●広翼の孔雀5●

鬼灯の敏感な反応に興奮を増した獄卒は、そのまま鬼灯の首元にむしゃぶりつき、激しく舐めまわした。



「ほ、鬼灯様・・・!」



熱い舌で一舐めされるごとに快感が走り、鬼灯はゾクゾクとした耐えがたい快感に官能の呻き声をあげる。
抵抗したいが、片手で両手首をつかまれて一括りにされ、鬼神の力も出ず、抗うこともできない。



「っ・・・ふ、く、んっ・・・んっ・・・!」



身体に覆いかぶさる獄卒の体温から性の興奮が伝わってくるかのように、鬼灯の身体も熱くなり、快楽の反応を制御できなくなってゆく。



「あぁっ、だ、だめです、止めてください、今日は、だめ・・・」



快感に痺れた声で言われたところで、相手の劣情に油を注ぐのは必然だ。
獄卒から顔を背けたところ、耳を舐めまわされて首から上に快楽の電流がはい回る。



「だめって言っておきながら、どうして抵抗しないんですか?そんな色っぽい顔で言われても、もうおさまりませんよ・・・」



(いつもの力が出ればっ・・・!)



身体が自分の意に反する状態になっているとともに、鬼神の剛力も発揮できず、野太い獄卒の腕で拘束されてはろくに体を動かすこともできない。胴体は大きな獄卒の身体がのしかかり、その中心に熱く滾る剛直を押さえつけられ、鬼灯は怯みながらも体の熱を止められなかった。



獄卒の舌は、首元を舐めまわし、鎖骨をたどり、胸元に舌が移動する。



(そ、そこはいけない!)



鬼灯は肘を使って辛うじて抵抗しようとしたが、今度は両腕を開かれて左右の地面の上に押さえつけられ、無防備な上半身をむき出しにしてしまう。
ゴクリ、と獄卒の喉が鳴る音を聞きながら、鬼灯の焦りは募るばかりだった。



「本当に、真っ白で・・・きれいな肌ですね・・・でも、ここは・・・」



舌先で胸の桃色をした突起を突かれ、ビリビリと身体が跳ねるほどの快感が走る。



「あっ!あぁっ!やめ、あっ!」



嬌声を抑えられず、鬼灯は獄卒のされるがままに反応してしまう。



「敏感ですね。乳首が気持ちいいんですか?じゃあ、もっと気持ちよくしてさしあげます・・・」



(い、いい、もうやめろっ・・・!)



そのまま熱く広い舌で大胆に突起を舐め上げられ、背中が無意識に反り、与えられる快感に上がる声が止められない。



「あぁぁあっ・・・・!」



鬼灯の身体はすでに快感に狂わされ、鬼灯の意思とは裏腹に暴走をきたし、もっと強烈な快感がほしくてたまらなくなってきている。
しかし当の鬼灯はここまで感じてしまう自分の体に戸惑い、そのことが許せず、怒りすら沸いているというのに、抵抗することもできずされるがままになってしまう。
何度も舌で舐め上げられ、そのたびに体の熱が上がってゆくのを感じ取る。自ら許したとはいえ、屈辱的な快感に、鬼灯は耐えるどころか甘い声をあげるしかできなかった。



「あっ、ぁあ、あっ・・・んんんっ!んんっ!はぁ、だめ、止めてください・・・!」



「こんなに良い反応しておいて、止めろはないでしょう・・・こうすると、もっと感じますか?」



そう言って歯で突起を噛み締められ、一気に流れ込んでくる爆発的な快楽の奔流に、鬼灯は耐えることなどできず簡単に押し流されてしまう。



「くううっ!あっ!あぁっ!あああっ!」



もっと愛撫を欲するかのように胸を突き出して悶える鬼灯の艶姿を見て、獄卒は下卑た笑いを浮かべ、鬼灯の弱点を執拗に責めてくる。



「乳首弱いんですね・・・」



そう言って鬼灯の片手を解放し、自由になった手で、もう一方の責められていない突起に、指先をかけて嬲り始める。



「んぐうぅっ・・・!んんっ!んんっ!あぁああっ!だ、だめ・・・!」



身体で感じる快感が二倍になり、鬼灯は体を妖しくくねらせて、甘い汗をにじませながら、抵抗の声をあげる。しかしそれは、ただ獄卒の情欲をさらに煽るだけとなり、ますます愛撫の手に力をこめさせられた。



左の突起を熱い舌で舐めまわされながら、右の突起は指先で押しつぶされ、上下に素早く擦られ、つままれ、こね回される。
涙が出そうなほどの快感の連続に、鬼灯は悩ましい喘ぎ声をあげて反応し、どこまでも獄卒の欲情を煽った。



「あっ、あぁ、や、やめっ・・・!んんっ!はぁぁ・・・!」



自由にされた片手で獄卒をはがそうと衣服を掴むが、破れる気配すらなく、ただ無下に布を引っ張るだけで抵抗の体をなしていなかった。



赤子のように鬼灯の胸の突起に吸い付きながら、獄卒がもう一方の手を滑らせて鬼灯のわき腹を撫でまわし、熱くなった鬼灯の肌を味わいながら、一気に手を下半身へと伸ばしてゆく。



「鬼灯様、本当に最高の肌触りですね・・・。こんなに気持ちのいい身体、抱いたことありません・・・。それを、自由にできるなんて・・・」



「あっ!あぁっ・・・!じ、自由に、など・・・!」



(されるつもりではなかったのに)



獄卒に抱かれることは何度もあったが、これほどの快感を与えられながらの凌○は初めての経験だった。いつも、どんなに感じても相手の喜ぶ反応には耐え忍び、冷徹な上司を演じてきたというのに・・・。
しかし、触れられれば触れられるほど体の官能が燃え上がり、鬼灯の意に反して身体が愉悦を貪りにかっかってしまう。
もともと快楽に弱い性質の鬼灯だが、普段は強靭な精神力で堪えているものの、今はその制御を離れ、取り返しがつかないほど暴走してしまっていた。


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