凡人堂: たんくろー 2016/09/01 15:23

【音楽の話題】夏の日のオーガズム

今年の夏はとにかく色々とありまして、近年稀に見るくらいに精神的にも肉体的にもシンドイ夏でした。
しかし、夏の終わりになると毎年のように書いてしまいますが、どれほど暑い夏だったとしても秋風が吹く頃になると、あの暑さが懐かしく感じられたりするんですよね。
夏の間にやっておこうと思っていた事が未だ出来ずに残っている事に気付いて、何とも切なく情けない気分になったりもします。

そんな訳で今回の音楽の話題は
コチラ

ムーンライダーズです。
ジャケ写は1986年にリリースされた彼らの10枚目のシングル
『夏の日のオーガズム』のものです。
シングルと言ってもLP盤と同じ大きさで、いわゆる12インチシングルというやつです。
この12インチシングルのA面がタイトル曲の『夏の日のオーガズム』です。
この曲はムーンライダーズの数ある名曲の中でも、かなり上位に位置する一曲だと思います。

本来ならこの曲は、盛夏の頃の日差しに焼かれながら汗をダラダラ掻いて、溶ける寸前の意識がボーっとした状態で聴くのが作法かもしれませんが、秋風が吹く頃に往く夏を惜しみながら聴くのもまた味わい深いと思います。

演奏の方は、とにかく残響がほとんどないデッドな音作りになっていて、特にギターの音が夏の暑さをこれでもかと表現しているように聴こえます。
そんでもって歌詞がまたとにかく変態的に切ないのです。

“I LOVE YOU こんな娘とは2度と会えない
I WANT YOU こんな言葉2度と言えない……”

夏のモノすんごくアッツイ日に冷えた飲み物を買いに入ったコンビニのレジの娘さんがデングリ返るほど綺麗だった、とか、交差点で汗だくで信号待ちしてたら隣に立ってたセーラー服の娘さんがネジれる位に可愛かったとか…… でも声なんて掛けられない、そんな度胸ないし…… でも、この胸のドキドキは、その時に感じたトキメキは、秋を感じる頃になってもずっと続いているんじゃないだろうか…… 何かそんな感じでしょうか。やや飛躍しすぎて意味不明かもしれませんが (;´ー`)
夏の日に出会った“青春の幻影”みたいなものでしょうか。
何と言ったら良いのか分かりませんが、この歌には“未達成の達成感”みたいな感覚が漂っている感じがして、それが妙に心地良かったりします。
その心地良さが癖になって、毎年夏から秋にかけて、ほぼ毎日聴いてしまう曲なのです。

暦の上では既に秋ですが、まだまだ残暑が続くんでしょうね~
夏の疲れがドッと出る頃ですが、何とか踏ん張って前進したいと思います。
m(__)m

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