緒又しゆう 2023/07/05 18:00

【催◯わ~るど】ある整体院の風景

 家から出て電車で一時間。満員電車で揺られつつ、ベロチュー、パイ揉み、尻つかみ、両手ともチンポ扱かされてたどり着いた駅前のテナントが私の職場だった。改札右手の徒歩五分。立地の良さがうちの店の強みでも有る。外から見える窓には、開いたベッドがいくつか覗き見えた。まだお客さんは来ていないらしい。人もまばらな駅ビルに入って、テナント店舗のバックヤードへ足を踏み入れる。

「おはようございま~す」
「あ、おはよございますー」
「おはようさん」
「おざーす」

 バックヤードは軽いロッカールームのようになっており、奥の方ではパソコンをいじっている副店長と店長がいた。私は自分のロッカーの前に立つと、荷物を入れて制服へと着替えていく。

「あ、咲坂さん。今日悪いね、シフト変わってもらっちゃって」

 パソコンディスプレイから目を離した店長が手を振ってきた。

「もー、本当ですよぉ。店長こんど埋め合わせしてくださいね?」
「えぇ……咲坂さん今月三回目だよぉ?」
「店長かっこいいですしチンポぶっといんですもーん」
「まあいいけどさぁ……」
「店長素直じゃないっすねぇ。こないだ咲坂ちゃんとヤれてラッキーつってたじゃないっすか」
「あ、おい! バカ言うなって!」
「んっふふふ♡ そゆこと……♡ 山田さんありがと♡」
「俺ともヤってほしいなぁ……頼むよ咲坂ちゃーん」
「山田さんとも最近ヤってないですもんねぇ。今度デート行きましょっか♪」
「皆さん、仕事してください。仕事。咲坂さん、もうすぐ予約のお客様いらっしゃいますよ」
「はーい♪」

 仕事仲間たちと軽口を叩きながら、ロッカーにしまった施術服を着込む。上はジッパーと左の鎖骨あたりで止める半袖のTシャツで、下はすべすべした生地のズボン。両方とも純白の施術服は清潔感が有り、生地も薄いので下着のレースが透けていた♡

「これでよしと」
「咲坂さん、お客様見えましたー」
「あ、はぁい」

 受付から声がかかり、店舗の入口に歩いていく。私はどことなく疲れた雰囲気の中年男性の前に立ち、にっこりと笑顔を浮かべた。

「はじめまして。骨格から元気な下半身へ♪ 整体院ビンビンへようこそ。本日担当させていただきます、オマンコ整体師の咲坂です。よろしくお願いします」
「ああ……藤宮です。どうぞよろしく」

 これはだいぶ疲れているな。藤宮さんは私に対しても隈の濃い顔を向けてきた。私は早速、藤宮さんを待合の更衣室へと連れて行く。

「それでは、まずはこちらでお召し物を脱いでいただきます」
「あっと……脱ぐん、ですか?」
「はい♪ 下着も全部脱いでいただいて、私の前で裸になっていただきます。それが一番わかりやすいですから♪ 300円でお好きな脱がせ方もできますがどうしますか?」
「脱がせ方?」
「まあ、これは女性がよく利用されているサービスなんですけどね。いろいろありますよ。体をくっつけながらとか、触りながらとか……あ、あちらで店長がやっていますから、よろしければご覧ください」
「はぁ……」

 ちょうど少し離れたところで、店長が女性のお客様を連れてきていたので、藤宮さんに手で示してみる。女性は二十代後半のオフィス勤務のお客様だった。背が高く、イケメンの店長がお気に入りで、よく来店してくださっている。

「それじゃあ、いつもの脱がせオプションでいいですかね?」
「は、はい……♡」
「じゃ、いきますよー……♪」

 店長はさわやかな笑顔のまま、お客様のシャツの裾を掴むと、乱暴に上へと引き上げた。履いていたスカートも下へと引き下ろし、ブラもショーツも脱がして近くのかごへと放り、最後には店長の股間に顔をうずめさせる♡ 女性は嬉しそうに顔を股間へと擦り付けて、腰を前後にヘコヘコ動かしてしまっていた♡

「あのように乱暴に脱がしてほしいってお客様結構いらっしゃるんですよ♪ 藤宮様はいかがいたしましょうか。おっぱいくっつけながらお脱がせしますか?♡」
「……いや、まあ……自分で、脱ぎますんで」
「あ……っと、そ、そうですか。はい、ではご自身でお脱ぎください♪」

 いったいこれはどういうことなのだろうか。私はちょっと不安に感じたけれど、藤宮さんが脱いでいくにあたってすぐにその理由が分かった。藤宮さんは肌色が悪く、筋肉がなく痩せ気味だった。そして、その体の真ん中あたりにぶら下がるおチンポは、すっかり萎えて柔らかくなってしまっていた。

「あら……えぇーっと。藤宮さん。本日のご来院は……」
「……こちらの施術がEDに効くと効いたもので……」

 なるほどな。私は一人納得する。藤宮さんは私に生気のない視線を向けながら呟いた。

「あの……こちらの施術が効くって、本当なんでしょうか……? 私、妻に催促されるようになってからどうにもダメで……泌尿器科にも何件か通ったんですが……」
「大丈夫です、ご安心ください」
「……ずいぶん自信ありげですね」
「もちろん! 施術が終わるころには電車で女性の胸を見たり、衣服に擦れるだけでビンビンになるようにして見せますからね♪ 藤宮さんはリラックスして、私に全部任せてください!」
「……まあ、あの……よろしくお願いします」
「はい! では、お着替えも終わったようですので、こちらへ!」

 私は藤宮さんの着替えと荷物をかごに入れ、奥の施術台へとご案内した。


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