灯台
窓の外が明るくて
岬まで行ったら
灯台があった
昨日までなかった灯台が
船も来ない 小さな島に
灯台の明かりが こうこうと
おれがおいた と衆がふざけても
そのだれもが 望んでいない
灯台は みちびきの光
「あれは わたしの」
それは娘が 持っていた
小さな灯台の玩具で
娘だけが望んでいたから
そうして なりゆき
海を歩く大きなものが
灯台にたどりつくと
島はなぎ倒され 箱の中にしまわれた
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