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2020年 10月の記事 (27)

しゅれでぃんがー 2020/10/13 19:24

日記 ゴブリン

『ゴブリンスレイヤー』という作品がある。「ゴブリンは人間を使って繁殖する」という設定をかっちりと固め、主人公は過去ゴブリンたちに村を滅ぼされたという復讐者(アベンジャー)を配置した手堅い作品である。華々しさは無いものの、丁寧に構築された世界観と合理的に展開される物語が読んでいて楽しい作品である。私は作品自体を知っていたものの、初めて見たのはアニメ版の方であった。原作はたしか小説家になろうで連載していたと思う。


 しかし。合理的で面白いものの、作品それ自体が個人の趣向に合うかどうかは別の話。私はこの作品、苦手である。理由は単純で、物語があまりにもステレオタイプすぎるからである。人を襲うゴブリン、それに対して憎しみを持つ主人公。あらゆる手を使ってゴブリンを虐殺する。物語はゴブリンたちの残虐さを緻密に描く。まるでゴブリンが絶対悪のように。私にはこれが受け付けなかった。

 ゴブリンがそういう生態を持って生きる生物であれば、言い方は悪いが主人公の境遇も自然の摂理である。それなのに、ゴブリンの悪性ばかりがクローズアップされる書き方、仕組み。人間もゴブリンを殺しているし、お互い様の部分もあるだろう。それゆえに、ゴブリンを殺してもてはやされる主人公の姿が、どうしても私には滑稽に映る。昔流行った、なにをせずとも女性キャラの好感度を上げ、好意を寄せられても鈍感で気づかずに告白されても都合よく聞き逃す。いわゆる難聴系主人公、というやつと。女性にもてるためにしているわけではないが、ゴブリンを殺すたびに女性キャラに気に入られていくこの作品の主人公は。その造形と傾向が重なる。主人公を持ち上げるために、ゴブリンを意図的に下げて書いているようにしか見えないのだ。

 その方が一般受けはいいだろう。しかし、その一般向け用にチューンナップされた造形が、私にはピンポイントで受け付けない。そのチューニングが物語にゆがみを産んでいる。この感覚は、『ソードアートオンライン』を読んでいた時に似ている。主人公を持ち上げるために、周りを都合よく描く。言い表すのが難しいが……それは、不自然なのだ。


 「ゴブリンが女性を犯して繁殖する」というのは分かる。「ゴブリンに復讐心を持つ主人公がいる」というのも分かる。だが、そこにギャルゲー的要素である順繰りにヒロインが増えていくシステムを加えられると、一気に不自然さが噴出する。都合よくゴブリンに襲われて、都合よくゴブリンによって危機にさらされるヒロインがいて。助けて、気に入られる。ある意味、これは水戸黄門システムである。この印籠が目に入らぬか、と同じような感じでゴブリンスレイヤーという記号が動き出す。もしかしたら、彼の本名が明かされていない(原作ではもう開かされたのだろうか?)のも、意図的に彼をゴブリンを殺す概念として位置付けているからなのかもしれない。これは邪推か。

 硬派で手堅く描かれたこの作品。その骨組みはゴブリンという要素を使ったギャルゲーだ。この相反する要素を見事に融合させたのが『ゴブリンスレイヤー』という作品。しかし、その虚飾が私には虚しく見えて、拒絶反応が出てしまっているようだ。いや、すばらしい作品だと思ってはいる。作りも見事だ。でも私は無理だ。それだけの話。


 しかし、この作品を好んで応援している読者の方もいるだろう。その方たちを批判する意図はない。その方たちに直接それは間違っている、と言いに行くつもりもない。それは思想、表現の自由の侵害であるからだ。他人の感性を他人はぶしつけに冒してはいけない。じゃあなんでこんな記事を書いているかというと。ここは私のブログであり、私のテリトリーである日記帳であるからだ。ここにはリンクを踏まないと来られない。ということは、気分を害しても読んだ人の自己責任である。まあ、申し訳ないとは思うが。このブログは私が自由に文字を書くための空間だから、その辺は許してほしい。今日は、これを書こうという気分だったのだ。

 最近、ツイッターはどんどん息苦しい空間になってきている。個人的には、自分のいいねが他人に勝手に通知されるようになってからそれが加速したと感じていたり。あれのせいで気軽にいいねができなくなった。それどころか、自分の気に入らないツイートをリツイートして強○的に他人の目に触れさせ喧嘩を売る人もいる。非生産的である。それが嫌になって、ブログを書き始めた面もある。誰にでも、自分の気持ちを話せる場所が必要だ。そのために文字というのは存在しているのだ。


 だが、このブログにも徐々に息苦しさを感じてきている自分がいる。何の作品も発表していないし、現状は日記やエッセイを書き散らすだけのこのブログだが。記事を楽しんでくださっているのか、フォロワーがじわじわと増えて100が見えてきた。しかし、その反面あけすけに文字が書けなくなってきている。心理的な問題だ。特に、ゲームレビュー面で顕著。ゲームクリエイターの方が多いこのプラットフォームでは、突っ込んだ感想が書きづらいのである。やっぱり、言い過ぎないか気を遣うから。

 某ソフトさんの新作楽しみだなあ、とかは書けるのだが。シコルスキー大佐さんの新作は体験版を遊んだ感じ、前作では開始数秒で「落第~」+ガガーンのSEでインパクトがあったけど、今回の作品はプロローグに起伏が無くて掴みが弱いなあとか。でも赤の他人がそんな感想いきなり言いに行くのもさしでがましいかなあとか。『卵の鍵』はエロかったけど、敵の種類少ないし延々お金集めになってしかもシナリオもわりかし唐突でよく分からなかったなあとか。そういうことがあんまり書けない。もし本人に読まれて気を悪くされたら申し訳ない。


 なので、ゲームレビュー用のブログを新しく立ち上げて、このブログは創作と日記、エッセイメインでいこうと画策していたりする。そうすれば、興味がある人しか読みに来ないだろうから。自然と自分の中のやりにくさも正常化していくだろう。私自身、誰に見せても大丈夫な記事を書いているつもりではあるが。わざわざ本人が見てるかもしれない媒体でその記事を書くのはよろしくないな、ということで。ささやかながら、これがゾーニングの意識というものなのだろうか。よく知らないけど。


 同人ゲーム関連は、書きたいことが大渋滞している。しかし、今のこのブログでは。書くのが個人的に、精神的にはばかられている。まずはそこを解消しよう。

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しゅれでぃんがー 2020/10/12 21:37

日記 見知らぬ本屋

 白い遮光ロールスクリーンを買ってきた。カーテンじゃなかったね。あとはプロジェクターを買ってくればホームシアター完成だ。


 現場近くに個人でやってるっぽい本屋があった。こういうお店はついつい入ってしまう。なにが置いてあるのかも気になるし、買われることなく眠っている本を掘り起こしてあげたいと思ったりするからだ。前に京都でふらっと入った本屋で、『聲の形』が全巻置いてあったから衝動買いしてから癖になった。

 昔、ツイッターで読んだのだが。こういう小さい本屋の在庫が無くなった結果、重版がかかったりするらしい。ほんとかどうかは分からないが。売り上げに貢献するのはやぶさかでもない。

 今回買ったのはこの二冊(全巻一括買い)。じいさんの方は衝動買い。主役っぽいじじいが珍しくて気になった。ただのじじいをもてはやす漫画だったらがっかりだが、どんな話だろうか。駆除人の方が前々から知っていたので、これも運命かとごっそり買ってきた。

 この漫画はよくできている。ウェブで無料公開されてたはずなので序盤ちょっとだけネタバレするが。元の世界で害虫駆除の仕事(清掃業者?)をしていた男が、異世界で食い扶持を探すためにギルドで仕事を受ける。人気の無い下水のラット系モンスター駆除クエストがあって受注。異世界で駆除材料になりそうな素材を探し集め(異世界の薬屋っぽいとことか色々回ってここも異世界と駆除人の常識のギャップを演出している)、毒草と小麦粉、ハチミツを混ぜたほうさん団子を作成。下水に効果的にばら撒いていく。そして駆除したラットは証拠としてしっぽだけ切り落として森に捨てるのだが。そのラットを食べた高レベルモンスターたちがばたばた駆除されていき、いつの間にかレベルがめちゃくちゃ上がっていた……というのがたしか、一話でまとめられている。これが秀逸。原作者は間違いなく達者である。駆除人でなければこうはならない、という題材で話を作っているのだ。読んでいて感心したのを覚えている。

 こういう、「この題材で無ければ意味が無い話」というのはとても大切である。前にオダイチョーダイとか骨組み作成で作ったりしたプロット集だが、あの中でよかったプロットは個人的に0である。どれもこれも、これじゃなければダメ、というのが無い。主役の部分を入れ替えても話が成り立ってしまう。そういうプロットは、凡庸である。唯一よかったといえば、野菜でサッカーやるつもりがラグビーしてたプロットだろうか。あれはなんでもいけるからこそのプロットだった(基本からは外れているが)。

 昨今のライトノベルでも、主人公が普通の高校生とか異世界転生した人間だと微妙である。主人公がそいつじゃなくていいじゃない、という話が多いからだ。でも、時々駆除人みたいな良質な話もあるから面白いけれど。


 最近日曜日は徹夜して月曜に気絶するように寝るサイクルになってるので。明日以降、ゆっくり読むことにしよう。

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しゅれでぃんがー 2020/10/12 12:44

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しゅれでぃんがー 2020/10/12 02:19

日記 遮光カーテンとgo to eat


 障子は日光を通し過ぎて、朝方などモニターが日光で真っ白になって見えなかったりする。前々からそれが気になっていたので、遮光カーテンを買ってきて設置した。これもまたインパクトドライバーのおかげで設置は一瞬である。設置した効果は絶大で、外の光が一切入らない。そのせいで部屋の中が真っ暗になるほど。六千五百円ぐらいしたが、良い買い物をした。

 友だちがこれを見て、「白い遮光カーテン買ってきたら、プロジェクターも買えばホームシアターできそうやな」と言ってきた。面白い。採用。ということで、来週末は真っ白な遮光カーテンを探しに行くことにする。今ついてるやつは私の寝室的和室に移動させて、こっちに白い遮光カーテンをつけるのだ。

 それに伴い、書斎に設置していた冷蔵庫を寝室に移動させた。遮光カーテンがちょっと長すぎて被っちゃったからである。しかし、その結果部屋が広くなった気分になっていい感じ。やはり、書斎には机とモニター以外の物を置かない方が捗るのかもしれない。


 今日は姉と久しぶりに飯に行ってきた。顔見せ兼色々と根回しの為である。ルームシェアのことを母が知った時にわけわからんこと言ってきた時、事情を知っていれば上手く立ち回ってくれるかもしれない。

 go to eatで予約を取ったらしいが、お得なんだそうだ。ぐるなびやらに対応店舗が載ってるので、そのサイトの会員になってそこから予約を取ればポイントが貰えてお得。さらに、当日手に入るポイントが当日の清算に使えるという魔法のような仕組みになっているらしい。すき焼き美味しかった。

 なお、友だちはgo to eatで寿司を注文したら三時間後配達、と出たらしい。宅配で頼むと待ち時間が長いそうだ。でもお得な事には変わりないようである。

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しゅれでぃんがー 2020/10/12 00:59

企画名『いかさま麻雀』覚書

☆いかさま麻雀

 昨今の麻雀ブーム(雀魂くらいだけど)で麻雀がちょっと普及しているので、それに乗っかってちょっと違った視点の麻雀ゲームを出せばよいのではなかろうか。ネット対戦機能があるのが望ましい。


〇システム
 何らかのコストを使い、対局中にいかさま技が使える。牌すりかえ、河拾いなどの通常いかさまから超能力系の相手の手配を透視なんかがあったり。カンする時にドラ表示牌をカンした牌にする技とか。その辺はネタ出しで増やす。積み込みなどは複数のプレイヤーが同時にそれを使った場合の処理が大変そうだから「全自動卓でサイコロもボタン操作」という設定をごり押す。
 「どこからでもチーできる」とか「裏ドラを任意の牌にする」とか「次に引く牌を任意の牌に変化させる(超高コスト」)」なんかがあれば、一定のフィニッシュムーヴが生まれてゲーム性ができるのではないか。全員それ持ってるの当たり前になるのを意図的にそうなるシステムで作る。

 超能力としては「相手がいかさまを使ったことが分かる能力」とか、「誰がいかさましたか分かる能力」。「誰が何のいかさまをしたか分かる能力」とかで能力強化的なのもあればいいかもしれない。知った情報はチャットで全員にばらしたりばらさなかったりできると良い。いかさま自体はルール違反ではないので罰せられることも無い。


 最近はこういうゲーム無くなったので、ここらで出せば当たると思う。

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