【#4-6穂香おばさんは欲求不満】第六話 裏垢おばさんとお姉さんは若いデカチン青年に惑わされがち♡
仕事終わりのひと時、私はラブホテルの一室にいた。クイーンサイズのベッドに、私と百合香さんは寝そべりながら、スマホに視線を向けていた。
『おぉっ、おぉっ、んぉ~~~~ッ♡ お゛っ、やっべぇ、乳首シコシコしながらっ、ぉっ、おお゛っ、ケツ穴ほじりやっべぇ、きもぢぃ♡♡♡ おぉ~~、見て見て見てェん?♡♡ 欲求不満おばさんのぉ、変態チクシコ、ケツマンオナニーっ♡♡ たくさん見てたくさんシコシコしてぇン?♡♡♡』
画面に映るのは、私の姿。セミロングの黒髪に口にはフェラマスク。両手両足にはロンググローブとサイハイソックスを履いている。フェラマスクの端からは唾液を垂らし、全身にはオイルを塗りたくっていた。ヌルテカになった勃起乳首を、指でいじくりまわしながら、ガニ股になって上下に腰振り。お尻の穴を何度も何度もディルドでほじくっている。オマンコを使わないのは、上下する度に引くついてくぱくぱしてる雌穴を見せつけるため……。
「相変わらず……すごくいやらしいですね、穂香先輩……♡」
「ん、ありがとう……そう言ってくれると、興奮しちゃうわ……ん……♡」
私達はその動画を見やりながら、二人そろって股間をいじくりまわしていた。
裏アカウントでの活動は、やはり性欲解消には最適だった。私の場合は、多くの人から性的な目を向けてもらえるから。かつてレズビアンで私を好いていた百合香さんとしては、私の痴態を拝めるから……♡ それぞれの求めるものを味わいつつ、二人態勢で個人情報漏れをチェックする。私だけではほいほいと会ってしまいそうだった誘いにも、百合香さんは的確に指示を出してくれる。おかげで私は、性欲に満ちた男性からオナニー動画や写真のやり取りを安全に行えたし、百合香さんもさらなる私の淫らなところを見ることができる。
翔太を失った私達にとってこのアカウントは、ちょうどいい刺激の性処理方法となっていた。
「あ~~、先輩ッ、先輩エッロ、おっ、いくっ、いっく……♡ 先輩、一緒に、一緒にイキましょ♡♡ ぉっ、いっしょ、いっしょ、に゛っ♡」
「あっ、あっ、私も、イク♡ いいわよ、一緒にっ♡ ぉっ、おぉっ♡ 下品イキっ♡ 下品アクメきもちぃッ、お゛っ、ぉっ、お゛っ、ぉおッ♡」
「お゛~~~~~~~~~~ッ♡」
「んぉほぉ~~~~~~~~っ♡」
二人そろって、叫びながらの絶頂♡ お互いの声と吐息とが、部屋の空気に解き放たれて、二つ混ざって一緒くたになる。一体感にとろけていると、ピロンと一つ、スマホの通知が流れていた。
「……なに、かしらぁ……?♡」
私は自分のスマホを寄せて画面を見やる。通知バナーに出ていたのは、ダイレクトメッセージだ。それは、私との出会いを望む文章だ。
こういう時、私達は事前に決めてある手順がある。スマホのメモ帳にあるテンプレートだ。内容としては固めのビジネス文書で断りの連絡をまとめてあるのだ。相手がきちんとした人ならその時点で手を引くものだし、ほとんどの人は予想していなかった固いビジネス文書に狼狽えて諦めるからだ。
だが、今回は少しだけ、事情が違った。私はつい、表示されたその文字を目で追ってしまう。
刀祢聖哉(とね・せいや)と名乗る大学生からの連絡だった。大学生にしては、しっかりと整った文章で、私との出会いを誘う文面が記されている。それだけなら無視して構わなかったのだが……マイナンバーカードと、住民票の写しを撮影した写真が送られてきていた。
「……百合香さん、これ、どう思う?」
「今までにないパターンですね。まさか向こうの個人情報を丸出しにしてくるなんて……」
「……でも、この写真だって偽造している可能性もあるわけ……よね……」
「そうですね……だ、誰かが彼に成りすましてるとか……」
写真に映っているのは、襟足やサイドは短くまとめた、マッシュショートの青年だ。重めな髪型の下には、端正な顔立ちがこちらを見ている。一見すると甘く大人しそうな男の子だが……私達の歯切れが悪いのは、どちらかというと二枚目の写真だ。
引き締まった体はヌードで、彼の体を覆うものは一切ない。鍛え上げられた逞しい体が映っている。そしてその体の中央には……30cm級の、太くて長い、逞しいおチンポがそそり立っていた……♡
「……っ♡」
「……っ♡」
私達は思い知らされる。今まで、男性からの連絡はどんなに熱烈であっても所詮「翔太には届かない」という防衛線があったのだ、と。百合香さんの場合は翔太の父親である京太君でもあるかもしれない。何よりも絶対的なその防衛線が今、崩されてしまった。どうしよう、どうするべき……? もしかしたらこの人に連絡を取ったら、またあの時のような快感が味わえる? でも今だって十分満足できているはず……。でも……。
「あ、み、見て。穂香先輩。これ」
「……動画……♡」
もう一度、通知音が鳴る。トーク画面には一つの動画が追加されていた。恐る恐る再生ボタンをタップすると……。どこかのアパートの室内を、先ほどの青年が裸で移動する様子だった。
『こんばんは、フェラ子さん。写真だけだと、偽造かな~って思われちゃうかもなんで。緊急で回しています。僕と会ってくれれば、こういうこと、できますよ……♡ ほら、おいで?』
『あっ、ンぁッ、せいやくんっ、あぉっ、お゛っ、んっぐ、でぢゃう、でちゃうから゛っ♡♡』
画面外では何やら女性の余裕のない声。彼はまるで、自分のペットにでも言い聞かせるかのような声色で、外へと出た。そうしてしばらく……おそらくアパートの玄関先らしき場所に出る。切れかけの蛍光灯の灯りだけがあるアパートの廊下。コンクリート塀で覆われた駐車場に若い女の子のお尻を向けさせると、彼は自分のオチンポをしゃぶらせる。あの、翔太に勝るとも劣らない、30cm級のデカチンポを……♡
『そんじゃ、入れるから思い切りだしなね~……せーの゛ッ』
『ん゛む゛ぅぅ~~~~~~~~~~~ッッッ♡♡♡♡♡♡』
「……ッ♡」
「……っ♡」
夜中とはいえ、野外で堂々と、目隠しをされた女の子は叫んでいた。そうして彼女のお尻から流れ出る、大量のアナルゼリー。ピンク色でぶっといそれは、私がこの間出したものよりもけた違いに長く……大腸が全て出て行ってしまったんではないかというほど。私達が呆気に取られてその映像を見ていると……青年はカメラを反転させて微笑んだ。
『それじゃあ、良いお返事、待ってますね……♡』
動画は終了。ラブホテルの一室には、くちゅくちゅと水音が二つ鳴り響いていた。