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プロットの記事 (7)

思叫堂~ロア~ 2022/03/27 23:39

次回作予定:壊れたセックスドールちゃんのプロット予定案

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思叫堂~ロア~ 2021/02/05 19:56

予定は未定な次回作アイデア:懺悔セックス小柄貧乳シスターちゃん

次回作予定のもう一つ、懺悔セックス小柄貧乳シスターちゃんのプロット……?です。
今のところはこんな感じで考えてます。
罪の理由とか、罪に対応したプレイなんかはどうしようかまだ悩んでいるので、もしご意見や感想あれば是非頂ければとっ!


【概要】

町の郊外にある教会。
そこにはいつも一人のシスターがいる。
彼女に、本来シスターは行っていない懺悔を強くお願いし金品を包むと、特別に「懺悔」を受けれいてくれるという噂がある。
そんな彼女の元、今日もまた一人迷える子羊が……。


【コンセプト】
真面目だけどむっつりエッチ大好き華奢貧乳シスターによる懺悔を聞くセックス。
あくまで懺悔を聞くという体裁に乗っ取ってやり、プレイの進行は男の7つの大罪を払うという流れで進行させる。
どうにかこうにか7つの大罪と絡めて、エッチな行為をする事で1つ1つ罪が晴れる、という形。


【01】

≪ぎぃぃ……ぱたんっ≫

シスター
「ん? あっようこそ! 迷える子羊のための教会へ!
今日はミサなどもありませんが、お祈りの御用ですか?」

男が入ってきた事に気づき、小走りに近寄り明るく微笑む小柄なシスター。

その様子を見て、緊張しながらもごくりと唾を飲み近づく男。

シスター
「ん? どうかされたんですか?
顔色……いえ、体の調子ですかね?
少し具合が悪そうですが……」

心配そうに近づくシスター。

男は再びごくりと唾を飲み、金を入れて袋を突き出し言う。
懺悔をさせてくれ、と。

シスター
「えっ、あの……その申し訳ありません。
私はシスターの身分ですので、懺悔をお受けする事が出来ないものでして」

驚いて受け取ろうとしないシスター。
男はそれでもお金を突き出し、アンタにして欲しいんだと強く頼み込む。

シスター
「あぅ……私に、ですか?そんな……困ります。私はまだ……見習いですので。
でも……そんなに強くお願いされてしまうと……困ります。
……………そんなに私に。他のシスターではなく、私に……“懺悔”を聞いて貰いたいんです、か?」

強く頼まれると、頬を赤らめ、上目遣いに見つめてくる少女シスター。
男、強くうなづき返す。

シスター
「はぅ……分かりました。
では、その……夜にまたここ……だと、ちょっと怒られてしまうかもしれないので。
えと……その、近くに宿がありますので、わ、私が部屋をとっておきますから!
その、身を清めて……お待ちしておりますので、そちらに来て……下さいます、か?」

戸惑いながらも熱っぽく、とろんとした目つきで、シスターは恥ずかしそうにしながらも、こくりとうなづき返す。

――そして、時間は夜に飛ぶ。

【02】

宿へと入ってくる男。
すでに部屋の中にいたシスターは目を閉じ、祈りを捧げ、男を待っていた。
物音に気付くとシスターはその音に振り返り、男を迎える。

シスター
「あっ、お待ち……して、おりました」

もじもじとした態度で、男を出迎えるシスター。

男、興奮した様子でシスターを前に次の言葉を待つ。

シスター
「……では、お聞きしましょう。
どのような罪を今日は告白しに来たのですか?」

頬を赤らめながらもまっすぐこちらを見つめ、聞いてくるシスター。

男、罪? 罪なんて知らない……俺はあんたを抱きに来ただけだと告げる。

シスター、困ったように眉を下げる。

シスター
「あの、えっと……罪の告白はないと言われてしまうと困ってしまうのですが。
本当に、罪は御座いませんか? 私は、貴方の懺悔を聞くために来たので……」

あれ?という顔をする男。
噂によれば、このままシスターが自分と行為をしてくれるはずと聞いたので、何が何だか分からないと混乱した様子。
シスターも、男の混乱ぶりを見てどうしたものかと困ったように考え込む。

また、もじもじと動き出すシスター。
何かを恥ずかしがるように暫し動いた後、一歩足を踏み出し男へと近づく

シスター
「本当に、罪に覚えは御座いませんか……?
何か、こう……本来抱いてはいけない、昂ぶり過ぎてしまった何かの欲などといったものなどは?
人には犯してはならない7つの大罪といったものがあります。
例えば……そう」

シスター、顔を赤くしながらも修道服の裾をゆっくりとめくりあげる。
足先から白い肌を艶めかしく覆い、華奢ながらしっかりと膨らみを感じさせる肌の輪郭をあらわにする黒いストッキングが姿を現す。
ゆっくり、ゆっくりとそれが持ち上がっていくと次第にその先に、腰につけたものが落ちぬよう巻き付けられた白いレースの輪が広がり、大きく大きく持ち上げられた神の僕である事を示す黒い胴着のその奥が姿を見せる。
白い肌の少女シスターに似つかわしい白の、けれど神に仕えるというにはあまりに淫らに彼女の肌を飾り付ける白く透けるレースが覆い、少女の秘されるべき場所は滴る液に塗れたピンク色にひくひくと痙攣し涎を垂らす淫靡な場所として、その姿を逆に曝け出している。

とろりと彼女の秘所から液が白いレースを濡らし、レースよりも白く感じてしまいそうな白い肌の上を。
そして清純な彼女には存在してはならないような背徳を示すかのような、黒いストッキングにじわりと黒いシミを作っていく。

シスター
「……神の僕に、淫らな欲望を覚えるなどといった……。
そんな人がするには傲慢過ぎる。……そう傲慢の罪、などといったものは……覚えは御座いませんか?」

自分から修道服の裾をめくりあげ、淫らな場所を飾り付けながら見せつけているにも関わらず、シスターである少女は恥ずかしそうに顔を下に向ける。
けれど、うっすらと持ち上げられた顔から見える目は、男に何かを期待するように濡れた瞳をじっと見つめさせていた。

突然に淫靡な光景に、ごくりと生唾を飲み込む男。
体中の血液が急に早く巡り始め、自分の股間のモノが急速に硬くなっていき、ズボンがぎしりと痛い程に持ち上がるのが分かる。

シスター、男の息が荒くなっていくのを見て、目を細め小さく淫らな喜びの笑みを浮かべる。
誘うように、さらに高く裾をめくりあげる。

シスター
「覚えがあるようであれば……どうぞ、私に近づいて下さい。
私がこの身で、その罪を……あなたにそんな欲望を植え付けた悪魔に、追い出してみせますので」

とろりと、すでに滴る液を称えたピンクの肉花の色香の如く。
シスターである少女は、何かを期待する……神の僕には不似合いであるからこそ、より香る淫靡な笑みを浮かべてみせる。

――男、たまらず一歩足を踏み出す。

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思叫堂~ロア~ 2021/01/26 21:27

予定は未定な次回作アイデア:壊れたセックスドール

のらねこ、どうにか販売まで漕ぎつけて……楽しんで頂けいるようで有難う御座います!!

今回は、次回作にどうかなぁと思っているアイデアの書きなぐりになります。
まだ構想段階なので、決定ではないのはご承知下さい……!

-=-=-=-

収録は全編バイノーラル音声(予定)。

冒頭は扉の開く音からスタート。
扉を開けるとうっすら流れているニュースキャスターの
「先月より可決されたセックスドール違法法案について、現在も取り締まりを強化……」
のような音声。

セックスドールの「あっ!」という驚く声と足の擦れる音、慌てて消されるニュースの音。
同時に≪ガシャン!≫という、食器か食事の支度をしていたものが零れ壊れる音。

(※ここはただの挨拶だけに済ませて、裸Yシャツ着てるのを見てツッコまれて
「だって、マスターに包まれてるようで安心するんです」などと言わせて、シャツを広げてみせた結果料理を落としてしまう方がいいか?)

「あぅ、お、おかえりなさいませ、マスター……。
申し訳ありません、おかえりに合わせて食事の準備をしていたのですが、
片手での作業にまだ慣れないようでして、すぐに片づけますので!」
といったセックスドールの返事。

≪ガサゴソ≫という、物を片付ける音。

マスター(聴き手)の
「気にしなくていい、食事は出前でも取ろう」
などといった気を使った声が、ドールにかけられる。

ドール、落ち込んだ様子でしゅんとして
「あっ、出前にされます……か?
うぅ、申し訳ありません。私の機能が完全なら、マスターにお食事の用意くらい問題なく出来たはずなのに……」

≪近寄る足音≫と、慰めるように≪頭を撫でる音≫。

バイノーラルなので、距離が近づいた様子を示すため声が近くなり
もう一度「気にしなくていい」と、言われる。

ドール
「あぅ、マスター……そのように撫でて慰められても、困ります。
私は、貴方に拾って頂いた身なのです……恩返しをしたいのに、このように甘やかして頂いても。
その……感情プログラムがどう判断していいか迷ってその、困って……しまいます」
と、台詞とは裏腹に困りつつも、何処か嬉しそうに答えるドール。

改まるように姿勢を正す≪衣擦れの音≫。
少し畏まりなおした様子で。

「こほんっ。
その、早々に粗相をしてしまい申し訳ありません。
……今日もおかえりなさいませ、マスター♪
おかえり、お待ちしておりました」
ふわりと笑みを浮かべて、言うドール。

ここまででパート1。

-=-=-=-=-

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思叫堂~ロア~ 2019/11/14 23:30

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思叫堂~ロア~ 2019/11/14 23:28

【次回作ネタ案:1】中堅冒険者とスラム少女の話前編

悩んでいるネタその1になります。
大分出来てるはいるんですが、音声化するにあたってどう煮詰めたりエピソード削ろうか悩み中。

-=-=-=-=-

【エピソード1】

そこそこ冒険者経験のある中堅冒険者の“あなた”。
大きな仕事を終え(オークとかオーガ退治?)、酒を飲み娼婦と遊び、帰る道すがら。
少女にふいにぶつかられる。

驚き振り返ると、焦ったような申し訳なさそうな顔をしながらも、口元をぎゅっと結び無言のまま走り去る少女。
(なんだあれ……?)などと思っていると、ふと懐が軽くなっているのに気付く。
スリと気付いた“あなた”は慌てて追いかけると、その気配を察した少女は必死で逃げる。

少女は明らかにスリ慣れていないようで、逃げるのに必死で右や左へと視線をめぐるましく動かしながら、路地の奥へ、奥へと駆け込んでいく。
明らかにこの辺りには慣れていない様子に、貴方は誘導し突き当たりへと少女を追いやる。

突き当たりに行き詰まり、少女は立ち竦み、そこに“あなた”が追いつく。
「財布を返せ」と詰め寄る“あなた”に、少女はスった財布を抱きしめるように身を屈める。

「なんだよ、少しくらい……少しくらいいいだろ!?
おっさん、あんたはぶりよさそうだったし! オレはもう、3日も喰ってないんだ!?
これがなきゃどうしようもないんだよ、悪いけど絶対返せねぇ!!」

と、激昂するよう“あなた”に襲い掛かる少女。
だが仮にも中堅といえる程の冒険者である“あなた”は少女は難なくと捕らえ、すっと横に動き軸をズラすと足止めの意味で軽く少女に足払いをかける。

「がっ……はぐっ……ぁぅ」

少女はそのまま地面へとべしゃりと倒れこみ、懐に抱いていた“あなた”の財布が地面に転がる。
すぐにまた起き上がり逃げ出そうとするだろうと、先回りするよう“あなた”が財布を拾った所で……少女が何時までも起き上がってこない事に気付く。

(まさか、あの程度で死んじまったのか?)
と、拍子抜けしそうな程余りにあっけない少女の様子に、そっと脈を取ると……とくんっと、指に少女の鼓動を感じる。
街中で流石に人死には出さずに済んだかと安堵する貴方の耳に、きゅるるるぅ……、という小さな音が聞こえてくる。
音はどうやら少女からしているようで、間近でよく見てみると疲労と空腹からか、確かに少女の顔は僅かにこけ、目には薄っすらと隈が浮かんでいた。

どうやら少女の言葉はその場凌ぎのスラムの子供の言い訳ではなく、事実であったらしいという事を察した“あなた”は気を失ったままの少女を前に、さてどうしたものかと少し悩み。

(何処かに預けられる宛もないし、関わったのも何かの縁か……)

と、ため息交じりに気を失った少女を見下す“あなた”。
そして酔いの覚めてしまったのを感じながら、明日の朝食用にと少しだけ買い物を……一人分には少しばかり多すぎる程度に食べ物を買いながら、少女を担ぎ上げ自分の借りている宿へと歩いていくのであった。



【エピソード2】

「んぁ……、いってぇ……腹減った。
て、か……あれ、ここ……何処?」

少女が目を覚ます。
その気配に、床に毛布を敷きごろりと眠っていた“あなた”も気付く。
食うや食わずでいたためか、血の巡り悪くぼんやりしている少女の意識がはっきりする前に、昨日の内に買っておいた朝食を雑多にテーブルへと広げておき、それから「おはよう」と声を掛ける。

「んな!?あ、あんた昨日のおっさん!?
ひっ……な、何だよオレを捕まえたのかよ、ここ何処だよ!?
って、あ!?さ、財布……オレの財布!?」

「お前のじゃない、俺の財布だ。コソドロが」“あなた”の姿を見出した少女が警戒するように毛布をかき上げ、スった財布が手元にない事に気付き慌てているのを横目に、広げた朝食を気にせず食べ始める“あなた”。
その様子に、いや“あなた”が食べている食べ物に目を吸い付かせる少女。

「……ごくっ。
って、そうじゃねぇ!? お、オレが一度手にしたんだから、アレはオレのでいいじゃねぇか!
少しばかり飯を食う金を恵むつもりで……その、あの……なんだ」

気まずそうにしながらも、強情に叫ぼうとする少女だったが、目の前で無遠慮に食べられていく食料に目を奪われ声に勢いがなくなっていく。
食べ物に視線を釘付けにし、いっそ切ないとすら言えそうな程の顔でじっと見つめているが、“あなた”を警戒してか近付いて来ようとはしない。

その様子に“あなた”は思わず、拾った野良猫が懐かず威嚇でもしているかのような思いを抱きながら、小さく呆れたようなため息を一つ吐き出し。
手付かずのパンを、少女が居座っている“あなた”のベッドへと放る。

「うわっ!?な、何すんだよ!
って、これ……パン?! ど、どういうつもりだよ……!
まさか、眠り薬とか何か入れてるんじゃないだろうな!? それで、オレに……っ」

手元に振って沸いた食べ物に、声が高くなりながら、それでもまだ少女は警戒するように“あなた”を睨む。
(どうしようもないな……)と、少女のあまりの警戒心の高さにまた一つため息をこぼしそうになりながら。

「お前をどうにかするっていうなら、家に連れ帰った時点でしてる。
そいつは多めに買ったものだから、喰いたければ喰え。
いらなきゃ、あとで自分で食うだけだ」

それだけ言って、それ以上少女に意識を向ける事もなく黙々と自分の食事を取る“あなた”。
少女はその言葉に、暫く躊躇うようにパンを凝視していたが、恐る恐るという体で一口、パンに口を近付け齧る。

「っっ!!んぐっ!んっ、あむ……んっ、んっ!!」

そしてその一口が食欲に火を点けたのか、行儀の良さなど欠片もない様子で必死にパンを口の中へと押し込むように食べ始める。
その様子に”あなた”は微苦笑を浮かべ。

「急ぐと喉に詰まるぞ? 水と、あとチーズとハムで良ければテーブルにあるから、それも食いたきゃ自分で勝手に切り分けてくれ」

そう言って、そこにあるぞと示すように軽く顎でテーブルの上を示す。
少女はその言葉にびくりと震え、再び警戒するよう……いや、困惑するように“あなた”に視線を向けるが、一度燃料を入れられた食欲に押さえが利かないのか。
取られまいとするようパンを抱えながら、じりじりとテーブルへと近付いていき、それから“あなた”が昨晩用意しておいた食べ物達を一心不乱に貪り始めた。

「んぐっ!んっ、はむっ……んぐっ、んっ、んっ!
がぶっ……むしゃりっ!んぐっ……んんぅっ、んっ!!
こくっ……んぐっ、んっ……こくこくっ……っぷはっ!」

言った傍から押し込むように食べる少女。
だが、“あなた”の言葉を聞いてはいたようで合間合間に水を口に含んでは、また猛然と食べ始める。

“あなた”はその様子に苦笑を漏らしながら、少女の邪魔はすまいとそのまま黙って食事を続けるのであった。


【エピソード3】

食事が終わり、幸せそうに吐息を漏らす少女。
そんな少女の様子を見ながら、そろそろいいかとなんでスリなんかをしたのかと問う“あなた”。
言われて立場を思い出したのか、気まずく顔を逸らす少女。

スラれた自分が言う事じゃないが、明らかにスリ慣れてなかったし、スラムの子供ならもっと小ずるくやる。
仲間もいないようだし、初めてだったんじゃないのか?
……何か訳ありか?

などと、不審な点を幾つもあげつらねると、「おっさんにゃ、関係ないだろ……」などと、少女は黙り込んでしまう。
それ以上何を言っても黙りこくったまま、反応しなくなってしまった少女に、“あなた”はまたため息を漏らす。

「まぁ、確かに自分には関係のない事だ。
お前があんまりに弱ってるから、つい余計なおせっかい焼いただけだしな……。ほれ!」

すっかり食べ物が無くなった少女のテーブルの前に、数枚の硬貨を載せ、それから“あなた”は今日の冒険の準備を初め、外に出るべく用意をし始める。

「やる、それぐらいなら数日食う分には困らないだろう。
スリは止めて、気が済んだら家に帰るなりするんだな。
鍵は貸してやるから、気が済んだら出て行きな。
外に出たら、鍵は管理人に渡してくれればそれでいい」

そう言って、黙ったまま座り込んだままの少女を置いて外に出ていってしまう“あなた”。
どうせ冒険道具と一緒に冒険で持ち帰ったマジックアイテムなど、価値のあるものは一部屋に纏めてそこだけは念入りに保管してある。
少女の様子から、鍵開けなどが出来るようでもないので、生活空間でしかないこの部屋の中にあるものなら盗もうと思っても大したものなど置いてありはしないのだ。
そう思いながら外へと出て、仕事を終え帰る“あなた”。

管理人に聞いた所、鍵など預かっていないという話をされ、自分の勘も鈍くなったもんだなっと、鍵の付け替えなどをすべきかなどと思いながら自分の部屋の扉を開け……一瞬、呆然と立ちすくむ。
そこは間違いなく自分の部屋であったが、仕事の忙しさにかまけて乱雑に放置されていた荷物などが片付けられ。
何時だったか買ったままになってしまっていた家具などが表に姿を見せていた。

そして、ことことという久しく自分では使っていなかった台所からは、何かを煮るような音と共に食欲を誘うような香りがふわりと鼻孔をくすぐっていく。

「あっ、ようやく帰ったのかよ、おっさん!
ったく、作った飯が無駄になるかと思ったじゃねぇか!
……ま、食ってくるかもと思って、朝飯に出来るようスープにしてたんだけどよ」

そして台所の前には、何処からか掘り出したのか“あなた”が買ってそのままにしてしまっていた鍋を掻き回している今朝別れを告げたはずの少女の姿が。

「……なんでいるんだ?」

てっきり、もう帰ったとばかり……それこそ自分の荷物の幾つかと共に、朝渡した金と共に消えていると思っていた少女の姿に、“あなた”は中堅の冒険者としては情けないながら、ぽかんと口を開け思わず聞いてしまう。

「ん、ぁー……。
えっと、飯はもう食ってきたのかよ? まだ食えるってんなら、丁度出来てるし食うか?」

少女は“あなた”の問いを聞こえなかったとでも言うように、誤魔化すように声を掛ける。
未だ驚きに軽い混乱をしながらも、料理の香りに空腹を刺激され、“あなた”は少女に頷きを返した。

「んっ、そっか! んじゃ用意するから、家主はテーブルに着いてなって!
まぁ、朝貰った金で少し買ってきたもんで作っただけだからそう大したもんじゃねぇけど……体が暖まるのだけは保障してやるからよ」

“あなた”の返答に気を良くしたらしい少女は、少しだけ楽しそうに笑い“あなた”をテーブルに誘う。
戸惑いながら“あなた”が席に着くと、その前にやはり貴方の私物の……何処へなりと消えうせたと思っていた食器に盛られ、朝の残りのパンやチーズ。
それにトマトをメインに幾つかの野菜、それにこれまた朝の残りのハムを切って入れたらしいスープが置かれる。

「買い置きの食い物以外なんもねーから、どうしようかと思ったけど。
塩と少し野菜買ってきてよ。おっさんの味覚は知らねーけど、まぁオレとしちゃ食えるもんにはなったと思うから。
んじゃ食おうぜ? いただきます!
んぐっ、んっ……ずずっ……んっ、まぁまぁイケるかな?」

状況に置いていかれてしまっているような気分を味わい手が止まっている“あなた”を気にした様子もなく、上品という程ではないが、朝食べた分で随分と体調は戻ったのか。
少なくとも見苦しくない程度に少女は自分の分の料理を食べ始める。

「んっ……む? おっさん、食わないのか?
外まだ寒いし、スープ暖かい内に食った方がいいぜ?」

「あぁ……うん、いただきます」

もはやどちらが家主なのか分からぬ感じにはなってしまったが、少女に促され“あなた”はスープに手をつける。
トマトの酸味と、入れられた野菜が出したのだろう仄かな甘み。
そしてハムの塩味と油が溶けこんだ、単純ながら確かに体の温まる味が口の中に広がった。

「どうだよ、食える味か?
……おっさんが、美食家気取ってたりしてなけりゃ平気だとは思うんだけど。
……どうよ?」

「あぁ……うん、大丈夫だ。うまいよ」

「ん、そか……へへ、なら良かった!」

少女は少しだけ自慢気に、嬉し気に笑い食事を続ける。
“あなた”も、未だ戸惑いつつも彼女に続くよう、食事を続けた。

朝とは違い、立場の変わってしまったような沈黙が流れながら。
かちゃりかちゃりという食器の音が、暫し“あなた”の部屋に響くのであった。


【エピソード4】

食事が終わり、食器を洗っている。
“あなた”は化かされてでもいるような気持ちでその背中を見ながら、ついに我慢出来ず、再び彼女に問いかける。

「なんで、帰らなかった? 金は十分渡したと思うが?
……金目のものをついでに盗みたいってんなら、部屋を片付けてくれたみたいだし、禄なもんはないのは分かったと思うが?」

問いかけに、食器を洗っていた少女の動きがぴたりと止まる。
暫し逡巡するように動きを止めていたが、再び食器を洗うた背を向けたまま動き出す。

「んだよ、部屋を綺麗にして飯まで作ってやってたってのにご挨拶だな。
……オレが部屋にいちゃ悪いってのかよ?」

「悪い……というより、訳が分からん。
言っておくが、お前はスリをしてきた奴だっていうのを忘れた訳じゃないんだぞ?
場合によっちゃ、詰め所に引っ立てて、放り込まれたって文句言えない立場だって分かってるのか?」

「…………そんなの、わかってら」

かちゃり、と洗った食器を置く音が響いた。
少女がゆっくりと振り返る。濡れた手を服の裾で拭いながら、俯き気味に“あなた”に向き合う。
服の裾を掴む手に力が入る、ぎゅっと……服の端が握った力で強く歪んでいた。

「……帰れって言われたって、帰る場所なんかねぇよ、オレ。
家なんか、家なんか……オレにはもうねぇもん。
そうじゃなけりゃ、あんたの……おっさんの財布狙って、最初からスリなんかしねぇ」

何処か不貞腐れる――いや。
整理のつかない気持ちに苛立ち、自身を嘲笑うかのように、少女が応える。

「親がいないのか? それとも、孤児院から逃げてでも来たのか?」

「…………」

続けて貴方が問いを投げる。
少女はそれには答えず、俯いたまま口の端をぎゅっと結んだ。

「……帰る場所はない、行く宛もないってか。
だからって、何でまた家の掃除に、料理まで作って自分を待ってたんだ?
家にいられて機嫌を損ねたりでもすりゃ、危ない事ぐらい分かってただろ?」

「……スリをしようとした馬鹿な女を拾って、飯に金までくれたあんただからよ。
……頼み込んで、置いて貰えねぇかって、そう思って……」

少女は顔を上げずに答える。
随分と自分に都合のいい事を言っている自覚はあるのだろう。
目線を合わせようと何度か顔をあげようとするが、その度に気まずさからか顔が伏せられる。

「……出てけって言ったら、どうするつもりなんだ?」

「……分かんねぇ。オレ、ほんとに何処に行くべくかも全然思いつかねぇんだ。
知り合いとか、そういう相手もオレ頼れねぇし……何処にも、行く場所なんかないから」

口に溜まった石の欠片でも吐き出すかのように、ぽつりぽつりと少女が言い難そうに言葉を続ける。
“あなた”は、思っていたよりも面倒な事になったと思わず、大きなため息を一つ漏らした。
そのため息の音を聞き、少女はびくりと肩を震わせる。

「っっ……!! たのむっ! たのむよ!!
オレ、もうどうしていいか分かんねぇんだ!!
こうして、部屋の掃除や飯を作るぐらいの事は出来るっ! 家事はそれなりにゃ出来ると思ってる!
あんたの人の良さに付け込んで、好き勝手言ってる自覚だってある!
でも、もうオレ……どうしたらいいか……!?」

「…………」

がたんと、膝を地面に着け頭を擦り付けるようにして少女が必死に懇願する。
食事の時に明るく振舞っていたのは、彼女なりの痩せ我慢であったのだろう。

数日手入れもされていない、ボサボサとした髪で床を何度も擦りあげながら、少女は“あなた”に必死に願い続ける。

「他にも、出来そうな事なら何でも……オレ、何でもするから!!
だから、オレをここに……っ」

「何でも?……へぇ、じゃあ。
お前さんで、楽しませて欲しいって言ったら、そうしてくれるのか?」

少女の自分を省みない程後先考えずに必死に頼む様に、呆れたような気持ちでそんな言葉がするりと口から滑り出した。
男の部屋にいさせてくれと女が頼むには、余りに無用心な言葉につい、口から漏れてしまったらしい。

「……っっ!!??」

瞬間、少女の顔が跳ね上がる。
明らかに怯えの色が混ざり、食事をして少しはマシになっていたはずの表情が瞬時に青ざめていく。

「あっ……ぅ、……ぅ、それ……は、…………そ、の」

カタカタと、小刻みに少女の体が震える。
そんな要求をされるとは夢にも思っていなかったのか、それともそう要求されるのを避けたくて片付けや料理などでアピールをしていたつもりなのか。
少女の手がまた服の裾を掴んだ。今度は先程よりも強く、逡巡の強さを示すかのように服が千切れそうな程に。

「あ…………ぅ、や、だ……だけ、ど。
あ、あ……あ、あ、あん、た……が、の……のぞ…………む、なら」

震えがそのまま声になったような、小さく搾り出すような――いや、絞め殺されてでもいるかのような声が漏れ出てくる。
顔はますます蒼白になり、堪えがたいものを必死に飲み込もうとでもするように、搾り出される言葉は小さく重い。

「はぁぁ……ったくもう、分かった! 冗談だ、冗談!
お前みたいなちんちくりんな身体を抱いた所で楽しくなんかない、そんな要求はしないよ!」

「お、オレ……オレ……っ!
……て、へ? ……じょう……だん?」

無茶を言われているのは自分のはずなのに、何故か少女を苛めてでもいるような気持ちにさせられた“あなた”は降参とばかりに彼女の言葉を止めた。
少女は余程思いつめながら答えていたのか、最初こそ冗談という言葉に反応するのが遅れたが、ようやく言葉が脳へと巡ったのか理解の色が顔に広がると安堵のため息を深く吐き出した。

「は……ぁ、はぁ……ぁ、はぁぁぁぁ……よか、ったぁ……」

「……はぁ。まったく、これも縁なんて思うもんじゃないな、こんな面倒な事になるとは思わなかった。
言っておくが、タダじゃないからな?自分で言った通り、掃除やら飯やら……まぁ、その辺のやれそうな事はきっちりやって貰う。
怠けるようだったら、遠慮なく放り出すからそのつもりでいろよ?」

「あ……あぁ!それは、勿論!!
は、はは……あぁ、ようやくほっと出来た。
へへ……ありがとう、おっさん」

“あなた”は、仮にも住ませて貰うならその『おっさん』呼びは止めろと声に出そうとした。
だが、少女の本当に安心したような……死に掛けた所に、ようやく救いの手が挿し伸ばされたような、涙ぐんだ安堵の表情を見てしまい、言葉に詰まる。

「へへ、へへへ……♪
ちゃんと、仕事はするからさ! 任せてくれよ、おっさん!!
へへ……ぐすっ」

「……まぁ、ぼちぼちやってくれ」

妙な事に、とことん妙な事になったという軽い頭痛を感じながら。
目の前で嬉しそうに笑い続ける少女の姿に、“あなた”はまた大きく一つ……ため息を吐き出すのであった。


【エピソード5】
少女と暮らし始めて数日。
元気な少女に振り回されながらも、一緒に買出しをしたり、弁当を作ってもらったりと段々と馴染んでいく。
冒険仲間にはその事を冷やかされたりもしつつ、恥ずかしくもむずがゆい日々を送っている。
そんな中、一緒に買い物をしていると少女が急に怯えだす。
少女の視線を追うと、その先には酒に酔って赤らんだ顔をしている、服を着崩した中年の男の姿が。


【エピソード6】
中年の男を避けた日の数日後。
あれ以来、時折少女が暗い顔をみせるようになったのを気にかけている“あなた”。
今日も心配から、冒険の打ち上げもそこそこに帰ろうとしていた所、少女が来てから最近ご無沙汰になっていた馴染みの娼婦に帰り道でばったり会ってしまう。
「最近は会えなくて寂しい」などと、身体をすり寄せ少々熱心に誘いを受ける“あなた”。
サービスなのだと分かりつつも悪い気はしないが、それでも少女が心配だからと後ろ髪を引かれる思いで断ろうとしたその時。
視線の先に、娼婦に絡まれている“あなた”を見つけ呆然と佇む少女の姿が映る。

少女は“あなた”と目があったと思った瞬間、顔を青ざめさせ、唇を噛み、そのまま何処かへと一目散に走り去ってしまう。
思わず追いかけようとした貴方に、娼婦も少女に気付いたのか、「あれ、あの娘って確か……」などと小さく零す。
その言葉に少女を知っているのかと娼婦に問うと、オーナーが買い取ろうと娼館へとつれてきた少女だと分かる。
ただ、研修のための男の相手をさせようとした時に逃げ出してしまい、そのままになっている、と。

その言葉を聞いて、少女の事情がおおよそ予想がついてしまった“あなた”は、娼婦にまだ少女の事を黙っていてくれと頼むと、彼女を追うべく走り出す。


【エピソード7】
少女を探し道を駆ける“あなた”。
ここ数日彼女は外に出る事はあったとはいえ、まだ行ける場所などは少ないはずと。
一度部屋に戻るがいないのを確認すると、そのまま街を駆け回る。
どうにか彼女の場所を見つけられたのは、偶然にも最初に彼女と顔を合わせたあの路地裏の奥。
そこで、先日見つけた中年の男に腕を掴まれ、必死に抵抗している少女の姿を見つけてしまう。

“あなた”はその姿に思わず激昂し、中年の男を殴り飛ばす。
不意をつかれ、壁へと追いやられるように殴られる中年の男。
「少女は俺のものだ!俺がどうこうしようが勝手だろうがっ!」などと叫び、“あなた”を批難しようとする男へと再び拳を振り上げる。
ずどん、と今度は腹に拳がめり込む。苦悶の声をあげ蹲る男。
まだ気持ちが治まらないと、再び拳を振り上げようとした時、少女がその手にすがり付き、“あなた”を止める。

「おっさん、やめて……やめてくれ!
そいつ、そいつ……オレの親父なんだ!お願い……止めて!!」

言葉にしきれない複雑な思いが混ざりながらも、少女の制止に“あなた”は驚き彼女を見返す。
それ以上、どう言えばいいのか分からないという様子で、唇をかみ締める少女。

中年の男はその最中の間に、“あなた”と少女を罵倒するような言葉を投げかけながら必死の体で逃げ出していく。

“あなた”と少女だけが残される路地裏。

「詳しい話……聞かせてくれるか?」

“あなた”の言葉に、少女は観念するよう……小さく首を縦に振る。


【エピソード8】

少女と“あなた”の部屋に帰る。
暫しの沈黙が流れたが、それからゆっくりと少女が語りだす。

さっきの男は少女の父親で、昔はそれなりに真面目な父親であった事。
ただ母が死んでから父親は変わってしまい、昼から酒を飲み仕事にいかず、少女には家事をさせ自分は何もしない日々をすごすようになった事。
少女はそれでも父なのだと、元気になってくれるはずと支えようと家事や、近所の手伝いなどをしながら食べ物を分けて貰うような生活をしていた。

だが、父親が酒に酔った勢いで近所の人と諍いを起こし、少女自身も避けられ始め。
残っていた金はとっく尽き、気付けば父は随分と借金をしながら酒を飲み続けていたらしい事に気付く。
どうしたらいいのかと悩み、相談する相手も周りにいなくなってしまった少女は次第に荒れ始め、今のような口調や態度になっていってしまった事。
それでも、それでも父だからと共に暮らしていたがある日、身なりの良い男が家を訪ねてきて、父親は自分をその相手に引き渡そうとした事。
実際の金は研修は終えてから、などという不穏な言葉を聞きつつ、訳も分からぬまま男に連れて行かれ……自分が娼館に売られた事を知らされる。
呆然としている間に男の相手をさせられそうになり、恐慌のまま逃げ出し……奇跡的に、逃げ出す事が出来た事。

そして、“あなた”に出会うまで怯えながら路地の裏を転々と隠れるようにすごし続けていた事。

全てを語り終えた少女は、泣きそうな顔で聞く。

「なぁ、オレ……どうしたらいいのかなぁ?
あんな父親なんざ、もう愛想も尽きたと思ってたのに……殴られてるのみたら、さ……馬鹿だって分かってるのに、止めなきゃって思うし。
もう、ここにいるのも知られちまったから……オレ、やっぱ……娼館に行かなきゃいけないのかなぁ?
はは、へへ……あんたが、おっさんがあの店で女と仲が良さそうにしてたの見て、らしくもなく……なんか悔しいっていうか、嫌な気持ちになった罰なのかなぁ?」

泣きじゃくり、顔を歪ませ笑う少女を、“あなた”は思わず抱きしめる。
“あなた”の腕の中で少女は、声をあげ泣きじゃくる。

これは少女の家庭の問題だ、本来ならば“あなた”が介入すべき話ではない、よくある不幸な話の一つに過ぎないのだろう。
だが、今。
腕の中に少女は確かにいる……それを、良くある話だから、などと捨て置いてしまっていいのだろうか?
“あなた”自身、どうすべきか迷う中、泣いて気持ちの整理が済んだのか……何処かすっきりしたような、いや諦めたような顔で少女が笑う。

「……はは、これ以上おっさんに迷惑かけられないよなぁ。
オレ……いや、あたしもう出てくから、さ?
……あは、あの、店でもしあたしを見掛けたら……その時は、指名してくれよ?
へへ、きっと……あんたを満足させてやれるように、なってると思うからさ」

泣いているはずの顔が、笑顔になる。
笑顔が、泣いている。

どうしようもないと、諦めようとする少女に、あなたは……気持ちを決めた。
ちらりと、少女には危険なものもあるため触らせないようにしていた、奥の部屋に視線を巡らせる。
中にあるのは、貴方が今まで命懸けの冒険で手に入れ、新しい装備の資金にすべく貯めていた様々なアイテムが眠っている。

……全てを売り払えば、それなりの金には、なるのだ。

「もうちょっとだけ、この部屋にいろ。
……少しだけ、この件は自分に預けてくれ」

驚く少女の顔に、安心させるように笑顔を見せ、“あなた”は立ち上がる。
……父親の方はいいとしても、娼館の方はこのままではまずい、話は着けねばならないだろう。

そう思いながら、貴方は頑丈に施錠していた……部屋の扉の鍵を開けた。

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