装光妖精ソルライト11話
「装光!」
戦装束を纏うワードを唱え、変身したソルライトは覚えのある気配と姿に、緊張の面持ちで対面していた。
「シャドウ……」
「やっほー、ソル。ちょっかいをかけに来たよっ……と!」
先手必勝とばかりにソルライトは回し蹴りを放つ。
それはシャドウの以前はまるで触れられなかったシャドウの鼻先をかすめていた。
「せっかちだなー」
「なにをしにきたの?」
「だから、ちょっかいかけにきたって言ってるじゃん」
「シャドウのこと、よくわからないけど、敵なんだよね?」
「そ、敵敵ー。月の子にもひどいことしちゃうかもよー?」
「それは、させない! ソルブレイバー!」
ルクスルナのことに触れられたソルライトは一気に決着をつけるため、必殺の拳を起動した。
しかし。
「ばきゅん」
シャドウが形作った指鉄砲から放たれる、黒いレーザー。
それがソルライトを貫いた。
「く……ふ……」
殺傷性のないそれは、別の衝撃をもたらす。
脳がそれを理解し、体に”伝えてしまう”までのわずかな時間。
それは覚悟を決める時間。
だが、なにが起こるかわかっていなければ覚悟の決めようもなかった。
そしてソルライトの中で”快感”という爆弾が弾けた。
「あぁぁぁぁぁぁ!!」
心の備えのない状態で、耐えられるはずもない快楽という暴虐。
しかもそれはただただ純度100%で女の体を昂らせることのみを目的として作用していた。
「もういっぱつばきゅん」
「ひぎゃぁぁぁぁぁ!!」
仰向けに倒れ、腰をちぎれんばかりに跳ねさせるソルライト。
その姿はまな板の上で暴れる魚を連想させた。
そしてサディストのシャドウの加虐が、2発で終わるはずもなかった。
「ばきゅんばきゅんばきゅんばきゅ~ん」
「あががががが! ひっぎぃぃぃぃ! いぎぃぃぃぃあぁぁ!」
快楽弾を撃ち込まれるたび、壊れた機械のような悲鳴がソルライトの口から絞り出される。
もはやそこに思考の余地はなく、ただ撃たれるたび、シャドウの嗜虐心をそそる音を鳴らす楽器と化していた。
「聞こえてないし、気づいてないだろうけど、実はまだあたし、弱点は責めてないんだよねぇ」
シャドウの言う通り、体を通り抜け快感を爆発させるレーザーは、女の敏感な部分にヒットしていない。
他の部位に当たってもただでさえ壊れそうなそれが、弱点を刺激すればどうなるか。
答えはいうまでもなかった。
「しょけーい!」
「あぎゃぁぁぁぁぁぁ!! わぁぁぁぁぁぁ!! あ……」
喉も意識も焼き尽くされ、体中から液体を垂れ流したイキ顔失神をキメて、ソルライトはシャドウへの、二度目の完全敗北を喫した。
その体を十字架状になった影触手に磔にして、シャドウはもう1人の装光妖精・ルクスルナを待つことにした。
意識を失い、胸と股間を常に影触手に蹂躙されるソルライトを見て、どんな顔をしてくれるのか。
それを思うと心が躍った。