じゃが 2024/05/13 19:00

引越し先のマンションで露出オナニーする話 2(♡なしver.)

「なに⋯⋯あれ⋯⋯」

 これからお風呂に入ろうかと寝室へ着替えを取りに来て、まだ寝室のカーテンを閉めていなかったことに気が付いた。カーテンを閉めるために窓に寄ると、隣のマンションの一室に煌々と明かりが灯っているのが目に入った。
 今は夜の九時。カーテンも閉めずにあんなに部屋を明るくしてると中が丸見え⋯⋯⋯⋯⋯⋯。

「え?」

 その部屋は下から数えて二階の部屋、私は隣のマンションの三階。しかもほぼ真向いに位置している。たぶん、私の部屋か一つ上の四階の部屋が、その部屋の中が最も見えやすい場所だと思う。
 その部屋にはセミダブルほどのベッドが置いてあり、他に家具らしきものも見当たらない。そのぽつんと置かれたベッドの上に、女性が一人、仰向けに寝転がっている。
 彼女が何をしているか理解した瞬間、私の心臓は一気に早鐘を打ちだす。そして急いで部屋の電気を消し、カーテンを閉めた。

 彼女はおそらく⋯⋯いや絶対、自慰行為をしていた。ベッドの上で仰向けになり、着ているのはパンツ一枚のみ。そして自分の胸を触り、その手は徐々に下へと伸びていた⋯⋯。
 何あれ? 変態? 露出狂? 警察に通報した方がいいのかな?
 でも、部屋で一人でするのはなんの問題もないし、カーテンを閉め忘れただけかもしれないし⋯⋯。そもそも通報って警察になんて電話するの? 向かいの人が自慰行為してるんですけど! って、電話で私が言わなきゃいけないの?
 私は頭を抱えた。でも、さっき考えたようにただカーテンを閉め忘れた可能性の方が高い。今は四月だから、引っ越してきたばかりでカーテンを買い忘れたのかもしれないし⋯⋯。
 頭の中で必死に言い訳を考えて、とりあえず今回通報するのはやめておこうという結論になった。このまましばらくすれば終わるだろうし。

 そう決めたものの、私はなかなかカーテンの前から足を動かすことができないでいた。カーテンを握ったままその手を離すこともできない。心臓のドキドキも収まらない。
 私はちらっとだけ手に握ったカーテンをめくり、視線をその部屋へと向けた。
 先ほどまで履いていたパンツは傍らに放置され、彼女は生まれたままの姿で自分を慰め続けていた。
 やばい。やっぱり変態かもしれない!
 スマホはリビング。救いを呼ぶ三桁の番号が頭に浮かんだ。けれどやっぱり私の足はその場から動かなくて、今度はカーテンを握る手も、目線も動かせなくなった。

 彼女は人目を一切気にすることなく、淫らに腰を浮かせて快感を享受している。
 私だってたまには、自慰行為くらいする。でもいくら一人でも恥ずかしくて、クリトリスを指で刺激して絶頂するくらいが精一杯だった。えっちな動画だって、見ないことはない。でも、目の前で行われているそれは動画と違って、(たぶん)プロでもなんでもない人が、ただただ自分の性欲を発散させるためだけに行われているプライベートな行為。
 彼女が気持ちよさそうに喘いでいるのが、窓越しでも分かった。

「んっ⋯⋯」

 気付けば私の手は、ズボン越しに自分のあそこをさすっていた。
 動画でもなんでもない。知らない人の自慰行為を見て興奮していた。彼女がもし変態ではなく、ただカーテンを閉め忘れただけのおっちょこちょいな人だったら⋯⋯本当に申し訳ない。
 見知らぬ人をオカズにするなんて⋯⋯。そんな罪悪感はあったが、それでもあそこをさする手を止めることはできなかった。
 彼女の手が、両足の間で激しく動き続けている。

「ふぅー⋯⋯ふぅー⋯⋯」

 そのリズムに合わせて私の手の動きも激しさを増す。徐々にあそこが濡れはじめ、パンツとこすれてくちくちと小さな音を立てるようになっていた。
 すると、窓の向こうにいる彼女の体がひと際大きく跳ねた。と思ったら腰をがくがく揺らし、しばらくしてからどさりとベッドに沈み込んだ。
 ⋯⋯イったんだ。しかもおそらく、潮を噴きながら。丸見えと言ってもある程度距離があるのではっきりとは見えなかったが、イった瞬間の彼女のあそこからは液体が出ていたように見えた。
 ⋯⋯いいなあ。潮噴いちゃうくらい気持ち良かったんだ。私も潮、噴いてみたいな⋯⋯。

「はっ、はっ、はっ⋯⋯」

 私はイってぐったりした様子の彼女を見ながら、あそこを擦り続けた。そしてカーテンの中に入り込み、空いた方の手をシャツの中に差し込みブラを乱暴にたくし上げ、焦らすこともせずに人差し指と親指で乳首をこりこりとこね回す。

「あうぅ⋯⋯うぅっ⋯⋯」

 気持ちいい。でも、物理的にも感覚的にもまだ刺激が足りなくて興奮しきれない。
 彼女はまだぐったりとしている。そんな彼女を見ながら、もう一回シてくれないかな⋯⋯と縋るような気持ちになった。
 すると、そんな私の願いが届いたのか、彼女は自分の頭元にあった濃いピンクをした物体を手に取り、それをあそこに撫でつけだした。
 やった、やった! また始まった!

 彼女はピンクの物体――おそらくバイブ――であそこをゆっくり撫で、しばらくするとそれを垂直に持ち直して自分の股に突き立てた。私はそこで我慢できなくなり、ズボンを脱いだ。シャツもたくしあげ、ずれたブラからはみ出た両胸が外気に晒される。この時、自分の姿が外から見えてるかもしれないという考えは一切頭の中になく、ただただピンク色の靄で埋め尽くされていた。

「あ、ぅっ⋯⋯んん⋯⋯」

 一心不乱にバイブを動かす彼女を見ながら、私も乳首をこね、パンツの上からクリトリスを指の腹で潰してこすりあげた。
 気持ちいい。でも、絶頂まではまだほど遠い。いつもならこれで満足できるのに⋯⋯物足りない。
 私はパンツを脱ぎ捨て、直接クリトリスに触れた。

「は、あぁ⋯⋯」

 普段は、手が汚れるからという理由で下着の上から触るのが基本だった。でも今日は⋯⋯直接触れたくて仕方なかった。
 人差し指でクリトリスの包皮を剝き、中指で先端を撫でる。そして乳首も引っ搔いたり押し込んだりと好き勝手に弄り倒した。

「うぅ⋯⋯やばい⋯⋯っ⋯⋯」

 いつもの何倍もの快感に足ががくがくと震える。あっという間にイってしまいそうだったけど、あの彼女と一緒にイきたくて必死に我慢した。彼女は未だに、すごい勢いでバイブを抜き差ししている。

「あ~、だめ⋯⋯! もう⋯⋯、イっちゃ⋯⋯!」

 そんな姿を見ているとやっぱり我慢なんてきかなくて、私は愛液でぬるぬるになったそこをめちゃくちゃに擦りまわした。ぴちゃぴちゃと卑猥な音が静かな部屋に響く。

「あ、あっ⋯⋯! あぁ⋯⋯ッ!!」

 私は背中をのけ反らせ、腰をかくかくと震わせて達してしまった。今までに感じたことのない快感だった。

「はぁ⋯⋯はぁ⋯⋯」

 絶頂の余韻に浸りながらちらりと窓の外に目をやると、ちょうど彼女も全身をがくがくと震わせ深い絶頂を味わっている最中だった。ひとしきり全身を震わせた後、またどさりとベッドに沈み、息を整えている様子だ。
 私が見たのはここまで。都合よく性欲を発散させたら、ものすごい罪悪感に襲われた。お風呂に入って体を洗って、今見たこと、あったことは忘れよう。そう思いカーテンの外に出て急いで脱ぎっぱなしのパンツを拾うと、愛液で濡れたパンツから女のいやらしい匂いが鼻をかすめた。
 知らない人の自慰行為を覗き見してそれをオカズにしてしまった。
 濡らしたパンツを持って佇む自分に、罪悪感や惨めさが一気に押し寄せてきて、思わず少しだけ、泣いてしまった。



「ん、ふぅ⋯⋯」

 あれから二週間ほど経った。私は、あの日見た彼女のように自室のベッドの上でオナニーをしていた。もちろん、カーテンは閉めた状態で。
 あの後、ひとしきり泣いてからお風呂に入って、全部忘れようとした。でも、忘れられなかった。彼女の淫らな姿が頭にこびりついて離れなくて、結局お風呂でもオナニーをしてしまった。
 その日からなぜか性欲がすごいことになっていて、週に一日ほどだったオナニーも、今ではほぼ毎日している始末。あれだけ罪悪感があったのに、毎日カーテンを開けては彼女がまたオナニーをしていないか確認をして、カーテンが閉まったあの部屋を見て肩を落とし、妄想で自分を慰める日々。

「っあ⋯⋯イく⋯⋯っ!」

 甘い痺れが、体を走る。

「うぅ⋯⋯っ、うぅ⋯⋯⋯」

 しかし絶頂しても、クリトリスをいじめる指が止まることはない。
 全部、あの日からおかしくなってしまった。どれだけオナニーしても満足しない。あの日みたいな快感を得ることができない。
 もう嫌だ。満足できないのにオナニーばかり続けて。嫌なのに、やめることもできない。もう嫌だ⋯⋯嫌なのに⋯⋯嫌なのに気持ちいい。気持ちいい間だけは忘れられる。ずっとずっと気持ちいいままでいたい。

「あ、んん⋯⋯っ!」

 私は頭元に置いていた小型の電マを手に取る。本当は彼女が使っていたものと同じものが欲しかったけど、さすがに遠くて色以外はよく見えなかったこと、そしてクリオナしかしてこなかった私に挿入するタイプのバイブはまだ早いと思い、これを購入した。
 カチッとスイッチを入れると、強さは「弱」にも関わらず結構な振動を見せる。初めはそれすら怖かったけど、一度使ってしまえばその振動のとりこになってしまった。私はもう躊躇することなく、自分のクリトリスに電マをぐっと押し付けた。

「うああッ!」

 この弾けるような快感がたまらない。大人のおもちゃに耐性のない私は、これだけであっという間に絶頂へと押し上げられてしまう。

「んんんっ!! やば⋯⋯イく、イく、イくっ! ~~~ッ!!」

 全身がびくん、と震え、いつの間にか浮き上がっていた腰がベッドに沈む。電マをクリトリスから離しても、まだ振動があるかのようにじーん、とした感覚がする。
 電マを使いだしてから気付いたのだが、オナニーをしている時は体に異常に力が入っているらしい。それは、快感や興奮が大きければ大きいほど力が入るようで、最近運動をしていないのに謎に筋肉痛になった理由を考えて愕然とした。
 自分がどんどん変態になっている気がする。息を整えてベッドから立ち上がり、全裸のままカーテンを少しだけ開ける。部屋は暗くしてあるから、外から簡単には見えないはず。そして、いつものようになんの期待もせずに彼女の部屋に目を向ける。

「⋯⋯え」

 ここ二週間、見るたび閉まっていたカーテンが、開いていた。そしてその先に見えるベッドの上で、全裸の彼女が自分の胸を揉みながらあそこを触っていた。

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