8/29 今週の進捗

よしこ・A・ポーリーの手記

この家に来てから何もやる気が起きなくて、日がな一日地下室に篭って同人音声を聴いている。

聴きながら壁に卵をぶつける。
ぶつけているのはゆで卵で、上手くぶつけると二つに割れる。
強くぶつけ過ぎるとグチャグチャになる。

やる気が起きないならただ寝ていればいいと思っていたが、そういうわけにもいかなかった。
何もしていないと身体の外からの負担はなくなるが、代わりに内から負担が膨らんでくる。だから壁に卵をぶつけている。

卵は壁にぶつかった後、床に落下して更に割れる。強さと高さを調節してぶつけ続ける。割れたゆで卵を食べる。卵を食べてもやる気は起きなかったが、布団からは起きられた。最低限の気力と体力を保つためにスクワットと徘徊だけは欠かしていない。死ぬ気力もなくなったら終わりだという感覚が卵二つ分ぐらいあった。

徘徊のついでに24時間営業のスーパーで卵を買う。

卵を茹でる。卵を投げる。卵を食べる。卵を買う。
繰り返しているうちに、地下の部屋から出られなくなった。

何故出られなくなったのか。その理由を考えていたが、結局何も分からなかった。考えても分からないので、段々出てはいけないような感覚になってくる。

気がつくと扉の向こうからゆで卵が差し込まれていた。
この家の住人は自分だけだったが、ゆで卵は毎日差し込まれた。
卵を茹でる必要がなくなった。

卵を投げる。卵を食べる。
卵を投げる。卵を食べる。
卵を投げる。卵を食べる。
卵を投げる。卵を食べる。

卵を毎日食べた。

卵を食べているうちに、卵の中に異物が混じり始めた。毎日違う形の異物だった。
異物は卵を食べた後も口内に残るので、毎回吐き出した。
はじめて吐き出したのは青い四角形だった。
黒い四角形もあった。
あとはグチャグチャだった。
グチャグチャしたものが口の中から出てくる。

グチャグチャしたものを壁にぶつける。床に落ちる。
壁にぶつける。床に落ちる。
壁にぶつける。床に落ちた際、それが立った。
グチャグチャしたものは文字だった。

今週の進捗

■メ○ガキ（-サンドボックス）
音声編集　65%　→　100%