あばしりばんがいち 2020/12/28 00:00

ルビーの赤のワイン口に含めば英雄達の哀しみが聞こえ始める

はてさて昨日からの続きです。
相変わらず誰得自己満記事ですが、酔狂な方はお付き合いください。
では。


まずはロボットヒーローの流れからキョーダインです。
衣装の造形もよく、温かみとヒロイックさが同居したとてもいいデザインだと思います。
共通パーツもないのに兄弟ロボットとわかるデザイン分けも実に素晴らしいですね。
ここから変形(変身といって良いレベルの変わりっぷりw)するマシン形態も、この時代にシャークマウスが盛り込まれていたりして実に尖ってます。
デザイン系列としてはキカイダー→ロボット刑事筋ではなく、ビジンダーの直系ですよね。
その先にキョーダインがある思えばあのドちらかったデザイン(ビジンダー好きな方すみません)もその意義があったということでしょうかね?
さてスカイゼルグランゼル共々元デザインがよくまとまっているので、ドット化も実にすんなり行きました。メインカラーと象徴的なパーツ(シルエット)が揃っていればどうやってもそれらしく見えるという見本ですね。本当に石森先生ナイスお仕事です。

ちなみにキョーダインは大鉄人17ともども鉄人シリーズというカテゴリーのシリーズモノ扱いらしいです。


続いてはアクマイザー3。
変身要素を除いた意欲的なヒーロー作品ですね(結局あとあと人間態は出てきてしまいますが…)。
基本的に怪人たちがドラマを演じるため、メインキャラクターたちはこの姿のまま表情が変わったりするんですね。
この手の試みは前回の描いたロボット刑事でも目の色の変化による感情表現でも行われ、最終的に漫画的に目の表情がコロコロ変化するロボコンで結実することになります。
送り手としても被り物たちに芝居をさせるという事はひとつの重要なテーマだったのでしょうね。
感情の可視化はゲームにおける表現としてもわりと重要な要素ではありますし、先人たちの工夫の歴史というものには実に感じ入るものがあります。

む…盛大に話が逸れましたねw
さてアクマイザー3からはザビタン、イビル、ガブラ、ダルニア、メザロードと少し多めになっています。
ではまずザビタンから。
デザインの方向性としては永井豪先生のデビルマンと同じ切り口ですね。
同じ悪魔ネタで頭にコウモリを被せるというモチーフが被っているので、もしかすると「俺ならこうするなぁ」みたいな感じであえて被せたパターンなのかもしれませんね。
石森先生と永井先生は一応師弟関係でもありますし。
アクマイザーの3人すべてに言える事なのですが、やはりそれぞれにシンボルカラーとシルエットの差異が明確なので、キョーダインと同じく本当に描きやすかったです。
色数、サイズを考えると相当な情報量を詰め込めたのではないでしょうか?
特に顔にそこそこのサイズの色の塊が複数配置されていると、それだけで一気に華やかな印象になりますね。
それにザビタンはストロンガー同様黒赤白という配色なので締まったかっこよさが出やすくて実にありがたいです。

続いてイビル。
細長い顔に黒、黄色とコントラスト強めの配色のお陰でスリム感がとてもよく出せたんじゃないかなと。
やはり本体の方では特に苦労はなかったのですが、武器であるジョーガンの複雑な形状をこのサイズで表現するのはちょっと難しかったです。
(実はそれが面倒だなーと思ったので、最初アクマイザー3人に武器は持たせてなかったんですよね)

三銃士最後はガブラです。
もともと異質なデザインですが、この一連で描いてきたものの中でも別物感がすごいですね。
そのボリューミィな姿をなんとな落とし込もうとがんばってみました。
やはり特に苦心した部分はなかったのですが、目をまんまるにするかタレ気味にするかで迷い、可愛げを優先してタレ目の方を採用する事にしました。
丸目もいいんですが、なんだか圧が増す気がしたもので…
あと本体に比重割きすぎてデンブルが適当過ぎますねw反省

さーて…
ダルニアです。
できればオリジナルの独特な雰囲気を再現したかったのですが、なんか半端な状態に収まってしまいました。
逃げた私をお許しください。


ダルニアは当時の「怪人」の文脈で造形されているので、ああいう姿になってはいますが、仮に今作られるとするならドール風きぐるみになったりするのかなーみたいな事を思ってちょっと描いてみました。
構成されている要素としてはエルフですものね。
しかしこれはこれでニチアサとかで出てきたらトラウマ製造機になってしまいそうですw
当時のダルニアの方もその辺りはどうだったのでしょう?
aVAshiriは人形が怖い子だったのでもし幼少期にダルニアに出会っていたらギャン泣きしてたと思います。

アクマイザーのトリを飾るのはメザロード。
本作品内でのアクマ族の設定としては、彼らは大異変から地下世界に逃げ込んだ先住民族で、その過酷な環境に適応する為に肉体を改造し、異形化した存在であり、各地に残る悪魔や怪物などの伝説は現人類に目撃された彼らの事を語ったモノであった…みたいな感じなのですね。
メザロードはまさにそれを体現するような象徴的なデザインで、クリアフードの中にいかにも悪魔みたいな顔やメカディテールが収まっているという、「背負っている設定をダイレクトに表現しました!以上!」という身も蓋もなさが素晴らしいです。
ただその素晴らしいデザインに反してキャラクターとしては、典型的な悪いヤツというか「悪の幹部」の域を出ないもので、ハカイダー等の悪の戦士と呼ばれる宿敵、ライバル的な自分の美学で動いたりする自己主張の激しい存在と比べると物足りない感じなんですね…
ああいったキャラはさらに上がいて(メザロードも完全にトップという訳ではないですが)、ある程度好き勝手が許される遊撃隊的な立ち位置にいればこそ輝くのかも知れません。

メザロードの頭は顔部分がまるっとクリアフードなので、その下に顔があるという表現をがんばってみましたがどうでしょうか?
ちなみに真っ赤な口を表現したいなーみたいに思って最初そっちを優先してわりと鮮やかな赤を使っていたのですが、なんだかデビルワールドが脳裏にチラツキ出したので今の暗い色に落ち着きました。


アクマイザーシリーズ第二弾超神ビビューン。
扱い的にはアクマイザー3のセカンドシーズンということのようですね。

一応前作ラストで散った悪魔三銃士たちの魂を人間の若者たちが引き継いだ事により超神が誕生した…という設定(第一話では一応姿も出てくる)はありますし、大ボスである大魔王の存在も引き継がれてはいますが、アクマ族をはじめとする世界観そのものを引き継いている訳ではなく、完全に別作品と言っていい内容になっています。
ちなみにDLブログ時代にビビューン単独で一本記事書いてたぐらい大好きなのですが、今回は語りはほどほどに収まるよう善処します…

まず天の超神、ビビューン。
風や太陽の力を使う為に、いかにもなデザインをしてますね。
要素だけ拾えばアカレンジャーの強化フォームかな?みたいな雰囲気もありますね。
石森先生的にシンプルにシンプルにみたいなところで勝負していたのか、なんだかディフォルメすると一気に企業マスコット感みたいなものも出てきますね。
情報量の少なさゆえのスカスカ感が出ないよう、クリア部分の透け感の表現をがんばってみました。

続いて海の超神、バシャーン。
サメモチーフのヒーローはそこそこいますがこれだけ魚魚したヒーローは他にいないのでは?
この姿でプールでバタフライを決めるED映像は本当にインパクトがあります。

やはりデザインそのものはシンプルなんですが、雰囲気を掴むまで案外苦労しました。
あれでもないこれでもないとやっている時、目にきっちり赤い縁取りを入れた瞬間「これだ!」ってなったところを見るとデザインというのは本当にちょっとした要素の積み重ねで「らしさ」が組上がっているのだなと痛感しました。

最後は大地の超神、ズシーン。
こうやって並びや扱い的に三番手を務める事が多い印象ですが、三人の内では二番手の存在で、実はバシャーンが三番手なんですね。
まぁそんな話はわりとどうでもいいですかね。
デザイン的なものでいえばビビューンとバシャーンの2超神はわりと同類感ありますが、ズシーンは何か別枠みたいな方向性ですよね。
その辺りは前世であるガブラも同じ感じですから踏襲してるという事なんでしょうか?
丸く凸状になった目ではなく窪みの中に瞳のついた目がついてるというのは、本当に独特です。
描いてる時もなんだかRPGの敵キャラかな?みたいな感がずっとつきまとっていました。
なんだか地味な色で全体が沈みそうだったので、ベースを積石接合部に使われているような赤にしようかとも考えたのですが、怖い雰囲気になってしまったので、全体的に金色をイメージした配色でまとめることにしました。
やはり地味にはなりましたがトリオとしての色分け的には収まりがいい感じにはなったと思います。

さて毎回毎回誰が読んでんだこれ?みたいなクソ長文記事な訳ですが、お付き合いいただいている方がいるなら本当にありがとうございます。
できればもう少し実のある気の利いたお話ができればいいのですが…

ちなみにこっそり嵐やイナズマンも描いているので、それもまた追々…むう!?
あぁ…今年最後の月曜日が始まるんだなぁ…

がんばろう。

月別アーカイブ

限定特典から探す

記事を検索