銀河英雄戦艦アトランテスノヴァ シャレーダーグローバルワン セラフグローバルワン

「誠矢君の傷は特種スーツの力で
最小限に抑えられていた」

「こんな事もあろうかと用意した
スライムスーツが役にたったな」

春吉が用意したスーツは切られた傷を
一時的に透明の膜で保護する優れ物だ

「確かに深手だが・・此なら治療は可能だ」

北本医師は誠矢の緊急オペを始めた

「お前が付いていながら
何をやってるんだ坂巻！」

勝艦長の怒号が基地内に響く

「すいませんでした」

「すいませんで済めばこの戦争はない！」

「今はソレ所じゃありません！
総隊長が大変なときに」

鏡子の言葉に一時の沈黙が流れ

「確かに滝川君の言うとおりだ」

やがてオペ室のランプが消えた。

空に煌々と星が輝いている━━━━━━━━━━━━━━━━━━★付箋文★

病室に明かりが灯っている
誠矢が寝るベッドの側に滝川鏡子が座ってた
その目には疲労の色が見える
鏡子はそっと寝ている誠矢の唇に指を沿わし

「総隊長・・・誠矢さん・・
ハヤテ皆の英雄・・解ってる
・・独占なんて出来ないことは」

「でも、アナタに救われたこの命・・
・・アナタのために使うわ」

翌朝には誠矢は意識を取り戻した
坂巻進吾と響竜一の二人が
大城誠矢の病室に見舞いに来て
付き添いの滝川鏡子が二人に場所を譲った

「おい誠矢、もういいのか？」

「ああ・・此ぐらい何て事ないさ」

「北本先生が超人的な回復力だと驚いていたぞ」

響の言葉に誠矢は
「当たり前だ簡単にくたばってたまるか！」

坂巻は「危なかったがな・・」と釘を刺す
誠矢は自分が軽率だった事は素直に認めた

「それより滝川君だが
君は丸１日寝てないだろう」

それを聞いて誠矢が驚いて
「本当か鏡子、何でそんな無茶を」

鏡子は返事をせずに頬を桃色に染め俯いた

「俺の事が心配だからか？」
誠矢がそう聞くと鏡子は黙って頷く
少し微妙な空気が二人の間に流れ
その僅かな空気の変化を感じ取った坂巻は

「用があったら呼んでくれ」そう言って
響の襟首を掴んで部屋から引っ張り出した。

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
★付箋文★

「そろそろ任務に復帰しても良いだろう」
北本医師は大城真耶の診察を終えた

「走っても大丈夫ですか？」

「軽くなら問題ない」

真耶は北本医師に礼をし病院から退院した
そしてスペアキーで誠矢の車に乗ると
隠してある超震感サーベルを取り出し
車から降りてそのままハヤテ基地に向かう

その服は既に用意されていた戦闘服に着替えていた
真耶は誠矢のメッセージを思い出しテレポートする

｛超能力を使え、剣を取れ真耶！｝

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
★付箋文★

スパイソルジャーＪジョーカーは
ハヤテ基地に潜入していた
基地のレーダーを破壊しに来たのだ

レーダーの前に立つスパイの後方に
突然少女がテレポートして現れる

「Ｊジョーカー！！」

その声に振り向いた彼は驚いた
「いつの間に来たんだ！？」

「そんな事はどうでも良いわ！」
そう言って真耶はサーベルを構える

「俺もガルスグレーサーの戦士だ」
そう言って空中からサーベルを取り出し構え
次の瞬間互いに切りかかった

何度も切り結び勝負が長引くが
やがて自力に勝るＪジョーカーが真耶の
サーベルを跳ね退けそのまま空中から
数本のニードルを出現させ
真耶に向けて投げつけた

併しニードルは全部途中で二つに折れて
下に落ちた
それを見たＪジョーカーは
今度はサーベルで切りかかった

だがそのサーベルも
真耶が突き出したサーベルで
弾かれる、そしてもう一本の
サーベルを胸部に突き刺された「不味い！

Ｊジョーカーはそのままテレポートで逃げる
基地から離れた場所に姿を現したＪジョーカー

「小娘と思い油断した・・・
真耶と言ったか・・いったい何処に２本目の
サーベルを隠し持っていた？
それにニードルが空中で折れたのも気になる」

その時後方から少女の声がした
「その答え・・教えてあげましょうか」

驚いて後ろを振り返ると其処に
大城真耶の姿があった

「どうしてお前がここにいるんだ！？」

「超能力者はアナタ一人じゃないわ！
サーベルはアナタが良く使う物質移動
ニードルは思念バリヤー
そして今使ったのはテレポートよ」

『人間相手でも私は超能力を使って戦う
剣を取れと言うのはどっちも武器に違いないから
迷わず使えとそ言う事よね誠矢兄さん』

「それならお前は俺を殺せた筈だ
・・何故そうしない？」

「確かにアナタを殺す事は出来たわ・・けど
アナタは誠矢兄さんを殺さなかったから」

それを聞いたＪジョーカーは大笑いする
「そうか・・それじゃあ俺は・・弟に命を
救われた事になるな・・」

それからＪジョーカーは真耶に向かい
「さらばだ地球の超能力戦士マヤ、
いずれ又合おう！」

そう言ってスパイソルジャーＪジョーカーは
テレポートで去っていったのだった。

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
★付箋文★6:39 2024/06/27

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シャレーダーD09

シャレーダーD08

シャレーダーD07

シャレーダーD06

シャレーダーD05

シャレーダーD04

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シャレーダーセカンドNO.40

シャレーダーセカンドNO.39

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シャレーダーセカンドNO.36

シャレーダーセカンドNO.35

シャレーダーセカンドNO.34

シャレーダーセカンドNO.34

これは大阪に生き残る
200人の運命を賭けた
絶望と希望の脱出劇

それは悪霊と化した妹とする
恐怖の鬼ごっこ
その恐怖の時間を
逃げまわる婦警隊副隊長
泉真紀子、だがこれは
巨乳隊長が考えた作戦だった
その間に　一番の大物
アーモンに罠を仕掛ける
隊長と侍ディーヴァガイ
そして木星は最悪の戦場と
化してしまうのだった。
シャレーダーセカンドNO.33

シャレーダーD01 シャレーダーD01 シャレーダーディストラクション 　　　　　フェーズ01 シャレーダーディストラクション 　　　　　フェーズ01

人造悪魔ダークネスに
よって世界は激変した!
そんな最中
大阪に取り残された女達が
最後の希望として頼ったのが
最強最悪の武闘派警官の二人
今、最も危険な獣達が
檻から解き放たれる!

婦警隊の副隊長を務める
泉真紀子　彼女はかって
その俊足を活かして
引っ手繰り屋をしていた
彼女を更生させたのは
婦警隊長　亘理洋子

泉は洋子に変わって囮役を買って出た
恐るべきダークネスの大目玉ボス
サイクロプスの追撃の末
囚われの身となり、触手責めにより
洗脳快楽○問を受けるのだったーーー

と言う訳で突然始まった
シャレーダーディストラクション
全40話と言う長編のため
残り数話の所で長らく止まっていましたが
やっと全話のペン入れも終わり
此から再スタート致します・・・
エロ無しは一般でも発表しますが
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★付箋文★

誠矢達が大城家に戻ると玄関先で
サイバドック７号がひっくり返って気絶していた

「どうしたんだ７号！」
誠矢は慌ててサイバドッグ７号に突き刺さり
電気ショックを与え続けていたナイフを抜いた

すると７号が再起動し口から出た泡を飛ばしながら
少し早口に喋り出す

「戦闘隊長すみませんチーフが
スパイに浚われました！」

バカヤローッ誠矢は思わず怒鳴りつけていた

「仕方ないだろう誠矢・・忍犬を出し抜くとは
恐ろしい敵だ」

坂巻は家の中の状況で相手の動きを分析した
屋根から家内に潜入し直ぐに滝川チーフに
向かってナイフを投げ

それを庇った７号にエレキナイフが刺さった
「全て計算ずくだ・・凄まじい腕だぞ
坂巻が警戒している、Ｊジョーカーは
誠矢が思っている以上の怪物のようだ」

その時部屋の中を探索していた響が
ナイフで机に止められた手紙に気が着いた

「これを見ろ誠矢！」

それには｛大城戦闘隊長、貴様の部下は預かった
無事に返して欲しければ貴様一人でＣＬ３８Ｇに
迎えに来い｝と書いてあった

響はその内容に、どうして奴は誠矢の家や
滝川チーフが誠矢の部下だと知ってるんだ！？
その疑問に坂巻が答える

「奴はガルスグレーサーのスパイ戦士だ
ムーの末裔から情報を提供されたんだろう」

誠矢が決意を決めた顔をして立ち上がるのを見て
坂巻は無駄とは思いながら忠告する

「間違いなく敵の罠があるぞ、
それでも行くのか？」

「聞くまでもないだろう？」

「俺に任せろ誠矢、
必ず滝川チーフを取り戻してみせる
お前はハヤテには無くては成らない存在だ
危険は避けてくれ」

「此処で滝川の救出を坂巻に任せた俺に
何が期待出来る？そんな腑抜け
誰も付いて来ないさ」

『蛮勇も誠矢の魅力か・・』

「解った・・だがお前が行くのは
責任以外の感情があるからなのか？」

坂巻の急な質問に誠矢は少し考え呟くように
「それは・・俺にもまだ解らない」と答えた
誠矢は家を出ると直ぐに車を発進させる

「坂巻、誠矢のボディガードを！」

「ああ解っている、だがお前の車は
使えそうにないな」

「エッ、どうしてだ？」

「行けばわかる」

坂巻にそう言われた響は疑問に思いつつ
自分の車の席に座るとエンジンをかけようとした
「あっ！あいつ・・鍵を抜いていきやがった」
焦る響きに坂巻がウインドウをコンコン叩く

「響こっちだ」

「お前の車は鍵が抜かれてないのか？」

「抜かれているがスペアを持ってる」

「用意が良いな、追いつけるか？」

坂巻は予備の鍵でエンジンを掛けながら
「追いつかなくても行き先は解っている」と
言った。

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
★付箋文★

誠矢はＪジョーカーに指示された
ＣＬ３８Ｇポイントの浜辺に来ると
一本の木に人が縛られているのが見え
そこで誠矢は車を降りて駆け寄った

「大丈夫か滝川！」

だがそれは只の人形だった
そしてその人形の胸にはナイフで手紙が
突き刺されていて、それには

　　｛ここから浜辺に沿って歩け、道しるべの
　　　ある方向にだ｝と書いてある

誠矢が周りを見渡すと南の方に何か落ちている
歩み寄ってみると其れは滝川鏡子の履いていた
ブーツの片方である

「あっちだな・・・」

誠矢は示された方向に走り出した

「無事でいてくれ・・『鏡子』」━━━━━━━━━━━━━━━━━━

誠矢を追う車中で
響竜一が運転席に座る坂巻進吾に質問した

「さっきお前が誠矢に言った責任以上の物を
滝川チーフに持っているんじゃないかって
・・どういう意味だ？」

坂巻は溜息を付き

「響・・おまえ誠矢と
どれくらい付き合ってるんだ？」

「どれくらいって・・１５年かな？」

「それだけ付き合って誠矢が
滝川君に注ぐ視線がキャッシーに
向けていたものと一緒だと気が付かないのか？」

「そ・・それじゃあ誠矢の奴は・・」

「そうだ・・誠矢は滝川君に愛情を抱いている」━━━━━━━━━━━━━━━━━━

誠矢が岬を回って３００メートル程走ると
Ｊジョーカーが立っていた。

側の木に滝川鏡子が縄で縛られ捕まっていた
鏡子は誠矢を見ると

「戦闘隊長すぐに引き返して下さい、と叫んだ」
誠矢はそんな鏡子に、
「心配するな絶対助けてやる！」
と叫び返して駆け出しスペースサーベルを抜く

「行くぞＪジョーカー」

Ｊジョーカーもスペースサーベルを抜き
「望むところだ！来い大城誠矢！！」
と迎え撃つ

サーベル同士で激しく打ち合う二人
何度目かの衝突の後、Ｊジョーカーの
サーベルは誠矢のサーベルに叩き落とされた
鏡子には少なくともそう見えた

『総隊長・・誠矢さん・・お願い勝って！』

この時ジョーカーは後ろに飛んで
砂に刺していた５０センチぐらいの
棒状のものを二本引き抜く
誠矢はＪジョーカーを貫こうと
サーベルを前に突き出すが

Ｊジョーカーは力を込めてそのサーベルを
２本の棒で挟むように激しく叩く
すると誠矢のサーベルは中間部分から
鋭い金属音を立てへし折れた

「バカなムーンライトＪ３８製の
超震感サーベルが折れるなんて！」

サーベルを空中から出現させて
誠矢に近づきながらＪジョーカーは

「確かにお前達地球人が作り出した
その武器は優れている、だが
そのサーベルには構造的弱点がある
ソレは側面だ！」

「お前達の武器工場には
材料となるムーンライトの（インゴット）が
余る程ある、それを少々拝借させて貰った
此で終わりだ大城誠矢！！」

そう言ってサーベルで切りかかった
辛うじてそれを避けた誠矢は鏡子の元に駆け寄った。

「今助けてやるぞ鏡子！！」
そう言って縄を解こうとしたがその隙を見逃す
Ｊジョーカーではない

「そうはさせるか！死ね」

そう叫んでナイフを投げる
だが投げたナイフの手元が狂い
鏡子に向かって飛んでいった

その時､Ｊジョーカーと鏡子は
信じられない光景を見た

其れはナイフが鏡子に刺さろうとした
瞬間、誠矢が鏡子を庇ったからだ
ナイフは誠矢の右腕に突き刺さった

「馬鹿な」Ｊジョーカーは誠矢が
自分より部下の命を優先するとは夢にも
思っていなかった
「何故だ・・なぜなんだ！？」

その疑問は鏡子も同じだった
「どうして私なんかのために！？」

どう考えても命の重さが違う
誠矢は今や地球人類の希望なのだから

「さあ・・な・・それよりＪジョーカー
鏡子には指一本触れさせない命を賭けてもな！」

其処で誠矢が鏡子を愛している事が解り
思わず死んだ弟と恋人の顔が重なる
「・・戦いに情けは無用だ！」

Ｊジョーカーはそう言ってサーベルで
誠矢に切りつけるが
誠矢は避けもせず壁のように立ち塞がり
胸から斜めに血が吹き出すが微動だにしない

『どうして避けない？死ぬ気か！？』

「上官として・・部下を・・
傷付けさせる事は出来ない！」

この一言でＪジョーカーの殺意が揺らいだ
『併しこの男はここで殺さなければ
いずれガルスグレーサーにとって
最大の脅威に育つそんな予感がする』

「俺はどうなっても良い・・・だが
鏡子は助けてやってくれ頼む！」

「！！・・貴様そこまで・・」

その時Ｊジョーカーは又しても
自分の弟とその恋人の姿が
誠矢と鏡子に重なって見えていた

『そうか・・これは俺個人の復讐か・・』
Ｊジョーカーは鏡子に近寄ると縄を
サーベルで切る、そして数歩歩いて振り返り

「戦いに情は不要だ・・だが俺はお前達二人を
殺さない・・俺が今お前達を殺せば
弟の死を理由にした殺人になるからな」

「いくら戦う相手でも愛し合う者同士をこんな
卑劣な方法で殺せば弟に顔向け出来ない」

「・・どういう事？」

「サイボーグの俺も所詮人間だ
それくらいは解る・・もっとも・・
お前達自信は気づいていない様だが」

「Ｊジョーカー！」
誠矢は気力を振り絞り敵の名を呼んだ
「何も言うな傷に触るぞ、俺は
ハヤテ総隊長とは戦わなかった
それだけだ・・」

其れだけを言い残してＪジョーカーは
テレポーテーションで去っていった。

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

坂巻達が誠矢の車に気づいて車を止め
後部ドアを開けると
サイバドック７号が飛び出した

「それじゃあ頼むぞ７号！」

「ラジャー」
そう返事をして７号は地面の匂いを嗅ぎ始める

「坂巻隊長、風に乗って血の匂いがします」

「何だと！？」
最悪の予感が頭に過ぎる坂巻に7号は
「こっちに近づいてきます」と伝えた

その時響が遠くに見える人影に気が付く
「あれを見ろ坂巻！」

その方向を見ると胸を血に染めた誠矢に
鏡子が肩を貸して歩いてくる
そして坂巻達に気が付いて鳴きそうな顔で
鏡子が助けを求めた

「お願いです助けて下さい！私のために
総隊長が酷い怪我を！」

「何も言うな滝川チーフ！
直ぐに誠矢を車に乗せるんだ」

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
★付箋文★8:46 2024/06/26

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その恐怖の時間を
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その間に　一番の大物
アーモンに罠を仕掛ける
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そんな最中
大阪に取り残された女達が
最後の希望として頼ったのが
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今、最も危険な獣達が
檻から解き放たれる!

婦警隊の副隊長を務める
泉真紀子　彼女はかって
その俊足を活かして
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彼女を更生させたのは
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暫くして３人は犬吠岬の地下にある
ハヤテ基地のハンガーに集合していた
其処には勝流水艦長と春吉科学班長が
ある物を３人に見せるために待っていた

「それでは春吉科学班長、３人に説明してくれ」

「はい艦長」春吉は説明を始める

Ｊジョーカーと言うスパイに
ここハヤテ基地に潜入を許しあまつさえ
小型核爆弾を仕掛けられると言う前代未聞の
大失態を犯した。

その事を重く観た防衛軍司令部は
ハヤテの影武者となる偽装艦を用意したのである
「紹介しよう」

春吉が手を挙げるとそれに合わせ
ハヤテと瓜二つの宇宙駆逐艦がライトアップされた
誠矢が見てもそれはハヤテにしか見えない

「凄い・・完全にハヤテの外見を複製している
これはもうハヤテにしか見えませんよ」

誠矢のお墨付きをもらい春吉も上機嫌だ
「そうだろう、なかなかの作品に仕上がったと
自負している、退役になった駆逐艦を
大改装した・・まあまずは中を見て貰おう」

勝艦長を先頭に４人が後に続く
『ハヤテとは違い乗り込むときは
転送ビームではなく
タラップを歩いて昇るのか・・
見た目は同じなのに随分違うもんだな』
誠矢は坂巻に苦笑いをして見せた

坂巻も本物との違いに思わずニヤケる
併し響はこのハヤテ擬きに興味津々だ

「こいつを飛ばすの、俺ですよね？」
春吉は｛他に誰がいる｝と言った感じで響を見る。

「船内は思った以上に窮屈に感じますね」
当たり前と言えば当たり前だ、本物は
全長１３００メートルもあり
それに比べこの艦は１３０メートルしかない

「エンジンはチューンナップし元来の駆逐艦の
３倍の速度が出せる様に魔改造し
リープも補助器無しで１回は跳躍可能だ」

響は驚いて「リープ！？」と叫んだ
「この駆逐艦リープ出来るんですか！？」

春吉はドヤ顔で「そうだよ苦労したんだ」
響は誠矢に、「聞いたか誠矢この船凄いぞ！」
まあオリジナルのハヤテが凄すぎるので
誠矢からしてみればそれがどうした？である

だが春吉のやった事は表沙汰には出来ないが
只の駆逐艦のエンジンをチューンナップしただけで
リープまで可能にした神業的発明だ
ただし出撃に際し１回限りの回数制限付きで
実戦で使えないのが残念ではある

「行ったきり帰れないじゃん」
誠矢は宇宙で迷子になった駆逐艦を想像し
吹き出しそうになる
坂巻が誠矢の態度を心配し口パクで

（春吉さんが気を悪くするぞ！）と忠告する

誠矢も口パクで（悪い）とかえす

春好はしみじみと
「兎にも角にも艦のコンパクト化には
神経を使ったよ」と言った

「・・何しろハヤテの影武者艦だからね
出来る限りオリジナルに近づけるよう
努力したんだ」

艦橋に上がるとブリッジには駆逐艦時代の
そのままの装備が利用されており
お世辞にもオリジナルとは似ても似つかない

それを誠矢が指摘すると
春吉はさも当たり前のように

「当然だよ・・敵は本物のハヤテブリッジを
駆逐艦にしては大きすぎると思っている、
その勘違いを逆手にとるのさ」

『成る程・・映像を加工し
ハヤテ（本物）のブリッジを大きく
見せているとミスリードするのか』

駆逐艦のブリッジで操縦席に座り
乗り心地を確かめる響はやたらとハシャぐ

「これよこれ！本物の駆逐艦の操縦桿は
握り心地が最高にクールなんだ」

本物のハヤテは大型艦で操縦桿も全然違う
セスナとジャンボ位の差がある
だが「セスナにはセスナの良さがあるのさ
こいつで宇宙を駆るのは気持ち良いだろうな～」
独りハシャぐ響は放って置き
勝艦長が小声で誠矢に告げる

「取り敢えず君のアイディア通りにした
・・ハヤテはこれで当面安全だろうが
問題は君の身の安全だ！」

「Ｊジョーカーは恐るべき嗅覚で大城誠矢が
ハヤテの中核である事を見抜いている
暫く単独行動は控えて坂巻と行動を共にするんだ」
誠矢は勝艦長に言われるまでもなく
「そのつもりです」と答えた

坂巻も無言で頷く
「Ｊジョーカーは誠矢の暗殺が成功するまで
絶対に諦めないだろう」
勝艦長の忠告に誠矢は改めて気を引き締めた

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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シャレーダーセカンドNO.34

これは大阪に生き残る
200人の運命を賭けた
絶望と希望の脱出劇

それは悪霊と化した妹とする
恐怖の鬼ごっこ
その恐怖の時間を
逃げまわる婦警隊副隊長
泉真紀子、だがこれは
巨乳隊長が考えた作戦だった
その間に　一番の大物
アーモンに罠を仕掛ける
隊長と侍ディーヴァガイ
そして木星は最悪の戦場と
化してしまうのだった。
シャレーダーセカンドNO.33

シャレーダーD01 シャレーダーD01 シャレーダーディストラクション 　　　　　フェーズ01 シャレーダーディストラクション 　　　　　フェーズ01

人造悪魔ダークネスに
よって世界は激変した!
そんな最中
大阪に取り残された女達が
最後の希望として頼ったのが
最強最悪の武闘派警官の二人
今、最も危険な獣達が
檻から解き放たれる!

婦警隊の副隊長を務める
泉真紀子　彼女はかって
その俊足を活かして
引っ手繰り屋をしていた
彼女を更生させたのは
婦警隊長　亘理洋子

泉は洋子に変わって囮役を買って出た
恐るべきダークネスの大目玉ボス
サイクロプスの追撃の末
囚われの身となり、触手責めにより
洗脳快楽○問を受けるのだったーーー

と言う訳で突然始まった
シャレーダーディストラクション
全40話と言う長編のため
残り数話の所で長らく止まっていましたが
やっと全話のペン入れも終わり
此から再スタート致します・・・
エロ無しは一般でも発表しますが
18禁モードが読めるのは
ダウンロードサイト
だけ　ですので宜しくネ!ダス

銀河英雄戦艦アトランテスノヴァ
シャレーダーグローバルワン
セラフグローバルワン

13:24 2024/06/24暫くして３人は犬吠岬の地下にある
ハヤテ基地のハンガーに集合していた
其処には勝流水艦長と春吉科学班長が
ある物を３人に見せるために待っていた

「それでは春吉科学班長、３人に説明してくれ」

「はい艦長」春吉は説明を始める

Ｊジョーカーと言うスパイに
ここハヤテ基地に潜入を許しあまつさえ
小型核爆弾を仕掛けられると言う前代未聞の
大失態を犯した。

その事を重く観た防衛軍司令部は
ハヤテの影武者となる偽装艦を用意したのである
「紹介しよう」

春吉が手を挙げるとそれに合わせ
ハヤテと瓜二つの宇宙駆逐艦がライトアップされた
誠矢が見てもそれはハヤテにしか見えない

「凄い・・完全にハヤテの外見を複製している
これはもうハヤテにしか見えませんよ」

誠矢のお墨付きをもらい春吉も上機嫌だ
「そうだろう、なかなかの作品に仕上がったと
自負している、退役になった駆逐艦を
大改装した・・まあまずは中を見て貰おう」

勝艦長を先頭に４人が後に続く
『ハヤテとは違い乗り込むときは
転送ビームではなく
タラップを歩いて昇るのか・・
見た目は同じなのに随分違うもんだな』
誠矢は坂巻に苦笑いをして見せた

坂巻も本物との違いに思わずニヤケる
併し響はこのハヤテ擬きに興味津々だ

「こいつを飛ばすの、俺ですよね？」
春吉は｛他に誰がいる｝と言った感じで響を見る。

「船内は思った以上に窮屈に感じますね」
当たり前と言えば当たり前だ、本物は
全長１３００メートルもあり
それに比べこの艦は１３０メートルしかない

「エンジンはチューンナップし元来の駆逐艦の
３倍の速度が出せる様に魔改造し
リープも補助器無しで１回は跳躍可能だ」

響は驚いて「リープ！？」と叫んだ
「この駆逐艦リープ出来るんですか！？」

春吉はドヤ顔で「そうだよ苦労したんだ」
響は誠矢に、「聞いたか誠矢この船凄いぞ！」
まあオリジナルのハヤテが凄すぎるので
誠矢からしてみればそれがどうした？である

だが春吉のやった事は表沙汰には出来ないが
只の駆逐艦のエンジンをチューンナップしただけで
リープまで可能にした神業的発明だ
ただし出撃に際し１回限りの回数制限付きで
実戦で使えないのが残念ではある

「行ったきり帰れないじゃん」
誠矢は宇宙で迷子になった駆逐艦を想像し
吹き出しそうになる
坂巻が誠矢の態度を心配し口パクで

（春吉さんが気を悪くするぞ！）と忠告する

誠矢も口パクで（悪い）とかえす

春好はしみじみと
「兎にも角にも艦のコンパクト化には
神経を使ったよ」と言った

「・・何しろハヤテの影武者艦だからね
出来る限りオリジナルに近づけるよう
努力したんだ」

艦橋に上がるとブリッジには駆逐艦時代の
そのままの装備が利用されており
お世辞にもオリジナルとは似ても似つかない

それを誠矢が指摘すると
春吉はさも当たり前のように

「当然だよ・・敵は本物のハヤテブリッジを
駆逐艦にしては大きすぎると思っている、
その勘違いを逆手にとるのさ」

『成る程・・映像を加工し
ハヤテ（本物）のブリッジを大きく
見せているとミスリードするのか』

駆逐艦のブリッジで操縦席に座り
乗り心地を確かめる響はやたらとハシャぐ

「これよこれ！本物の駆逐艦の操縦桿は
握り心地が最高にクールなんだ」

本物のハヤテは大型艦で操縦桿も全然違う
セスナとジャンボ位の差がある
だが「セスナにはセスナの良さがあるのさ
こいつで宇宙を駆るのは気持ち良いだろうな～」
独りハシャぐ響は放って置き
勝艦長が小声で誠矢に告げる

「取り敢えず君のアイディア通りにした
・・ハヤテはこれで当面安全だろうが
問題は君の身の安全だ！」

「Ｊジョーカーは恐るべき嗅覚で大城誠矢が
ハヤテの中核である事を見抜いている
暫く単独行動は控えて坂巻と行動を共にするんだ」
誠矢は勝艦長に言われるまでもなく
「そのつもりです」と答えた

坂巻も無言で頷く
「Ｊジョーカーは誠矢の暗殺が成功するまで
絶対に諦めないだろう」
勝艦長の忠告に誠矢は改めて気を引き締めた

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
★付箋文★

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誠矢が急いで真耶の病室に飛び込むと
其処にはもう響竜一が来ていた

「危なかった・・お前からの連絡がもう少し
遅れていたら」

誠矢からの携帯で真耶の窮状を知った響は
春吉進一郎と真耶の病室に飛び込んで
そこで破壊された医療機器と気絶した
看護婦と北本医師を見つけた

春吉は直ぐに真耶の生命維持装置を
人力に切り替え真耶の体を持たせた
いざと成れば古典的な方法で乗り切ればいい

「流石は春吉さんだよな」

響は誠矢にこう報告した
（酸素吸入をゴム風船を手で握り潰し
呼吸させるとはまるで１９世紀の医療だ）

「それにしても大胆なスパイだ
敵の基地に単身で潜入するとは」
春吉はＪジョーカーの行動力と判断力に
途轍もない危機感を感じていた

そして誠矢も今回は
自分にも大きな判断ミスに繋がる
思い上がりがあったと自覚している

神風型宇宙駆逐艦ハヤテの余りの無敵戦艦ぶりに
何時の間にかその力が自分自信の力だと
錯覚していた・・・

『冷静に考えれば坂巻には一緒に来て貰う
べきだった・・』

真耶に手を出され激高していた
今にして思えば思い上がった行動を取った・・
反省している

『この万能感は危険極まりないな・・
独裁者が良く掛かる病気で・・命取りだ』

「春吉さんがＪジョーカーの行動を
気にしているが奴はハヤテの事を恐らく
｛何も知らない｝
何の情報もないからこそ怪しいと思う者を
野生の感で襲ったに過ぎないのだろう」

「そうでなければ、たった一人であんなに無謀な
行動は起こさない筈だ・・」
｛真耶はＪジョーカーに騙され瞬間移動で
逃げないように誘導されたのである｝

「まあ俺だってハヤテの事をいきなり知ったら
何かの手品だと最初から疑って掛かるだろう
まして・・血の繋がった者の敵討ちなら
感を頼りに怪しいと思った者を片っ端から
襲うしか無くなる」

「奴は偶々、真実に迫っただけで
何か確信があって行動した訳ではない
春吉さんも大方の意見は同意している」

「まあハヤテの秘密は本当のことを知れば知るほど
解らなくなってくる悪質な真実だからな」
そしてハヤテの秘密を更に強固とする手だてが
１隻の退役艦を使って実行されようとしている・・

『Ｊジョーカー・・
次に合った時がお前の最期だ！』

大城誠矢もまた、ガルスグレーサーに
肉親を殺された復讐者だった
｛復讐の怨嗟｝はこうして永遠に終わらない。

ＰＡＲＴ０８剣を取れ真耶━━━━━━━━━━━━━━━━━━★付箋文★

真耶が敵のＪジョーカーに重傷を負わされ
防衛医科大学直営病院に入院してから
約１ヶ月が経った

真耶の病室に北本医師が来て
治療経過を診ている

「どうやら傷跡も残らないで済んだね」
地球の再生医療も進歩したものだ
８年の長い戦争で地球の医学が
大きく進歩したのは皮肉な話である

「北本先生・・痛みもないからもう
復帰しても良いでしょうか？」

「そうだね・・そんなに焦らずに
後２週間程ゆっくり休みたまえ」

それを聞いた真耶は驚いたように
「後２週間もですか！？勘が鈍っちゃいそう」

「君は命が危険なほど重傷だったんだから
心の傷だって心配だ、寧ろ見えないだけに
余計に厄介なんだよ」

「そうですか？自分では
何ともないんですけど・・」

「若いから体の回復は速い・・だが心は別だ
用心するに越した事はない」

真耶は渋々ながら北本医師の指示に従った。

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
★付箋文★

誠矢は自宅に招いた響と坂巻に
自分で焼いたパンと目玉焼きを出して

「こう同じ物が毎日続くと流石に飽きるよ
いつも真耶に任せっぱなしだったからな」

「誠矢・・お前に代われるものなら
代わりたいよ」
響は羨ましそうに誠矢を見ながら
苦みがある焦げたパンをかじりつつ
「女の子｛真耶｝が居ると生活が潤うよな」
としみじみと言いながら

坂巻はそこで鼻を鳴らし
「何か焦げ臭い」と言うと
誠矢が、「わっ！」
目玉焼きが焦げたと叫んだ！

「流石の総戦闘隊長も料理には
苦戦を強いられてますね」
と小生意気な事を言われ

「お前五月蠅いぞ！！」と誠矢が声の主を見ると
そこにいつの間にかサイバドック７号が
家の中に進入してきてお座りのポーズをしていた

「７号お前どうやって・・いや元忍者犬か・・」

「お前勝手に来たのか？」
誠矢がそう訪ねたところ

「チーフが一緒に来てますよ」

「滝川君が来ているのか？何処に居る？」

「あがって貰え！」
誠矢はそう言って玄関に向かおうとするが
「私なら此処にいますよ戦闘隊長」

見ると坂巻に通された滝川鏡子が
さながらファッションモデルの様な
装いをし、美しい姿で立っていた

『大城隊長が真耶さんの入院で
色々困って居ると聞いて
気合いを入れてやって来たんだから』

そんな気持ちは微塵も見せない鏡子だが
その内心は心臓が危ないくらい脈打っていた。

『此処が女としての勝負所よ鏡子』

だが肝心の誠矢はそんな事は意に介さず
普通にスルーする｛鏡子｝は一瞬肩を落とすが

「良く来てくれた滝川、丁度困っていたんだ」
その言葉を聞いて鏡子は息を吹き返した

「エ！？何ですか大城戦闘隊長！」━━━━━━━━━━━━━━━━━━

暫くして誠矢達はリビングのテーブルに座り
腹を鳴らして座っていた

そこに鏡子が料理を持って現れる

「お待たせしました」

「オオー待ってました！」

「滝川チーフ料理出来たんですねー」

響の失礼な物言いにも鏡子はそれでも笑顔で

「ええ！これでも料理は得意なんですよホホホ」

「何か・・圧を感じる・・コワ！」
此は響が悪い
坂巻は鏡子が誠矢目当てに来たことはとっくに
察しがついているので、自分達が鏡子には
お邪魔虫なのは解っていた

だが肝心の誠矢は今は妹の事で頭が一杯だ
鏡子のお洒落を褒める余裕がないのも解っていた
俯瞰から見れば今は色々と面白い展開なのだ。

「さあどうぞ召し上がれ」

それでも誠矢の胃袋くらいには記憶に残そうと
鏡子が気合いを入れて食事を料理したのは解る

『中々頑張るじゃないか滝川チーフも』

そして３人がいざ料理を食おうとした瞬間
緊急の呼び出しがワンダフォンに入る

＜大城総戦闘隊長、坂巻アローホーク隊隊長
響運航班長の３名は直ちにハヤテ基地に出頭せよ！＞

それを聞いた３人は鏡子の手料理を見ながら

「そりゃないよ～　」
そう言ってテーブルに突っ伏した。

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
★付箋文★8:46 2024/06/23
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シャレーダーセカンドNO.35

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ハヤテのカタパルトとレールを春吉達
科学班が見回っている

「見つからないな・・何処に仕掛けた？」
春吉は少し考えた後・・
電磁パルスをスキャンした

「やはりな・・物凄い技術だ・・
まさかこんな小さい物体を遮蔽するとは」

遮蔽状態を阻害する電磁パルスを発生させると
透明化していた物体が姿を現す
カタパルトレールの車輪部分を調べると
問題の其れがあった

「見つけたぞ・・此は・・
プロトニック７４３小型核爆弾だ」

「もし爆発していたら・・ハヤテは
８００メートルの地下に埋もれてしまう
所だった・・」

「真耶君にはクルー全員が
感謝しなければならない様だ」

犬吠岬に突然現れた謎の戦艦は
現れたときと同じように突如その姿を消した
レーダー反応も目撃情報もあったのに
本当に謎の多い事件で

敵がハヤテをおびき寄せる事が
目的だった事を知るのはハヤテクルーと
それを仕掛けた張本人だけである。

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
★付箋文★

病室では真耶が誠矢に敵テロリストの
情報を知らせる

「誠矢兄さん、敵は黒装束の黒髪に髭を生やした
痩せた背の高い男よ・・・そして超能力を使うわ」

何とかそれだけを伝えると真耶は
気を失う様に眠りに付き
同席する北本医師が真耶の脈を取り
聴取を中止させた
これ以上は負担が大き過ぎると言う訳だ

「真耶・・お前の仇を必ず討ってやるぞ」
誠矢は静かな怒りの炎を心に
燃え上がらせて病室を後にした━━━━━━━━━━━━━━━━━━

話を聞いた誠矢は敵がもう一度現れる
可能性が高いと踏んで例の小山へと向かった
此は戦士としての感だ
真耶が敵に襲われたと証言した場所に
本当にその敵が現れる確信があった

「出てこい！其処にいるのは解っているんだ！」

すると木の影から真耶が証言した容貌通りの
黒装束の男が姿を現す。

「お前は大城誠矢だな」

「そお言うお前は・・」

その男は誠矢に向けて
不適な笑みを見せる

「俺の名はＪジョーカー、ハヤテに乗る貴様等に
死を届ける死に神の名だ」
冷たい空気がその男から漂ってくる
「あの娘は今頃苦しんでいるだろうな？」

誠矢は敵が自分を動揺させて
隙を作ろうとしていると思った
「生憎だが真耶は今、病院で安静にしている」

それを聞いたＪジョーカーが目を針の様に細め
「ああ・・知っている、防衛隊病院の
６階Ｍ３８号室にな・・いまさっき点滴と
酸素呼吸器を破壊してきた」

「何だと！？」
誠矢は真耶の状況が緊急事態だと知って焦った

「お前はそれを仲間に知らせる事は出来ない」

「何故だ！？」

「それは貴様が今此処で俺に殺されるからだ
この時のために俺はあの娘の急所をわざと外した」
そう言ってスペースサーベルを空間から取り出し
誠矢に近づいてくる

誠矢も同じくスペースサーベルを持って
Ｊジョーカーに駆け寄った
２本のサーベルは火花を散らし
鍔迫り合いを始める

やがてジョーカーが左手のみで
誠矢のサーベルを押さえつけると
誠矢はその怪力に両手でサーベルを支えた

『掛かったな！』

Ｊジョーカーは空中から短剣を取り出すと
それを右手に持ち誠矢の脚に突き刺そうとした

だが誠矢はそれを予期しており
サーベルを手放すと素早く後ろに飛び退いて
隠し持っていた短剣をＪジョーカーに投げた

手応えはあったが・・ナイフは
狙った心臓ではなく肩に刺さる
それを無言で引き抜くＪジョーカー

『Ｊジョーカーはサイボーグだったのか』
短剣が引き抜かれた箇所から
青い火花を散らしている

だがＪジョーカーは慌てず冷静に
今度は銃を空中から取り出して
誠矢に向けて構えた

誠矢は此処で自分が冷静さを欠いている事に
今更ながらに気がつく
真耶を傷つけられた怒りでいつもの自分では
無くなっている・・銃を忘れるとは
誠矢にＪジョーカーが詰め寄った

だがその時・・突然Ｊジョーカーは目を覆った
その隙を見過ごす誠矢ではない
手に握るスペースサーベルで思いっきり
Ｊジョーカーに突き技を入れた！！

その刃がＪジョーカーの腹部に突き刺さる
『チッ！運動中枢を制御する電子回路が・・』

Ｊジョーカーは忌々しそうに誠矢に
「｛運の良い奴｝だ・・だが覚えておくが良い
貴様の命を必ず貰い受ける」と
言い残しその場から瞬間移動した

誠矢はＪジョーカーの言った「運の良い奴」
が気になり彼が目を覆った場所に立ってみる
すると、眩しい光が誠矢の目に飛び込んできた

「この光は！？」

そして地面に落ちている眩しい物を拾うと
其れは、真耶のペンダントだった
ペンダントを見て思わず絶句する誠矢

「此は・・母さんが真耶に渡した形見の・・
有り難う・・・母さん」
そう言って既に枯れ果てたと思っていた
涙が誠矢の目に溢れた。

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

★付箋文★9:13 2024/06/22

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