TalkingFairy 2020/06/12 17:33

赤ずきん その2

「あっ、おばあちゃんにパンとワインを届けなきゃ」
「そうかい、この先にお花が咲いているから、摘んでいくといいよ」
「それはいいわね、狩人さんありがとう!」

 赤ずきんちゃんは、用事を思い出して、森の奥に歩き出しました。

「チッまあいい、のんきに花でも摘んでるうちに、ババアのうちに先回りだ」


 狩人さんは、ものすごい勢いで、おばあさんのうちへの近道を走りました。
 おばあさんのうちに着くと、狩人さんは扉をとんとんとたたきました。

「はいはい、誰ですかね」

 若くてきれいでないすばでぃのおばあさんを見て、狩人さんは驚きました。

「赤ずきんちゃんのおばあさんにしては若すぎないか…じゅる」
「あら狩人さん、お上手ね
 でも、最近体が弱って、あまり動けませんのよ」
「それは好都合だ、赤ずきんの前にお前を食ってやる!!」

 見る見るうちに、狩人さんの鼻は突き出て、口は裂け、体中に毛が生えました。
 なんと、狩人さんはオオカミだったのです。

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