割れ厨の時代

それでは本日のマガジンのお時間です（とあるインフルエンサーの真似）
今年はAIイラストが発展すると同時に世間を騒がせました。以下雑感。

AI技術は割れなのか

『絵柄割れ厨』という蔑称がトレンドになりましたが、これは示唆に富んでいて考えさせられる言葉です。割れの巣窟と言われて忌み嫌われたファイル共有ソフトの時代を彷彿とします。日本では新しい技術をよくわかってない人たちの意向で愚かな歴史を辿ったわけですが……。下手するとAI技術も同じようなことになるのかもしれません。実際、AIイラストは日本にも先駆的な技術者がいましたが、もはや海外の方が飛躍的に進んでいます。

ゲームファンの皆様はエミュレーターが普及した時代を思い出すといいのではないでしょうか。インターネットのアンダーグラウンドにてエミュ本体と共に違法なROMも大量にばら撒かれてしまいましたが……技術の発展とメーカーの協力によって、多くのレトロゲームを合法的にプレイすることも可能な時代となりました。エミュを使って新たにゲームを開発して『レトロゲームの新作』を出した人たちもいます。「違法だから駄目だ」とエミュのすべてを禁じていたらこうはならなかったでしょう。

自分が昔デザエモンで作ったゲームの動画。これらもエミュレーターを介してデータが保存されています。

エロゲ業界でも『割れ』は大きな問題でした。私は空気を読めないアホなので「あまり躍起になって禁じようとしても無駄ですよ」などと言ってえらい嫌われたものです。そこまで言っちゃうのは問題もありますので私が悪いです。

さておき、AIイラストその他のAI技術は現状では違法とはされておらず、せいぜい脱法かどうかですので、『割れ』と言うのはそもそも不適切と思いますけどね。

AIイラストの今

日本国内でAIイラストを取り巻く環境がどうなってるのかをざっくりと。まあ私のショボイアンテナではすべてを把握できてはいないでしょうけど。

まずAIイラストと言えばPixivです。
https://www.pixiv.net/ranking.php?mode=daily_ai
FANBOXとリクエストはAI禁止されてしまいましたが、実はBoothは残ってるのでAIイラストで小銭を稼ごうとするなら、Pixiv→Boothだけでも何とかなりましょう。とはいえBoothはAI以外の規制が厳しくいろいろと駄目なので……Patreonに誘導している人が多いようです。

AIイラスト投稿サイト『ちちぷい』
https://www.chichi-pui.com/
R18ページを見るとFANZAの広告がどんどん出てきます。FANZAと連携する機能もあるようです。FANZAにAI作品を出しているサークルはちちぷいで宣伝するのが効果的かもしれません。やはりFANZAはAI規制よりも市場を取る方に来ているんですかねぇ……さすがですねぇ……。

そして、AIイラストの穴場はニコニコ静画とデジケットです。この２つのプラットフォームはAI規制がほとんどありません。まあ他所と比べると利用者が少ないですけど。

ニコニコ静画
https://seiga.nicovideo.jp/tag/AIイラスト
ニコニコは動画審査のトラブルがあった後に何故かマスターカードを切ったりしており、表現の自由には一貫した姿勢が見えるのがすばらしいですね。

デジケット
https://www.digiket.com/aia/
AI作品を完全に分けているのが好印象ですね。

あとこのへんもAI天国になってるんですけど、
https://dl.getchu.com/gate/
どのぐらい利用者がいてどのぐらい売れてるのかとか全然わからないので何ともですかね……。

現場からは以上です。