赤い靴 その2
カーレンは、踊り続けました。やがて夕方になり夜になり、そして朝になりました。
カーレンは、赤い靴にを脱ぐ事もできず、踊り続けるしかありませんでした。
丘の上から見下ろすと、教会の方でお葬式があっているのが見えます。沢山の人が、おばあさんの死を悲しんでいます。そして、カーレンもやっと気づくのでした。
おばあさん、優しかったおばあさん、なのに病気のおばあさんを置いて、遊びに出かけてしまうなんて。
謝りたい、あそこに行って謝りたい。カーレンはそう願いました。
でも、赤い靴は森へ向かってどんどん進んでいきます。一晩中踊り続けたというのに、靴は止まろうとしません。
やがて、カーレンは深い森の中に入っていきました。
「誰か、誰か止めて、私を止めて!!」
カーレンは叫びました。
それを聞きつけた木こりは、えいやと斧を振り、カーレンの両足を切ってしまいました。
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