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2022年 02月の記事 (5)

夜山の休憩所 2022/02/26 20:03

新作制作中です(2022年2月26日)

いつも応援ありがとうございます。
新しいノベル作品を創っています。

クラスメイトのギャルっぽい女子に
からかわれたりエッチしてもらったりする、
ラブラブ系のお話です。

作業進捗を言いますと、
表紙が完成し、
今は文章を書いているところです。

イラストのスキルアップに
半月くらい集中して取り組んでいた影響か、
ぜんぜん書けなくなっていて、
調子を戻すのに苦労していますけど、
来月上旬にリリースできるよう進めています。

発売したらいつものように、
文章の一部や作品データをアップします。

それと、商業の仕事ができそうなことから、
来月は同人誌を作る余裕はなさそうです。

それでは、次回の更新にて。


表紙の製作過程をアップしていました
https://pawoo.net/web/accounts/924856

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夜山の休憩所 2022/02/20 11:55

フェラモミ(2022年2月20日)





ここ数日かけて描いた習作イラストをアップしました。
※ソファーはフリー素材を使わせてもらいました。
ニジエとピクシブにあげたのと同じです。
お楽しみいただけたら幸いです。

自分のイメージでは、
オッパイのお肉だけでなく、ぶっとい先っぽもねちっこくいじったり、
お尻や太モモもまさぐって揉んで引っぱたくなどして弄り倒したり、
媚びた下着の前後の穴まで上からも下からもネチネチ嬲ったりして、
巨乳美女を徹底的に楽しんでいる場面の一コマですが、
差分をぜんぶ描くのはとても無理。

そういうことは、
同人や商業の小説内で頻繁に表現しています。
あちらもお楽しみいただけたら幸いです。



拙作一覧

・石川檸檬、石川れもん(いしかわ れもん) 名義
https://amzn.to/33xJylk
※現実的な世界を舞台にした作品です。

・木森山水道(きもりやま すいどう) 名義
https://amzn.to/36syfvZ
※主にアニメやゲームや漫画的な内容がテーマの作品です。
 現実的な世界が舞台のものも少しあります。

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夜山の休憩所 2022/02/14 18:08

バレンタイン・キッスのユクエ(書き下ろし小説アップしました)(2022年02月14日)

●販売店
 https://amzn.to/34zK8jg


ハッピーバレンタイン!

いつも応援ありがとうございます。

100円の有料プランにて、
本日発売の同人作品をアップしました。

掲載内容は次のとおりです。
・製品のPDFデータ版(表紙、表紙差分、文章すべて収録)
・表紙(トリミングなし)
・表紙の帯なし差分(トリミングなし)

最後になりましたが、
来月の初めにも同じ内容をアップします。

今のところ私の場合、
有料プランにアップした内容は、
翌月にも再掲載しています。

なお、この下の方にも文章を載せています。
途中までとなっていますが、
有料プランの方でDLできるPDFデータには、
全文が収録されています。
続きはそちらか製品版でおたのしみください。

よろしければご利用ください。



■作品につきまして■

●タイトル(英語名)※国内販売オンリーです。
「バレンタイン・キッスのユクエ」(She kisses the handsome on Valentine Day)

●種類 小説

●分量 短編(文庫換算で80ページ程度)

●ご紹介
 小説でよく分かるかもしれない、バレンタインデーの注意点。

●傾向 
 書き下ろし。短編。バレンタインデー。
 学園生。先輩。ヤリチ×。
 凌○。寝取り・寝取られ。快楽責め。
 ストリップ。キス。キスハメ。オッパイ。
 素股。正常位。中出し。種付けプレス。

●お値段 250円(税込み)

●販売店
 https://amzn.to/34zK8jg

●その他
 アマゾン様のキンドルでのみ発売中です。
 他のお店で販売する予定は今のところありません。
 Kindle Unlimited(読み放題)でもお読みいただけます。

●小説、表紙イラスト 石川檸檬(いしかわ れもん)
 (木森山水道、石川れもんの別名です)
 ・ツイッター https://twitter.com/kimoriya31


「最近の作品」

●木森山水道(きもりやま すいどう) 名義
・「純愛闘士ピュア・ストラグル 正義の力は不倫で輝く」
  表紙、挿絵:肉バキューム 先生
  出版社:キルタイムコミュニケーション 様
  公式サイト:http://ktcom.jp/books/2dn/dnd39
  主な販売サイト:https://amzn.to/3btu9D4

●石川檸檬(いしかわ れもん) 名義
・「ハツハメ 内定と引き替えに恋人の父に捧げる晴れ着姿」
 表紙:ロッコ 先生
 出版社:フランス書院 様
 公式サイト:https://www.france.jp/c/item/82960020900680000000.html
 主な販売サイト:https://amzn.to/3rqvj9M

・「ハメクリ ビキニサンタ姿で夫の部下にハメられる人妻のメリークリスマス」
 表紙:ズッキーニ 先生
 出版社:フランス書院 様
 公式サイト:https://www.france.jp/c/item/82960020900630000000.html
 主な販売サイト:https://amzn.to/3FpLQRo

・「ナツハメ 色白人妻が年下男たちに何度もイカされた話」
  表紙:ロッコ 先生
  出版社:フランス書院 様
  公式サイト:https://www.france.jp/c/item/82960020900350000000.html
  主な販売サイト:https://amzn.to/3CBOsKr
 ※同作の発売前に販売終了した同人作品を加筆修正したものです。

・「強○スワッピング 生贄になった人妻」
  表紙:アレグロ 先生
  出版社:フランス書院 様
  公式サイト:https://www.france.jp/c/item/82960020900330000000.html
  主な販売サイト:https://amzn.to/3w1MJM0
 ※同作の発売前に販売終了した同人作品を加筆修正したものです。

●同人作品(サークル:夜山の休憩所)
・「魔滅の巫女」(アマゾンのキンドル限定。読み放題対応)
・「ギャル義母」(アマゾンのキンドル限定。読み放題対応)
・「年越しネトラレ」(FANZA専売)
・「気の強い美妻 ゲス重役とのホワイトクリスマス」(アマゾンのキンドル限定。読み放題対応)
・「なれそめのゴー淫ハロウィン!」(アマゾンのキンドル限定。読み放題対応)ほか

※販売店へのリンクはアフィリエイトです。
 踏んで飛んでお買い物していただくと当方にささやかながら広告料が入ります。
 リンク先の品物以外をご購入いただいた場合も入ります。
 ご利用いただければありがたいです。




「バレンタイン・キッスのユクエ」
※途中まで。続きは有料プランのデータか製品版でお楽しみください。



     1

「こ、これ……受け取ってくれませんか……」
 窓の外に積もっていた雪は、昼間の太陽でだいぶ溶けていた。
 精一杯の勇気を感じずにはいられない言葉と共に、月見香が差し出してくれたのは、可愛らしく丁寧にラッピングされた小箱だ。
「お、おれに……」
 一一の胸が激しく高鳴った。
 今日はサッカー部の定休日。
 校内の隅で散見する、チョコレートを挟んだ女子と男子の熱いムードにうんざりして、下駄箱の扉を開けたら、一通の手紙が入っていた。もしや自分もと思い、指定された空き教室に向かえば、前から気になっていた女子がいるではないか。
「わ、わたしの……気持ちです……っ」
 彼女は一昨年から同じクラスで、一緒に図書委員をした仲だ。
 大人しくて真面目だが、仕事にまったくソツがないのに感心していた。
 部活は文芸部で、賞を取って全校集会で表彰されたこともある。
「ひとりで自主練を頑張ってたり……他の運動部の人と違って委員会の仕事を真面目にしてくれたり……それに……こんなわたしにも……すごく優しいから」
「そ……それって……」
 真剣だが今にも泣き出しそうな顔をまじまじと見る。
 穏やかな性格どおりの大人びた風貌で、垂れて黒目がちな目はハッとするほど潤んでいた。口数が少なくて自己主張することもないせいで、気付いている者は少ないが、かなり整った顔立ちをしている。
 身体が小さく震えるのに合わせて振幅しているロングストレートの髪も、枝毛の一本も見たことがないどころか、今日も仄かないい匂いを放っていた。
(地味だけど……可愛くて清潔感があって……しかも、こんなにスタイルのいい子が……)
 野暮ったいブレザーも隠しきれない、大きな胸元とやたら細いクビレ、チェックのスカートを豊かに盛り上げるヒップ、それに、運動部の女子とは違う柔らかく発育した太ももにも意識が向く。
(おれに告白してくれてるっ)
 彼女のように本を読むのも嫌いではないが、肉体を鍛えたり動かしたりしている方が好きなので、趣味は合わないだろうと思って諦めていたが、相手が明確に好意を示してくれたのなら話は変わる。
 なにせ、人気のない場所へこっそり呼び出し、どう見ても本命チョコレートとしか思えない包みを差し出し、「気持ちです」ときたのだから。
「お、おれも……前から月見さん……香さんが好き……だったんだ」
 愛情でできている四角い箱ごと手を握って、真っ直ぐに伝える。
「え……っ…………あぁ……う……嬉しい……」
 丸くなった目に、今にもこぼれそうなほど涙が溜まった。
 真っ赤に紅潮した頬には、心の底から喜んでいるのを感じずにはいられない。
(ああ……生まれて初めてモテた……好きになってくれたのが……こんなにいじらしい子だなんて)
 もう、いてもたってもいられなかった。
 少し背の低い女子を衝動のままに抱きしめると、目を閉じて口元を近づける。
「は……はい……ん……」
 息を呑んだものの彼女も目を閉じ、首をおずおず伸ばしてくれた。
 ちゅっ。
(おお……おれ……こんなに可愛い子と……人生で初めて両思いになった女子と……キスしちゃってる!)
 知らなかった異性の唇は、信じられないくらいに気持ちいい。
 全身を貫く強烈な電気は、ひたすら甘かった。
「んっ……んふ……」
 かすかな鼻息とあえぎ声が彼女から洩れる。
 同じクラスで授業を受けたり、委員会の仕事を一緒にしたりするときには聞いたことのない色っぽい音には、感激した。
 恥ずかしそうな気配が伝わってくるが、それでもキスをやめようとせず、それどころか嬉しそうに身を委ねてくれているのも、どうしようもなく喜ばしく、部活で鍛えた逆三角の身体が熱い。
(女子と思いが通じるって……本当のしあわせって……こういうことか……)
 そのとき、写真を撮る音がした。

「ひゅー、真面目なくせしてやるじゃんか一」

「あ……せ、先輩っ……どうしてここにッ」
「浮ついた様子で後者の外れへ歩いてくお前を見かけたのさ」
 教室の出入り口を開けて入ってきて、しっかり締めてから壁のエアコンのスイッチを入れたのは、同じ部活で一学年上の武知剛だ。
 髪を明るい金髪に染め、一以上にガッシリした逆三角の肉体をセクシーに焼いている男子は、ニヤニヤして近づいてくる。
「女とつるんでるオレにいつも嫌な顔してるクセして、校内でチューかよ」
「こ、これはっ」
「明確な不純異性交遊だな。善良な学生の義務だ。証拠写真を添えて、風紀委員と生徒会に報告しないと」
「なっ」
「あいつらはお前より堅物だからな。処分は免れないだろう」
 画像を映したスマホをひらひら揺らして見せつけてくる。
「やめてください……おれはどうなっても構いません……でも、この子はッ」
「なら、カノジョ貸せ」
 汚らしく笑うガラの悪い先達は、怯えて縮こまる香を視線で舐めた。
「雰囲気は地味だが……へへ、清純派アイドルみたいに可愛いじゃねぇか。冬服なのに、なんだよこのボンキュボンは。たまには文化部も悪くないだろう」
 風紀に厳しい当局の追及を上手くかわしているようだが、女癖の悪さを示すエピソードは枚挙にいとまがない。
 貸せというのは、プラトニックにデートを楽しむという意味でないのは明らかだ。
「ふ、ふざけるなッ」
 頭に血が上って飛びかかるが、ステップを踏んでよけられ、カウンターで腹部を蹴りつけられた。
(いってぇ……)
 吹っ飛ばされて背中を壁に打ち付けたのも痛かったが、足の甲で蹴り飛ばされた腹部はもっと痛い。
 敵チームのシュートを受けとめる要領で、とっさに腹筋を効かせて備えたものの、息苦しくて足にも力が入らない。
 声にならない悲鳴を上げた彼女を安心させたくて立とうとしたが、しばらくは腰も浮かせられそうにない。
 相手はチャラくて粗野な男だが、雑誌の類いに取材を受けたことがあり、言い寄る女子にも不自由しない、サッカー部の点取り屋。キック力は抜群だ。
「ら、らら、ら乱暴はやめてくださいっ」
 声以上に震える身体で両手を広げ、間に立った女子に、先輩は肩をすくめる。
「しかけてきたのはそっちだぜ? けど、そうだな……香ちゃんだっけ? ちょっとの間、オレのカノジョってことでいいよな? そしたらキス画像は消すよ」
 答えなど分かりきっていると言わんばかりに、ろくでなしは近づいていった。

     2

(一……お前の目の前で、カノジョをメチャメチャにしてやるよ)
 剛は胸中で暗く呟く。
 真面目にしていることが当たり前と言わんばかりに、奔放な自分へ非難がましい目を向けてくる後輩は、鬱陶しかった。
 この機会を利用して反骨心をへし折り、大人しくさせるのは悪くない。
(しかし……見れば見るほど……月見香とかいうこの女子は、いいカラダしてるぜ)
 生意気な後輩を痛めつけるために下卑た品評をしたが、言い過ぎた気はしない。活発で引き締まった女が好みなので、相手にしたことのないタイプだが、カラダを見回せば見回すほど興奮してくる。どうやら食わず嫌いだったらしい。
「じゃぁ、始めるぞ」
「や……やめて……ください……っ」
「フフ……嫌なら逃げればいい」
 男子が簡単に飛ばされたのを見ても立ちふさがるのをやめないのは、自分よりも他人を思いやる優しい心の持ち主だからだ。
 案の定、忠告しても震えるだけで立ち去ろうとはぜんぜんしない。
「いい唇してるな」
 目の前まで来て見下ろす。
 後輩なのを差し引いても、桜色に潤っている唇は魅惑的だった。
 きっと、柔らかくて甘いだろう。是非とも具合を確かめたい。
「一とはまだなんだよな? あいつのために捧げるんだ。許してくれるさ」
「ふざけんなっ……月見さん、おれのことはいいから逃げてくれっ」
 蹴られたのが足に来て、大事な女子を守るどころか逆に守られる情けない男は、吼える言葉も弱々しい。彼女の方は、肩が大きく震えただけだった。
 イヤイヤとはいえ、受けとめるつもりの後輩の恋人に向かって背中を丸めて首を伸ばす。
「や、やっぱり……いや……ですっ……」
 寸前で顔を背けてきたが、今は追わなかった。
(まあ、いい。後でじっくり楽しんで、一に大ダメージを与えてやる)
 代わりに無防備にさらされたうなじへ吸い付く。
「い……いやぁ」
「白くてキレイだが、感触もいいな」
 首筋に唇や舌を這わせる。唇で撫で回すと、心地よい弾力が返ってきた。舌で舐めるときには甘みが広がり、隠し味程度に塩辛さがある。運動部の女子には逆の傾向があるので新鮮だった。
「いい風味だ。マジで興奮してきた」
「やぁ……舐めながら……ヘンなものを押しつけないでください……っ」
 乱暴で変態的な先輩は、スカートの中心に向かって、テントを張った股間を押しつけてくる。ズボン越しに伝わる硬くて熱いおぞましい感触に、意志に反してうなじをしゃぶられる嫌悪も手伝って、背筋に寒気が走った。
「頭がよさそうな顔してるんだ。具体的に言ったらどうだ? オレはハッキリ言ってやる。そら、オッパイに触るぞ」
 うなじを口唇で味わう傍ら、伸ばした手で近い方のバストに触れてきた。
 ブレザーが間にあるのも構わず、乱暴に若い膨らみを揉みしだいてくる。
「これは、見た目より大きそうだ。確か、文芸部なんだよな。驚いたぜ。巨乳なら体育会系と思ってたけど、インドア派でもこんなに大きくなるものとは」
 音に聞こえたストライカーは、握力も強かった。
 厚い布地なのも構わずに指を突き立て、手首を効かせて揺すって感触を楽しんでいる。
「着衣なのに、このハリと重み。野暮なものを全部取っ払ったら、どんなに気持ちがいいんだ」
「ああ……やめてくださいっ」
「汚い手を離せぇッ」
 本人に続いて壁にもたれる彼氏は叫ぶが、まだまだ声はくぐもっている。
 ここは校舎の外れ。カップルは早々に下校する日でもあり、多少声を張り上げられても余人に知られる心配はない。
 鬱陶しくはあるが、反抗的な後輩の痛苦の叫びはなかなか心地よかった。
「こっちもいい感触してるぜ」
 うなじにキスの雨を降らし、乳房の片方を揉みまくりながら、空いている手で太ももをじっくり撫で回す。
「運動部より柔らかくてふっくらしてるな」
 スカートの内側にも潜り込ませ、コットン質のパンティーに掠りつつ、白い太ももの根元まで、褐色に焼いた手の平を這わせる。
 年下の剥き出しの大腿部は、温かくてムチムチしている。触れただけで手が甘く痺れるふくよかさは、大人しい外見にピッタリだ。吸い付きも抜群で、いきり立った分身の先っぽでも、味わいたくなってくる。
「ああ……そんなに……しないでください……」
 羞恥と屈辱で唇が震える。
 遠慮がない手愛撫は、自分勝手でありながら女子のオンナを引きずりだす魔性の手管だった。
 受ければ受けるほどカラダが妙に熱を持つ。やがて、小さい円を描く軌道に変わると、日常生活ではほとんど経験しない、淫らな性感が湧いてきた。
「だめ、です……これ以上……はっ」
 自然にかぶりを振っていた。
 思いを寄せる異性に見られてもいいように、手入れをかかさないサラサラの長髪が宙で揺らめく。
 思いが通じてキスまでした男子の前で、彼にも許していない性的な行為を続けられる。胸は不快に高鳴り、息が止まりそうだ。
 なのに、若くて健康なカラダが反応してしまうのは悲しかった。
 大嫌いなタイプの男性に健全な同意なく触られているうちに、意志とは無関係にカラダが淫らに熱を帯びて止まらない。
「もう……やめて……くださいッ」
 限界だった。これ以上は耐えられないと、胸と太ももをまさぐる逞しい手に自分のを重ねる。だが、それまでだった。
「本当に、そう思ってるのか?」
 得意げな確認とともに、うなじを強く吸われた。胸と太ももにも深めに指が食いこみ、肉の芯まで揺すぶってくる。
「あッ……ああっ」
 意識が白くぶつ切りになり、手どころか膝からも力が抜けた。
「強く吸わないでください……キスマークが……ついてしまいます……っ」
「うなじも太ももも熱いぜ? 腰だってだいぶ震えてる。イヤがっている素振りを見せるが、もう感じてきたんじゃないか?」
「そんな……わたしは……ああッ」
 学生らしくて可愛らしいチェック柄のスカートの中で、体育会系の汚らしい手がお尻にまで伸びてきた。コットンの薄いパンティーごと、瑞々しく実った尻タブを順番に撫で回してくる。
「ダメ、です……んっ……」
 痴○まがいのことをされて、若く大人しさが現れた美貌は赤く染まる。
「こんなところまで……だなんて……あッ」
「見た目よりもずっと大きいケツしてるな。感触もいい」
 まだ学生なのに、たっぷりと柔肉がついている尻タブを下着の上から鷲づかみにする。サッカーボールも掴んで持ち上げられる手なのに、でんぶは大きくはみ出していた。
「はああんっ」
 女性的な部分を荒々しく握られて、一歳年下の女子がブルブル震える。
 性欲のままに振る舞っているようで、うなじも乳房も確実に感じさせてくる。お尻も加わったのでは堪えることもできず、段々と惑乱してしまう。
「おい一。カノジョは反応もいいぞ。だが、女ってのは意外と扱いが難しい。オレのやり方をよく見て参考にするんだぞ」
「くそぉ……」
 まだ動けない一は歯を食いしばる。
 相思相愛の女子が自分よりも先にオモチャにされているのが見ていられずに目を逸らす。
「わたしは別に……ああ……あはン」
 反論中の香が反射的にあげてしまった声は、やたら甘かった。
 狼藉者の手が穿き口から下着の内側に侵入し、直に鷲づかみにしてきたのだ。
「そんな……ここまでするだなんて……はぅぅっ」
 汗ばんだ手の平はダイレクトに掴んでいた。太くゴツゴツした指が尻肉に深く食いこんでいるのが伝わってくる。
「一さんと……まだ手も握っていなかったのに……」
 大好きな異性のよりも先に、別の男の手の感触を知ってしまったのが恨めしい。
「こりゃすごい。太ももよりも手に吸い付いてくる。触れてるだけで蕩けそうだ」
 片乳をしつこくまさぐっていた手も加わった。
 卑劣な先輩は、片方ずつの手で豊かな尻タブを正面から掴み、ピアノを弾くみたいにリズミカルに指を食いこませては、揉みしだく。
「い、いやぁっ……ああん」
 お尻を抱きすくめられて愛撫されるプレイが、内向的な女子の顔をいよいよ赤くさせる。
 いくらなんでも我慢できず、懸命に身をよじった。
 チェック柄の制服スカートのヒップが必死にくねって左右に揺れる。
 ヒップまで届く長い髪も、踊るみたいに跳ねていた。
「いったい……なにをされてるんだ?」
 一からは、憎たらしい先輩の後ろ姿と、彼女の背後へ両手を回している様子しか窺えない。
 だからこそ、考えたくもない悪夢が脳裏に浮かんで離れなかった。
 屈辱と嫉妬に頭の芯まで熱くなり、気がどうにかなってしまいそう。
 タチの悪い先輩は、やっつけたい後輩が懊悩している気配にほくそ笑んで、追い打ちをかける。
「悪い。そこからは見えにくいか。けど、いきなりコレは刺激が強いかな。まぁ、見える範囲で参考にしてくれよ」
「なにを言ってるんだ……月見さんから今すぐ離れろよっ」
「オレだって鬼じゃない。本気でイヤがられたらやめるつもりだったんだが、お前のカノジョは意外と乗り気だ。こうなるとなァ」
「わ、わたしは……はうぅぅッッッ」
 嘲笑する先輩に抗議しかけた清純女子の肢体が大きく仰け反った。
 下腹部に当たっていたズボンのテントの頂点が、正確に秘部を貫いたのだ。
 両手で双臀を鷲づかみにしているのを利用し、ぐいぐい自分へ引っ張りつつ、背中を軽く反らして股間を突きだしている。
「はああ……だめっ……ああ……ダメですッ」
 強烈な羞恥に、カラダが芯まで熱い。
「うあ……あぐぅ……んぐぅぅぅ」
「なにがダメなんだ、え?」
「ううう……ひ、ひどい」
「オレはきみの彼氏じゃない。以心伝心とはいかないんだ。一にも聞こえる声で、具体的に言われないと分からないぜ?」
「あああッ……くぅぅッ……また……一段と……ぉ」
 とぼけた顔で言いつつ、容赦なく切っ先を食いこませる。
 汚らしいもので大事な部分を刺されているのに、甘い陶酔が全身を満たす。
 揉みくちゃにされていたお尻よりも熱くなって、いやらしい体液が溢れそうになっているのがハッキリ分かった。
「だ……ダメ……です……あああん……ほんとうに、ダメなのぉっ」
 なんとか、ファーストキスだけは守れた唇から切羽詰まった声が溢れる。
 学園指定のニーハイソックスに包まれる膝は、頼りなげに震えていた。
 まさぐられていた太ももは内側に寄って、まともに立っていられない。
 本当は触れたくもない先輩男子に、思わずしがみついてしまう。
「おいおい、彼氏の前で他の男に抱き付いてきてなんだ? もしかして、オレの方を好きになっちゃったのか? なら、唇をもらおうか」
 名うてのストライカーらしく粘り強く的確に責めたてた末に、ガードが限りなく甘くなったところで、拒まれた大事な部分を奪い去る。
「ンムゥゥゥッ!」
 頭を振り乱す余裕もなく、なすがままに蹂躙される。
 性根の汚らしさを反映したみたいに黒ずんだ男の唇は、清楚な桜色で瑞々しい女子のに触れるだけでなく、音を立てて吸ってくる。
「ンムム……ンムウウウッ!」
(一さんともまだなのに……ああ、やめて、やめてくださいッ)
 お尻に自分の感触を覚えさせると言わんばかりに、徹底的に揉んで捏ねまわしつつ、上唇も下唇も交互に自分ので挟んで吸い上げる。
 傍から見たら乱暴されているとしか思えないはずだが、こんなときにも行為は愛撫になっていた。
 恥ずかしいのにイヤなのに、お尻は熱を持ちながら痺れている。
 硬く突き出た男根の切っ先を埋めこまれる秘部はもっと赤熱し、甘ったるい情動に包まれていた。
 認めたくないが、唇にも陶酔の感覚は広がっている。白く濁り始めた意識までぶつ切れにされていく。
「はあ……はああ……あぁ……」
 実際は数分程度だったかも知れないが、されているときは何時間も続いていた気がしてならなかった。
 ようやく解放され、卑劣漢の手も分身も口も離れたとき、その場にガックリと膝をつく。勢いで前のめりになったときに、ようやく我に返って両手で支えた。
「ああ……んん……はあ……んぅ」
 下劣な年上に屈服した風に、彼の前で四つん這いになったブレザー姿の丸い肩は、激しく上下している。
 まだされているみたいに、カラダからは感覚が消えない。
 頭もクラクラして、天地がひっくり返ったみたいだ。
「へへ……じゅるり」
 武知はお尻を突き出してあえぐ女子を見下ろしていた。
 舌なめずりするのは、甘いツバと一緒に残っているキスの感触を反芻するためだ。手や分身にも、カレシより先に堪能したカラダの具合のよさが残っている。
 もちろん、ここで終わらせるつもりはない。
 まだまだ楽しみはあるのだから。

     3

「さあ、ガッと脱いじまえ。そろそろエアコンは効いてきた。風邪を引く心配はないぜ」
「うぅ……」
 まだ疲労しているのも構わず立たされた香は、上着を脱げと指示されていた。
 野獣みたいな先輩の言うとおり、三人しかいない教室はだいぶ温まっている。
 だからと言って、下品な目つきでまくしたてる年上に従うつもりは起きない。
(でも……逆らったらどんな目に遭わされるか……わたしはどうなってもいいです……けれど、一くんだけは……)
 意を決し、震える細指でボタンを外し、両思いになったクラスメイトの複雑な視線を感じながら、肩からブラウスを滑らせる。
「おおっ」
 手近の机に腰掛けていた武知が身を乗り出した。
「やっぱりでけぇぜ」
 新品みたいにシワがなく、清楚な体臭をほんのり漂わせているブラウスの胸元が、今にもはちきれんばかりに突き出ている光景に、遊び人の目が輝いた。
「あんまり見ないでください……」
 まるで裸を見られている気分だった。
 恥ずかしくて屈辱的で、思わず両手をバストに巻き付ける。
 しかし、たわわすぎる豊胸は細腕の上下から完全にはみ出していた。
「オッパイも相当だが、一枚脱ぐとクビレのさらに細いこと。いやでも期待させられるぜ」
 興奮で脂ぎった視線で、わなわな震える胸とウエストをしきりに舐め回す。
「さぁて、次はどっちを脱いでもらおうかねぇ」
 ブラウスを脱がせ、他の誰も見たことがないであろうブラジャー姿を拝ませてもらおうか。先にスカートを脱がせてパンティー姿にし、恥ずかしさに悶える様子を楽しむのもいいだろう。どちらも甲乙つけがたいが……。
「よし、次はスカートだ。スカートを脱ぐんだ」
 脱がせた後のことも考えた上で命じる。
「そんな……」
 香の心臓が苦しく早鐘を打つ。
 生きた心地がしなかった。
 恋人のために身を投げ出すつもりではいるが、スカートを脱いだらショーツ姿を見られてしまう。足には学園指定のニーハイソックスを穿いているが、だからこそ、背徳的で目眩がする。
 もしも、恋人におねだりされたのなら満更でもないが、有形無形の暴力で女性を従わせる男子に見られるのは、想像しただけでも耐えがたい恥辱だ。
「いくらなんでも……あぁ……許してください」
 自分だって年頃の女子。
 性的なことの知識はある。
 だから覚悟していたが、度を過ぎた辱めすぎるではないか。
「どうしてもイヤならいいぜ。こっちは出すところに証拠写真を出すだけだ。おっと、殴りかかられた件も言わなくちゃな」
「うぅ……」
 平然と弱みをチラつかせる卑劣さに、香は唇を噛む。
「どうする? オレは通報するのに忙しい。脱ぐならさっさとしてくれ」
 腕組みしてせかしてくる。
 足下を見てくる男の前で、両腕を下ろした。今まで以上に震える指先でホックを外し、ファスナーも下ろす。
「あぁっ……」
 ギュッと目をつむって、どうなるか分かった上で両手を布地から離す。
 チェック柄のスカートは空気を孕んで広がりつつ、キズが無数についたフローリングの床に舞い降りた。
「おほっ、ほんとに脱ぎやがった!」
 冷たくそっけなかった年上の顔が、歓喜で明るくなった。
「手は両脇につけとけ。体育の【気をつけ】のポーズだ」
 諦めた様子で指示に従った女子の下半身をまじまじと見る。
 水玉模様のプレーンなパンティーの上半分にはブラウスがかかり、下半分は露出している。運動部の女子よりもふっくらしたものだが、女性の証の辺りは小山みたいに膨らんでいた。
(こりゃ、モリマンじゃないのか?)
 胸や尻がたわわに実っているのにもそそられるタチだが、女の中心の肉付きがいいのにも魅力を感じる嗜好である。
 後輩のカノジョに対する性的な興味が猛烈にかきたてられ、股間のテントが一段高くなった。
「あぅ……あまり……見ないでください……」
 消え入りそうな抗議の声とともに、太ももがもじもじ寄り合わされる。
 強烈な羞恥で、顔はトマトみたいに赤い。
 長い後れ毛が一、二本ほつれて目尻の周辺で垂れているのも手伝って、学生とは思えない色気を感じて、卑劣漢のオスのシンボルは痛いほど膨張している。
「大人しい顔して、いやらしいマ×コしてそうだな。今度はそいつを拝ませてもらおうか」
「っ……そ、それだけは……ああ……それだけは本当に……っ」
 空き教室とは言え、大好きな男子に見られる中、汚らしい先輩の命令に従い、学内でショーツまで脱いで中身を見せるのは、なににも勝る苦痛だ。
「他のことはなんでもしますから……お願いですっ」
「ふむ……」
 必死に訴えられて考える素振りを見せる武知だが内心、ほくそ笑んでいた。
(フェイントは大成功。これで上を脱がせやすくなったぞ)
 いちいち逆らわれるのも、支配感を楽しめて悪くないが飽きてきた。
 ことをスムーズに運ぶために、より悪いことをチラつかせて譲歩を引き出すのは月並みな手なものの、この場合は悪手でもない。
「じゃぁ、ブラウスとブラを続けて脱いでもらおうか」
「えっ……それは……」
「なんだ、パンティーの方を脱ぎたかったのか? なら、そっちから鑑賞させてもらうとしよう」
「あぅ……う、上から……やります」
 泣き出しそうな恨めしい視線を年上に浴びせる。
 しかしすぐに顔を背け、わななく両手でボタンをひとつひとつ外し、素肌に沿って肩からブラウスを滑らせた。
「ほぅ、ブラも水玉が。オッパイが大きいくせに、意外と子供趣味なんだな。この歳でそんなのを着けてる女子は初めてだ」
 揶揄するが、目つきはギラギラしている。
 視線で舐め回されているおぞましさに奥歯を噛みしめて耐えつつ、何度か深呼吸した後に、両手を背中に回した。ホックを外すと、抑えられていた裸のふくらみが、時と場合をわきまえずに小幅に揺れながら広がる。
「いよいよだな。さあさあ、ストラップを肩から抜いて。ブラは適当に放り出していいぜ」
 汚らしい命令をくだす年上に、大人しい容貌からは想像できない強く非難した顔を見せてくる。
 だがそれも一瞬で、顎を引いて自分の胸元を見た。手で女性らしすぎる膨らみを懸命に隠しつつ、左右順番にストラップから肩を抜く。
「脱いだらまた【気をつけ】だ。オッパイをじっくり見せてもらう」
 有無を言わさぬ口調で迫られては、従うほかなかった。
 視線を逸らし、再び両手を脇に据える。
「ほほう」
 卑劣な先達の目はドス黒く燃え、口は薄く笑った。
「脱ぐと、想像以上に大きいな。しかも、カタチも色も抜群だ」
 ブレザー越しに手で掴んでもはみだしたのを踏まえると、サイズはGは下らないだろう。間違いなく、今まで遊んだ女子では一番の巨乳、いや爆乳なロケットオッパイだ。
 それでいて、インドア派らしく肌は雪より白い。ボリュームと釣り合いの取れた大きさだけに、同年代では飛び抜けて大きい乳輪と乳首も、清純なピンク色に輝いている。
 抜群に女らしいのに、見て分かる清廉さを帯びているのや、事前に軽く弄った影響で半分勃起しているところが、なんともいやらしい。
(彼氏よりも先に汚し甲斐がある逸品だ。丸く膨らんでるところを揉んだり、可愛く勃った先っぽを舐めて吸ったりしたら、どんなに気持ちいいだろうな)
 想像しただけで分身の熱が増す。
 情欲が滾るのを感じつつ、机から降りてあぐらをかいた。
「オレの前に立って、もっとよく見せるんだ」
「え……でも……その位置では……胸というよりも……」
「いいから」
 目線の先に股間が来るのを気にして眉根を寄せる香だが、結局はなかなか長い足で踏み出した。
 太ももの柔肉が揺れ、少し上で几帳面に並んでいる髪の毛先もなびく。
「もう一歩前へ」
「うぅ……」
 恥ずかしさよりも悔しさを滲ませて、涙目がちの目をギュッとつむり、震える足をさらに出す。
 鼻の頭がパンティーの柔らかい隆起に触れる至近まで進まされて、心臓は強烈に脈動している。
 卑劣な年上は舌なめずりした。
(オッパイもいいが、オマ×コもたまんねぇぜ。近くで見ると、やっぱり抜群にふっくらしてやがる)
 距離を置いて見たときより、迫力が増していた。
 ほんのり漂う汗とレモン臭も、オスの性欲をかきたてる。
「今まで手数をかけたな。パンティーはオレが脱がせてやろう」
「い、いやですっ」
「なるほどなるほど、自分で脱ぎたいのか。彼氏の前で他の男に見せるために、オマ×コをひけらかしたいなんて、見た目に寄らずスキモノだなきみ」
「そ、そういう意味では……」
「いい加減にしろよ、お前……!」
 地の底から響いてきた風な声がした。
 見れば、壁にもたれる一が憎々しげな視線をぶつけてくる。
「いいとこなんだ。邪魔すんな」
 立ち上がり、起き上がりかけている後輩の前まで来ると、足の甲でキックする。
 風船が割れたときみたいな音とともに、一は膝から崩れ落ちた。
「乱暴はやめてくださいっ、脱ぎます、いますぐ脱ぎますからッ」
「そうかい。じゃぁ、こっちへ来てやってもらおう」
「ぇ……」
「カノジョのナマのオマ×コを見れば、コイツも落ち着くだろう。ふたりによく見える場所で、ゆっくり脱ぐんだ」
 香は強い目眩に襲われた。このまま卒倒できたら、どんなにラクだろう。
 けれど、気絶しただけでは、日焼け肌の鬼畜は絶対に許さないに違いない。
 そういう男というのは、短い時間でも骨身に染みた。
(あぁ……)
 生唾を呑みこんで決意を固めると、指示された場所まで千鳥足で進み、おもむろに下着のサイドに指を入れる。
(どうしてこんな目に……)
 強く目をつむり、奥歯を噛みしめつつ、爆乳に負けないくらいにボリュームある桃尻の線に沿って、水玉ショーツを滑らせていく。
「なかなかの脱ぎっぷりだ。でっかいオッパイが迫ってくるのは圧巻だぜ」
 前屈みになっていくにつれて重力に引かれ、紡錘形に変わっていく乳肌が鼻にかする。誘う風に鼻腔をくすぐる甘い匂いは、運動部の女子より格段に濃い。
「あぅぅ……言わないで……ください……んんぅ」
 着替えるときに毎日していることなのに、恥ずかしくて辛くて堪らない。
 やっとの思いで片足ずつ上げ、平たく丸まったショーツを外して側に落とす。
「両手は頭の上に組むんだ。存分に見てやるからな」
「本当に……ひどい……です」
 今まで以上に奥歯を噛みしめた真っ赤な顔を背けつつ、よろよろと両手を上げて指定のポーズをとる。
「足は肩幅より少し広めに開いてもらおう」
 今にも倒れそうなくらいに膝を震わせつつ、合格をもらうまで開いていく。
「よし、いいぞ。そのままじっとしてるんだ」
 鼻先に佇む、一歳年下のオンナのシンボルの視姦を始める。
「こいつは……思った以上のモリマンじゃないか」
 枝毛がないのや肌が白くなめらかなことから、恋する乙女らしく美容に気を遣っているのは見て取れた。だが、思ったよりも徹底していて、女性自身には縮れ毛の一本もない。いわゆる、パイパンなのだ。
 生まれたままの姿をさらすシンボルは、皮下脂肪豊かに肥厚している。
 運動部の女子を食い散らかしているものの、知名度やルックスに惹かれて寄ってきた年上とも遊んでいるので分かるが、一〇歳は早く熟していると言っていい。
(こんなに色っぽい学生マ×コは初めてだ。しかも……)
 外見だけでなく、スリットから溢れるメスの匂いもだいぶ濃い。
 同年代の女子で言うなら、子づくりできるまで発情したときに匹敵する。
「いい匂いしてるぜ。ヌレヌレになったら、どんだけキツくなるんだよ」
「か、嗅がないでください……あぁ……そんなに……見ないで……ぇ」
「彼氏も見て、匂いだって届いてるだろうに、やめろなんて。すべての男はこういうのが大好きなんだぞ? それでもカノジョと言えるのか、え?」
「あぅぅ……どこまで酷い男性なのですか……あなたは……」
 半べそをかきつつもポーズを維持する香。
「おい、楽しんでるか? カノジョが折角、オマ×コを見せてくれてるんだ。見たり嗅いだりしてやれよ。遅かれ早かれしたかったことだろ? ん?」
 振り向きもせずに後輩に呼びかけるが、無念そうな呻き声だけが聞こえる。
「先輩とカノジョの心遣いを無駄にするとは、酷い奴だ。まぁ、気が変わったらいつでも堪能しろよな」
 学園指定のニーハイソックスと上靴だけになった女子の全身を改めて見回しながら言い放つ。
 ストリップショーで終わらせるつもりは毛頭ない。
 お楽しみは、まだまだこれからなのだ。

     4

「ほんといいカラダしてるよ。香ちゃんって言ったっけ?」
「や、やめてください、あっ」
 人目のない空き教室でとはいえ、学園指定の長靴下と上履きだけという羞恥と屈辱の極みとも言える姿にさせた張本人は、背後から抱きしめ、胸や股間の周辺をまさぐっている。
「誰に言ってるんだよ。自分もいずれ見る気だったくせに、裸ニーソのカノジョから目を逸らしてる彼氏にか? ん?」
「……せ……先輩……先輩に……言ってるんですっ」
「裸を見せた仲なんだ。よそよそしい呼び方はよせよ。剛って、名前で呼んでいいんだぜ? オレもそうするから」
「好きでこうなったわけでは……あぁん」
 上背のある年上は、首と背中を少し丸めて耳のフチを甘く噛んできた。
 弱い快感電気が起こり、香は反射的に身震いする。
「本当にそうか?」
 いつの間にか卑劣漢は、ズボンと下着を脱ぎ捨てていた。
 サッカー部のエースとして相応しい、しなやかに鍛えられた下腹部をお尻に押しつけている。
 パンパンに膨らみながら反り返る男性自身の裏側は、豊かで柔らかい肉山のあわいにはまりこみ、しつこく上下に擦っていた。
「嫌がってる割りには、可愛い声を出してるじゃないか」
 生まれて初めて接する、いきりたった裸のオスのシンボルは、授業などで得た予備知識や、最初の方に食いこまされた経験から想像できるものとはかけ離れていた。
 信じられないくらいに熱くて硬い。しかも、ポンプでも内臓されているみたいな、激しい脈動を伝えてくる。
「ああ……いやですッ」
 堪えきれずにヒップを揺するが、部活で築き上げた逞しさで抱きすくめられた。
「ケツよりこっちに欲しかったか?」
 からかう声音で囁いて、身をよじった拍子にできた太ももの隙間に分身をねじこむ。
「そんな……ああ……いやぁっ」
 細くても柔らかい肉がたっぷりついた腰を抱いて引き寄せつつ、臀裂にしていたときよりも執拗に、会陰から肉土手の境目にかけてを擦り上げてくる。
「もう……いやらしいことはしないで……ください」
「具体的に言われないと、分からないな。ちなみにこのプレイは、【素股】って言うんだぜ?」
 余裕綽々の卑劣漢の分身は、敏感な部位で触れると余計に存在感がある。
 反りの激しい肉竿はグイグイ割れ目に食いこんでいた。
 長さも目を見張るほどで、急角度に赤黒く膨れあがった先端は、随分前方に飛び出している。もしも挿入されたら、お腹は突き破られるのではないだろうか?
「うぅ……す……すまたを……はあ……やめて……ください……はあ」
「ちゃんとプレイ名を言えて偉いぞ」
 性根の腐った先輩は、嬉々として責めたてる。
 むっちりと発育し、触れるだけで蕩ける太ももを外側から押してピッタリ合わせ、付け根の間に巨根をしっかり挟みこませたまま、力強く腰を振りたくった。
「ご褒美に、もっといやらしくヤッてやろう」
 抜群の体力の内包を一瞬で思い知らせるくらい、雄々しく反り返る勃起で、一歳下のふくよかな股間をズリズリ擦り上げる。
「どんな感じだ、ん?」
 極太の肉竿の甲を淫裂へ常に確実に食いこませているから伝わる、柔らかい恥丘の感触は相当だった。
 下腹で強引に潰しても、若い反発力で押し返してくる双臀の具合も申し分ない。
 本番性交に近いプレイを楽しむ武知の先っぽからは、早くも先走り汁が溢れてきた。彼氏のよりも先に浴びて汚れた、うら若い乙女の白い太ももからは、運動部の面汚しの腰振りに合わせて、ニチャニチャという卑猥な擦過音が響く。
「オレはとてもいい感じだ。まだよく分からないのなら、もっとよくしてやっていい」
 太ももをサンドイッチにしていた手の片方を、丸い腰からふっくらした下腹のラインに沿って滑らせる。
「あ……ヒッ……」
 前に来た太い手指は怒張がはまりこむ縦溝に潜り込み、一点を軽く押しこんだ。
「ああっ……な、なにを……ふぅぅッ」
 急に強い快感電気が湧き、全身から力が抜けて、前のめりになった。
 窓の側のコンクリートの柱にぶつかりそうになるも、なんとかすがりつく。
 重みで紡錘形に垂れて揺れる双乳の真下には、小刻みに震えながら顔を背け続ける恋人の頭があった。
「分かるくせに、そら」
 体育会系らしい厚い指は、かすかに押しつぶしていたクリトリスを優しく揺らした。
「はぐぅぅッ……ああっ……なんなのですっ」
 意識していなくても、エアコンが効いても冷たいままの柱に、爪を立てて引っ掻いてしまう。
「ああ、すごく、はあああッ」
 度を過ぎて激しくされているわけでもないのに、腰がくねって止まらない。
 ヒップまで卑猥に揺れ弾む恥ずかしさに、頬が一気に赤熱する。
 敏感な部位を絶妙に嬲られる悦びは簡単に表情に出て、細い眉が艶めかしくたわむ。
「オマ×コにチ×ポを押しつけられつつ、クリを弄られるのはいいだろ? え?」
 覆い被さり、逞しい胸板と淫らに汗ばむ背中をくっつけ、色っぽい低音で囁いてくる。
「あぐぐぐ……そんなに……されたら……ああッ」
 腰振りが苛烈になってきた。
 硬く反り返る分身で淫裂を力強く押し上げ、それでいて素早くリズミカルに擦り上げる。
 同時に陰核も転がしたり押しつぶしたりして責めたてる。違うことを一緒にしているというのに、一瞬も雑になることはなく、ひたすら快感だけを味わわせた。
(すぐ下に、一くんがいるのに……これ以上……いやらしい声を出すわけには)
 わけがわからないが、自分の意志ではどうにもできない。カラダは完全に汚らしい年上に支配されているのは分かった。
 それでも、せめて声だけは抑えようと必死に歯を噛み縛る。
「大きいオッパイをこんなに揺らして。乳首もすっかり勃ってるじゃないか」
「うう……あぐぅぅぅ」
「我慢しようとしても無駄だぜ。もうとっくに、オマ×コの濃い匂いもしてる。目の前からプンプン匂うスケベな香りなんだ。一にも絶対届いてる。嗅いでるぞ」
「ああッ……やめて……言わないでぇっ」
 見て見ぬ振りをしていた事実を突きつけられて、心が揺れる。
 自分の鼻腔にすら、勘違いのしようがないレベルで達している性の匂いなのだ。感じ取られていないわけはない。
「もういやッ……ああっ……こんなこと……やめてぇッ」
 大好きな人の前で大嫌いな先輩に生き恥をかかされているのに耐えられず、なにも悪くないのに哀願してしまう。
「カラダはもっとやってと言ってるぞ」
 長い髪を打ち振って嫌がる香だが、真っ赤な顔でかいている汗は紛れもなく官能によるものだ。大人しげな美貌の目尻が垂れ、ほつれた髪が額や頬に貼りつき、命乞いの声も甘く蕩けている。
「このままイカせてと叫んでる」
 本人は気付いてないらしいが、濃い性感によるものではない震えがヒップと胸元に起こっている。
 逞しくてオンナを悦ばせる術に長けたオスに無意識に媚び、息を合わせて腰も上体もくねらせているのだ。
 ギュッと目をつむり、歯を食いしばって見て見ぬ振りをしている恋人の頭上。そこでは、女らしい豊満な膨らみが頂を恥ずかしく張り詰めさせながら踊っている。お尻は前後に動いていて、瑞々しい水蜜桃の甘い反発力を汚らしい間男へ常に味わわせていた。
「彼氏はとことん、無視を決め込むつもりらしい。オレだけが、イキっぷりを見ててやろう」
 黒くおぞましい巨根を擦りつけられている淫唇は、今や婀娜っぽく肥厚していた。割れ目からはレモン臭の強い愛液がたっぷり溢れ、怒張を濡らして、両者の擦過をスムーズに変えている。
「ああ、やめて、ああんん、お願い、やめてぇッ」
 反応を見れば、処女なのは確実だ。
 なのに、淫女顔負けの濡れっぷりを見せる年下の秘部を大喜びで責めたて、本気で絶頂させるつもりで腰を振りたくっていた。
 しつこく助命を乞っても、早くイカせてとしか聞こえない甘ったるい声に調子づきつつ、恋人を差し置いてオンナの至福を体験させにかかる。
「だ、ダメっ、ああッ、ダメぇ、ああんん、もう、ダメぇぇっ」
 出さないように頑張っていた恥声が、思い切り迸る。
 心も性器も汚らしい男によって、女性の至福へ飛ばされるなど、あってはならないことだが、カラダは徹底的に服従してしまった。
 ほどなく、絶対に避けるべき境地に至らされ、大きく仰け反る。
「うああ、ああぁぁ、あアア、はああああンンン!」
 裸ニーソックスで靴だけという、裸よりも恥ずかしい姿で背後から責めたてられた女子は、卑劣漢の男らしい胸板に寄りかかった。
 反動と止まらない絶頂痙攣で、片方ずつが顔並みに大きい双乳が揺れ弾み、斜めに太く屹立する頂もしきりに背伸びを繰り返す。
「ああっ、ああンン、わたし、生まれて初めてイッちゃってる、はぁンン」
 頭の中は真っ白で、真下に恋人がいるのも忘れてしまった。
 生まれて初めて体感した身も心も蕩ける悦楽と、触れる年上の肉体の逞しさだけが感じるすべてである。
「あぁ……あああ……す……すごいぃ……」
 やがて膝から崩れ落ち、裸のお尻をついてへたりこんだ。
「こんなの……初めて…………はあぁぁ……」
 うなだれて息を切らした女子の顔は、心身共に疲れ切った風であるが、オンナとして満足した雰囲気を漂わせて緩んでいる。
「へへ……いいイキっぷりだったぜ、香ちゃん」
 会ったばかりな上に、心象が最悪の年下を絶頂まで連れて行った達成感で、武知の怒張ははち切れんばかりだ。
 彼女の背中に向かって先走り汁の糸を垂らす分身は、果てた女子が直前まで浴びせていた白っぽい汁で、先っぽから根元までコーティングされて、淫靡に黒光りしていた。

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夜山の休憩所 2022/02/03 11:56

魔滅の巫女(書き下ろし小説アップしました)(2022年02月03日)

いつも応援ありがとうございます。

100円の有料プランにて、
本日発売の同人作品をアップしました。

内容は次のとおりです。
・製品のPDFデータ版(表紙、表紙差分、文章すべて収録)
・表紙の帯なし差分

最後になりましたが、
来月の初めにも同じ内容をアップします。

今のところ私の場合、
有料プランにアップした内容は、
翌月にも再掲載しています。

なお、この下の方にも文章を載せています。
途中までとなっていますが、
有料プランの方でDLできるPDFデータには、
全文が収録されています。
続きはそちらか製品版でおたのしみください。

よろしければご利用ください。



■作品につきまして■

●タイトル(英語名)※国内販売オンリーです。
「魔滅の巫女」(Shrine maiden warrior of Setubun)

●種類 小説

●分量 短編(文庫換算で80ページ程度)

●ご紹介
 小説でよくわかるかも知れない節分。

●傾向 
 書き下ろし。短編。節分。
 戦うヒロイン。巫女。鬼。
 凌○。快楽責め。
 キス。キスハメ。オッパイ。
 後背位。中出し。フェラチオ。輪○。

●お値段 250円(税込み)

●販売店
 https://amzn.to/32U1I0v

●その他
 アマゾン様のキンドルでのみ発売中です。
 他のお店で販売する予定は今のところありません。
 Kindle Unlimited(読み放題)でもお読みいただけます。

●小説、表紙イラスト 木森山水道(きもりやま すいどう)
 (石川檸檬、石川れもんの別名です)
 ・ツイッター https://twitter.com/kimoriya31


「最近の作品」

●木森山水道(きもりやま すいどう) 名義
・「純愛闘士ピュア・ストラグル 正義の力は不倫で輝く」
  表紙、挿絵:肉バキューム 先生
  出版社:キルタイムコミュニケーション 様
  公式サイト:http://ktcom.jp/books/2dn/dnd39
  主な販売サイト:https://amzn.to/3btu9D4

●石川檸檬(いしかわ れもん) 名義
・「ハツハメ 内定と引き替えに恋人の父に捧げる晴れ着姿」
 表紙:ロッコ 先生
 出版社:フランス書院 様
 公式サイト:https://www.france.jp/c/item/82960020900680000000.html
 主な販売サイト:https://amzn.to/3rqvj9M

・「ハメクリ ビキニサンタ姿で夫の部下にハメられる人妻のメリークリスマス」
 表紙:ズッキーニ 先生
 出版社:フランス書院 様
 公式サイト:https://www.france.jp/c/item/82960020900630000000.html
 主な販売サイト:https://amzn.to/3FpLQRo

・「ナツハメ 色白人妻が年下男たちに何度もイカされた話」
  表紙:ロッコ 先生
  出版社:フランス書院 様
  公式サイト:https://www.france.jp/c/item/82960020900350000000.html
  主な販売サイト:https://amzn.to/3CBOsKr
 ※同作の発売前に販売終了した同人作品を加筆修正したものです。

・「強○スワッピング 生贄になった人妻」
  表紙:アレグロ 先生
  出版社:フランス書院 様
  公式サイト:https://www.france.jp/c/item/82960020900330000000.html
  主な販売サイト:https://amzn.to/3w1MJM0
 ※同作の発売前に販売終了した同人作品を加筆修正したものです。

●同人作品(サークル:夜山の休憩所)
・「ギャル義母」(アマゾンのキンドル限定)
・「年越しネトラレ」(FANZA専売)
・「気の強い美妻 ゲス重役とのホワイトクリスマス」(アマゾンのキンドル限定)
・「なれそめのゴー淫ハロウィン!」(アマゾンのキンドル限定)
・「ちょろヒロイン即堕ち2コマ集」ほか

※販売店へのリンクはアフィリエイトです。
 踏んで飛んでお買い物していただくと当方にささやかながら広告料が入ります。
 リンク先の品物以外をご購入いただいた場合も入ります。
 ご利用いただければありがたいです。




「魔滅の巫女」
※途中まで。続きは有料プランのデータか製品版でお楽しみください。



     1

 おにはーそと、ふくはーうち。

 からっ風が吹く寒空の下。
 素足の小男は、月下の凍えた雪道で顔をしかめた。
「どこまで行っても、どこの家でも、バカみたいに同じ文句を唱え、忌々しく豆を撒いてやがる。己らの浅ましさに気づきもせずによォ」
 白目がちで深緑色の細い瞳が禍々しく光るものの、薄汚れたトラ柄の腰巻き一丁で骨と皮だけの身体をさすりながらでは、惨めでしかない。
 太い剛毛がうねる頭から漆黒のか細い角を生やす薄緑色の痩躯は、ときおり吹く冷え切った強風にたたら踏みつつも、行き交う人もない住宅街を進む。
「あん?」
 気付くと行く手の真ん中に、若い女が佇んでいる。
 足音はまったくしなかった。
「季節の境界に現れる邪気の化身……」
 白く整った細面の紅をさした唇から、よくとおる凜々しい声がした。
「巫女が祓うは世の太平を願うが故……」
 女にしては背が高く、神木と崇められる樹みたいに背筋の通った身体は、路肩に寄せられた雪よりも神秘的に光る白衣と、炎めいた緋袴、それに足袋と草履を纏っていて、周りの空気すら清浄に見せている。
「如月美春、参る!」
 夜よりも黒々とした前髪の左右をピンで留め、腰まで届く後ろ髪を低い位置で垂髪にしている巫女が、裂帛の気合いを放つ。
 異形の小男の目から、巫女の華奢な両肩から先が消えた。
 呑気に目を瞬かせた自分を罵る暇もない。
 気付いたときには、白衣緋袴は手にしていた弓を構え終えている。
 容赦の気配など一欠片もない、まつげの長い切れ長の目は、こちらをひたと見据えていた。
「ギャァァァッッ! お、オレの目が、目がァッ!」
 刹那、頭の中まで苛烈な灼熱感で満たされた。
 潰れた目で見たのは、矢を放ち終えた姿だったのだ。
 しかも女は、間髪入れずに二本飛ばしていた。
 一瞬呆けた己を罵倒する前に、軽すぎる身体をひねったお陰で、片眼のみを貫かれるだけで済んだ。反対の目を狙った矢は、顔面の左下を大きく抉って後方に消えた。
「どう見ても若い女のクセに、神棚で清めた炒り豆じゃなく、桃の弓に葦の矢の電光石火で両目を潰しにくるだと?」
 難を逃れた左目に映る横手の路地へ飛び込み、一目散にとん走する。
「己を〝魔(ま)を滅(め)する〟豆としているどころじゃねぇ……毘沙門天の化身かよ!」
 人間ならば噴き出るべき体液は一滴もこぼれていないが、死ぬほど痛い。
 泣きわめかずにはいられなかった。
「ひぃぃ、目がいてぇッ、口の横がいてぇッ、空気が歪むまで熱くした焼きごてを、ひぃぃぃッッ、常に押しつけられてるみてぇだ!」
 街灯にぼんやり照らされた雪道をひた走る。
 聞こえてくるのは、周囲の家からくぐもって響く祈りの文句と、見た目の割りに大きく甲高い悲鳴と、みっともない駆け足の音のみ。
 だが、立春に現れた鬼である自分を殺すと宣言した巫女が、追ってこないわけがない。
「走りながら逃げる獲物を矢で射貫くのは、達人といえど困難。力を温存して追いかけ回し、疲れるか隙を見せるかしたときに狩る腹づもりに違いねぇ」
 無駄なく着実に追いこむやり口を感じて、雪道よりも背筋が凍えた。
 逃げ場があるとも思えない。
 風習が形骸化している現代らしく、神棚で清めた炒り豆を使わず、落花生の類いを放っている家がほとんどなものの、豆類は素でも神聖なのだ。
 撒いて清められた場に踏み込めば、巫女に射られるのと大差ない痛苦に襲われるのは必至。何歩も進まないうちに消滅してしまう。
「クソがっ……だが、このオレが生まれたんだぞ、なにもかもおキレイに完結している世の中なら、生まれるワケのない邪気の化身が現れたんだぞ!」
 あてはないものの、自分がいることが希望だった。
 産まれ落ちたものに共通する生存本能のままに、かいた汗が矢を生やした目に流れるのも構わず、白い息を吐き散らして駆け抜ける。
 どのくらい走ったろう。
 息は上がり、目は掠れ、振り続けた手足が痺れて感覚がおぼつかなくなってきた。目どころか全身から葦の矢を生やした自分の姿が脳裏を掠めだした頃、待ち侘びた言葉を耳にする。

 おにはーうち、ふくはーそと!

 鉛みたいに重かった胸が躍った。
「おお……これだ、この言葉を聞きたかった……この怨念を浴びたかった!」
 最後の力でアイスバーンを蹴り、古く陰気なアパートの庭先に飛び込んだ。
「しめた、柊鰯もねぇぞ、これなら侵入できる!」
 雪かきもされていず、膝まで積もったままの凍った雪肌に顔面から突っこむ。
「弱り切るまで後追いしていたのが仇になったなァ、クソ巫女ッ! ここからはわしが主役よォ!」
 キバを生やした大口を開け、バラ撒かれていた落花生を泥混じりの雪ごと存分に食らう。粗野な咀嚼音がする度に、砕けた殻がヨダレごと飛び散っている。
「な、なんだこいつッ」
「アンタ……落ちた豆を食うほど腹が減ってたのか?」
「よく見れば、パンツ一丁の裸じゃないかっ」
「角を生やして身体も緑で……節分の鬼役のバイト中……?」
「こんなに哀れに痩せこけてるのが、コスプレなもんかよっ」
「女も仕事もカネもない、すかんぴんのおれらより酷ぇや」
 サッシから顔を出すむさ苦しい男達が同情し、鬼の快哉が響き渡る。
「わははは、世の中への不満、成功者への嫉妬、己の境遇への呪詛……大地と人の信仰が付与する理力が、邪気で塗りつぶされている豆は実に美味い!」
 骨と皮だけの身体が、みるみる太く逞しく膨れあがっている。
 ついた肉は筋骨隆々の大男の形を作っていった。
 貧相な体色も、灼熱の精気が溢れる赤いものへと移っていく。
 顔面の損傷は広がって伸びる肉と骨で埋まっていた。ごく自然に押し出された目の矢は雪の上に落ち、大喜びで力の源を食らう鬼の大足の下敷きになって粉々に砕ける。
 と、鋭く大気を切り裂いて、葦の矢が飛んできた。
「今のわしに通じるものかっ……うおッ!」
 殺気に振り向き、後頭部を狙った矢が五本もあったのを目視して仰天した大口で、ぜんぶかみ砕いて吐き捨てる。
「同時にこんなに射られたとは、若いのに末恐ろしい巫女だわい。物心つく前から、血の滲む鍛錬を積んできたのだろうなァ」
 腕を組んだ仁王立ちで、庭の端に佇む女を見返す。
 短くない時間、弱っていたとはいえ異形と追いかけっこをしてきたというのに、息がほとんど乱れていない。
 とはいえ、密かに焦っているのは、冷酷な狩人には不似合いに、獲物をねめつけているのが物語っている。
 顔よりも大きい女の連山でパンパンに張り詰めている白衣が、ゆっくり上下しているのも、心拍数が不穏に上がっている証拠だ。
「この場でぜんぶ、成果は淡雪よりも儚く消える。わしが消すからだ」
「少しばかり力を得たからと浮かれ、なにもかも思い通りになると思ったら大間違いですよ……ッ」
「ようやく出たまともな言葉は強がりか……膝を着いて赦しを乞えば、叶えてやらなくもなかったのだがなぁ」
 今度は巫女の目から、鬼の巨体がかき消えた。
 目を見張った次の瞬間、抜群に胸が大きい白衣姿が、くの字に折れる。
 岩石と見まごう鬼の拳が、深々とめり込んだのだ。
「かはっ」
 割り開いた紅唇から若い娘の甘いツバが飛ぶ。
 スカート型の緋袴は宙を舞い、白く眩しい太ももの半分以上が露出した。
「トラ柄パンツの鬼こそ地上最強ぉぉぉぉぉ!」
 身体をひねり、突き上げる勢いに遠心力を上乗せして、拳を振り抜く。
 圧倒的な力の差を思い知らせていた狩る側が、狩られる側の一撃で、人形みたいに吹き飛んだ。
 アパートの開いていたサッシから和室へ飛び込み、黒く汚れた柱に当たって畳へ跳ね返る。
「な、なんだよこれっ」
「貧相なバイト鬼が、落花生を拾い食いして本物の鬼になって……」
「なんか、矢を撃ったっぽい巫女さんが反対にぶっ飛ばされた……?」
「ひぃぃぃ、わけがわかんねぇ! 夢を見てるのかおれはァ」
 男達が頭を抱えるのを尻目に、鬼がのっそりやってくる。
 太く邪気が漲る一本角から室内に入り、凶悪に爪が伸びた足でレールを跨ぎ、洗い立てみたいに輝くトラ柄の腰巻きを翻して、仰向けで苦しげに呻く巫女を見下ろす。
「重症ではないが、しばらく動けまい」
「くぅ……わたしは……ッ」
 なんとか立ち上がっても、千鳥足で小さく震え続ける白衣姿に、赤鬼へと変貌した邪気の太い眉が「ほう、思ったよりやる」とばかりに上がる。
「わしを消そうとしたお返しに、祓おうとした鬼に負ける意味を教えてやろうと思っていたが、想像以上に嬲り甲斐がありそうだわい」
 邪気の化身は含み笑いした。

     2

「邪気祓いの巫女を……」
 吹き飛ばされても外れなかった背中の矢筒から、よろよろと二本の葦の矢を掴むと、固く握りしめた。
 外で殴られたとき、弓は取りこぼしてしまっている。
「甘く見ないでください……ッ」
 いくら圧倒的なまでに力が増したとはいえ、邪気の化身であることには変わりない。
 急所は、ランランと光る白目がちな両目だ。
「ハァァァァッッッ!」
 なけなしの力を振り絞り、見下しきった目つきで見下ろす化生に飛びかかる。
「のろいのろい。あくびが出るわ」
 またもや鬼の姿がかき消え、次の瞬間、後ろから頭を掴まれた。
 陰気に薄汚れた部屋を転げたときに、埃がついた白衣姿がデタラメに弾み、巫女の仕事に不必要なのに、やたら大きくて邪魔くさい肉の小山も宙で踊る。
「嬲るために手加減したとはいえ、わしの拳を受けてこれほど動けるとは驚いたぞ。これはますます、責めがいがある」
 筋骨隆々の赤鬼が舌なめずりした。
 緋袴を畳に立たせ、後頭部を掴んでいた手で若い女の頬を撫でつつ、細く尖った顎を掴む。
「な、なにをするのですかっ」
「路上で出くわし、追いかけられていたときは恐ろしくて憎らしくて仕方なかったが、こうしてよく見ると、なかなかのべっぴんではないか」
「わけのわからないことを……離しなさいッ」
 逃れようと身をよじると、空いている手で矢筒をむしられた。放り投げると、その勢いでお腹に巻き付いてくる。
「くっ……ぐうッ……」
 人間の倍は太い豪腕は、胸とお尻は抜群に大きくても、胴体は細身の娘を完全に抑えこんでしまう。額に汗して抜け出そうとしてもビクともしない。
「凜々しいが金平糖を思わせる甘い声音からも、喋り方や立ち振る舞いからも、品性が溢れている。この紅唇が象徴的だなァ」
 静かに白く光るおしろいの細面で、炎みたいに赤く浮かび上がる唇に目が細まった。
 紅を塗った若い唇は、柔らかく膨らみながら眩しいまでに照り光っている。
 見れば見るほど魅惑的で、ニヤニヤ笑うのが止まらない。
「まずはここからだ」
 上品で瑞々しい唇の官能的な吸引力に乗り、名前とは反対に黒ずんで無骨に分厚い唇を押しつける。
「んむぅッ」
 劣勢でも敵愾心を失わない切れ長の目が、大きく見開いた。
「い、いやですっ……むぐぅぅッ」
 倒そうとした異形に唇を奪われるなど、この上ない不覚である。
 邪悪な存在に、巫女として飾った部位を蹂躙されるおぞましさもあり、振り払おうと頭を振りにかかる。
 だが、長く尖った爪の手指の力は絶大で、ピクリとも動かせなかった。
「正気ですかっ……んぷぅ……わたくしは、お前を消そうとしている巫女なのですよっ……んぶぅッ」
「わしは人間の邪気……悪徳の化身だぞ。常識を説くなど噴飯ものだなァ、ぶちゅぅッ……ぶじゅぅぅッ」
 目だけで嘲笑して、ついばみ気味に口唇を押しつけてくる。
 戦乙女の紅唇は、強く触れる異形のに合わせて何度もめくれてひしゃげた。
「破った巫女を穢すのは愉快だが、んむぢゅ」
 恐ろしくもうら若い女の唇は、神秘的なまでに柔らかくて接触感がいい。
 何度触れても、化け物の唇にも優しく吸い付き、絶妙に引っ張る。
 唇の間から漏れる吐息や唾液は、きび団子めいた仄かな甘みを孕んでいて、豊満な紅唇の感触との相性は抜群だった。
「それを抜きにしても、紅をさしたこの唇は絶品だわい、はむっ、はむちゅぅ」
 繰り返し押しつけるだけでなく、上唇と下唇を交互に自分ので挟んで弱く吸うこともする。
 自分から吸い付くと、向こうの吸い付きがいよいよ増して、一段と心地いい。
「あっ、気色の悪い、んっ、んふぅっ」
 祓うべき異形に乱暴されるしかないのは情けなくて、目尻に光るものが浮く。
 だが、振り払うこともできず、されるがままでいるしかなくても、屈するつもりはない。
 頼みの綱の両手の矢を握りしめて耐える。
(この者は自分の優位を疑わず、調子づいています……であれば、必殺の一撃を双眸にたたき込む機会は遠くないはず)
 自分に言い聞かせて隙を窺う。
 けれど、一瞬でも早く終わって欲しい強引接吻を続けられていると、妙な情感が湧いた。
 禁欲的に鍛錬を積む乙女であっても、その前に健康な身体を持つ身である。
 粘膜同士の接触には、少なからず反応してしまい、唇全体がざわつく。
「んぅ……いつまで続けるつもりですか……んくぅ」
 顔を横に倒し、自分のを重ねたり、上下のを順番に吸い上げたりする異形を睨みつけても、種火めいた情動は消えない。
(この鬼……女性の扱いに……慣れている……?)
 山に籠もって修行に励んでいる立場でも、おぼろげに思い至った。
 性戯に長けているのでもなければ、好意など一欠片もない巫女を、夢見心地の境地に足を踏み入れさせられるわけがない。
(これは……考えていた以上に……いけないかも……)
 意識したとき、他者が息を呑む音が連続した。
「すげぇ……赤鬼が……学生級に若くて超美人の巫女さんの唇を犯してるっ」
「自分もしたことないけど……他人がキスしてるのをナマで初めて見たぞ」
「エーブイとは迫力が違うぜ」
 いつの間にか、七人の男達が周りを囲んでいた。
「み、皆さん、んぷっ、ご覧になりましたよね、はぷぅ、この者は大変危険な鬼なのです、どうか安全な場所へ退避してください、んぷぷぅ」
 キスされる合間に呼びかけるが、ひとりも微動だにしない。
「怨念をこめて豆まきをしていたお前らだ。富や名誉だけでなく、女にも縁はなかろう。すこぶる美しい巫女と醜悪な赤鬼の交わりを、しかと見物するがいい」
 男達は顔を見合わせたが、退出するものはいなかった。
 瞬きも忘れ、荒く呼吸をしつつ、手を伸ばせば届く至近から鑑賞し続ける。
「邪悪な者の誘惑に惑わされてはいけません、んんっ、人間らしい心を強く持ってください、あふっ、これは婦女暴行の現場でもあるのですよッ」
 誰も助けようともしないのは、気にならなかった。
 勇気や義憤で立ち向かってもらっても、酷い目にあうのは目に見えている。
 危機感に駆られるのは、別のことだ。
「この女は、お前らを苦しめる【正義】や【秩序】の守り手だ。わしが敵討ちをしてやる。一部始終を見届けるがいい……むちゅぅッ」
 傲然と言い放ち、男達の目に暗い炎がついたのを見届けた後、またもや唇を押しつける。
(ああ……やはり……鬼の力が増しています……っ……ただでさえ、手に負えなくなっているのに……ッ)
 常人には見えないが、女が乱暴される様子を性欲と憎しみ混じりに見る彼らからは邪気のオーラが溢れ、鬼へ吸い込まれている。
 人間の邪気の化身は、人々の悪徳の波動で無限に力を付けるのだ。
「皆さん、お願いです、人間らしい心で行動してくださいっ」
「鬼との接吻に悦びを覚えていた巫女が、よく言う」
 自分の口元を少し離し、彼女の紅唇と唾液の糸で繋がりつつ、嘲笑する。
「わ、わたくしは悦びなどっ」
「正義の女が嘘を吐くのか? ……まぁ、こんなにもたわわなメスの象徴をぶら下げているしなァ」
 お腹に巻き付けていた腕を肩に回し、白衣を撫でて、スイカみたいに丸く突き出ている片乳を鷲づかみにした。
「ふ、不埒者っ……女性の胸は子を育む神聖なものなのですよっ」
「お前ら見ろ。わしの大きな手でも、掴みきれない巨大さだぞ」
 広げた太い五指を白衣に深めに沈ませる。
 厚い布地は引っ張られ、顔よりも大きい片乳の輪郭が薄く浮いていた。
 呼びかけられた男達は口々に「すげぇ」、「こんなに美人なのに巨乳なのかよ」、「Gカップはあるぞ」などと呟いた。
 瞳のドス黒い炎は燃え上がり、一段と濃くなった邪気が鬼へ流れこんでいる。
「しかし、妙な手触りだ。乳当てでもしているのか? 巫女ならばのーぶらでしかるべきだろうが」
 またも大きな手が滑り、今度は身頃の内部へ潜り込む。
「それ以上、触れるなぁっ」
「追い払いたいなら、自分の手でしたらどうだ、ん?」
「くっ……なんて卑劣な……ッ」
 一縷の希望である矢を持つ両手がぶるぶる震える。
 片手で顎を、反対の手で肩の方から胸をまさぐられている体勢では、急所の目に突き立てられない。
 偶然とは思えなかった。睥睨する態度でありながら、反撃を受けないよう注意深く事を運んで、着実に辱めてくる。
「口だけか。本音は、唇だけでなく乳も気持ちよくして欲しいらしいな」
「バカなことを……く……あっ」
「この手触りは、今時の女らがするぶらじゃーではなく、サラシだな。くくく……見えないところもなんと時代錯誤なことよ」
 人間と遜色ない温もりがある手の平が、胸元をまさぐる。
 白衣は鬼の手の形に膨らみ、豊かな隆起をさする動きに合わせて蠢く。
「あぁ……いやぁ……ッ」
 男達の視線も強くなっていて、羞恥と屈辱で顔が赤らむ。
「どれ、邪魔な布は取り払ってしまおう」
 鋭い爪を突き立てて布地を破り、そのまま引きちぎってしまう。
 純白の被服の下から、長く綿を裂く音が低く響く。
 鳴り止むや否や、胸元は左右に分かれながら重たげにわずかに下がる。
「まさか……邪気への耐性を備えた……一種の鎧なのに……こうも簡単にっ」
「今のわしには造作もないこと。その気になれば、瞬きする時間でお前を八つ裂きにもできる。もったいないからしないがな」
 ハギレを適当に押しやってから、被服の下で裸にした片乳に触れる。
 五指で下乳を掴むが、ほんの少し凹む程度に親指を沈ませ、残りの四指は触れるか触れないかのタッチでさすってくる。
「唇もよかったが、オンナの膨らみもすこぶるよいな」
 親指を埋めては力を抜き、反発力で元の形に戻ったらまた埋めるという愛撫で感触を楽しみつつ、鼻を鳴らす。
「柔らかさといい、弾力といい、まるでつきたての餅ではないか。この大きさでこんな感触とは、やはりふしだらだ」
 下ぶくれしているラインをしつこくさするのにも、相好が崩れる。
「肌も申し分ない。しっとりと潤っていて、異形の指にも絶妙に吸い付いてくる。このなめらかさからして、キズの類いも皆無だ」
「わたくしに触れないでくださいっ……んぅっ……あふ」
 目だけを動かして睨むが、鬼の生臭い唾液がついて妖しく光る紅唇から、ときどき熱めの吐息がこぼれてしまう。
(接吻されていたとき以上に……胸が……ああ……落ち着きません……っ)
 親指が浮き沈みする内側には疼き混じりの、四指にまさぐられる外側にはくすぐったさめいた性感が湧く。
 触られれば触られるほど乳悦は濃く明確になって、無視できなくなっている。
「真面目に修行に明け暮れているのでは、こういう楽しみは味わえまい」
 親指が持ち場から離れ、他の指と合流した。
 長い爪を備えた鬼の手は、壊れ物を扱う手つきで下乳全体を撫でてくる。
「はああっ……くぅぅ……どうして……こんなに……ッ」
 くすぐったい性感が白衣の乳房を貫いた。
 一、二度さすられるごとに背中が落ち着きなく小幅に反れ、触れられていない反対側のオンナの膨らみも連動して揺れる。
「生まれつき淫らな乳なのだ。存分に楽しむがいい」
 今度はぜんぶの指を埋めてきた。
 甲も柔肉に包まれるまで時間をかけて深く沈ませた後に、脱力して反発力に押し返されるのを繰り返す。
「んんっ……いいように……くふ……玩弄されているのに……ああ……ッ」
 丹念で飽きさせない愛撫に、禁欲的なオンナも昂ぶる。
 乳房の体温は着実に上がり、比例して感度も増していた。
 五指が下乳に埋まるときには、胸の切ない詰まりとともに小さく仰け反り、解放されるときは安堵の溜息がこぼれている。
(なんてみっともない……あうう……けれど……っ)
 意志の力では身体の反応を止められない。
 こらえようとしても、鬼の手つきに従順で、痴態を演じてしまうのだ。
(胸が……熱いです……ああ……普段はなんともないのに……サラシを破られてしまったのに……なぜこんなに……白衣を窮屈に感じるのですか……)
 肌に沿う小さいものを無理矢理着させられ、炎天下に放り出された気分だった。
 整った細面は赤らみ、薄く汗が浮く。
 胸元はもっと酷く、汗だくになっているのは見なくても分かった。
「おやおや。敗者の権利を貪るにしても、少々いきすぎではないか?」
「んんっ……なにを言ってるのですか……はああ」
「こういうことだよ。そらっ」
 身頃を割って潜り込んでいた手が出てきた。
 甘い香りの汗で全面的に濡れた赤黒い手は、乱れた合わせ目を力尽くで順番に外側に引っ張る。
「あっ……そんな……ッ」
 秘められていた巫女の双乳が、被服を押しのけて転げ出た。
 己の顔よりも大きい膨らみは、一緒に引き出されたサラシの破片が舞う中、何度か粘っこく揺れた後に落ち着く。
「おおっ……とうとう巫女さんのナマオッパイきたッ!」
 固唾を飲んで見守っていた男達が、一斉に身を乗り出した。

     3

「み、見ないでくださいっ……女性の胸元は、好きに目にしていい場所ではありませんよッ」
 巫女の仕事には不必要なだけに、執着の薄い部位だが、衆目に晒されて平気なわけではない。
 濃い落ち影を生み出しながら片方ずつ左右に別れ、乳頭もそっぽを向き合っているオンナの柔らかい膨らみをまとめて両手で隠そうとして、ハッとした。
「触れたら折れてしまいそうなか細い腕で、少しでも覆わないのか? 奴らが女に飢えているのは、邪気を吟味せずとも目つきで分かる。思い切り見られるぞ」
「くぅっ……」
 赤鬼の含み笑い混じりの忠告は言葉責めだった。
 一発逆転の武器である矢を持ったまま両腕を交差させて胸部を守ったら、握ることへの意識が疎かになるし、体勢も不安定になる。常人離れした鬼に矢を掴まれ、引っ張られたら、こらえきれずに離してしまうだろう。
「卑怯……者め……っ」
 女であることよりも巫女であることを選んだ。
 イヤな汗が噴く手の平で、腰骨の少し下まで腕を垂らした状態のまま、矢を握り直す。
「ほんとにすげぇっ……白い服を着てても大きいと思ったけど……」
「脱ぐとさらに巨乳とくる……いや、これは爆乳だっ」
「熟女ならともかく、どう見ても学生してても不思議じゃない若さなのになぁ」
「だから、余計に色っぽい……というか、いやらしいぜ」
「しかも、常在戦場って感じの巫女さんだぞ」
 歯がみし、顔を背けて胸を無防備にしても、男達は良心の呵責を覚えるどころか、ますます興奮した目つきで凝視してきた。
 白衣を根元からかき分けて露出している柔肉の膨らみは、外に積もった雪よりもなめらかで、シミもキズもひとつもない。瑞々しく鎮座する様子は、若く健康な色気で輝いている。
「ちょっとオイリーなのは、赤鬼に悪戯されて感じてた証拠だな」
「先っぽも見事だぜ」
「ほんとだよ。フレッシュな色合いでさ。まさに乙女の鑑って感じだぜ」
「普通の女より面積が広くて太めだけど、爆乳とバランスがとれてて色っぽい」
 乳暈と乳頭は、薄いピンク色に光っていた。
 だいぶ充血しており、肉の土台は杯を逆さにした形に盛り上がり、中央に太く屹立する尖りも見るからに硬く、しかもときどきヒクンと強く脈打つ。
「くぅっ……おっしゃらないで……ください……ッ」
 男達の視線は、刻一刻と粘っこくなる。
 まるで七人全員にまさぐられている気分だった。
 誰にも見せない部位を、好き勝手に品評されるのも恥ずかしくて屈辱的で、顔が猛烈に熱い。
「隠しもせずに自分から見せているくせに、よく言う」
「元凶のくせに、バカなことを言わないでくださいっ」
「こんなにもいやらしい乳をぶら下げて、少し触ってやっただけで淫らに興奮しているオンナに反論されても、挑発されているとしか思えんなァ」
 顎を掴んでいた手も、贅肉のない素肌をすべる。
 鬼の大きな両手は、わきの下をとおってたわわな膨らみを下から掬う。
「やはりやわこいな。それでいて、弾力が申し分ない。しかもこの大きさ、重さでだ」
 開いた十指を軽く広げ、乳肉に浅く沈ませつつ、双乳を同時に内回しする。
「んっ……また……くぅっ」
 熱さと狭窄感から解放されると、一段と感度が上がっていた。
 倒すべき異形に甘い香りを放つ下ぶくれを鷲づかみにされ、軽く根元から捏ねられているのに、先ほどよりも性感が起こる。
 胸の奥がざわめくというよりも騒がしくなり、薄いピンク色の斑点が乳肌全体に散らばりだす。
「わしの手の中で指に押されて形が変わっているのも、揺すられて波打っているのも、無様なものだ。なのに、悦びを覚えているとくる」
「んんっ……わたくしは……べつに……んふぅっ」
 揶揄されて悔しいが、息は着実に乱れている。
 自分でも聞いたことがないほど鼻にかかった声が出るし、ふしだらな呼吸音になってしまう。
「こうされるのはどうだ、ん?」
 手の平で下乳を少し持ち上げつつ、親指が埋まるまで内側に沈ませた。四指は束ねて外乳に触れる。そうして腕を左右に振りだした。
「んぅっ……今までよりも……ふぁぁ……お肉が流動して……感覚も……っ」
 親指をひっかけたまま限界まで外側に押しやっては、一瞬ですべての力を抜いて反発力に乗り、柔らかい膨らみを定位置に戻し、また押しやるのを繰り返す。
「くぅ……ふぅぅッ……ああ……こんな……ぁ」
 着衣で責められていたときよりも、胸元全部が火照っている。
 熱を伴う甘い性感に、不感症でない証拠のピンク模様が、見間違いようがない濃さになっていく。
 四指を添えられている横側では薄い青筋が浮いていた。
「ああ……そんなにしつこくされたら……はあああ」
「己のイヤらしい部分を、執拗に嬲られるのがいいのだろう、ん?」
 赤鬼のギラギラした視線は、自分の手の中でひしゃげては戻る肉のスイカから、先端に移る。
「なんとも気持ちよさげに、切なげに勃ちおって。敵である鬼にオンナの証を嬲られるのが、そんなに心地よいのか、ん?」
 先端は完全に勃起していた。
 乳暈はパンパンに張り詰めている。ピンク色の尖りも負けじと、よく実ったブドウの粒みたいに太く長く斜めに屹立しつつ、強く小幅な振幅を繰り返していた。
「甘酸っぱい匂いを濃く放ちおって。目立つ乳房に負けまいと、オスを誘惑しておるわい」
 禁欲的な巫女のカラダのだらしのない反応にニヤニヤ笑い、人指し指を向かわせる。
 内側から外側へ押しやる愛撫を続けながら、充血した尖りを下から弾く。
「ふあああッッ……ああ……なんなのですか、これはっ……ああンン」
 間隔を置いて弾かれれば弾かれるほど、鮮烈な快感電気が流れる。
 カラダは勝手に反応し、今までよりも幅広く仰け反り、下から鷲づかみにされている豊胸が波打った。
「くぅぅッ……今までとは次元が、ああンン、ち、違いますっ……あああっ」
 どうしても黙っていられなくて、ふしだらなあえぎ声が出てしまう。
 迸る声は確実に甘みが増しており、自分の声音なのが信じられない。
「ほんの少し弄ってやっているだけなのに、随分な反応だなぁ。相当、性欲がたまっていたらしい」
「わ、わたくしには、はあ、そ、そんな、ああッッ、ものぉ、ああんん」
 反駁もままならない。
 硬く淫らな尖りを弾かれるだけで、意識が途切れて甘く叫んでしまう。
「ここまでふしだらなオンナなら、乳だけで満足できまい。どぉれ」
 白衣を引っ張って乱したときに帯が緩んだ緋袴の穿き口へ、片方の手を這わせる。
「ま、まさか、はああん、お、おやめなさいっ、ふああっっ」
 制止の声は完全に無視された。
 緋袴と白衣の裾をかき分けて潜り込んだ鬼の手指は、オンナの中心で止まる。
「ここだな。ほほぅ……やはり、熱く湿っているなぁ。異形に乳を嬲られて、股まで濡らすとは、思った以上のはした女らしい」
「で、デタラメを吹聴しないでくださいッ」
「また嘘を吐くか。自分のカラダだ。本当は分かっているのだろう? 股ぐらの入り口から子を孕んで育む聖域までが、子づくりの開始を待ち侘びているのを」
「ぐっ……そ、それは……っ」
 ハッキリ問われては、反論しようがなかった。
 確かに今や、胸元だけでなく股間まで熱くなり、しかも潤っているのが自分でも分かる。
「お前は敗者らしく、勝者に嬲られる権利を貪るのだな」
 尊大に言い放って、緋袴の裏を軽くまさぐる。
「この手触りから材質と形状を察するに……ぱんてぃーとやらではないな……ははは、そうか、フンドシか。こんなところまで時代錯誤とは徹底している」
「巫女の正式な装いですっ……鬼などに馬鹿にされる道理はありませんッ」
「では、己の信念の象徴に甘美に苛まれるがいい」
 親指と他の四指を大きく離し、胴底にかかる白い布地を確実に掴んで細くより合わせる。
「な、なにを……」
 次の瞬間、紐状に捩れた下着がお腹側へ引っ張られた。
「はうぅぅぅッッッ!」
 引き絞られた布地は寸分違わず淫裂へ落ち込み、ぐいぐい食いこんでくる。
「くぅぅっ……こんなことまで……はああぁぁ」
 ふしだらに敏感になっていた場所が、濃密な性感の塊になった。
 鬼は、引っ張っては緩めるのを繰り返す。
「なんて穢らわしい……ぐうぅぅぅ……やり口でしょうっ……ふぐぅぅぅ」
 肉溝の内側を巻きこんで、無理矢理押しこまれては自然な形に戻される緩急は堪らなかった。
 足袋と草履の両足は爪先立ちになりながら震え、緋袴のお尻がどうしてもくねって、帯の先がゆらゆら揺れる。
 そうこうしているうちに、最後まで乳房を責めたてていた手も降りてきた。背中側から回り込み、逆手で着衣の股間を鷲づかみにする。
「あああッ……そ、そこまで、ああンン、す、するのですかっ……はああっ」
 逆手に掴んできた手は、探り当てた陰核を親指で押して転がし、陰部から臀部の裂け目にかけてを優しく強く揉みこむ。
 その間、反対の手で下穿きを引いては緩ませるのも怠らない。
「ああっっ……だ、だめです……あああぁ……ああんん」
 女の急所を両手で徹底的に責められては、昂ぶったカラダはひとたまりもなかった。
「くぅ、ふぅぅぅッ、ああん、や、やめてください、あああンン」
 急所を責めたてられる悦びは、刻一刻と甘く濃密に肥大している。
 爪先立ちの両足どころか、腰から上も震えっぱなしだ。
 顔より大きい裸の双乳も、かいた汗で艶めかしく輝きつつ、気持ちよさそうに弾んで波打っている。
 そそり立つ先端の尖りも濃い体臭を放っており、ときどき、汗の粒が飛んでいた。
「すげぇ……美人の巫女さんが……オッパイ揺らしてよがってる」
「ナマで見てる分、えーぶいよりも迫力あるな」
「見ろよ。袴に恥ずかしいシミができ始めたぜ」
 男達の声に反応した風に、鬼の両手がゆっくり離れた。
 皺だらけになっている股ぐらには、大きめの楕円のシミが浮いている。
「もっとよく見てやるがいい」
 汗とレモン臭がする恥汁で濡れた手は、スカート型の緋袴をからげた。
 ハチも顔負けのくびれまで上げると、丸めて帯の内側に突っこむ。
「はあ……はあ……あああ……そんな……ぁ」
 悶え疲れた巫女には、隠す気力もなくなっていた。
 禁欲的な戦乙女であっても捨てられないオンナの証が、薄汚れた畳の部屋の中で、異形と男達に向かってさらけ出されている。

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夜山の休憩所 2022/02/01 00:00

【再掲】ギャル義母の成人式(書き下ろし小説アップしました)(2022年02月01日)

いつも応援ありがとうございます。

100円の有料プランにて、
先月リリースで同日にこのサイトへアップしました
同人作品のPDFデータを本日もアップしました。

今のところ私の場合、
有料プランにアップした内容は、
翌月にも再掲載しています。

DLいただけるpdfには、
表紙や文章をぜんぶ載せています。
製品版との違いは、
ファイル形式とページを綴じる向きだけです。

ただ、この下の方にも文章を載せています。
サイトの仕様らしく、
分量の多さから途中までとなっていますが、
有料プランの方でDLできるpdfデータには、
全文が収録されています。
続きはそちらか製品版でおたのしみください。

ご堪能いただけたら幸いです。


■作品につきまして■

●タイトル
「ギャル義母の成人式」

●種類 小説

●分量 中編(文庫本で100ページ程度)

●ご紹介
恋人のギャルママが導いてくれた甘い初体験は、
彼女がギャル義母になっても続く秘蜜生活の始まり。

●傾向 
 書き下ろし。中編。ギャルママ。ギャル義母。恋人の母親。
 ラブ。筆下ろし。不倫。キス。キスハメ。オッパイ。フェラチオ。
 着物。花魁。学生服。筆下ろし。手ほどき。
 正常位。後背位。中出し。

●お値段 250円(税込み)

●販売店
 https://amzn.to/3txoKoQ
 https://twitter.com/kimoriya31/status/1482619772391297026

●その他
 アマゾン様のキンドルでのみ発売中です。
 他のお店で販売する予定は今のところありません。
 Kindle Unlimited(読み放題)でもお読みいただけます。

●小説 石川れもん(いしかわ れもん)(石川れもん、木森山水道の別名です)
 ・ツイッター https://twitter.com/kimoriya31


「最近の作品」

●木森山水道(きもりやま すいどう) 名義
・「純愛闘士ピュア・ストラグル 正義の力は不倫で輝く」
  表紙、挿絵:肉バキューム 先生
  出版社:キルタイムコミュニケーション 様
  公式サイト:http://ktcom.jp/books/2dn/dnd39
  主な販売サイト:https://amzn.to/3btu9D4

●石川檸檬(いしかわ れもん) 名義
・「ハツハメ 内定と引き替えに恋人の父に捧げる晴れ着姿」
 表紙:ロッコ 先生
 出版社:フランス書院 様
 公式サイト:https://www.france.jp/c/item/82960020900680000000.html
 主な販売サイト:https://amzn.to/3rqvj9M

・「ハメクリ ビキニサンタ姿で夫の部下にハメられる人妻のメリークリスマス」
 表紙:ズッキーニ 先生
 出版社:フランス書院 様
 公式サイト:https://www.france.jp/c/item/82960020900630000000.html
 主な販売サイト:https://amzn.to/3FpLQRo

・「ナツハメ 色白人妻が年下男たちに何度もイカされた話」
  表紙:ロッコ 先生
  出版社:フランス書院 様
  公式サイト:https://www.france.jp/c/item/82960020900350000000.html
  主な販売サイト:https://amzn.to/3CBOsKr
 ※同作の発売前に販売終了した同人作品を加筆修正したものです。

・「強○スワッピング 生贄になった人妻」
  表紙:アレグロ 先生
  出版社:フランス書院 様
  公式サイト:https://www.france.jp/c/item/82960020900330000000.html
  主な販売サイト:https://amzn.to/3w1MJM0
 ※同作の発売前に販売終了した同人作品を加筆修正したものです。

●同人作品(サークル:夜山の休憩所)
・「年越しネトラレ」(FANZA専売)
・「気の強い美妻 ゲス重役とのホワイトクリスマス」(アマゾンのキンドル限定)
・「なれそめのゴー淫ハロウィン!」(アマゾンのキンドル限定)
・「ちょろヒロイン即堕ち2コマ集」ほか

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(ここから作品の内容に入ります)



「ギャル義母の成人式」

     1

「成人式と言えばさー。誠っちって、うちの子とちゃんとヤッてくれてるぅ?」
 自分と娘とその恋人で囲んだ夕食の後片付けをしつつ、萌月美華は世間話でもするみたいに訊いてきた。
「うぐっ……な、なんのことですか」
 一誠は、手伝うと言っても断られ、代わりに押しつけられた食後のお茶を噴き出しそうになった。
 明日の式のために、手ずから中振袖を着せてあげた娘と、派手で可愛いからという理由で一緒に着ていた花魁の着物のコスプレ姿のままだった三十六歳は、フリルがたくさんついたエプロンを外して、リビングにやってくる。
「母親がヤッてるのかって訊ねたらさァ、意味はひとつしかないじゃんか」
 仕事では無難なスタイルでいるそうだが、プライベートではミディアムの金髪のウイッグをつけ、いわゆるギャル的なファッションと立ち振る舞いを楽しむシングルマザーは、ソファーの横に座った。
 厚手で露出のない衣装でも輪郭が出る大きなお尻が座面に沈み、娘にハレンチだと怒られるくらい、襟ぐりが開いて谷間が大きく見えている胸元が、重たそうに揺れる。
「セッ、だよセッ」
 ずいっと顔を寄せてくる。
 衣装に合わせ、かぶり物の金髪を結い上げて剥き出しになっているうなじや、開いた身頃の奥から、甘い香りがくゆっていた。
 娘と同じく明日、成人式を迎える青年の鼻腔は淫靡にくすぐられ、普段着の背中に妖しい寒気が走る。
「ち、近いですよ、ママさん……こんなところ、明里ちゃんが見たらっ」
「長風呂だからまだまだ戻ってこないって。いくら堅物のあの子でも、いい年したおばさんが、ハタチの子に色目使うなんて思わないッつーの、アハハハ」
 蓮っ葉に笑う熟女に、娘の恋人をオトコとして見ている気配はない。
(そりゃそうだけど……このギャルママさんは、美人すぎるからさぁ)
 被服越しでもスタイル抜群で、雪白の肌もキレイで、しかもいつもイイ匂いがする美華は、口紅が似合う顔も若々しい。
 年相応に面長なものの、今は藍色のカラーコンタクトをつけているが、パッチリ開いて黒目がちな目と高い鼻がついた美貌は、現役のギャル学生と並んでも見劣りしない。よく知らない者には、娘の妹と間違われるくらいだ。
(ヘンなことをするつもりはまったくないけど、ドキドキしちゃうよ)
 真っ直ぐ見つめられるのが辛くなって、顔を背ける。
「ふむ……その反応。いかにも、女慣れしてないドーテーくんって感じだねぇ」
「ほっといてくださいっ」
 女手ひとつで娘を育てる母親で、自分の女らしい部分を楽しみ続けている熟女にかかれば、青年の性事情を見破るなどたやすいだろう。
 ちらりと見れば、確信を持ってニヤニヤしている。
「恋人ってさァ、セッオーケーの間柄じゃん。いくら生真面目なうちの子も、それくらいはわきまえてるっしょ。若いんだし、我慢することないんだよぉ」
「いくら付き合っていても、ぼくらはまだ学生です。そういうのは社会人になってからじゃないと」
「うわぁ……マジで言ってるよ、この子」
 恋人の母親は、なぜか大きな溜息を吐いた。
「相手を大事にするのもいいけどさー、よくも悪くもセッで絆が深まるってこともあるんだよ?」
「そりゃ……夫婦だと、愛の営みと表現されますし」
「相性がいいとさァ、のぼせあがって、れーせーに見ればクズの男も大好きって気持ちが止まらなくなることもあるんだよねー」
 いつになく真剣味の強い様子に顔を向ければ、老成した細い目で向こうを見ていた。「明里を産んで育ててきたのに後悔はないけどさー」という小さい呟きに、彼女が娘とふたり暮らしなのを思い出す。
「だーらー、うかうかしてると、バカだけどセッは上手いチャラ男に寝取られちゃうかも、だよォ。大事に思ってるなら、だからこそツバつけなきゃ」
「けど……」
「ふんぎりつかないなら……あーしと成人式しちゃおっか」
「えっ」
「いい歳したケバいおばさんでゴメンだけど、ちょっとは自信あるんだよねー。楽しさとやり方を知る踏み台にはなるっしょ」
 とても三十六歳とは思えない熟女は、女子学生みたいに屈託なく明るく笑って、ピッタリくっつく。
「ちょ、ちょっとっ」
 男の肩に合わさる熟女のは、着物ごしでも丸くて柔らかい。
 しなだれかかっているのに、まるで重さを感じないのにも、不思議な心地よさで背筋に妖しい寒気が走る。
「ほ、本気ですか」
「うん、マジ。娘のしあわせのために、ひと肌脱いじゃう。えいっ」
 派手に花が咲き乱れる裾から、細くて白い手を伸ばし、ソファーに腰掛ける太ももの中心に触れてきた。
「お、これはこれは」
 実の子の頭にするみたいに、一際柔らかくて白い手の平で優しく撫でる。
「う……あ……っ」
 生まれて初めて異性の手に触れられた、オスのシンボルに弱い愉悦が走り、少し腰が浮く。
 自重してはいるが、年相応に性欲はあり、自慰で発散もしている。
 だが、女性に優しくさすられるのは、自分でするのとは段違いに興奮して、胸がざわめいた。
「もしかして、性欲ないかもと思ってたけど、やっぱオトコの子なんだねぇ。しっかり反応してくれちゃって、シシシ」
 口をへの字にして性感に戸惑う顔を、悪戯っぽい表情でのぞき込みつつ、別の手で反対側の肩を抱き寄せる。
「んしょっと……肩幅広いから、抱きしめるのも一苦労だよ。でも、頼もしくていいねぇ」
 細い手で肩を抱き寄せつつ、さらにオトコの股間を撫でさする。
「あぁ……う……お……っ」
 流石は元人妻。
 オスの充血した膨らみが堅くなっていくのに合わせて、範囲を広げて強くさすってくれる。
 見栄えは悪くないが安売り店で買ったスラックスが、太い棒状に伸びていっても、全体を隈なく触っていて、どこも気持ちよくなる一方だ。
「気持ちいい?」
「ぅ……は……はい……」
 恋人の母親に手淫されているのに、ハッキリ感じてしまっているのを後ろめたく思いつつも、素直に答える。
 浅ましいシンボルは、誤魔化しようがないレベルで屹立している。
 ウソを吐いても仕方ない。
 ついさっきまで、恋人とその母親の三人で着物のファッションショーをしたり、母娘の手作りの夕食をとったりしていたリビングには、オトコの息づかいと花魁姿の衣擦れの音が低く満ちている。
 明け放れたままだった出入り口の向こうからは、入浴の水音が遠く聞こえた。
「うんうん、素直で結構。でも、マグロはだめっしょ。誠っちも、あーしにしてみて。触りっこだよ」
「ぇ……い、いいんですか……?」
 女性の証を愛撫しろと言われた気がして確認すると「もち」と笑い、あっさり脚を広げてくれた。
 四十五度以上開くにつれ、眩しいまでに白く瑞々しい太ももが露わになっていく。娘に合わせて和装を楽しむのが目的だったことから、着物の下につけるべき肌襦袢や長襦袢をしっかり纏っていない。だから、簡単に肌が出てしまう。
「う……っ」
 こんなにもはしたない女性の開脚は初めて見た。
 成熟美を帯びるムッチリとした太ももの色気にドキッとする。
「ほら、早く」
「は……はい……」
 裾のあわいの向こうにほんのちょっぴり見えている、ピンクの布地の膨らみに、目が釘付けになる。
 太ももに勝るとも劣らないくらい、輝いて見えた。
 こんなにもキレイで、女性にとって大事な場所に、自分なんかが触れていいのだろうか?
 だが本人は、触れないと許さないと言わんばかりの強い気配をぶつけていて、とても逆らえなかった。
「じゃぁ……」
 やるしかないとなったら、恐れ入るほどのセックスアピールに触れられる嬉しさがこみあげてきた。震える手を伸ばし、細心の注意を払って触れる。
「うあ……これが……」
 指先で触れた淡いピンクのパンティーは、シルク質だった。
 スベスベした布地の肌触りもよかったが、薄い生地が間にあっても、温かくて柔らかい肉の存在感はもっといい。
「オンナの人の……なのか……」
 触れる指の先端から、甘く少し痺れるのが心地よくて、つい、上下に動かして広く感触を味わってしまう。
「フフ……初めてなのに、いきなりワレメをなぞるなんて、真面目な顔してるのにヤルもんだねぇ」
「す、すみません……」
「謝ることないよ。なかなか上手いもん……んっ……今のあーしはオンナを教えるセンセイなのに……ちょっと……感じてきちゃったかも」
 白い頬に薄く朱がさし、やや声が上擦っていた。
 おずおずなぞられるのに合わせて、母親ほども歳の離れた女性の股間が身震いする。
「ママさん……」
「お、誠っちのオトコ、ますます硬く大きくなってるね。女にご奉仕されるのもいいけど、感じさせるのも気持ちいいっしょ」
 好ましそうに、上背のある年下を見上げる瞳も、心なしか潤んでいた。
「でも、チ×ポが硬いのはいいんだけど、動きが堅いのはちょっぴりマズイかなぁ。まだ乗り切れてないって感じ? 明里を気にしてる?」
「そりゃ……同じ屋根の下……少し向こうで恋人がお風呂に入ってるのに……その母親と……生まれて初めてこういうことをしてますから……」
「なるなる、結婚するまでドーテーでいようとした子らしくてカワイイ……けど、誘ったオトナとして責任をとらないとね、ちゅっ」
 彼女へ向いていた唇に、紅唇が軽く重なった。
「っ……」
 熟女らしい厚手の唇は、信じられないくらいに柔らかい。
 優しい温もりも心地よく、唇同士が触れただけで、心臓が強く高鳴った。
「ファーストキスかもだけど、あーしとのことはぜんぶ練習。ノーカンだから」
 一旦、口元を離して穏やかな眼差しで念を押す。
「け、けど……」
「ん?」
「オレ……夕食をご馳走になってそのままだから……」
 視界の隅に、キッチンのテーブルにマウスウオッシュ用のボトルが乗っているのが見えた。少し触れただけだが、ギャルママの口中は食後とは思えないほどキレイなのは伝わってきたが、事前にケアしていたのだろう。
「大丈夫。任せて……んっ……ちゅぅ」
 また唇を押しつけられた。今度は強めで、お互いのがめくれて潰れる。
「えっ……んんっ」
 細く開くあわいの奥から、舌がヌルリとやってきた。
 長く入ってきたプリプリの肉帯は、優しく口内を舐め回す。
「ああ……んむぅぅっ……」
 舐め清めてくれようというのはすぐに分かった。
 奥歯や歯茎まで舌先で清拭し始めたからには追い返すわけにもいかず、受け入れる。
(ママさんの舌が……口の中をぜんぶ舐めてくれてる……っ)
 いい歳をして、しかもこんな形で年上の異性にマウスケアをさせるのは恥ずかしくて耳たぶまで赤くなる。
 だが同時に、粘膜同士の接触感は、信じられないくらいに気持ちいい。
 頭が断続的に真っ白になって、顎から力が抜けていく。
「んぷぅ……これで、オーケーっしょ……んく」
 何分もかけて舐め清めてくれた女性は、口元を少し離してニッコリ笑う。
 紅唇と自分の間には、唾液のブリッジがかかっていた。
「あ……ありがとうございます」
 口内に残る性感の余韻で、まだ頭がぼーっとする。
 分身はさらに昂ぶっていて、スラックスを突き破りそうになっていた。
「どういたしまして。もう、気兼ねないっしょ。再開するね」
 返事を待たずに長いまつげを下ろしきり、また唇を押しつけてきた。
「ん……んふ……」
 感触のいい紅唇は、小鳥がついばむみたいに連続してキスしてくる。
 繰り返しているのに、一回一回が繊細でソフトで、されればされるほど気持ちいい。だんだんと、さっきよりも強く頭がぼーっとして、廊下の向こうの水音が聞こえなくなってきた。
「オトコのもオンナのも、カラダって意外とデリケートだから……んふ……まだ勝手がわからないハジメテのときは、とにかく優しく、だよ……んちゅ」
 興奮してきた青年の唇へ、長く強めに自分のを触れさせる。
 唇の隙間から吹いてくる、ギャルママの吐息は熱めで甘かった。オンナの湿った気塊を舌や口内で受けとめ、喉奥に呑みこむのも快感で、首から上が陶酔に震える。
「んふぅ……誠っちとのキス……なかなかだよ……んくぅふぅ」
 仕事で見せている黒髪にもギリギリ合うように、薄く金色にしている柳眉が艶めかしくわずかにたわむ。
 夫でもないオトコの息吹を、気持ちよさそうに口中と喉で受け入れてくれている姿は、猛烈に可愛く淫らだった。
(このママさんに、もっと気持ちよくなって欲しい!)
 雑念が消え、目の前の熟女しか見えなかった。
 着物でも柔らかい腰を片手で荒っぽく抱き寄せ、反対の手でピンクのクロッチをしつこく優しくまさぐる。
「んっ……ノッてきたね……んぅ」
 さらに足を開いて股間と太ももの付け根近くまで、はしたなく露出させた。
「そろそろ、もうちょい強めに擦ってみて……んんっ」
 経験豊富そうに指示しつつも、わずかに呼吸が乱れている。
(感じてくれてるんだ)
 探り当てた肉溝に沿って上下に擦り上げている秘部は、だいぶ体温が上がっている。
 布の奥の肉花弁が、ときどきヒクヒク震えているのも気持ちよさそうだった。
 日常では味わえない感動と興奮を憶えつつ、言われたとおりにしてみる。
「んぅ……いいよ……あっ……最初のぎこちなさがウソみたい……んぅぅ」
 演技とは思えない、甘みの増した声で褒めてくれる。
 クロッチはますます熱を帯び、発作の間隔は狭まっていた。
「あの……痛くないですか?」
「へーき……はあ……むしろ、とってもいいよ……はああ……んちゅっ」
 目の下を赤らめつつ、キスの雨を降らせてくれる。
 抱き寄せながらオスの硬い膨らみも扱き続けていた。
「オレも……すごく気持ちいいです」
 口紅が似合う年上の唇に何度も触れられるのも、肩を抱き寄せられるのも、ほっそりした手指で扱かれるのも、どれも抜群の快感だ。
 カラダは今まで覚えがないレベルで火照り、性欲も滾っている。
「たまらないです、ママさん」
 女芯を淫らにさするピッチが自然と早まる。
 薄いシルク質の奥から伝わる熱と柔らかさは、どうしようもなくオスの欲望を煽る。
 見たことも触れたこともないというのに、ナカは絶対に気持ちいいという予感しかない。
「もう……オレ……」
 恋人の母親に抱いてはいけない感情が、肉体から噴き出しそうになっているのに胸が痛む。
 けれど、それ以上に、練習台になって手ほどきしてくれるという最初の言葉が頭の中でやかましく反響していた。
 色っぽく目を細め、身につける下着みたいに頬を薄ピンク色に染めもし、さらには、性交渉を憶えたばかりの女恋人みたいに、すり寄ってくれている姿からは、心変わりした気配を微塵も感じない。
「我慢できません……」
 もしも、少しでもイヤそうに、仕方なさそうにしていたのなら、また違ったことを口走ったろう。
 でも結局、気がついたら、ひとつになりたい気持ちを素直に告白していた。
「うん……あーしともっとディープに、成人式しようね」
 浮かんだ微笑みは、ギャルというよりは母親めいていた。

     2

「うん、しょっ、と……ほい、できた」
「す、すみません……やらせちゃって」
「元人妻なんだし、かるいかるい」
 ソファーに腰掛け、仁王立ちする誠へコンドームをつけてあげた美華は、上目遣いで白い歯をこぼした。
 娘との性行為を推奨する三十六歳のギャルママは、軽い言動とは裏腹に、事前にマウスウオッシュを済ませるくらいソツがない。いよいよというときには、「こんなこともあろうかと」と悪戯っぽく笑って、花魁の着物の胸元から、スキンのパウチを取り出したのだ。
「むしろ役得よね。ドーテーの真面目くんのクセに、こぉんな男らしいのを隠し持ってただなんて。付け甲斐があったわァ」
 硬くそそり立つ屹立へ目線を移した。
 ズボンと下着を脱いで露出しているオスのシンボルは、半透明の黒いスキンに包まれている。
「念のために、エルサイズを用意しててよかったわよ」
 オンナとひとつになったことがない怒張は、年齢相応に少し黒ずんでいるが、女性の指では囲いきれない極太さで、しかも、ヘソに届くほど長い。
「あんまり見ないでください……恥ずかしいです」
「アハハ、どうしようもなくオトコの子なのに、女の子みたい」
 ひとしきり見つめてからかうと、足を開きながらソファーに浅く座り直す。
 着物がめくれて、白い太ももがみるみる露出していった。
(ゴク……何度見ても色っぽすぎる)
 若い娘にはない、成熟美を纏ってムッチリした太ももの色香にも目を奪われるが、クロッチが高く盛り上がる薄いピンクのパンティー姿にも、胸が高鳴る。
「そっちこそ、あーしの恥ずかしいところを凄い目で見てきてるじゃない」
「……す、すみません」
「ううん。いい歳してギャルぶってるおばさんを、ギラついた目で見てくれるのは悪くないから。あ、もち、誠っち限定」
 言葉どおり嬉しそうに微笑して、細い腰をクイっと上げる。
「このままじゃ、ヤレないからね。脱がせてくれる?」
 大きくて重たげな桃尻をもたげて催促してきた。
「えっ……それって……」
「あーしのパンツに決まってるっしょ」
「で、ですよね……す、すぐに」
 かがみ込み、青年の大きな手を両方伸ばし、裾の奥へ潜り込ませる。
 短距離走を全力疾走するときよりも、心臓が早鐘を打つ中、恐る恐るの手探りで見つけたショーツのサイドと柔肉の段差に指を引っかけ、壊れ物を扱う心地で時間をかけて引き寄せる。
「んっ……いいよ……上手……んふ」
 腰を浮かせてお尻を上げたまま、ときどき艶めかしい吐息をこぼす。
 シルクの下着が丸まりながら肌を滑るのも快感らしく、ときどき太ももが小刻みに震えた。
(ぼく今……女性のパンティーを脱がせてる……っ)
 完全な合意の上で協力されつつ、しかも性行為を前提に脱衣させている事実に、今までの人生でないくらいに興奮していた。
 肌触りのいい薄い生地を引く手は震える。スキンを纏った薄く黒い分身も一回り大きく長くなり、根元から振幅して止まらない。
「サンキュ。テーブル……は、皆で使うとこだからマズイか……床に適当に置いててね」
「は、はい……」
 両足の爪先から順番に抜いて、完全に脱がせた下着は温かくて神聖なものに思えて仕方がなかったが、本人の指示に従い、膝を曲げてそっと脇に下ろした。
「オーケー。じゃ、シよっか……まずは、これからその立派なのを入れるトコをしっかり見て」
「う……これが……オンナの人の……なのか」
 言葉に引かれ、改めて裸にした女芯を見る。
 ヘアはそり残しすら見当たらないレベルで処理されていて、文字通り産まれたままの姿だった。
「ああ……すごい……」
 この短い間に、女性の甘く衝撃的な真実を知ってきたが、今度はひときわ大きかった。
 着物をかき分けて露出する女性の中心は、肌よりもさらに白くなめらかだ。
 しかも、かなり厚手でアーモンド状に盛り上がっている。
 細く開き、チーズに似た香りをくゆらせている鮮紅色のスリットも魅惑的で、瞬きを忘れて魅入ってしまう。
「入れるところはココ。慌てないで、確実にきて」
 さっきまで身体を抱きしめてくれていた細い両手の指が、陰唇の左右に触れるや、ゆっくり外側に動いた。
 女芯は菱形に引っ張られ、粘膜の鮮紅色の一帯も広く露出する。
 白魚のような指は、中央が小さく開いたすぼまりを指していた。
「い、いきますっ」
 年下の青年に秘部を広げて挿入場所を示すので、目の下を真っ赤に染めているギャルママの胎内の奥まで分身を埋めこむために、覆い被さっていく。
 痛むまでいきり立つ肉竿を片手で持ち、確実に先端をあてがった。
「う……感触も……すごい……ッ」
 温かいというよりも熱めの粘膜の体温が伝わってきた。
 同時に、口内を舐め清めてくれた舌よりも柔軟で吸い付いてくる肌触りも押し寄せてきて、漲る怒張がビクンビクン跳ねる。
「い、いれますね……っ」
 もう、挿入することしか考えられない。
 入り口に触れただけで、背筋が蕩ける快感だった。
 感度が増している硬い屹立全体で味わったら、どんなに気持ちいいのだろう。
 湧いて沸き返る女体への興味に衝き動かされ、ゆっくり腰で覆い被さり、オスのシンボルをメスのそれへ沈ませにかかる。
 そのときだった。
「ママー、シャンプーなくなっちゃったぁ。買い置き持ってきてー」
 浴室のドアが開く音に続き、振袖姿を一番に見せてくれるいじらしい恋人であり、筆下ろししてくれているギャルママの娘である明里の声が大きく聞こえた。
「ま、まずいっ」
 もしもリビングを覗かれたら……。
 出し抜けの冷や水に性欲は瞬時に消え、代わりに恐怖で胸が締めつけられた。
「へーきへーき」
 青い顔をしていたら、カノジョの母親はウインクして見せた。「ちょっとゴメン」と言って、繋がろうとした青年の胸板を優しく押し返すと、娘の恋人と性交渉していたとは思えない、普段と同じ調子で返事をした。
「りょーかい。今いくねー」
 大声で言い返して立ち上がると、着物の乱れを手早く直して出ていった。「もぅ、入る前に確認しなきゃだよぉ」、「ごめんごめん。誠くんに一番最初に振袖姿を見てもらって舞い上がってたのが続いてたのかも」、「じゃぁ、仕方ないか」などという親子の会話が聞こえてほどなく、ギャルママは戻ってきた。
「ほんとゴメン。いざってときに抜け出すなんてマジありえないけど、シカトするわけにはいかないじゃん」
 拝む仕草をしつつ、また足を開いてソファーに座ってくれる。
「中断したから萎えたっしょ。いま……わわっ」
 なにか言いかけた彼女へ断りなく覆い被さり、分身の切っ先を粘膜のくぼみに押し当てた。
「いいですか?」
 目を合わせると、カラーコンタクトで金髪に合わせた青目がちな目が、長いまつげを揺らして瞬いた。
「さっきより……硬くない?」
「もう待ちきれません」
 中折れを心配されたが、とんでもない。
 ギャル趣味なのに、年長者らしくアクシデントにも余裕で対応する様子と、母親として娘の求めに即座に応じる姿は、とても好ましかった。
 美人でスタイルもよく、気立てもいいこの女性と、早く深く繋がってみたい。
「オーケー。若い子にここまで欲しがられるなんて、くすぐったいわァ」
 ウインクし、わきの下から両手をとおして背中を優しく抱き寄せてくれた。
 心から受け入れてくれようとしているのを実感し、感激と期待で心臓がメチャメチャに弾む中、腰の位置をゆっくり前にスライドさせる。
「んっ……実際に受けとめると……見た目よりも……あふ」
 粘い水音と共に、分身が入りこんでいく。
 ギャルママは片目をつむり、柳眉を少したわませつつ、呼吸を合わせて抱き寄せてくれた。
「うくっ……これが……オンナの人の……ナカなのか……っ」
 避妊具に付着している潤滑油のお陰もあり、挿入はスムーズだ。
 狭い粘膜の隙間をこじ開けていくのには、かすかな抵抗感はある。
 だが、邪魔ではなかった。
 肉体関係を持つには申し分ない女性と深く繋がっていく、目の眩む快感以外のなにものでもない。
 触れているだけで怒張の中心まで熱い性感に包まれる粘膜の感触も魅惑的で、早く根元までくるまれたかった。
「あぅ……ゴムしてても張り出してるカリが引っかかって……あふぅっ」
 恋人の母親の奥へ深く踏み込めば踏み込むほど、女体は間隔短く震える。
 眉間の皺が徐々に深くなり、艶めかしく肥厚した朱唇から悩ましい吐息が洩れていた。
「はあぁ……はあ……ウソっしょ……おっきいのは分かってたけど……こんなにだなんて……はぅぅぅッ」
 もう進めなくなったとき、長く尾を引く吐息を出し、それからは、早く浅い呼吸に変わった。
「大丈夫ですか? 辛いなら、もう……」
 根元近くまで分身を埋めた感触は、幸せという他ない快楽だった。
 素直に言えば、このまま腰を振りたくり、射精したくて堪らない。
 けれど、目を細めてしきりに息を継ぐ女性をないがしろにしてまで、貪りたいとは思わなかった。
「ナマ言わないの……んぅっ」
 普段の不敵な目つきで見返してくる。
「これくらい、どーってことないッつーの……でも……ハジメテ抱くオンナに入れたら、時間を置いて馴染ませなきゃ、だから……」
 なかば悶えている半眼で命じて、大胆に胸元を開いた。
「その練習もあーしでしときなよ……」
 花が咲き乱れる着物の生地が左右に目一杯分かれるなり、豊満な乳房が揺れながら現れる。
「あ……」
 惜しげもなく晒された女性の丸く大きな膨らみに、目が釘付けになった。
「真面目くんだけど、普段から明里のだけじゃなく、あーしのにも結構、視線よこしてるっしょ」
「う……すみません」
「お、気のせいじゃなかったか……もしかしたらと思ったから、成人式を切り出しやすかったトコもあるんだよねー」
 ニンマリしつつ、自分で乱した着物から片腕ずつ抜く。
「ふたりのが馴染む間だけ……大好きなオッパイをガン見していいよぉ」
 小さく万歳までしてしっかり見せてくれる。
「は、はい……」
 甘い香りの豊かな小山に心奪われつつ、何度もコクコク頷く。
 ギャルママの肌は雪白で、だから白ギャルというべき女性だが、ふたつの連なりも一段と白くて艶めかしい。
 シミひとつないきめ細かい肌は、薄く汗をかいて宝石のように輝いている。
 本人の顔くらい大きく、互いに少しそっぽを向いている量感の中心は、子供を産んだ三十六歳とは思えないほどに桃色だった。五百円玉サイズの乳輪も、大粒のブドウ粒大に鎮座する尖りも、ボリューム満点の膨らみと釣り合いの取れたサイズで、実に魅惑的だ。
「ああ……すごい……これが……ナマオッパイ……」
 指摘されたとおり、女性のバストに強く魅力を感じるタチで、失礼だと思っていてもいつの間にか、その部位へ目が行く。
 だからこそ、産まれたままの姿を見せてもらえたことも、惚れ惚れする造りを自分の意志で鑑賞させてもらっていることも、すこぶる嬉しい。
「明里ちゃんは……これから出た母乳で……あんなに素敵に育ったんですね」
 素性を意識しても昂ぶりは増すばかりだ。
 馴染ませるために、卵子の待機場所に続く行き止まりに押しつけたままの分身が、一回り大きく肥大して跳ね回る。
「今、それ言う? んっ……しかも、すごく興奮して……誠っちって、意外とヘンタイ、入ってる? あふ」
 悪戯っぽく微笑しつつ、ときどき悶えた目つきであえぐギャルママは、両手で自分のに触れてきた。
「見てるだけじゃ、物足りないんでしょ……触っていいよ」
「い、いいんですかっ」
 嬉しすぎる申し出に瞬時に乗って、導かれるままに、甘く柔らかい連山を正面から鷲づかみにする。
「くぅぅぅッッッ……なんて気持ちいい手触りなんだ……ッ」
 触れる手どころか全身が沸いた。
 少し凹んで影ができる程度に指を埋めただけだというのに、手の平ぜんぶが、蕩ける柔らかさと絶妙な反発力に包まれた。
 これまで触れてきた女体のどれとも微妙に違っていて、甲乙付けがたい好感触に、全身が小刻みに震える。媚肉のあわいに挟まれたままの怒張は弾んで暴れて、ギャルママの紅唇から「あぁン」と甘いあえぎ声がこぼれた。
「オッパイって……見るだけでもいいものなのに……」
 先ほどの、オンナのカラダは最初は優しくという言いつけを守りつつ、少し指を食いこませては力を抜いて自然な形に戻し、また指を埋めるという揉み方を繰り返す。
「はぁ……触れるともっと、いいものなんだなぁ……女性のカラダって、男のカラダなんかより、ずっと素晴らしいよ……」
 見つめながら遠慮がちに揉んでいるだけでも、心もカラダも優しく満たされる。
 全身を包みこむ官能も素晴らしい。けれど、子供を育む女性のシンボルが、青年の無骨な手つきに合わせて、柔らかくひしゃげている様子も刺激的だった。
「んっ……あふ……オッパイって、いいものっしょ……あん」
 両手でバストを掴まれ、優しく揉み立てられているギャルママの背中が、愛撫に合わせてたまに反れる。
 捧げるみたいに突き出された豊胸を揉むのも、新鮮で心地よかった。
「昂ぶってきたから、もう少し、んん、乱暴にしても、あふぅ、いいよ、んん」
 しつこく揉んでいる間に、双乳はだいぶ赤らんでいた。
 まだら模様が無数に浮いて、青筋も目立ち始めている。
 これがバストがノッてきた証なのだと記憶しつつ、我慢を少しずつやめていく。
 もっと形が変わるところを見たいのと、指示をおねだりと判断し、ふたりでさらに気持ちよくなりたい心づもりから、鷲づかみしたまま根元まで捏ねる。
「ふあっ、んん、イイね、これ、あふっ、けっこう、エモい……あふぅん」
 吐息の熱さと甘い響きが増している。
 すり寄ってくる子ネコの声音に近づく中、カラーコンタクトで青目がちな目は潤んで揺らぎ、半分落ちている長いまつげもあえぎ声と一緒に震えていた。
「うそ、先っぽが、ああん、手ほどきしてるだけなのに、はずぃよ、あン」
 うわごとめいた呟きに引っ張られて見れば、男の太い指の間から頂が突出していた。
 ブドウ粒大の先端は二回りは太く長く充血して、物欲しそうに振幅している。
「ママさんの乳首……可愛いです……ちゅっ」
 見れば見るほど、やりたい衝動に駆られた。許可を得ずに、背中を丸めてキスしてしまう。
 生まれて初めて触れる腫れ上がった肉芽は、唇の先っぽで触れただけでも、グミみたいな感触だった。けれど、猛烈に熱くて、ビクつく振動も荒々しい。
 性感に飢えた男の勃起に似ていると思いつつ、優しいキスの雨を降らせた。
「あっ、あっ、そのついばむキス、あん、イイ、上手ぅ、あんん」
 男の広い背中を抱く両手に力がこもるが、すぐに落ち着かなくなり、後ろをまさぐり回した後に、後頭部と腰を抱き直す形で止まった。
「オッパイ……いいんですね?」
 悶える顔を見たくなって一旦、口を離し、自分の口と赤らんだ鴇色に屹立する頂を唾液の糸で繋ぎながら囁く。
「ぼくのを受けとめてくれてる大事なところが、キュウキュウ締めつけてくれてますよ」
 奥まで収めただけでも目の眩む快感だったのに、優しく絞りあげられる動きが加わったら、射精情動が急速に漲ってきた。
「うっ……このままだと爆発しそうです……けど、できれば思い切り気持ちよく出したいから……っ」
 童貞でも自慰はしている。摩擦の果てに得られる快楽を知っているだけに、腰を振らずに得られる絶頂感が、しれたものだと直感していた。
 女性にしても、敏感に昂ぶった粘膜を摩擦されるのは快感に違いない。
 魅力的な女性とは、絶頂快美も分かち合いたかった。
「いいよ……んん……きて……あふ……んっ」
 うっとりしているものの、どこかもどかしげなギャルママは、紅唇を突きだして顎を上げ下げする。
 なんとなく察したのと、見ていると自分のも疼きだしたことから、首を伸ばして唇を重ねた。
「んっ……ママさん……んむちゅ……ちゅぷ」
 トロトロの粘膜のあわいに怒張を埋めながらするキスは格別だった。
 愉悦のあまり脳裏が白くなる中、手からはみ出す巨乳の感触も味わいながら、優しく腰を振る。
「うおおっ……これ……すごすぎるっ」
 短いストロークで最奥をノックする間、怒張が熱く濃密な愉悦に包まれる。
 薄いゴム膜をつけていても、張り出したカリ首で谷間の深い熟女のヒダを引っ掻くのは、震えがくるほどの快感だった。
 奥を突くときには強く吸い付かれて、精液が出そうになってしまう。
「はああ、いいわ、あん、抽送の筋もイイ、はあン」
 唇に吸い付いてくるキスをする合間に、唾液の糸で繋がりながら褒めてくれる。
 お世辞の類いでない証拠に、蜜壺の締め付けは増すばかりだ。
 熱いラブジュースもかなり出ている。
 ぬぷぬぷという抽送音は甲高く卑猥になる一方で、結合部は白く泡立ち始めていた。
「あン、ちゅっ、キスしてオッパイも揉みながらなのに、あん」
 ギャルママは震える手で首の後ろを抱いて引っ張り、首を交差させて悶えた。
「ぜんぶ上手いぃ、はあん、超エモいっ、はあンン」
 切迫感を孕んだ甘ったるい声を耳元で聴かされるのも快感だった。
 同時に、熱くて湿った吐息を耳朶に浴びるのも堪らない。
「うああッ、女の人って……セックスって、こんなに気持ちのいいものだったのか、うおぉぉッ」
 身体中で性の愉悦が沸き返る。
 しかしやはり、最も甚だしいのはオスの屹立だった。
 全身の快楽が収斂されていくみたいに強烈に昂ぶり、熱くなって、硬く膨れあがっていく。
「ママさんのカラダ、オマ×コっ、気持ちよすぎます、もう、出ちゃいますっ」
 口走った自分の言葉に、ひとつになっている秘部の過去が閃いた。
 恋人の女の子が生まれてきた場所であり、ギャルママが自分の知らない誰かの怒張を受け入れ、種汁を浴びた局所である。
 背徳感に背筋が痺れ、自分も同じ場所で果てたくて仕方なかった。
「あぁん、いいわよ、はああ、あーしも一緒にイケそう、ああン」
 とうとう、両足で腰を挟んで引き寄せることまでし、カラダすら揺すりながら許可してくれる。
「ゴムつきだけど、はあン、いっぱい出して、あン、出されたら確実に、イクから、あああンン」
 花魁風の派手な着物は乱れきり、帯を境に上半身と下半身が露出する、いわゆる【昆布巻き】になっていた恋人の母は、蜜みたいに甘い声を出してうながす。
「オンナと一緒にイク気持ちよさも、あーしで覚えてって、ああンン」
「ママさん、ママさん、あああ、美華さん、美華さんッ!」
 力の限り早く腰を振りたくり、怒張の先で最奥をしきりにノックした末に、オスの至福に到達する。
 抱くには最高のオンナの神聖な深奥へ怒張を突き刺し、恋人が生まれてきた場所であり、他の男根が種を植え付けた蜜壺の中で、生まれて初めて射精した。
「くぅぅぅッッッんむぅぅぅぅッッッッ!」
 鋭敏にいきりたった怒張の尿道まで押しつぶされそうな狭窄快感を味わいながら、性行為で濃縮された精液を噴射する快感に叫びそうになったが、紅唇に塞がれた。
 入浴中の恋人に聞こえないようにする薄汚い工作に乗り、悦楽の丈はギャルママの喉の奥へ向けて放ちつつ、精液は子宮に向かってドクドク注ぎこむ。
 スキンの精液溜まりでせき止められるのには、若干の切なさを覚える。だが、リング状の分厚い粘膜に先っぽを吸われながらする吐精は、自慰でちり紙に放つのとは次元が違う。
 太い肉幹の根元まで、熱くてヌルヌルの粘膜に挟まれて絞りあげられながら樹液を吐き出す快感も、利き手で握って果てるときとは比べものにならなかった。
「あああアアアんんッ、万が一にも、はああンン、明里には聞かせられない声だから、んんむちゅぅぅッッッ」
 あえぐ合間に、切羽詰まった甘い声で説明しながらキスをし、射精のリズムで気持ちよさそうに目を細める。
 ギャルママも、娘の恋人の筆下ろしで絶頂しているのだ。
 直前に口にしたとおり、射精されながら果てている。
 しかも、首を抱く力も、腰を両足で挟む勢いも、一段と増していた。
 全身で気持ちいいと叫び、もう離れたくないと言わんばかりだ。
「美華さん、まだ出ます、あなたのオマ×コに包まれながら、精子出ますっ」
 自分からも唇を重ねて隠蔽に荷担し、柔らかくてハリのある巨乳を鷲づかみにし、目一杯股間を押しこんで、何度も放つ。
「くぅッ、ま、まだ出るのぉっ? ああん、若いからって、精力ありすぎぃ」
 男のツバで濡れた紅唇から、泣き言めいたことが出るものの、両手両足でしがみつく力は緩まない。むしろ、カラダを揺すり、掴まれている乳房を波打たせるほどだ。
「明里の父親よりデカチ×で、あン、精力も性欲も旺盛だなんて、はああ、反則級にエモすぎるッつーの、はあンン」
 通り過ぎた男よりも素晴らしいと、口でも蜜壺でも褒めちぎってくれる。
 そうして少しの間、ひとかたまりになって同時絶頂快楽を貪っていると、
「ママー、何度もごめーん、ヘアパックも切れてたから持ってきて~」
 またも浴室のドアが開き、娘の呼ぶ声が響いてきた。
 母親は煩わしそうに目を細めた後、声を張り上げた。
「ごめん、今いいとこなの、五分くらい待って!」
 先ほどは娘を優先させたギャルママだが、今度は情事を一番にした。
 娘は「え~、テレビでも見てるのぉ? うぅ……確認しなかったわたしが全面的に悪いしなぁ……わかった待ってるー」と返し、浴室が閉じる音が続く。
「美華さんって……意外とエッチにだらしないんですか?」
 両手で顔のサイドを軽く挟んで見つめる。
「はあ……ナマ言うなら……んぅ……すぐに離れるケド?」
 赤く汗ばんだ顔で息を切らしつつ、唇を尖らせる。
「五分、無駄口やめます」
「よろしい……はふぅ……」
 婀娜っぽく微笑したギャルママは、得意顔で訊ねてきた。
「ねぇ……あーしとの成人式どうだった?」
「最高でした。オトナにしてくれて、本当にありがとうございます」
「うんうん、成人の日おめでとー」
 ますます艶っぽく輝いて祝ってくれた紅唇に、唇を重ねる。
 ギャルママは親しげに睫毛を落として受けとめてくれた。
「んむちゅ……はふぅ……そこいらのオトコじゃ太刀打ちできない立派なのを持ってるんだから、バンバン使って好きなオンナをつなぎとめなよね……ちゅむ」
 一度離れてウィンクしてから、顔を横にしてまたキスしてくれた。

     3

「ごちそうさまー、誠くん、ママ。今日も美味しい夕食をサンキュ」
「お粗末さま、明里ちゃん」
「明日も忙しいのが決まってるから、お風呂入ってもう寝るね」
「うん。毎日お疲れ様」
 娘夫婦の様子を横から見ていた美華は、眉根を寄せて口を挟んだ。
「ちょっと明里ぃ」
「なぁに、ママ」
「新卒で会社入って仕事が面白いのはわかるけどぉ、ずっと旦那さまにそっけなくない? 新婚なんだし、もっと触れ合う時間を取りなよ」
「仕事でほんと疲れてるから、お説教なら別の日に聞くよ」
 娘の眉間にも皺が寄るものの、構わず続ける。
「誠っちは昇進してもさぁ、早く帰ってくる日が少なくなくて、家のことをしてくれてるんだケド」
「なによ、旦那さまより無能の妻で悪かったわね! わたしだってねぇ……」
「まあまあ。オレは気にしてませんよ、ママさん」
 険悪な雰囲気を見かねた娘婿が割って入る。
「明里ちゃんが一生懸命、仕事に打ちこんでくれてるのは嬉しいです。現状、不満はありませんから。心配させてすみません」
「誠っち……」
「だそうよ。わかった? ママは気を回しすぎてるのっ」
 不機嫌に吐き捨てて、娘は大股で出ていった。
 ほどなく浴室のドアが開き、入浴中の水音が聞こえてくる。
「ゴメンねぇ。うちの子ときたら、ワイフの自覚が薄いんだから。社会人になって何年も経つのに、マジありえないよー」
「ほんとに気にしてませんよ……オレには明里ちゃんだけじゃなく、ママさんもいます」
「ぁ……」
 娘婿の目つきがギラつき始めた。
「今日もギャル学生のコスプレなんですね。素敵ですよ」
 義母である自分のカラダを、頭のてっぺんから爪先まで、視線で舐め回してくる。
「だって……誠っちの大好物だし……」
 性欲混じりの強烈なまなざしに、思わず一歩後ろへ下がる。
 チェック柄のタイを乗せ、長袖の真っ白いブラウスをパンパンにしているバストが、左右に粘っこく揺れた。
 白くムチムチした太ももの半分よりも丈がなく、プリーツの間隔が狭いチェック柄のスカートも、音もなくなびく。
「いくらオシャレ好きのあーしでも、四十路過ぎてこのカッコは、超ハズいんだよぉ……? あんまりからかったり見たりしないでくれる……?」
 膝上まで来るルーズソックスの脚をもじつかせ、柔らかく広がるポニーテールの金髪のウィッグを揺らしつつ、羞恥で上擦る声で抗議する。
「本当に魅力的だから本音が出るし、じっくり見つめたくてたまらないんです」
「もぅ……」
「ママさんは、今も若々しくてキレイですよ。現役学生に紛れても、見劣りするどころか誰の目も釘付けです」
 筆下ろししてあげたときよりもガッシリしている上背のある肉体が、当時よりもさらに肉付きが増して柔らかくなった、熟女のカラダを正面から抱きしめる。
「だから外ではオシャレを控えて、地味でいてください……ちゅっ」
「う、うん……言いつけは守ってるよ……ちゅ」
 降りてきた男の唇に向かって首を伸ばし、潤んだ瞳のまま自分のを重ねた。
 気分が上がって自分も好きだし、なによりカレに喜んでもらえるので、学生姿になったときに、真っ赤な口紅を塗ってある。
 若くて精力も強い娘婿は、軽いキスで満足できない。
 紅唇と触れ合わせるなり顔を右へ左へ傾けて、娘とでは味わえない、熟れた唇の柔らかい感触を貪らせてあげる。
「ん……明里は最近、お風呂短いから……あふ……手早くすませよ……んちゅ」
「同じ屋根の下で、妻あるいは娘の目を盗んでというのは、興奮しますね」
「成人式の前夜までドーテーだった男の子が、こんなに大胆かつヘンタイになるなんて、ちっとも思わなかったよ、んむちゅ、れろ」
 唇のあわいから滑り込んできた男舌に、自分のを絡ませる。
(あぁ……舌と触れ合うの……今日も気持ちいい)
 紫がかってマウスウオッシュもまだな厚い舌と、甘い唾液を纏ってヌルつく自分のピンク色の舌をもつれさせた。
(この人は娘の旦那さまだから……あの子しかこーいうことしちゃいけないのに……わかってても……やめられないよぉ)
 触れ合わせれば触れ合わせるほど、粘膜同士の接触快感が上がる。
 まぶたから力が抜け、長いまつげが自然にトロンと落ちていく。
「んふぅ……んちゅ……はふぅぅぅ」
「ママさんは今夜も……ツバも吐息も甘くて美味しいですね……んく……ぢゅるる……明里ちゃんよりも味も匂いも濃いあたりが、熟女って感じです」
「若いあの子と比べないでよぉ……んん……んぢゅるるる」
 娘の夫と深いキスに耽っている後ろめたさもあるが、羞恥心と年下よりもいいと褒められる嬉しさは強かった。
 目の下をねっとりと赤らめつつ、自分も男臭い唾液と呼気を吸い込み、白くて細い喉を鳴らす。
 下品に音を立てて受け入れると、もしかしたら浴室の娘に聞こえるのではないかというスリルもあって、異様に美味しく感じた。我ながらおかしいと思う。けれど、甘美な興奮には勝てずに何度もしてしまう。
(あぁ……ヤバイ……欲しくなってきちゃった)
 数分もしないうちに、口中がズキズキと疼き始めた。
 男舌や唾液よりも太くて硬くて存在感が強烈なものが欲しくて、ピンク色の粘膜が切なくて辛い。
 熟女の舌がもどかしげに震えだしたとき、彼の口と舌が離れた。
「オレも欲しくなってきました。一発ヌいてください」
 紅唇と唾液の橋をかける口で告げ、どっかとソファーに座る。
 ギャル義母の昂ぶりなどお見通しの年下は、横手の座面をパンパンと軽く叩く。
「も、ってなによ、も、って……あーしは別に……」
 年上の義母としての矜持で強がるが、ジェスチャーに逆らう気持ちまでは起こらない。
 ツーカーでソファーに上がり、彼の股間に顔を向けるポーズでうずくまる。
「あの成人式前夜以来の関係ですからね。ママさんのことは手に取るように分かってます」
「フン……だ」
 膝を折り畳んで座ってお尻を突き出すポーズで、鼻を鳴らす。
 学生らしいプリーツスカートは、裾が穿き口までくるほどめくれていた。
 丸くて肉付き抜群の生白い双臀は、半分近く露出している。
 はみ出しているバラみたいに真っ赤なハーフバックショーツは、カゲができるまで柔肌に食いこみ、今にもはち切れんばかりに広がっていた。
「ママさんなしの人生が考えられなくなったオレですけど、なんだかんだで受け入れ続けてくれたあなたも、同じなんでしょ?」
 伸びてきた細い両手が、ズボンを緩めて下着ごとズリ下げるのに、腰を浮かせて手伝う。
「ちょっと……もう、こんなに硬くしてるの? いつものことだけど、こんなおばさん相手に、よく飽きないわァ」
 穿いているものを突き破る直前という風に、オスのシンボルが屹立しているせいで、なかなか脱がせられない。本人は、ニヤニヤしているだけで、さらに手を貸すつもりはないようだ。
「そっちを気持ちよくさせるためなのに、ひとりで苦労させられて、クツジョクなんですけどォ」
「甘えさせてもらってるんですよ。妻はあの調子ですから。他にオレがよりかかれるのはママさんだけです」
「義母としてのあーしの弱みにつけこんでくるのもムカツク。ヤッつけたい」
「是非、コテンパンにしてください」
 薄い化粧で健康的に光る額に汗をかいて、穿く物をようやく膝まで下ろしたギャル義母へと、軽く腰を突き上げる。
 苦労の元凶である分身は大きく跳ね、今までディープキスしていた紅唇の直前で止まった。
「う……」
 童貞だったオスのシンボルは、自分を養分にさらに長大に変貌していた。
 使い込んでドス黒くなった先っぽの傘は分厚く張り出し、手では掴みきれない肉幹でも、太い血管が何本も脈打っている。
(あーもぅ……ほんと……オンナに毒だよこのキョーキ)
 自然に目が吸い寄せられて、口の中に淫らな唾液が溜まる。
 こうなることを見越してだろう。少し前にシャワー浴びて清めていたようだが、汚れはなくても強烈なオスのホルモン臭が鼻腔を常時、甘美に殴りつけてきて、妖しい心理に引きずり込む。
「れろぉ……ぺろ……っ」
 気がつくと、色っぽいピンク色の舌が紅唇から先へ伸びていた。
 男らしい魅力をふりまく先端の裏筋を、躊躇うことなく上下に舐めあげる。
「ふふ、その調子です」
 かつて童貞をもらってくれ、今は義母となったギャルの舌奉仕に、ふてぶてしく座り直した娘婿の相好が崩れる。
 反抗的な言葉を放つ口の舌で、敏感なオスの屹立を舐めてもらうのは、堪えられない快感だ。
 分身には焼け付く快感が湧き、露出している腰回りが震える。
「れろ……ぺろっ……食後にキスしたり……んちゅっ……チ×ポしゃぶったり……これじゃ、誰が誠っちの妻なんだか……れろれろ」
 少し強めに、けれど真面目に舌を這わせていく。
 裏筋だけでなく、キノコみたいにせり出した肉傘も、その裏も、側面も、鈴口も順番に丁寧に舐め回す。
 鋭敏で貪欲な傘が特に好きなのは、実の妻よりも恋女房をしてきて分かっていた。だから、唾液をたっぷり纏わせた舌で念入りにねぶる。けれど、ビクビクと気持ちよさそうに震える時間が長くなったら、他の部位を弱く刺激して落ち着かせた。
「簡単にイカせず、昂ぶらせるだけ昂ぶらせて、最高に気持ちよく射精させようという、そのフェラチオ。いつ味わっても最高です」
「フン……だ……れろれろ……ぺろぺろぺろ」
「口紅がよく似合う口は、もうすっかり、オレ好みに染まってますね。チ×ポの正妻って感じですよ。明里ちゃんじゃ、こうはいかない」
「娘のことは今は言うなッつーの……むちゅっ」
 抗議しながら裏筋に紅唇を押しつけると、怒張は大きく身震いした。
 オス臭くてやたら厚い先っぽは、ギャル義母のツバでさらに妖しく照り光りながら、気持ちよさそうに小刻みに弾んで止まらない。
「ママさんだって、娘に悪いと思いつつ、若いチ×ポを楽しんで味わってるくせに」
「うっさいよ……はぁむ……ぢゅるるるるッ」
 目一杯大きく口を開き、硬く膨れあがった牡肉塊を傘の裏まで口に含み、意識して音を立てて吸い上げる。
「くぅぅッ、こりゃ堪らないっ」
 嗜虐的な口から弱音がこぼれる。
 口角は嬉しそうに笑っていた。
 紅唇をドス黒い極太に密着させ、頬が凹むまで義理の息子のを頬張り、眉根を寄せて必死に吸引している姿からは、一瞬も目を離さない。
「んぷ……しゃぶってる顔を……そんなに見るなッてーの……ぢゅぶぅぅぅ!」
 文句を言って、今度はより時間をかけて強めに吸い上げる。
 リビングに吸引音が響く中、遠くからは浴室の水音が小さく聞こえていた。
(はぁ……見透かされてるなァ……)
 先っぽを吸っては、唾液の糸をつけながら口から離し、また舌愛撫をして、頃合いを見て再びくわえこんで……という奉仕をしつつ、胸中で溜息を吐く。
 娘の夫にヤリ捨てされてからは、子育てに追われていたこともあって自重していたが本来、異性と肌身を重ねることはオシャレと同じくらい大好きな性分だ。
 我慢していた分、強いオスの子供を産みたいというメスの本能を満たす、逞しい若者とのまぐわいは、なによりの楽しみになっている。
 情事ではサディスティックな面を覗かせる彼だが、日常生活では妻も義母も尊重し、大切にして、献身してくれる申し分のない家族なことも、関係の継続に拍車をかけていたと思う。
(あーしらの関係は絶対に世間が……娘が許さないカタチなのはわかってる……だから、素直に甘えられない……でも……可愛がってもらえるのは凄く幸せ……)
 男を見誤って味わい損ねた新婚気分は、こういうものではないかと、誠との時間によく思う。だからこそ、こんなにもいいものよりも仕事を優先させる娘は見ていられなかった。
(あの子がいらないなら……欲しいあーしがもらっても……いいよね……)
 瞳の潤んだ赤面顔を上目遣いで見せつつ、持ち主の分身のオスらしい味と匂いと感触を味わいつつ、喜んでもらえる奉仕を続ける。
「フェラ顔を見せながらしゃぶってくれるママさん、いやらしいです」
「若作りのおばさんのフェラ顔に、ここまで興奮するなんて、マジでヘンタイなんだから……ねろねろ……義理の息子だなんて、サイテー」
「心にもないことを。

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