ミルクプラント(5)
「アラ、戻ってきたのね。」
「えへへ、遊びに来ちゃいました。」
飛行島のキャトラのところにサヤは顔を出した。
先日、一大騒動を起こしたばかりなのでちょっと後ろめたい気持ちはあったけれども、特に拒絶されるような雰囲気はなくてホッとする。
やはりここは誰でも受け入れてくれる自由なところである。
ただ、面と向かって本当のことは伝えにくい。
ましてや監禁期間に味わったあの快楽を再びなんて……
キャトラは何かを思いついたように提案する。
「そうそう、サヤ。アンタちょっと手伝ってくれない?ちょっと人手が足りてないのよ。」
「そうなの?」
「今週の母乳が足りてないのよねぇ。みんな出払っちゃってて。」
「ぼにゅー?」
「そうなのよ。アンタは…まあ、そんなに出なさそうだけど、1リットルくらいは出せるでしょ。」
キャトラはサヤの胸をじろじろと見る。ほとんど膨らみがない、まっ平らなまな板である。
「そ……そんなの出ないよ。母乳だなんて…」
「キャトラさんにまっかせなさーい!」
キャトラは何かのルーンを取り出すと、サヤの胸に当てる。
大きな光が胸の中に吸い込まれていくかと思うと、急に胸が苦しくなってきた。
「なに…これ…くるし…っ」
「大丈夫よ。これでアンタは母乳が出る体質になったわ。少なくとも週に一回は出してあげないと苦しくなるけど、その代わりにとっても気持ちいいんだから。」
「え、ええっ!?」
とんでもないことを言われたような気がするが、その先の気持ちよくなるという部分にも反応してしまった。なんだか見透かされていたかのようで恥ずかしい。
見送ったキャトラの顔が、憎らしいほどに笑顔だった。
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