クリスマスミニストーリー

～聖騎士アルネが冒険に行き、消息不明になってから数ヶ月の時が流れていた……～

～とある地下室～

「商人」
良い商品があるんですよ、旦那様。

「お客」
……とか言って、またひどい女をあてがうんじゃないのか？
先日もお前のところで買った奴○はすぐにだめになってしまったからな。
お前のところは信用に足らん。

「商人」
へへ、その節は大変失礼いたしました。
でも、今度のは確実。
旦那様も絶対に満足していただけると思います……

「お客」
本当だろうな？
貴様、前回来たときも同じことを言っておったぞ？

「商人」
へへ、ご安心を……
今回の商品はうちの稼ぎ頭なんで、お売りすることはできないのですが、
いつもご贔屓にしていただいている旦那様にだけ、特別に、一晩お貸しろという上司からの命令でして……へい。

「お客」
稼ぎ頭……？
貴様、無礼な！！
この私に使い古しの売春婦を売ろうというのか！？

「商人」
へへ、そう怒らないでくださいよ。
きっと旦那様も気に入っていただけ……

「お客」
ワシがこの店にどれだけ金を落としているのかわかっているのか!?
金だけではない！
法の手からうまく逃げ切れているのも誰のおかげだと思っているんだ!!

「商人」
まぁまぁ、旦那、落ち着いて……
確かに使い古しで腹も出ておりますが……

「お客」
いいや、我慢ならんっ!!
ワシがいなければ貴様らみんな仲良く聖騎士団に捕まって豚箱に
送られているのだぞ!?
その恩人のワシに対して、使い古しの女をあてがうとは……!!
さらに身ごもった中古品だと!!
勘弁ならんっ!!

「商人」
聖騎士団……
聖騎士団といえば、あの隊長の聖騎士、どこへいったんですかねぇ……

「お客」
しらん!!
国民から支持が熱く、良い女であったが、数ヶ月前に討伐に出向き、行方不明になったと聞くが……
そんなことで話をそらそうとしても無駄だぞ!!

「商人」
ははぁ……
行方不明……行方不明なんですねぇ……
それにしてもあの聖騎士様は良い女でありましたな？

「お客」
フン!!
アレは良い女であったが、ワシらが同行できる立場の人間でもなかったわ!!
あの女をなんとかモノに出来ないかといくら金を積んだことか……
お前なんぞにはわからんだろうがな!!

「商人」
ははぁ……
私のような下っ端ではいくら使ったのか検討もつきませんな。

「お客」
もう良い!!
貴様と話していると気分が悪くなる!!
もう、この店には二度と来ん!!
もうワシは帰るぞ!!

～客が怒鳴ると同時に、商人の足がとあるドアの前でピタリと止まる～

「商人」
その行方不明になった聖騎士様、今頃どこにいるのでしょうなぁ？
例えば悪い悪党に捕まり、身を売られていたりするのかもしれませんなぁ？

～そういうと商人は目の前のドアを開いて見せた～
～そこには……～

「アルネ」
ん、んん～～!!

「お客」
!!
こ、これは……っ!!
行方不明になっていた聖騎士アルネ様……!!

「商人」
フフフ……
当館の稼ぎ頭、少々使い過ぎて身ごもってしまいましたが……
我が館からのプレゼント、気に入っていただけましたかな、お客様？

「お客」
お、おぉ!!
気に入った、気に入ったぞ、商人!!
これからも支援金を出そう!!
いや、倍額くれてやっても構わんぞ!!

「商人」
ふふふ……
ありがたき幸せ……
では『ご休憩』をごゆるりと……

「アルネ」
んん～～～!!
ん～～～!!!!

～その晩、その館から女の嬌声がやむことはなかった～

追伸
久々に1枚絵をカクダイさん(絵師さん)にお願いしたら、
マジで画力が上がったなぁってびっくりしました。
数年前にこの人に声かけてよかったと思うレベルの画力です。
Byサークル主

聖騎士アルネと魔孕の呪印～Another No Tears～

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