温泉の受難(2)
前話:温泉の受難(1)
露天風呂に変質者が現れるようになってから、被害者は増える一方となっていた。このままでは露天風呂を閉鎖せざるを得ないかもしれない。
しかしそうなっては困るということで、犯人を捕まえるために囮作戦を実施することになった。
ヤツはお風呂に女の子が一人になった瞬間を狙い、気配もなく忽然と現れては、女の子を犯していくらしい。おびき出すには囮を出すしかない。
とはいえ一人がずっと囮を続けるわけにもいかない。そんなことをしていてはのぼせてしまう。そこで囮役を交代で務めることとし、何人かがそのローテーションに加わった。
そしてカスミが囮役をやっているときに、奴は現れた。
「ちょっと…触らないでよ」
本当に気配もなく現れる。いつの間にかぴったりと背後を取られていた。
ここで騒いでいきなり消えられても困るので、ある程度引きつけようとは思っていた。しかし何の躊躇もなく近づいてくる男の様子に圧倒されているうちに、カスミは後ろから肩を掴まれる。そして、確かな存在感があるものを背中に押し付けられる。
「なに…それ…」
それはあまりにも大きすぎた。長く、太く、天を見上げてそそり立っており、黒光りしていた。
これが何人もの女の子を泣かせてきた肉棒。それがぴったりと押し付けられ、今にも自分を犯そうと迫ってくる。
早く助けを呼ばないと……そう頭では思っていたが、視線はそれに釘付けだった。
「そこの岩に手をついて、尻をこっちに向けるんだ」
奴は冷静にそう言い放った。
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