さざめき通り 2019/12/03 20:24

締め切り前に仕上げるメリット②~収益を平均化しやすくなる~

②収益を平均化しやすくなる

前回の記事では、締め切りの前に仕事を終わらせるメリットについて、仕事の回転を早め、チェックと改善を繰り返すことで、ビジネスをより最適な形にリフォームできる、という観点からお話ししました。

しかし、締め切りの前倒しによる回転率の上昇には、もう1つ、とても重要なメリットがあります。それは、収益を平均化しやすくなる。ということです。

たとえばあなたの年収が240万円だったとして、毎月20万円が継続的に入ってくるのと、1年間に3回80万円の散発的な仕事が入るのでは、どちらのほうが安定感があるでしょうか?

少ない大型案件に集中するリスク

80万円という大きな仕事は、大体の場合、法人などから受注する大型の案件になるでしょう。あなたが唯一無二の絵が描ける人材であれば、そういう仕事も来るかもしれません。しかし、仮にそのような仕事があったとして、それはいつまで続くでしょうか。

例えば技術の進歩や流行の変化、あるいは単純なコストカットなどの、あなたにはどうしようもない問題で、仕事は突然打ち切られるかもしれません。たった数件の大型案件に依存するということは、1つでも仕事がなくなれば即座に収益が激減するということです。

一方で月に20万円程度の仕事であれば、多くの人から数万円の個人依頼をもらったり、空いた時間に自分の作品を作って、同人作品として継続的に売り出すことで、それほど無理なく達成できる金額です。仮になんらかの事情で、誰かからの依頼が切れたり、作品の売れ行きが悪くなったとしても、もともと収益は分散されているので、1件あたりの損失は数万円程度に抑えられます。

母数を増やし収益を平均化する

このように仕事を早めて母数を増やすと、全体の売り上げが、1つ1つの仕事の波に左右されにくくなり、収益を平均化して考えやすくなります。こうすることで、1つの綻びで売り上げが一気になくなるという危険が減るので、長期的な見通しも立てやすくなります。

もちろん、早いサイクルで仕事を回すことは、一歩間違えれば労働環境の悪化に繋がりますので、自分の仕事とプライベートのバランスはよく考える必要があるでしょう。

しかし、あなたがもしも月々の収益を安定化させ、その仕事を長く続けていきたいと考えるのであれば、1つの大型案件に集中するのではなく、締め切りを前倒しにして、多くの仕事をこなし、リスクを分散して収益を平均化する、という考え方は非常に有用です。

月別アーカイブ

限定特典から探す

記事を検索