ひぽひぽ堂 2024/03/20 15:44

館の主イザベラ EP3.

(そろそろいいだろう…)
男たちから離れるイザベラ。すると男たちはよろよろと床に仰向けに倒れた
二人の男の目は虚ろだった
何か呪文を唱えたイザベラ、そして
「では話せ。包み隠さず、全てをな…」
男たちを見下ろし"凄腕の剣士"についての質問をするイザベラ
その剣士の身長は?目的は?剣の腕前は?誰か主人に仕えていたのか?などなど…
イザベラの質問に
男たちは虚ろな目で
時々つっかえながらも素直に答えていく―…

…イザベラが男たちの相手をする前
部屋の隅で服を脱ぐ時に気づかれぬよう
小さな「香」を焚いて置いていた
(それはイザベラが自らの手で作成した魔術道具である)

香の匂いは少しずつ部屋に充満し、気づかずそれを吸い込み続けていく男たち
そして十分に吸い込み変化が見えたあと
とある呪文を唱えれば…
"質問されれば素直に全て答える人形"の完成だ
これがイザベラの"やり方"であった…

「なるほど…よし…わかった…」
必要な情報を聞き出し終わったイザベラは立ち上がった
凄腕の剣士とやらの正体は
やはり"赤い目の剣士"だ…
予想していたよりは多くの有意義な情報が得られた…
それから男たちには目もくれず服を着るイザベラ
(数時間もすれば香の効果は切れ男たちは目を覚ますだろう)


そしてイザベラは部屋を出て馬に乗り
町を後にした
"赤い目の剣士"は力をつけている…仲間を、勢力を拡大させている…
今の私では…私だけでは奴を追い詰めることは難しい
認めたくはないが…今は戻って対策を考えることが一番だろう
イザベラは「館」へ戻ることにした…

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