NOCKY CURREN 2021/02/23 11:22

[DAZ Studio] 屋内撮影のTips的な何か

はい、久しぶりの技術記事?です。
室内レンダリングをなるべくそれっぽく、かつ早く終わらせるための小技集みたいなものです。
サンプルで用意したシーンが悪かったのであまり自然に見えませんが、市販のアセットを使って撮る場合はもっと自然に見えます(たぶん
販売中のCG集はだいたい記事に書いた手法で撮ってますので。


1. カメラに映らない壁は抜く&室内は整理整頓
超基本、説明は不要かと思いましたが初心者向けに。
DAZで撮影を始めたばかりの頃は、屋内で撮影をするとあまりのレンダリングの遅さに途方に暮れた事があったかと思います。
聞いたところによると、「向かい合った壁の間でRayが反射しまくって計算回数が爆発的に増えるから」だそうです。
レイトレの宿命みたいなものでソフトは関係ないみたいです。

そういう理屈なので、向かい合った壁が無い状態(3方向以上抜く)にするのがベストですが、カメラアングルによっては3方向抜けない場合もあります。

また、手慣れたベンダーさんは6方向の壁床天井をすべて別に分けてあって、なんなら小物も消しやすいようにグループ化してくれてたりします。
が、たまに壁が全面一体化しているアセットもあって、ファッキンファッキン連呼する事もあります。

同じような理由で、室内にオブジェクトがたくさんあるとこいつらの反射計算もしなきゃいけないので、カメラに映らないものは片づけた方がレンダリングが早くなります。
雨宮さんのスクリプトや、Scene Optimizerの出番です。

ただ、私は面倒なので片づけはしていません()


2. Film ISOを上げる
以前組んでお蔵入りになった「個人撮影」風の部屋をサンプルで使います。

何も考えずに外光だけで撮ってみましたが……暗すぎですね。

外光の光量を増やしてもいいのですが、ここはISOを上げてみます。
※Render Settings > Tone Mapping > Film ISO
デフォルトは100ですが、屋内なら400以上ですかね。
銀塩写真の頃は感度が高いフィルムを使うと画像がざらついたそうですが、CGなんでその辺は影響ないですw
なんなら、10,000とかに上げても良いです。
他の照明の兼ね合いもありますのでプレビューしつつ調整してください。

ちなみに同じシーンでISOを10,000まで上げたらこうなります。



3. HDRIは使わない
前述の通り、屋内撮影の場合は基本的に壁を抜くのでHDRIは使えません。
じゃあ、どうしてるかと言えば、こんな感じです。


これは1枚PlaneにEmissionを設定したものですが、Ghost lightでも良いです。
私の場合はGhost lightを使うことが多いかな。
光源が壁に突き刺さったり、天井を抜いたところから光が入る事が無いように設置します。


なるべく窓は写らないように撮った方が無難ですが、カメラの場合はどうせ屋内に露出を合わせると屋外は白飛びするのでそんなに違和感ないでしょう()
人間の目だと屋内も屋外も両方露出を合わせられてしまいますが、カメラはそうは行かんので。
Ghost lightだと背景が抜けそうなので、こういう場合はPlaneの方が向いてると思います。
Planeに空のテクスチャを貼っといてもいいかもしれません。
※たぶん飛んじゃって写らないと思いますが

番外編で、窓自体にEmissionを設定して光らせてしまう事もあります。


4. Iray Section Plane nodeを使う
※Create > New Iray Section Plane node


私はこれを一番多用しています。
室内を片付ける必要もなくなりますし、前述のファッキン壁全部一体型アセットでも壁が消せます。

Iray Section Plane nodeを設置するとX-Z平面で区切ったY軸方向(緑矢印)の方向の空間がレンダリングされません。
というか、オブジェクトが無い事になります。
しかし、何故か光源は残ります。


じゃぁ、これでカメラを囲っちゃえば、いらんところだけ全部消えるんじゃね?

ワシ、天才かもしれん……。

レンダリング結果がこちら。

お分かり頂けただろうか……

設定は変えてませんが、随分明るくなっています。
これは、窓や壁が無くなっちゃったので、光源に直接照らされてるからです。
なので、光源を置いてない側を消すのにしか使えません()
窓から光を入れず、屋内の照明だけで撮る場合はカメラの上下左右を囲ってしまってOKです。

ちなみにIray Section Plane nodeでカメラを囲った状態でカメラにペアレントすると、カメラを移動しようが回転しようが追従するので便利です(Frame Widthを変えなければ)


5. マシンパワーでごり押しする()
色々小技はありますが、あまり下準備に時間をかけるよりレンダリングしちゃった方が最終的に早い場合もあります。
下準備15分 + レンダリング15分で1枚作っても、ごり押し30分で作っても、かかる時間は同じ30分です。
最低限の最適化は必要だけど、環境に合わせてほどほどに、です。


いかがでしたか?結局大した内容は書けませんでしたw
結局、FIlm ISO上げろ、Iray Section Plane node使えって話ですね。

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