MARO/グローバルワン 2024/07/05 07:29

銀河英雄戦艦アトランテスノヴァ シャレーダーグローバルワン セラフグローバルワン

クラウスとアンヌの怪我は
普通なら完治するのに
数ヶ月は掛かる重傷だったが

春吉と言う希代の天才が開発した画期的な
緊急応急処置、ゼリースライムで処置したことで
傷口の状態は最高でゼリーに細菌も分解され
清潔なままドクターのオペを受けられたのだ

ほんの数日で二人は自分の足で歩いて退院できた
二人の退院を祝いアンヌに祝いの花束を渡す真耶
大城誠矢と進吾、それに西沢も拍手を贈る

もう既にクラウスとアンヌの二人は
ガルスグレーサーからの只の逃亡兵ではない

地球に来て亡命を認められた初例であり
此から同じ様な志を抱く者達の希望の光
二人が地球で幸せに暮らす姿を見せるだけで
ガルスグレーサー軍にとって大変な打撃となる

二人は政治的カードとしてガルスグレーサーと
自ら望んで戦う決意をしたのだ。

防衛軍付属病院で退院する様子からTV局が
そう喧伝し、二人を新たな平和の使者に
仕立て上げるのだが、同時に二人の命を狙う
暗殺者の数は増していく一方

ハヤテの主だったメンバーが彼等を護るため
常にフル稼働しているおかげで、今はまだ
大きな被害は出ては居ないが・・

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★付箋文★

<地球防衛TVです>
防衛基地の巨大テレビジョンに
ニュースが流れる

<この1週間でクラウス氏とアンヌさんが
ガルスグレーサーのテロを受けた回数は
既に10回を数え・・一体何時までこの意味のない
愚劣な行為を彼等は続けるのでしょうか?>

<我々地球防衛軍は決してテロに屈しません
防衛隊にも負傷者が出ておりますが
未だ死者が出ていないのが救いではあります>

<併し乍、このままでは市民にも被害が出る
可能性もあるため当局はその対応に苦慮している
模様ですーーーーー以上地球防衛TVでした>

不安そうに巨大ビジョンを見上げる市民に
防衛隊の隊員達、彼等の我慢も限界に近い

「やはり止みませんね・・」

「当然だろう・・ガルスグレーサーにとって
あの二人は今やガルスグレーサー反乱の象徴だ
生きてるだけで許せない存在だよ」

防衛隊隊員同士の日常会話の一つなのだが
その不平を漏らす男の手の甲には太陽に十字の
{ムーの紋章}が刻まれていた。

_______________________
★付箋文★

ガルスグレーサー本星
{星帝府領主城}ザート

「例のアンドロメダ星雲にある
エクラシア星系5番星人の二人はどうなった?」

いつもの冷静な宰相ではなく珍しく苛立ちを
見せるその男の名はガルスグレーサー宰相
リンクス3世その人である。

彼はクラウスとアンヌの脱走を聞いて直ぐに
こうなる事を予測して暗殺部隊まで地球に
派遣したのだがその悉くが失敗に終わった。

リンクス宰相に心酔するセイイアルには
彼等の冒す愚行が正気の沙汰とは思えない
手を拱いている間に宰相が恐れていた通り
脱走兵の二人は、地球側の政治的広告塔として
大きな存在になり始めた。

「幸いガルスグレーサー軍内に奴等に続く
離反者は出ていないが、銀河連邦との交渉で
地球は元々我等ガルスグレーサーの領地であり
太陽系への行軍は悪まで領地解放の手段である
その前提がこの二人のせいで揺らいでいる」

「戦いで敗れたエクラシア艦隊の
兵士を捉え、ガルスグレーサー軍人として
同族同士で戦わせていると証言されてはな」

リンクス宰相閣下の言う通りだ
戦争の大義名分は必要である
「全ては無駄な抵抗を減らし戦争の犠牲者を
減らそうと言う閣下の慈悲でありますのに」

リンクス宰相はセイイアルに言われるまでもなく
此処の所の銀河連邦の同行に不信感を抱いていた

「銀河円盤の一件以降・・どうにも
銀河連邦内部にガルスグレーサーを明らかに
敵視する勢力があると暫定せざるを得ない」

その動きがあるのは事実
敵の狙いは恐らくガルスグレーサーを内側から
崩壊させる事「脱走兵をその駒に利用するとは
中々に嫌らしい事を考えるものだ・・・だがな」

「彼方がその気なら・・此方にも考えがある」
そう言ったリンクス宰相の美貌はセイイアルが
今まで見たことが無い無機質な表情だった。

______________________
★付箋文★

防衛軍基地は王家の血を引く人間が多く
不測の事態に最も対応できる場所である

その為、クラウスとアンヌの二人は
この基地に臨時に部屋を与えられ生活していた
二人が西沢と行動するのが当たり前となり
ハヤテが出撃する事でも無い限り
西沢が二人から離れることも無く
二人の安全は最優先で保証された。

犬吠岬にあるハヤテ基地の食堂で
西沢とクラウスにアンヌが朝食を取っていた。
明日は防衛大学に講演に行き、其処で
ガルスグレーサーの占領地に置ける非道な振る舞いと
その犯罪性にスポットを当てて抗議をする予定だ
クラウスがもうスッカリこの生活に順応している事に
西沢は感心していた

「今やお前の講演は世界中何処でも
引き手数多だな」

「それも西沢達が俺達の命を救ってくれた御陰だよ
それも3人もね・・・」
クラウスが優しい眼差しでアンヌのお腹を見ている

「本当に感謝している、
今の幸せは全て君達の御陰だ」

「いや当然の事をしただけだ、それに今は
お前達の発言の方が敵に与えるダメージが
大きいしな」

「俺達の生まれ故郷の
アンドロメダ星雲のエクラシア星は
ガルスグレーサー帝国軍と戦争状態にあるが
厳しい戦況だ」

「エクラシアが地球と共闘するのは
距離的に不可能だが共通の敵を持つ者同士、
友として助け合っていければ良いと願っている」

「やはり故郷に帰りたいよな・・」

西沢は至極当たり前の
事を自分が聞いている自覚はある

「ああ・・帰りたい・・俺達の魂の戻る故郷星だ
子供と一緒にエクラシアの大地を走りたいが
其れはガルスグレーサーに命を狙われ続ける限り
実現不可能な事だ」

「だから何時の日か俺達の子と
故郷星に帰れる様に今を精一杯戦うんだ」

だがその時、彼等の間に流れる
穏和な空気が、TV中継で一気に中断した

「オイ!見ろよあれ・・あの映像・・ヤバいぞ!
あんなの不味いだろ?」

「信じられない・・あの人達どうなるの?」

防衛隊基地の巨大テレビジョンには
ガルスグレーサー軍から送られてきた
映像だと予め断りが入ってから

<ニュース速報です、此は
数名の異星人がガルスグレーサーの木星基地で
銃殺される映像です>銃殺前に一人一人の顔を
確認させ{クラウスとアンヌの二人を
逃がすのを手伝った裏切り者として処刑した}
と言うメッセージが入っていた

クラウスは顔面を真っ青にしている
「嘘だ!嘘っぱちだ!俺達は二人だけで
誰にも秘密にして脱出したんだ
艦長や料理長、伍長に先輩や後輩は関係ない!
全くの濡れ衣だ!」

アンヌは大きなショック受け今にも倒れそうだ
西沢はクラウスの肩を掴むと
名前を呼びながら激しくゆすり正気に戻した

「落ち着けクラウス!兎に角お前は
アンヌを気にしろ父親になるんだろ!?」

「あっああそうだ・・アンヌ大丈夫か?」

「あっ・・はい・・だ・・大丈夫です」

そうは言っても顔色が真っ青だ
公開処刑の映像は続く
そして次の処刑予定としてまた10人が選ばれた
選ばれたのは又、クラウスとアンヌの
同郷の仲間で皆知っている顔ばかりだ

<偉大なガルスグレーサーより宣言する
逃亡兵の二人がこの映像を観ている事を期待して
エクラシアの戦士クラウス、そしてアンヌ
この両名の逃亡を補助した罪で
毎日10人ずつを選び処刑していく>

<此は両名が木星基地に帰還するまで続く
我々は寛大である、自ら投降するのなら
正当な軍事裁判が受けられる様手配しよう
裁判も正当に行い素晴らしい弁護団も用意する
両名の帰還を仲間達は皆待ってるぞ>

これを耳で聞きながら
西沢はふらつくクラウスとアンヌの体を支え
部屋まで何とか連れて帰った。

やがて連絡した北本医師がアンヌを診察に来た
「まあ大丈夫だとは思うが念の為だ」

まず脈を計り聴診器で母胎の様子を聞き取ると
弱い鎮静剤をガス注射器でアンヌに投与した
他の面々も直ぐに駆けつけ
特に真耶は大慌てでアンヌの名前を半泣きで叫ぶ

「アンヌさん!大丈夫ですか!?」

「落ち着け真耶、お前が騒いでどうする?」
その後ろから誠矢が真耶に声を掛けた

「誠矢・・兄さん・・だってだって・・あんな!」

「ああ酷い映像だった」
静かに怒る坂巻の声が聞こえた

「坂巻さん・・」

普段物静かな男が怒ると
側にいるのも怖い程の迫力がある

「何か仕掛けてくるとは思っていたが・・
想像以上にガルスグレーサーは卑劣だな
目的の為には手段を選ばない・・と言うより
巨人以外は人間とは思ってないんだろう」

クラウスは肩を落としている
誠矢はそんなクラウスの様子を静かに見つめ
意を決して近づいた

「クラウス、どうやら心はもう
決めている様に見えるが違うか?」

西沢が「それはどういう意味だ」
と誠矢に噛みつくがそれを制してクラウスは

「いや・・大城総隊長の言うとおりだ・・
俺とアンヌは・・木星基地に戻るよ西沢」

「バカを言うな!
帰ったら直ぐに殺されるぞ!!」

「ああ・・西沢の言う通りだと思う、
だけど他に・・どうしようもないんだ!」

「だけど・・アンヌのお腹の中の子が・・
この子に罪はない・・」
西沢は目の前が真っ暗になる
また失うのか?兄妹みたいに思ったこの二人を

誠矢がそこで
「北村先生どうにかなりませんか?」

北本医師は少し考えてから「人工子宮に
胎児を移植し疑似的出産する方法がある
此は母胎が危機的な状況に置かれた場合の
緊急処置なのだが・・」決意を固めたのか
「私の権限で何とか認可を取ろう」と言った

数日後、日本エリア・世界政府から
クラウスとアンヌの二人が木星基地に
帰還する決断を下したと発表された

世界中の受けた衝撃は計り知れないものだった
防衛隊本部には抗議の電話が殺到し
二人を帰さない様にと言うデモまで起きた

そんなデモ隊の前にマイクを握った
クラウスとアンヌが姿を現し
<地球の良くしてくれた皆さんに
最期に感謝を直接言わせて下さい>

聴衆はアンヌの言葉を聞き泣きながら止める
「二人とも帰るな、帰ったら殺されるぞ!」

「そうよ!このまま地球に居れば良いわ
奴等が言ってることは全て偽り
殺されに帰るようなものよっ」

デモに参加している参加者達から
おおよそ、二人が帰ればそうなるだろうと言う
予想道理の言葉が聞こえる

<確かに木星基地に帰れば俺達二人は
皆さんが仰るとおりの運命が待っています
それでも苦楽を共にしアンドロメダを故郷にする
多くの同胞が、俺達二人のせいで殺されています
これを黙って見ない振りをする事は出来ません>

この覆せないどうしようもなく厳しい現実と
二人が意に反してでも帰らなければ成らない理由に
異を唱えられる者はもう居なかった

ただ二人の美しい人としての精神に
魅せられ感極まり咽び泣く声が
デモ隊全てに広がっていく━━━━━━━━━━━━━━━━━━★付箋文★
7:27 2024/07/05

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シャレーダーD02 シャレーダーD02


ターゲット04

シャレーダーセカンドNO.32アフリカ奪還作戦I シャレーダーセカンドNO.32アフリカ奪還作戦I


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シャレーダーセカンドNO.35 シャレーダーセカンドNO.35

シャレーダーセカンドNO.34 シャレーダーセカンドNO.34

シャレーダーセカンドNO.34

これは大阪に生き残る
200人の運命を賭けた
絶望と希望の脱出劇

それは悪霊と化した妹とする
恐怖の鬼ごっこ
その恐怖の時間を
逃げまわる婦警隊副隊長
泉真紀子、だがこれは
巨乳隊長が考えた作戦だった
その間に 一番の大物
アーモンに罠を仕掛ける
隊長と侍ディーヴァガイ
そして木星は最悪の戦場と
化してしまうのだった。
シャレーダーセカンドNO.33 シャレーダーセカンドNO.33

シャレーダーD01 シャレーダーD01 シャレーダーD01 シャレーダーディストラクション      フェーズ01 シャレーダーディストラクション      フェーズ01

人造悪魔ダークネスに
よって世界は激変した!
そんな最中
大阪に取り残された女達が
最後の希望として頼ったのが
最強最悪の武闘派警官の二人
今、最も危険な獣達が
檻から解き放たれる!

婦警隊の副隊長を務める
泉真紀子 彼女はかって
その俊足を活かして
引っ手繰り屋をしていた
彼女を更生させたのは
婦警隊長 亘理洋子

泉は洋子に変わって囮役を買って出た
恐るべきダークネスの大目玉ボス
サイクロプスの追撃の末
囚われの身となり、触手責めにより
洗脳快楽○問を受けるのだったーーー

と言う訳で突然始まった
シャレーダーディストラクション
全40話と言う長編のため
残り数話の所で長らく止まっていましたが
やっと全話のペン入れも終わり
此から再スタート致します・・・
エロ無しは一般でも発表しますが
18禁モードが読めるのは
ダウンロードサイト
だけ ですので宜しくネ!ダス





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