克也君のドングリ
皆様、今月も『七瀬社』のご支援ありがとうございます!
⬆のイラストをベースにストーリーを考えたので、良かったらイラストと併せて小説をお楽しみください。
登場人物
浅輪 依千子(あさわ いちこ)
オチンチンを見てしまう事になる今回の小説の主人公。
真面目で大人しい女子で、男子と会話した事は殆ど無く、女子の友達も大人しい性格の子ばかり。それ故、男子の事に関しては無知であり、オチンチンに関する知識は学校の授業で学んだ程度である。
隣に住む布瀬谷家とは親同士の仲が良い為、その子供の克也、千尋の兄妹の面倒を見る事が多く、実の弟と妹のように可愛がっている。二人も依千子の事は『いち姉ちゃん』と呼び、姉のように慕っている。
布瀬谷 克也(ふせや かつなり)
オチンチンを見られる(見せる?)事になるメインの男子。
喧嘩をしつつも文句は言わず、妹の面倒をよく見る優しい男子。
最近、精通を迎えて身体が少し大人になり始めており、それと同時に少し大人びた一面を見せるようになってきた。
依千子を異性として意識し始めているのか、彼女の前では普段よりもやや大人しくなってしまう。
布瀬谷 千尋(ふせや ちひろ)
CFNMなシチュエーションを作るキーパーソン。
克也の妹。無邪気で明るい性格の女子。
幼い頃から現在まで、ずっと克也にお風呂へと入れてもらっているので、彼のオチンチンは毎日間近で見ている。
最近は克也のオチンチンが著しく成長しているに驚き、その変化を色々な人に話そうとするので、克也の悩みの種の一つとなっている。
性的な知識は全く無く、オチンチンの事もおしっこが出るだけの『オモチャのような存在』だと思っているので、それに関する話題を出す事に対して、羞恥心や抵抗感は一切無い。
克也君のドングリ
これは少し前、とある日の学校の帰り道で、私が体験したお話です。
家の近くにある雑木林の前を通り過ぎると、奥の方からガサガサと何かが動く音が聞こえました。
「誰かいるのかな?」と、足を止めて音の方に目を向けると、そこには隣の家に住んでいる克也(かつなり)君と千尋(ちひろ)ちゃんの姿がありました。
二人は兄妹で、兄の克也君は来年○○生になる男の子で、近頃、少し大人っぽくなってきたかな、といった感じの子で、妹の千尋ちゃんは、人懐っこく怖いもの知らずで、何でもハキハキと喋るような子でした。
そんな二人が地面を這って、何かを探している様子だったので、近づきながら声を掛けてみる事にしました。
「克也君と千尋ちゃん。何やってるの?」
私の声に反応した二人は、屈託のない笑顔で答えてくれました。どうやら、何かを無くして困っている訳では無さそうだったので一安心しました。
「あっ。いち姉ちゃんだ」
「わぁ。いち姉ちゃんだ」
少しかすれたような低い声と、キンキンと頭に響くような高い声が、同じように『いち姉ちゃん』と言いました。
私の名前は『依千子(いちこ)』なので、二人は昔から私の事を『いち姉ちゃん』と呼んでいました。
そして『姉ちゃん』というのは伊達ではなく、家が隣で親同士の仲が良いという事もあり、二人とは昔から一緒に過ごす事が多く、私にとっては実の弟と妹のような存在でした。
「今ね。お兄ちゃんと一緒にドングリ拾ってる所だよ」
「へぇ。ドングリ集めか。面白そうだね」
「ちょっと大変だけどね。千尋が学校の工作で使うから、集めるの手伝ってるんだ」
二人はビニール袋を片手に雑木林を這って、大量のドングリを集めていたようです。
「クラスのみんなでドングリいっぱい集めて、クリスマスまでに大きいドングリツリーを作るんだよ」
千尋ちゃんは満面の笑みでそう言いました。
そんな二人の楽しそうな姿を見て、何だか懐かしい気持ちになった私は、一緒にドングリ集めをする事にしました。
すると、ドングリ集めをしてすぐ、克也君が近づいてきて、私の耳元でこう囁いてきました。
「手伝ってくれると助かるけど、勉強とか忙しいんじゃないの? 迷惑じゃない?」
その言葉に、克也君も気遣いが出来る男の子になったんだな、と染みじみ思いました。
昔は私の予定など気にする事無く、「遊んで遊んで」と押しかけて来た事も多々あったので、いつの間にか成長していたんだな、と感じました。
「今日は予定もないし大丈夫だよ。気遣ってくれてありがとね!」
私がそう言うと、克也君は昔と変わらない笑顔を見せて、嬉しそうに頷いていました。
こうして私達は、雑談をしつつ、夢中になってドングリ集めを楽しみました。
この時は、受験を控えている事もあって、勉強漬けの毎日だったので、小学生以来のドングリ集めはストレス解消になりました。きっと、年上の私が一番楽しんでいたと思います。
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