略称「イトコン」制作者インタビュー（後編）

F：その通りです。そこにサークル二作目なので二のつく名前を探してこうなりました。ヒロインの名前を考えるのは毎回楽しいですね。
また彼女の所属する「特殊樹皮研究開発部9課」は社長の鶴の一声で新設された部署で、周りから皮肉交じりに略して「トッケンカイキュウ（特権階級）」と呼ばれて煙たがられているという設定があります。

―――そんな設定が。ではキャラの元となったイメージはあるんでしょうか？

F：まず「クールで仕事第一なお姉さん」と大まかに決めて、台詞回しは某ガールズバンドアニメの、黒いバンドのボーカルキャラをイメージしながら書きました。
私は具体的なイメージがあった方がキャラを動かしやすいので、脚本を書いてた時に観てたアニメがそれだったんです。ただアニメの二次創作ではないので、ユーザーさんにはそのキャラの事は忘れてもらった方がいいかもですね。
ちなみに次回作にも、こないだの夏クールのアニメキャラをイメージしたキャラが出てきますよ。

―――なんと、まさかの次回作の話ですか。そちらも楽しみです。次に、今作で新たに採用された「坑眠」についてお伺いします。

F：坑眠のアイデアはある意味苦肉の策です。
まず構成として、抜きパートの次に安眠パートを配置したかったんですが、いかんせん夢二叶が最後まで残って主人公を癒やす理由がない。テストが終わればさっさと帰るだけですし、主人公も寝たけりゃ勝手に寝ればいいんですから。悩んだ末に、逆に主人公が寝てしまわないよう監視するのはどうか、と。で、そういえば人って寝ちゃいけない時こそ眠くなるよな〜と思い付いたら後は簡単でしたね。
あ、ちなみに坑眠というのはまだ仮称です。

―――はじめから坑眠ありきの脚本じゃなかったんですね。では、作中で気になったところを順番に伺っていきます。まずトラック1で夢二叶が「セフレは今はいない」みたいなことを言いかけてますが、これは…

F：お察しの通りです。秋山はるるさんに発注したキャラ設定にも「実は過去に、興味本位で始めたマッチングアプリで知り合った年下のセフレがいたが、去年自然消滅している」という記載があります。
堅物OLだけど実は体だけの関係の相手がいる、というのもリアルで面白いかなと。ヒロインに処女性を求めるユーザーさんには申し訳ないですが…。

―――確かに意見が分かれるところですね。では次へ。トラック3で夢二叶は何の音ゲーをしてるんですか？

F：敢えて特定のゲームを設定していませんが、初稿ではス○フェスをやってるイメージで「LPも消費したことだし…」という台詞もありました。さらに言えばタップ音も当初実際にス○フェスをプレイしながら収録したんですが、どうもしっくり来なかったのでやめました。なのでアレはただスマホの画面をタンタンしてるだけです。アニソンを聴きながらの収録ですけどね。

―――あのタップ音、寝落ちに最適です。それでは次へ。トラック6のレポート作成中に名前が出てくる、開発中のコンドーム「すごナマ君ダブルオーワン　タイプBS2」とはどんなシロモノなんですか？

F：「ダブルオーワン」は、0.01mmであることから。「タイプBS2」はBellows Semen Storage、つまり蛇腹状の精液溜まりのことです。蛇腹構造が何故採用されたかはご想像にお任せします。というか詳細は私にも不明です。

―――詳細は不明ですか…。気になるところですが次へ。トラック8で「ローションを絞り出した」と言ってますが、アレって実は…

F：言わずもがな、フェラチオですね。付け加えると、脚本では当初フェラシーンはもっと短い予定でした。秋山さんには、少しニュアンスを変えた3パターン20秒ずつお願いして、そのうちイメージに合った1パターンのみを使うつもりでした。
ただ嬉しい誤算というか、3パターンどれも没にするには惜しい出来栄えだったんです。結果、全て繋げて約1分半のフェラシーンになりました。

―――秋山さんのフェラチオが脚本まで変えるとは…。それでは次です。トラック9の「私もよ」を意味する「ich auch」ですが、何故ドイツ語なんですか？

F：まずあの場面は聞き手に意味を簡単にバレてはいけない。夢二叶の告白みたいなものですからね。で、日本語・英語以外の言語でいろいろ聞き比べていった結果、最もしっくりくるのがドイツ語でした。単純です。

―――トラック10で1年分のコンドームを夢二叶から貰いますが、アレって何個ぐらいなんでしょうか？

F：ああいう1年分って一般的には365個らしいですよね。ただ、あの2人なら1年保たないと思います。

―――最後に、ユーザーに向けて一言お願いします。

F：皆さまに支えられ無事リリースができました。寝る時に聴いても良し、抜く時に使っても良し、でたくさん夢二叶の魅力を味わっていただいて、ぜひレビューも頂けると励みになります。
次回作も絶賛準備中なのでそちらも楽しみにしててください。

2020年11月某日　F. PRODUCTIONS脳内にて収録

略称「イトコン」制作者インタビュー（前編）

F：狭いところですがどうぞよろしくお願いします。
企画経緯ですが、もともと私は「日常であり得そうだけどあり得ないエロ」みたいなのが好みでして、そこから棚ボタ的エッチを膨らませていった感じです。
結果、「従姉がコンドームメーカーに勤めてて…」というのを思い付きました。

―――なるほど。確かに日常の存在である従姉がいきなりエッチな事を言い出すのはドキッとしますね。実際にあるかは置いておいて。

F：前作の「隣に憧れの先生が住んでたら…」というのもそうですが、わりとオーソドックスな妄想・設定ではあるんですが、それを自分なりに落とし込んでいった感じです。

―――それでは次に、ヒロインの声に秋山はるるさんを起用された理由をお聞かせください。

F：結論、夢二叶のイメージにピッタリだったからです。
今回は声優さんを決めずに脚本を書いていたんですが、最中、お願いするなら秋山さんかなというのは漠然とありました。秋山さんを想定して書いたわけではないです。
で、脚本を書き終えた後、いろいろ声優さんを聴き比べていった中で、最終的にやはり秋山さんしかいないな、と。
あのクールでこちらを見下すような声、いいですよね。ゾクゾクします。
なのに囁き声は可愛げを残してるというか、口調は冷たいのにキツく聞こえない、むしろ好きにさせてしまう魅力がある。
その魅力を最大限まで引き出してユーザーの皆さまにお届けする事が今回の私の最大のミッションです。

―――秋山さんの囁き声の魅力、分かります。では、今作の聴きどころについては。

F：人って、寝ちゃいけない時こそ眠たくなるじゃないですか。
まだお風呂に入ってなかったり、宿題やらなきゃなのに、あるいはTV見ててそのまま寝たいけどコンタクト外してないし、とか…。
今作はそれを利用した新たな試みで、睡魔に耐える安眠トラックを用意しています。
トラック終盤に、最後まで起きていたご褒美として耳を甘噛みしてもらえるのでぜひ頑張って起きていてください。

インタビューの続きは本作発売後に公開予定！ネタバレありの解説を聞けるぞ！乞うご期待！

2020年11月某日　F. PRODUCTIONS脳内にて収録

略称「パナケイア右隣」解説

作品誕生秘話

脚本を書きはじめたのは2019年8月の終わりごろ。
当時は本当に作品として世に出すとは夢気分だったため、趣味感覚でなんとなくゆるく書き進めていました。
ちなみに仮題は「エロハプマンション！右隣の喘ぎ声の正体は…センセイ!?」。
なんかノリが寒いと思ってやめました。
正式タイトルの〈パナケイア〉とは、ギリシア神話に出てくる癒しを司る女神のことらしいです。

ヒロイン「一条　優右奈」先生の名前は、サークル第一作目の右側のキャラであることに由来。

ASMR要素について

単純に自分が好みの要素「肩たたき」「耳トントン」「オノマトペ」「耳ふー」を入れました。
メジャーである耳かきよりも、「トントン」というタップ音やオノマトペにあるリップ音が個人的にゾクゾクします。

アダルト要素について

自分は「抜き」よりも「淫眠」目的で聴きたいので、絡みやチュパ音ではなく必然、囁き手コキに帰結しました。
今後の作品も囁き手コキが中心になります。
（ですがここだけの話、次回作は静かにハメます）

以上、シンプルな内容ですが今回はここまで。
次回もその時の気分でゆるく書いていきます。