母の浮気/125
その行為をするのには、勇気が必要だった。覚悟と言うべきか。いずれはしようと思っていたことだったけれど、逆に言えば、いずれのことなわけだから、今日しようとは思ってもいなかったわけである。それをしようと思ったのは、やはり、自分がされたということが大いに関係しているところだろう。
良太は、片手で母の尻のまろみを撫でたあとに、尻たぶの間に向けて、人差し指を差し入れるようにした。
「ああ、良太、な、何をっ……ああっ!」
良太は意外な思いだった。かなり強い抵抗にあうだろうと思っていたその器官は、割とあっさりと良太の指を迎え入れてくれたようである。良太は、ずぶずぶずぶと、アナルの中に、指を沈めていった。
「や、やめてっ、良太っ、そこはダメッ……はあんっ!」
ぴくんっ、ぴくんっ、と背を震わせるようにして、哀願する口調で言う母を見ながら、良太は、さっきこちらに対してやったことなのに、何をという思いがあった。いったん入れたからには次の時のためのイメージトレーニングである、アナルセックスをするイメージができるまでは、指を出すつもりはない。
とはいえ、そこがそもそも指を入れるような器官でないことは確かであるから、良太は、第二関節まで入れた指を、内部を傷つけることがないようゆっくりと引き抜くようにした。
「お、お、お、お……」
良太はびっくりした。
母から獣のようなうなり声が上がっている。
引き抜くようにしてから、もう一度、押し入れるようにすると、再び、同じような声が上がった。
少し心配になった良太が、アナルの下を見ると、秘唇から、ポタッ、ポタッと雫がこぼれているようである。濡らすというか漏らすと言った方がいいようなその様子に、どうやら、気持ちいいことはいいらしいと思った良太だったが、念のため、
「痛くない、母さん?」
と声をかけた。すると、母は何も答えなかったけれど、首を横に振るようにした。
それならということで、良太は、再び、彼女のたっぷりとした尻の間にある尻穴に、指を押し入れては引き、引いては押し入れるということを繰り返した。
母から、低い獣のような声が上がり続けるのを、ちょっと怖く思いながらも、良太が指ピストンを続けていると、
「はああああああっ!」
いきなり、大きな叫び声が母から上がるのを聞き、ついで彼女が、まるで水浴びした犬のように、全身を震わせるのを見た。
良太は、ゆっくりと指を引き抜いた。
母は力を失ったように、マットの上に横倒れになった。
どうやら、絶頂に達したようである。