注意しなければならないのは、実際に声優様に喋っていただく「セリフ」と「ト書き」を明確に分ける必要があります。
明確に分かれていないと、声優様がどこまでがセリフで、どこまでがト書きなのかわからなくなってしまい、無用なリテイクが発生してまう可能性があるからです。

そのため、私はASMRの台本を書く際は必ず文頭に、

★がSE
○が演技指定
●が位置指定
「」がセリフ
【】その他
となっております。よろしくお願いします。

といった記載をするようにしています。
上記の文言を入れていれば、ASMR台本においてはたいていのケースに対応できるはずです。
もし書いている途中に「これが足りないな」と思ったら、別の記号を追加するなどして対応すればいいと思います。


次回は「鏡の国へようこそ~ダウナーメイド編~」で実際に使われた台本を元に、より詳しくASMR台本の作成方法をお伝えできればと思います。
作品はこちら!
https://www.dlsite.com/home/work/=/product_id/RJ01048705.html

※次回以降のシナリオ書き方講座は「おまんじゅうプラン」以上の方向けに公開いたしますので、ご興味のある方はこの機会にぜひどうぞ!

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