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2022年 07月の記事 (13)

しゅれでぃんがー 2022/07/09 19:39

【ジュークボックス】エデンズリッターグレンツェ

 シナリオが面白くて触っていたゲーム、エデンズリッターグレンツェ。公開されている10章まで遊んだが。話の流れがどんどん残念な方向に流れていったので、興味が霧散消沈の計。半月ぐらい熱中していたが、今後はほどほどになりそうである。


 テロリスト側として存在した主人公。だが、主要人物と関わる中で、どんどんと表側に引っ張られて行き。ヒロインに騎士の位を授けられたところで、完全に終わった。この主人公は、他の普通の物語の主人公と同じになり、物語開始当初のダークな魅力が完全に消えた。私は、とても悲しかった。


 話の流れ自体は不自然ではない。むしろ、そりゃそうなる、という流れを順当に踏襲している。シナリオを組んでいる人たちは優秀だ。だが。エデンズリッターグレンツェの主人公である賢者に。そういう流れは求めていないのだ。そんな、改心して真っ直ぐになるみたいな話はいらない。私は、そんなの。見たくなかった……。


 まあそれは個人的な意見ではあるが。市場の観点でも、この流れは良くないと思っている。純愛路線でイチャイチャしていた作品が、三冊目でいきなり間男やチャラ男、ヤリサーみたいなのが出てきてヒロインをめちゃくちゃにされたら困るだろう。それで成功したのはmtspぐらいである。それと同じで、ダーク路線で始まった物語を、途中でライト路線に変えられたらユーザーとして困る。ダークが面白かったからやってたのに。やる理由が無くなってしまうのだ。


 テイルズジアビスでは、主人公のルークが途中で色々あったが。あれは、テイルズという大きな王道シリーズという歴史があったからこそ。変化球として許された。だが、エデンズリッターシリーズはそうじゃない。歴史の深い浅いは別として、ダークで売ってるんじゃないのか。もしそうじゃないのだとしたら、単純に私の見込み違いかもしれない。だが、ただやりたいからメインストーリーの流れをこの流れにしたのなら。残念ながら、悪手だと私は考える。エデンズリッターでこの流れが見たいユーザーが果たして何人いるのか。需要と供給を考えたら、微妙だ。


 ただまあ、思ったより長く楽しませてくれたし。なんだかんだで熱中できる要素もあったので触ったことに後悔は無い。見たい回想も引けばすぐ見れるし。この辺は、ある意味で同人エロゲーよりも良心的だ。


 同人エロゲーというのは、大手になればなるほどプレイヤーにゲームのプレイを強要するようになる。エロが見たければ、遊べ。お前の時間を私のゲームに費やせ。そんな、無言の圧力を感じるゲームが世の中にはたくさんある。私は、それを感じるたびにげんなりし。自分のプライベートの時間を使ってまで頑張ってプレイするだけの面白さは無いと思ったらやめることにしている。まあ、そういうゲームほど全開放システムが無いので……正直、お金だけ取られて詐欺に遭った、とまで思ったりするんだけど。違法じゃないから仕方ないね、と、自分を納得させることにしている。人生の時間は有限だから、製作者の自慰になんて付き合ってられないからね。


 アフィリエイトをやって、その報酬で作品を買えてなかったら。私はたぶん、同人エロゲー全体に対して嫌気が差して、もうやめてしまっていたかもしれない。この半年で、買ったゲームは去年の百分の一ぐらいだろう。見たい物を見るまでが早い漫画やCG集ばかり読むようになった。あのコンテンツは、エロゲーみたいにユーザーを無駄に拘束しないのでとっつきやすい。






 話がだいぶ逸れた。グレンツェの物語は、なんか別次元の魔王を召喚していたが。そいつらはグレンツェ世界のヒロインたちが魔王化した存在らしい。ベタで熱い展開ではあるものの……これは、創作においては諸刃の剣である。この展開をやってしまうと、話が結局別次元のヒロインたちVSこの次元のヒロインたちになってしまうから。話のスケールが一気に小さくなる。登場人物自体が同一存在だから、単純に人数が減るのである。


 それに、主人公勢力が悪落ちした存在を敵にしてしまうということは。それすなわち、現状の世界観に主人公勢力の敵になり得る存在がもういない、ということ。物語の構造上、敵の存在が不足しているという問題点が浮き彫りになる。悪堕ち存在を敵にする、というのは創作上とても簡単な解決方法だ。だって、世界を救うような存在が徒党を組んでるわけだから。そいつらがそのまま敵になったら、そりゃ強いに決まってる。だが、それをしてしまったら最後。敵勢力が鏡映しで固定されてしまうから。世界観が広がらないのだ。淫魔王がどうのとか、ゼノバイトがどうのとか言ってたのに……。それらが全部、別次元の魔王化したヒロインたち以下の矮小な存在になってしまう。敵の格が喰われてしまうのだ。





 まあ、色々書いたが。あんまり良い記事にはならなそうだから、ジュークボックスとして書き捨てる。面白かったよ。グレンツェ。でも、面白くなくなっちゃった。悲しい。でもまだダークサイドシナリオはあるし、回想も粒ぞろいだから続けるよ。メインストーリーはもういいな、というだけ。


 最初から最後まで好き、という作品なんて。世の中にはそんなにないものだからね。

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しゅれでぃんがー 2022/07/08 18:26

【ジュークボックス】ネズミ捕り・THE FIRST TAKE

ネズミ捕り




 一時停止違反で罰金をくらった。7000円。私の日給ぐらいの金額が一瞬で消えていく。悲しい。


 捕まったのは見通しの良い場所で、曲がる前から曲がる先の道が見える場所だった。じゃあ警察もいるのが見えるだろ、とも思うのだが。そこより遥か先の方で、隠れて待たれていたので認識できなかった。


 まあ、法律違反したのはこっちなので罰金は甘んじて受けるのだけれど。本当に危ない、左右が見えないような狭い場所の一時停止のとこでは張り込みしないのに。こういう、危険性の低い見通しの良い一時停止のところは張り込んで捕まえる。そういうのってどうなんだ? とは思わないでもない。私が止められて手続きをしている時も、警察官が書き物をしてる時、私が止められた一時停止のところを停止せず車が通って行った。が、警察は見てなかったので素通り。結局運が良いか悪いかでしかない。


 交通違反切符の値段自体が警察の予算にも組み込まれているという話を聞いたことがある。必要な事なのだとは思うが、今回の件は、なんだかなあ。


 朝九時から夕方五時までは、こういう風にネズミ捕りがいるので。鳴りの数とも考えて、日中の稼働はやめることにした。割に合わない。






THE FIRST TAKE

 今まで存在すら知らなかったが、YouTubeにこういうチャンネルがある。一発撮りでアーティストたちが歌を歌う。この収録の為に曲がアレンジされていたり、歌う前の30秒から1分くらいのMCがあったり。聞くのも見るのも面白い。





https://www.youtube.com/watch?v=PmEpx-Ywr2w


 私は昭和の空気を感じるブルースが好きなので、この人の曲は好きである。この人自体の評判は良し悪しのようだけれど。それはそれ、これはこれ。





https://www.youtube.com/watch?v=qIBWRPqJcGQ
https://www.youtube.com/watch?v=hDY6G_ZD23I


 なんと、『かぐや様は告らせたい』のアニメの主題歌も歌ってるらしい。令和風じゃない、昭和モダンに満ちている。それがとても好ましい。でも、『DADDY ! DADDY ! DO !』はブルースだけど、『GIRI GIRI』はバラードのように感じるんだよな。どう違うのか、と聞かれたら、バラードの知識が無い私には答えられないんだけど……。ブルースとバラードって似てるんだけど、でも、明確に。絶対に違うと感じる。バラードもいいけど、ブルースの方が好き。


 この人は、THE FIRST TAKEでもまるでライブのように振舞う。MC、曲の入(はい)りのコール、歌唱中のダンス……一発撮りの収録。その中でも、まるで舞台の上の演者のように。一つの流れとして展開する。見ていて楽しい。


 壇上で話をしたり、文章を書くのも似たところがある。その話や文章で伝えたいこと、書きたいことというのはわりかし少ないものである。端的に話したり、箇条書きで済ませれば早いだろう。ただ、それでは心に届かない。だから前置きをして、話を膨らませ。文末にオチをつける。聞くにたえる、読むに値する水準まで。ことばの質を上げるのだ。


 そして、THE FIRST TAKEでは終わりの数秒も見どころ。この人はいつも、吹き出すように笑う。我に返るのだ。歌唱中は浸っている。ナルシズムに。ただ、歌い終わった時、ふと、歌唱中の自分の姿が去来する。それが恥ずかしいのだろう。私程度の文字書きでも、書き終わった文章を読み返して苦笑いしたり失笑したりするのだから。何かを作る人というのは、みんなそうなんだと思う。でも、壇上。舞台上では。いつだって真剣。だからこそ、終わってから。緊張が解けたら、真剣だった自分を思い出して吹き出す。自分だからこそ、自分を笑える。





https://www.youtube.com/watch?v=NyUTYwZe_l4


 現代のボーカロイド系の曲は八割ぐらい肌に合わないのだが。ごくまれに、好きになる曲がある。このグループはけっこう好きだ。歌詞を読んでたらなんとなく内容が分かるから。


 始まる前のやり取りがいい。みんないるからね、という一言にボーカルが安心してる感じが伝わる。この曲はこの動画で初めて知ったけど、歌詞いいなあ。とてもブルース。




https://www.youtube.com/watch?v=hu8Y29xbaV0


 この曲はタイトル見かけて懐かしくなって聞いた。昔はもっと激しい曲だったんだけど、今回はアコースティックバージョンって言うのかな? ポップで弾むような、落ち着いた仕上がり。好き。

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しゅれでぃんがー 2022/07/06 11:15

【文字――エッセイ】ものを言う数字

 先日、こんな記事を書いた。




https://ch.dlsite.com/matome/201043




 手持ちの素材で書けるだけの材料が揃ったのと、燃えやすそうな仕上がりになりそうな気がしたのでPV数でも稼いでポイントもらえたらいいかな、と思って書いただけなので。まあ、これは大したものではないんだけれど。読者から貰うコメント、というので。書きたいなあと温めていたネタがある。今日は、その話をしよう。





 二次創作サイトで作品を投稿していた時。マイナーネタで書いていた私は、いわゆる大手の投稿者たちを内心で羨んでいた。投稿するたびに何千PVも増加し。感想は毎回十件を越え。なんとも景気の良い、賑やかな。活気のある感じ。対する私は、投稿しても数十PV増えたらいい方。感想なんて無いのが普通。何処に違いがあるのだろうか、と、長い事悩んでいた気がする。


 ただ、長く活動を続けていると。反響が多いことが一概に良い事では無いということに気づいてくる。





 例えば、自分の願望を延々書き綴って送ってくる人。前述の記事に書いたタイプの読者だ。こういう手合いは、自分で書けないから人に書かせようとしてくる。そして断わったり無視すると怒り出す。箸にも棒にも掛からない、ただただ害悪な存在だ。


 他には、キャラの対話形式で感想を送ってくる人。オリジナルキャラの場合が多い。書いている本人は気持ちいいのだろうが、送られてる方にとって目の前で寒い自慰を見せびらかされているようなものなので。端的に言って、反応に困る。感想やコメントを送るというより、送った自分に酔いたいタイプの存在だ。


 あとは、絵やAA(アスキーアート)を貼る人。自分で描いた絵ならまあ自由だし良いんだけど。拾った絵を加工してたりするから始末が悪い。それは単純に著作権侵害である。ファンアート描いてる人も同じだろ、と反論してきそうな気がするが。自分で絵も文も描かず、拾った絵をそのまま貼ったり編集ツールで編集するのはまた別の話である。AAも善し悪し。一方的に送り付けられるAAというのは、単純に反応に困る。会話のキャッチボールが成り立たない。これもまた、送る方だけが気持ちよくなるので性質が悪い。個人的には、一番好きじゃない存在だ。が、送る方は一番楽で簡単な送り方である。





 感想やコメントをたくさんもらう人は、同時にこれらの脅威にもさらされる。そして対応を間違えると、そいつらやそれ以外の人間が燃やして事を大事にする。単純に可哀想だし、理不尽。数の暴力で寄ってたかって文字で叩かれるわけだから。それに気づいてから、PVやコメント数が多い人を羨むことが無くなった。


 同時に、新しく気付いたことがある。私が作品を更新すると、毎回300PVほど動いていたのだ。感想は無い。だが、PVは動く。ということは、毎回読みに来る人が何人かはいるということだ。これは、送られない感想よりも、何十倍も私に勇気を与えた。書いたものを毎回読みにきてくれるというのは、すごいこと。


 そして私は、いつしか感想が来ないことに何も感じることが無くなり。更新した後に変動したPV数を見ただけで、自分のモチベーションを温めることができるようになった。私が何年も黙々と文字を書き続けることができるのは、これのおかげ。たとえ誰からも反響が無く、誰も読んでないような感覚に陥っても。PVを見れば、それは杞憂だということが解る。読む人は、いる。何も聞こえず、何も見えなくても。数字の中に、確かに存在するのである。


 長く読んでくれている人は、そのうちいいねも押さなくなる。当然だ。読むことが日常になっていけば、毎回いいねを押すのも面倒になる。ボタン一つ押すだけ。それすらも、わずかばかりでも精神の負担になる。読む人の心が動くラインだって、読んでいくうちに変わっていく。だから、前はいいねを押していたような内容の記事でも、そのうち押さなくなる。だから、いいねを押した履歴も、モチベーションの比率としては。私の中ではとても小さい。嬉しいことは嬉しいけれど。






 姿も見えず、声も聞こえず。けれど、そこには確かにいる。数字の中に、書かれている。

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