SB Joker 2024/06/14 08:08

[ヤマト日記] オレはミカぴーを知っている 2024/06/14

  • デビッドよりヤマトへ -

ミカぴー軍曹!?
あぁ、なんてこった…。確かにオレは彼女を知ってるぜ。画像を見たがまさに彼女だ。驚いたというよりは運命の巡りあわせに恐ろしくなったぜ兄弟。
ビフはオレが族のヘッドやってた時代からのダチで、ある夜一緒に飲んだ時、新兵のアイツが自分の上官だと連れてきたのがまさにミカぴーさ。

ミカぴーの登場はバーの空気を一変させた。当日バーには酔いの回って荒くれた兵隊がたくさん居合わせていてな、オレはビフがイジられるのを苦々しく見ていたよ。これ以上ダチをイジりやがったらって、オレが密かに拳を握った時ミカぴーが入口に現れたんだ。
「軍曹殿に敬礼!」
誰かが叫んだ。
ミカぴーの登場で、店全体に悪態をついてた兵隊どもはみんな顔面蒼白だ。一斉に立ち上がり、ミカぴーに敬礼した。りりしく敬礼し、さっと手を真下に下げるミカぴー。この女は虎だ…。「スカーフェイス」じゃないがオレは直感したね。

オレが何より目を奪われたのは彼女のファッションさ。明るいカクテルドレスに白いソックスという組み合わせががロカビリーっぽくて可愛かった。敬礼の似合わない事ったらなかったぜ。オレはつい見惚れちまったよ。
軍隊にいるビフの上官って聞いてたからな、男みたいな女を想像してたから、なおさらだった。
その日、オレは飲んでも飲んでも寡黙だった。ミカぴーの雰囲気に圧倒されて朗らかになれなかったんだ。ついに緊張気味のオレを気づかってか、みかピーは一本のタバコをオレに手渡したんだ。タバコならオレも持ってて、すでに吸ってた。どういうことだと思ったがすぐに分かったよ。

驚いちゃいけないぜ兄弟。ミカぴーに手渡されたタバコ、純度マックスのエンジェルブレインが入ってやがった。

名前だけは俺たちの間じゃ有名だよな。エンジェルブレインはなぜか国が禁止に踏み切らない、いわば合法的な麻薬みたいなモンだ。ただ高いしレアすぎて、街角のワルの間でも伝説にはなってたが手が出せなかった。たぶんマユミちゃんでさえ手に入れたこた無いと思うぜ。売人でさえ出所を知らねぇんだ。出所はどっかのマフィアだろうがな。出所がバレたがために、何者かに暗殺される事件があった。都市伝説なんかじゃないぜ兄弟。

震える手で一口吸う、普通のタバコかと思った。しかし肺に届く一瞬で脳が快感に揺さぶられた。真夏の暑い中、死にそうな状態で冷房がキンキンの部屋に入った時みたいな快感がしばらく続くんだ。その煙の美味いことったらなかったぜ兄弟。一口吸うたびに、右目と左目が、別々に動くようなドロリとした目まいを感じてオレは思わず目を閉じた。
なんだかこの世には見るに値するモノなんかねぇって、神様に諭されてるような気分だったぜ。オレはこれが悟りだと思った。
エンジェルブレインが他の麻薬と違うのは、この快感が毎回同じ量で味わえるってことさ。オレはそもそもヤクをやらねぇハンパな不良だったが、それでもこれが一級品だって分かった。

気が付いたら高級ホテルのベッドの上だった。みかピーがオレの腹の上で飛び跳ねてたよ…。オレはヨダレなんか垂れてなかった。意識はハッキリしてたが、思い出せねぇんだ。どうやってホテルくんだりまで来たのか分からねぇ。
ミカぴーがどこでエンジェルブレインを手に入れたかは知らねぇ。しかし、言った通りミカぴーは虎だ。ただの女だと思ってナメてたらただじゃすまない予感がする。


マユミちゃんは今多感な時期なのさ。普通の人間とはいえねぇが、実の妹に欲情している兄弟も普通の人間とは言えねぇかもだぜ?

まぁ、マユミちゃんも今はクジャクという暴走族のヘッドなんだから、方々からイチャモンを吹っ掛けられてる。気を抜けない立場にいるのも確かさ。引退すりゃ落ち着くってもんだ。オレが保証する。オレの嫁のクルミみたいに、いつまでも落ち着かない女もいるかもしれんが、マユミちゃんの明るい未来を応援してやろうぜ兄弟。
マユミちゃんは確かに隣町にまで悪名を轟かせてるノートリアスの代名詞みたいなところもあるが、盗みやチンケな犯罪は犯してねぇし仲間を大切にしてる。おれはマユミちゃんの人格をある程度認めてるんだ。実の兄である兄弟が、マユミちゃんを異常者扱いしてやっては、かわいそうだぜ。
おや、画像を貼り付けるタイミングを逃したようだ。

事後の女性ってのはソソルよな…。オレだけかな?

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